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2012年1月30日 第6回職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議ワーキング・グループ議事要旨

労働基準局労働条件政策課賃金時間室

○日時

平成24年1月30日(月)10:00〜12:00


○場所

厚生労働省19階 共用第9会議室
(東京都千代田区霞が関1丁目2番2号)


○議題

職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議ワーキング・グループ報告案について

○議事

○出席者
(参集者)
岡田委員、尾野委員、川上委員、小林委員、佐藤主査、澤木委員、杉山委員、冨高委員、西谷委員、松本委員、輪島委員

(政府側)
熊谷大臣官房審議官(労働条件政策担当)、本多大臣官房参事官(賃金時間担当)、亀井賃金時間室長補佐

○議事要旨
・ 「いじめ・嫌がらせ」を「パワーハラスメント」と表記すること自体に関して、多少違和感がある。「職場のハラスメント」としてはどうか。理由の1は、パワーハラスメントという言葉はこれまで、上司から部下へというイメージで報道や調査がされているので、この語感の強さはなかなか簡単にはぬぐえない印象がある。報告書(案)では、上司から部下に行われる以外のものもあると書いているが、上司から部下へのことしか頭の中に残らないぐらい語感が強い点は留意しなくてはいけない。上司から部下への問題だけではなくて、広くいじめ・嫌がらせを救おうとするのだったら、パワーハラスメントという言葉を再考慮するか、「逆パワハラ」という言葉を流行させるぐらいの覚悟で、上司から部下以外のものもありうるということを強く周知しなければいけない。
理由の2は、論理的な問題で、海外で、特に職場の組織心理の分野では、パワーと言うと、これは完全に職位の上下を示していて、それ以外のものは想像がつかない。また、パワーハラスメントと呼ぶこととした場合、職位の低い方が職位の高い方をいじめたときに、実は職位の低い人の方がパワーを持っていたというロジックになるが、これは後付けで、パワー自体に言葉の意味がない。こういう意味がない言葉は英語になりにくく、これを英語にすると、気持ちの悪い言葉としてとらえられてしまうので、国際的に標準化された対策の中に日本が参加していくのに障害になる可能性がある。
3は、単にパワーハラスメントの前に「職場の」が付くと長いと感じる。
・ 「職場のハラスメント」とすると、セクシャルハラスメントとの関係をどのように整理するか。セクシャルハラスメントについては、別のものとして取り扱うのではないのか。
・ 1ページ目の2つ目の○の2段落目の「パワーハラスメントと表記する」という部分で、一旦パワハラと言ってまとめてしまっていることに違和感を感じる。それ以降、「職場のパワーハラスメント」としたところは、うまくまとまっているが、6と7ページ目に「職場のパワーハラスメント」と書いてある場合と、単に「パワーハラスメント」と書いている場合が混在して十何箇所出てくるが、それが1ページ目のパワハラなのか、5ページ以降の整理した職場のパワハラなのかわからない。1ページ目からパワーハラスメントと表記するにはイメージが強すぎるのではないか。
・ 5ページまでは職場のいじめ・嫌がらせをパワーハラスメントと定義する必要はなく、パワーハラスメントと定義をするまでは職場のいじめ・嫌がらせで全部話を通すというのも一案だと思う。
・ 職場のいじめ・嫌がらせと言うと、行為の背景にいじめる意図があり、また、同僚同士で行われるというイメージが強く、上司から部下のものについては含まれない。それが、パワーハラスメントという言葉により、指導でも行き過ぎたものは問題であるという意識が広まったと考える。そういう意味では、従来、職場のいじめ・嫌がらせというものがあったが、それに加えて、業務と絡んだ厳し過ぎる指導によって、相手が精神的にまいってしまう、そうしたものも含めてパワーハラスメントと言っていると整理したらどうか。
・ 少し長くなってしまうが、5ページの定義をする前までは、「いじめ・嫌がらせ」と「パワーハラスメント」をセットで記載すれば良いのではないか。
・ 後で定義がされるのに、1ページ目からパワーハラスメントで表記を統一するのは、見せ方論を考え過ぎなのではないか。
・ 実際、パワーハラスメントという言葉から受ける印象というのは、上司からの力の強さを感じる点で、違和感があり、また、パワーハラスメントという言葉について、海外のとらえ方と日本のとらえ方は違うと思う。
・ 「職場のハラスメント」はわかりやすいが、それでは、今度、対象が極端に広がり過ぎてしまう。
・ 私は「パワハラ」を推している。海外との相違については、そもそもパワーハラスメントという言葉を使っているのは、普通の一般の会社で働いている人で、海外に行って、その言葉を使うかといったら、使うことはほとんどないと思う。きちんとした説明をする研究の場では別の言葉を使えばいいのではないか。国として定義がないままに、既に10年ぐらいパワーハラスメントという言葉が一人歩きしているほうが、非常に違和感がある。ここで定義をつくるべき。
また、パワーハラスメントという言葉は、上司から部下というイメージはあるかと思うが、一方で、職場では、例えば冗談めかして、逆パワハラだということも言われており、この定義を機に、部下から上司もあるということをきちんと伝えていくことで、むしろきちんと理解をしてもらうことになるので、パワーハラスメントという言葉を使うことにあまり違和感は感じない。
・ 今回の会議で、上司から部下への問題が多いことに注目して対策を行うという方針であればパワーハラスメントという言葉を使ってもいいと思うが、そうでないのだったら、もう少し広い言葉の方がよいのではないか。
