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3.介護保険制度の運営について

(1)広域化の推進に向けた取組について

   合併時における保険者事務(介護保険料の設定)について
 平成15年度及び16年度においては、全国的に市町村合併が多数予定されている。
 介護保険の保険者事務に関し、合併による関係市町村間の調整が必要な事項、特に第一号被保険者の保険料の設定等の事務に関しては、平成15年9月8日の全国介護保険担当課長会議において「市町村合併等広域化にかかるQ&A」をお示ししているところであるが、各都道府県におかれても適切な助言をお願いしたい。
 合併後の新保険料については、新市町の介護保険事業計画において事業運営期間の終期までの間に見込まれる介護サービス量に基づき、適正に設定する必要がある。
 特に、関係市町村間の保険料・給付水準に格差がある場合等に、見込まれる給付水準よりも低い保険料設定を行うようなことは、財政不足による財政安定化基金からの借入につながり、かえって将来の保険料負担を増すことになり適当でない。このような場合においては、保険料の不均一賦課の導入を検討するなど、関係市町村間で十分な協議を行うよう、ご配慮願いたい。

   広域化の推進に関する国の財政支援について
 介護費用が増大する中で、特に小規模な保険者が介護保険制度を安定的に運営するためには、保険財政の広域化が有効な方法と考えている。
 平成15年4月1日現在で、保険財政の広域化を実施しているのは535市町村(72地域)である。また、平成12年4月から平成15年12月までに市町村合併を行った地域は30地域(83市町村)となっており、今後、更に保険財政の広域化及び市町村合併を実施する地域が増える見込みである。広域化等を推進する見地から国としても、以下のような財政支援を行うこととしているので、各都道府県としても、保険者に対する広域化の働きかけをお願いしたい。

 広域化等保険者支援事業費(【H16】17.6億円)
小規模で保険料が高額となる市町村が広域化を図る場合等に財政支援
 介護保険広域化支援事業費(【H16】5億円)
広域化等を行う地域のシステム構築経費等への支援

介護保険の保険者運営を行う広域連合等の推移
介護保険の保険者運営を行う広域連合等の推移のグラフ

介護保険の保険者運営を行う広域連合等の構成市町村
  地域数 構成市町村
広域連合 39 26 213 92
一部事務組合 30 22 142 28
市町村相互財政安定化事業 3 1 7 4
72 49
(7.0%)
362
(18.5%)
124
(22.5%)
 表中の括弧内はそれぞれ全国の市及び特別区(700)、町(1961)、村(552)の全数に対する広域連合等構成市町村数の比率
注)平成15年4月1日現在


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