厚生労働省

  • 文字サイズの変更
  • 小
  • 中
  • 大

ご覧の施策内容について多くの皆さまのご意見をお待ちしております。意見を送信する


年金記録に係るコンピュータ記録と紙台帳等の突合せの実施について

1. 突合せを行う趣旨

現在、国が管理している年金記録については宙に浮いた記録や消えた記録問題のほか、紙台帳やマイクロフィルムでの管理から、コンピュータでの管理に切り替えた際に、その一部について、正しく移し替えがなされていないという問題があります。

そこで、コンピュータ記録を正確なものにするため、本年10月12日からコンピュータに収載されている年金記録とその元となった紙台帳に記載されている記録との突合せが開始されました。

2. 突合せの特色

○ 今までは、「ねんきん特別便」や「ねんきん定期便」をお送りし、お気づきになった方からお申し出をいただくことで、年金記録の回復を進めておりました。

○ 今回行う作業は、ご本人がお気づきになっていないコンピュータ記録の漏れや誤りを、国の側で見つけ出して年金記録の回復につなげていく重要な取組です。

3. 突合せ作業の進め方

○ 突合せ作業を進めるに当たっては、全国の年金事務所や市町村が保有している紙台帳等を電子画像化データとして取り込んだ「紙台帳検索システム」を用いて、コンピュータ記録と、ご本人の基礎年金番号に結び付いた約6億件の紙台帳等を突き合わせ、記載内容の一致・不一致を確認する作業を行います。

審査の結果、不一致であった場合には、[1]ご本人へ通知し、ご本人の申し出があれば、[2]記録の訂正、[3]再裁定(年金受給額の再計算)の順で作業を行います。

4. 突合せ作業の実施体制

○ 本年10月12日より中央記録突合センター(東京)において、突合せの作業を開始し、その他の突合センターにおいても順次業務を開始できるよう、準備を進めており、今年度は全29拠点(約1万8千人体制)で実施する予定です。

5. 適正な事業実施のために

○ 突合せ作業に当たっては、誤り防止のための品質管理が重要です。このため、受託事業者に対する研修や抜取検査(誤りが発見された場合は見直しを行います)を実施し、突合せ作業結果の正確性を確保してまいります。

○ また、本突合せ事業は多くの個人情報を取り扱うため、個人情報漏えい防止など、個人情報保護を進めることも重要です。このため、窓口装置の検索機能の制限、業務を受託している事業者における個人情報保護規程の策定及び遵守の徹底などをはかり、個人情報の適正な取扱いに努めてまいります。

6. 今後の突合せ作業の進め方

○ 平成22年度及び23年度には、高齢の年金受給者など、優先順位の高い紙台帳から突合せを実施し、平成25年度までに全件の突合せを実施する予定です。

○ 突合せ作業の実施に当たっては、[1]年齢の高い年金受給者の方(※)から実施し、[2]平成23年春頃より、突合せを希望する申出者の方について実施、[3]新規裁定者の方については、平成23年秋頃を目途に実施する予定です。

※当面、厚生年金又は船員保険に係る記録のみが結び付いている方を実施。

7. 突合せ作業の効果

○ これまで先行して実施した国民年金特殊台帳等の約3,096万件の全ての記録とコンピュータ記録との突合せの結果、約30万件(国民年金特殊台帳等の記録の約1%)がコンピュータ記録と一致しない記録と確認されました。

○ 費用対効果を見ますと、突合せに要した経費約106億円に対し、突合せにより年金額が増額となる方の生涯で受け取る額を試算したものが約384億円になるなど、一定の効果があると考えられます。

8. 国民の皆様へのお願い

○ 今後、節目節目で実績を公表し、費用対効果の面を含めて、国民の皆様の声を聴きながら進めてまいります。

○ また、突合せ作業の実施により、記録に漏れや誤りがある方には、日本年金機構からご本人にお知らせをお送りすることとしております。

お知らせが届きましたら、必ずその内容をご確認していただき、ご返信いただくようお願いいたします。

(年金局事業企画課)

トップへ