現場では、国際的に使用する言葉と別の言葉を使用するということもあるが、EUやWHOなどがワークプレイスハラスメントという言葉を標準化してきているので、そういう場で対話が成立しなくなるということが懸念される。
・ いじめ・嫌がらせやハラスメント、さらにパワーハラスメントといったような呼び方が使われているということを書き、以下ではこれらをパワーハラスメントと表記すると書いてはどうか。定義は後から出てくるということで、全部広く使って、とりあえず表記しておく。
そうした上で、定義のところでは「セクハラ」と同じように、パワーハラスメントなら「パワハラ」というように短く使われる方が理解しやすいと思う。国際的には、そのまま通してしまえばいいのではないか。
・ パワハラという言葉が前から使われていると言いつつも、パワハラというのは、本来それが与えている影響に関して、軽く使われているケースも非常に多く、「パワハラでしょう」と言ったときに、それが本当にだめなことではなくて、職場の日常的な行為を単に形容しているだけで終わっているケースもあるのではないか。
パワハラという言葉をこの場所でもう一度再定義して、問題の重さや広さなどを改めて発信していくという意味合いを含めるのであれば、パワハラという言葉を使ってもいいのではないか。もともとはパワハラではない方がいいと思っていたが、いろいろ議論していくと、そういう考え方もあると思った。
いろいろな案が出ているが、一番大事なのは、パワーハラスメントを従来型のパワーハラスメントではなくて、もう一度、いじめ・嫌がらせ、下から上、全部含めて問題だということを定義して世に伝えることなので、円卓会議の方でこの部分を決めた方がよいのではないか。
・ 「職場の」と限定することについては、職場外におけるパワーハラスメントや、企業間、取引関係によるというものを否定するわけではないが、今回は職場の中で生じているものを対象にしている。これは勿論、1つの職場というより、この職場というのは広めにとっているが、パワーハラスメントを定義し、それの予防なり取組を労使で実質的な取組を促進するということなので、「職場の」という言葉を付けている。
・ いわゆるパワーハラスメントそのものについてはここでは定義はしていなくて、我々の中で議論をしたのは、職場のパワーハラスメントという限定をした上で議論をした。ここで定義をしているのは、職場のパワーハラスメントとはこのようにとらえると定義をしたという整理の仕方であるとすれば、パワーハラスメントという用語を使ってもいいのではないか。
・ いじめ・嫌がらせを使う、パワーハラスメントを使う、それぞれに一長一短がある。いじめ・嫌がらせ、パワーハラスメントと並べるような書き方も長過ぎる。どちらかに決めるという場合、これまでになかった概念を提起する際に、いじめ・嫌がらせという日本語として定着している言葉よりも、むしろ新しい言葉を出す方がなじむのではないか。
・ 3ページまでは、職場のいじめ・嫌がらせ、パワーハラスメントと両方並べ、5ページの概念整理の部分で、1個に絞るという形にしてはどうかというのが1つの提案。
・ 5ページの職場のパワーハラスメントをなるべく早めに書いてはどうか。
> それでは、ただいまのご議論を基に修正案を作成し、お配りする。
・ 話は変わるが、この問題を放置することの深刻さの気づかせが弱いという印象がある。実は企業にとって一番の注目点は、参考資料集の8ページ以下の裁判例で、企業の責任を問われることになるということをしっかり読んでもらうことが一番大事だと思う。単に企業の中の生産性が落ちるとか、雰囲気が悪くなるので嫌だといった話でなくて、企業の責任が問われるということが、本文の中にも少し書き込まれていた方がいいと思う。そうすることによって、中堅、中小企業の現場でもありがちなこういう現象を放置できないということになるので、例えば3ページ目の裁判で使用者としての責任を問われることもあるということについて、具体的には不法行為による責任や安全配慮義務違反による損害賠償、労働契約法第5条の規定など法律の部分も書き足した方が、企業にとってのインパクトはあると思う。
・ 3ページ11行目の「さらに」で改行し、「裁判で使用者としての責任」に注を付し、「不法行為責任や安全配慮義務違反など」と書いてはどうか。
・ 確認したいのだが、パワハラの定義で、「業務の適正な範囲を超えて」という言葉が、「職務上の地位」と「職場の優位性」の両方にかかっているように読める。上司から部下に行われる行為でパワハラに当たるものは「業務の適正な範囲を超えて」になるのだろうが、場の優位性に基づいて行われるものというのは、業務上と全く関係ない所で起こっていることも対象にしていたのではなかったか。
一般に業務の適正の範囲を超えてという言葉を入れるのは、たいていは上司、部下のラインの中で行われる行為がやり過ぎだということを指すためだと思う。場の優位性に基づいて行われる行為は業務外のものではないか
・ 「業務の適正の範囲を超えて」というのは、業務であれば適正な範囲を超えた場合は問題であるし、まして業務でない、業務と関わりのないものは当然、苦痛を与える行為はこれに該当するという意味を含めている。
・ 「業務の適正な範囲を超えて」に業務外のことも含んでいるよというのは読みづらくはないだろうか。
・ 仲間同士ではどういうことが実際に行われているかということについては、裁判などで出てくるものだと、私的な用事を言いつける、使い走りみたいなことをさせるといったことであり、それは業務外である。からかいなども仕事とは関係なく行われていることが多く、「業務の適正な範囲を超えて」というのは、十分仲間同士の間でも関係してくるので両方にかかってもいいのではないか。
> 修正案を確認、了承。
・ 6回、皆さん熱心にご議論いただいて、どうもありがとうございました。円卓会議には、できるだけ皆さんの趣旨が伝わるような形で、この報告書だけではなくて、ニュアンスがわかるように説明させていただきたい。


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