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別表1

BSEに関するリスクのクラス分類表

(1)考え方

(1)原料にBSE感染牛由来の臓器等が用いられるリスクの確率
・ 発生国・リスクの高い国を原産国としているか。
・ 臓器を多数収集する等の濃縮により、リスクが高まるか。
(2)使用部位のリスク分類
・ リスクの高いウシの部位を使用しているか。
(3)製品中の残留割合、投与経路(適用部位)等による安全性(暴露レベル)
・ 成分が製品中で希釈されているもの、皮膚に適用するものは低いレベル。(参考)

(2)より実際的なリスクの推定

(感染牛、発生国・リスク国、危険部位、曝露のクライテリアによる分類)
  区分 類型 原料 リスクの目安
地域 部位
あり







なし
リスクの起点 (1)BSE感染牛の危険部位
(2)BSE感染牛+危険部位以外 1/1万
区分(イ) (3)発生国等+危険部位(高曝露) 1/1万(注)
(4)発生国等以外+危険部位(高曝露) 1/100万(注)
区分(ロ) (5)発生国等+危険部位(低曝露) 1/1億
(6)発生国等+危険部位以外 1/1億
区分(ハ) (7)発生国等以外+危険部位(低曝露) 1/100億
区分(ニ) (8)発生国等以外+危険部位以外 1/∞

注:(3)(4)は、仮に感染した動物の原料を使用していたと仮定した場合、当該製品に、理論的には感染リスクが薄まらずに存在することとなり、それが流通する場合を想定した保健衛生上のインパクトが大きいものである。また、原料プールでの部位の混合等によりリスクが増大するなどの影響を受けやすいとも考えられる。(例えば、100個の危険部位臓器を採取する場合は、100×1/100万 = 1/1万 となる。)


(参考)

○臓器別リスク分類 (EMEAガイドライン)及びリスク評価

カテゴリー 感染伝播リスク 臓器等 脳内投与時のID50/g リスク
高リスク 脳、脊髄、眼 107 1
II 中リスク 回腸、リンパ節、近位結腸、脾臓、扁桃、(硬膜、松果体、胎盤)、脳脊髄液、下垂体、副腎 <2.5×104 400分の1以下
III 低リスク 末梢結腸、鼻粘膜、末梢神経、骨髄、肝臓、肺、膵臓、胸腺 <100 10万分の1
IV リスクなし 血液凝固物、便、心臓、腎臓、乳腺、乳、卵巣、唾液、唾液腺、精嚢、血清、骨格筋、精巣、甲状腺、子宮、胎児組織、(胆汁、骨、軟骨、結合組織、髪の毛、皮、尿) <0.1 1億分の1

注: スクレイピー感染ヒツジ及びヤギの組織等の感染実験に基づく分類。()内の臓器は、この感染実験には含まれていないが、他の研究報告により感染性の程度が示唆されたもの


○投与経路による感染リスクの減衰(動物実験によるリスク評価等)

脳内 静脈内 皮下注射 経口(消化管)  
リスク推計(1) 1 1/9 1/24,500 1/ 10万
リスク推計(2) 1 1/10 1/100 1/10,000 1/ 10万 1/ 100万 1/1000万
脳内 血管内 その他
注射
粘膜 経口(消化管) 経皮 健康皮膚
(1)Kimberlin RH, An Overview of bovine spongeform encephalopathy Dev Biol Stand, 75:75-82, 1991
(2) Quantitative Classification of the Safety of Individual Medicinal Products (ドイツ医薬品庁)


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