厚生労働省

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第6回建築物の解体等における石綿ばく露防止対策等検討会議事要旨

1 日時

平成20年5月23日(金) 10:00〜11:45

2 場所

三田共用会議所3階A・B会議室

3 出席者

(委員)菊池委員、工藤委員、神山委員、白石委員、名古屋委員、松村委員、本橋委員

(事務局)榎本化学物質対策課長、荒木石綿対策室長、半田労働衛生課環境改善室長、長山化学物質対策課化学物質情報管理官、他

4 議題

(1) 課題等を踏まえた必要な対策についての検討・整理

(2) その他

5 議事要旨

(1) 第5回検討会議事要旨の確認が行われた。

(2) 議題(1)について

事務局より資料6-2に基づき説明が行われ、意見交換等が行われた。主な内容については以下のとおり。

[呼吸用保護具]

・ マスクの選定については、基本的に、作業形態ごとに選定するというのがこれまでの議論だが、ある程度、現場の判断というか、作業方法を検討することで飛散を抑えれば、マスクを選択できるといった、フレキシブルな規定の方が現場はやりやすいと思う。ただし、実態的にコントロールできていないのにフレキシブルにされてしまうところがあると良くない。

・ 作業工程に応じて途中でマスクを取り替えるということは考えにくいので、基本的には最も飛散すると思われるときの濃度を基準にする必要があるだろう。

[作業衣]

・ 保護衣を着用する場合、保護具との境目等をシールすることとなっているが、作業者にとっては負担が大きい。シールしてあっても、程度の差はあるが、保護衣内に繊維は侵入するものであるので、作業後に着替えてウォーターシャワー等で洗うことにより、保護衣の密閉に対する要求を緩和してはどうか。

・ 保護衣内にある程度は侵入しているとは思うが、シールをいい加減にして、洗えばいいというのはどうか。シールをしないと保護衣内の濃度がかなり高くなる。

・ 保護衣内にどのくらいの濃度が侵入しているのか等の具体的なデータを見て検討するべき。

[隔離]

・ 隔離の措置を解く際の基準等を設けることが困難なため、現時点においては、大防法と同様の規定を検討してはどうかというのがこれまでの議論。

・ すぐにその場で隔離の状況を確認して解除することが望ましいが、そのように測定できるリアルタイムモニターは、機械の特性がどうか、精度を担保する方法はどうすればいいか等、まだ検討しなければならないことから、今すぐには活用できない。

・ 隔離の措置を講じた際、外部に漏れていないかどうか確認する必要があると思う。濃度測定により確認するのは、リアルタイムモニターが出てこないと難しいのではないかと考える。大防法のように負圧に保つための手順を決めて、スモークテスター等で負圧状態等を確認するということでいいのではないかと考える。

・ レベル2について、環境省のマニュアルでは、レベル2であっても、掻き落としをやるときはレベル1と同様の措置が必要となっているが、ここでは、グローブバッグによる方法も認められている。必要な措置としては、これで問題ないと考える。

[特別教育]

・ 保護具は重要であるので、現行の0.5時間から拡充した方がよいというのがこれまでの議論。

・ 0.5時間を1時間くらいにすればよいのではないか。

・ 石綿の有害性に関連し、喫煙の影響も入れておいてはどうか。

[事前調査]

・ 石綿の使用の有無にかかわらず、事前調査の結果が第三者等から見えるよう、掲示する等をした方がよいのではないか。また、その結果の根拠となるものを保存し、いつでも提示できるという形にした方がよいのではないか。

・ 分析結果等について、何か統一的な様式があるとよい。根拠にもなり得る。

[船舶の解体等]

・ 解体作業が最も石綿にばく露する作業だが、解体自体は国内でほとんどやられていない。国内でやられているのは主に改修である。石綿則等に沿ってきちんと対応していかないといけないと思う。

・ 船舶は、現在建築物等に含まれていないが、改修作業についても建築物等の解体等作業と同様の規制がある方が良いのではないか。また、特殊な事例も考えると、今後、国内で解体等が行われることもあり得る。

[その他]

・ 過去のモデル実験の際、湿潤化したものをグラインダー等で切断等を行うと、湿潤化しない場合よりも、粉じんが飛散するとの結果が出たことがある。発じんを促進させてしまうような作業方法や機器の禁止について、明確にできると良いと思う。

(3) 議題(2)について

事務局より、次回検討会の開催日時等について説明があった。

(照会先)労働基準局安全衛生部化学物質対策課衛生対策班(内線5515)


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