• JR新青森駅南口から1.5km。徒歩約15分。
    タクシーで5分。
  • 東北自動車道青森インターチェンジから約3km、約6分。
  • 青森空港から約14km、タクシーで約20分。
  • 国立療養所 松丘保養園
  • 〒038-0003
  • 青森県青森市大字石江字平山19番地
  • 法人番号 6000012070001
  • お問い合わせ
  • TEL: 017-788-0145 FAX: 017-788-0148

園長のメッセージ

 国立療養所松丘保養園をご訪問頂きありがとうございます。国立療養所松丘保養園は、全国に 13 ある国立ハンセン病療養所のうちの一つで、最北端のハンセン病療養所です。青森市西側の石江にあり、北に陸奥湾、東に八甲田山、西に岩木山を望み、世界文化遺産登録された三内丸山遺跡も近隣にあり、緑豊かな自然に恵まれています。また、東北新幹線の新青森駅より1.5km、東北自動車道青森インターチェンジから約 3km、青森空港から約 14km と交通至便な立地となっています。

 前身は北部保養院で 1907 年「ライ予防二関する件」に基づき、1909 年 4 月 1 日、北海道と東北六県の連合立によって、第二区道県立・北部保養院の名称で設立されました。当初は油川村にあった施設が、同年 11 月 1 日に現在の地に開設されました。癩療養所建設を巡っては、建設候補地となった場合、地元や周辺住民等の反対運動にあう事が多い中で、北部保養院は誘致合戦の後に決定した稀な例であります。1941 年 7 月に厚生省に移管、国立療養所松丘保養園として現在に至っております。

 松丘保養園では、1940 年代には 800 名以上の方が入所、療養生活を送られていました。しかし、令和 5 年 4 月末現在、入所者は 47 名と年々減少しており、平均年齢は 88.9 歳と高齢化しています。ここで生活している入所者はハンセン病治癒後も「らい予防法」で隔離政策の犠牲となり、いわれのない差別や偏見を受けるといった筆舌に尽くしがたい経験をしてきました。この悲惨だった道のりと生命の尊さを深く認識して、地域の方々と共に平穏で豊かな療養環境を提供できるよう努めて参ります。
 入所者の多くは末梢神経障害に伴う手足の障害や視力障害などハンセン病の後遺症に加え、高齢化に伴い身体機能に低下をきたし、様々な疾病を抱えながら日々生活を送っております。総合診療科を軸に、弘前大学医学部各科などから医師派遣によるサポートを受けており、入所者数の倍以上の看護師、介護士らのスタッフによる手厚いケア体制を敷いております。
 新型コロナウイルス蔓延後は園内外で積極的な交流も行われにくい状況となっておりましたが、徐々に緩和されていくと思われます。今後、入所者の皆様との交流を通じて、ハンセン病の歴史的な諸問題について理解を深めて頂ければと願っております。

園長 小堀宏康