厚生労働省


がん検診について
(健康局総務課がん対策推進室)

 現在、我が国では、年間約60万人の方が、新たにがんに罹っています。また、年間30万人以上の方が、がんが原因で亡くなっています。

 一方、診断と治療の進歩により、がんが進行する前の初期の段階で発見できれば、治る確立も高くなっています。ただし、がんは初期の段階では明らかな症状がないため自分で気付くことが困難です。

 そこで、がんを初期に発見するため、がん検診が実施されています。


  1.がん検診とは
  2.がん検診の受診率
  3.がん検診50%推進本部について
  4.がん検診無料クーポン配布について
  5.がん検診等について、さらにお知りになりたい方へ


■ 1.がん検診とは

○  がん検診は、がんが進行していない初期の段階で発見し、適切な治療を行うことでがんによる死亡を減少させるために行われています。
○  我が国では、昭和57年度から、市町村が主体となってがん検診を行ってきました。当初は「胃がん検診」、「子宮頸がん検診」のみでしたが、その後、検診対象となるがんの種類が追加され、現在では「胃がん検診」「子宮がん検診」「肺がん検診」「乳がん検診」「大腸がん検診」の5種類が行われています。
○  市区町村で行うがん検診については、がん検診の専門家やがん医療の専門家などから構成される「がん検診に関する検討会」において、きちんとしたデータをもとに、「対象となるがんの種類」「対象者の範囲」「検査方法」等の検討が行われ、その結果をもとに実施されています。


■ 2.がん検診の受診率

○  平成19年に実施された「国民生活基礎調査」によると、男性においては、胃がん、肺がん、大腸がん検診の受診率は3割程度であり、女性においては、乳がん、子宮がん検診を含めた5つのがん検診の受診率は2割台前半となっています。特に子宮がん、乳がんについては、検診受診率が低い状況にあります。

がん検診の受給率


■ 3.がん検診50%推進本部について

○  こうした状況を踏まえ、平成19年に策定された「がん対策推進基本計画」において、がん検診受診率を5年以内に50%以上とすることを個別目標として取り組んできました。
○  計画策定から2年が経過し、今後一層の進展を期することが必要であることから、平成21年7月9日に「がん検診50%推進本部」を設置し、普及啓発のためのキャラクターやロゴマークを決定し、これらを活用しながら普及啓発を行っていくこととなりました。
○  また、国・地方自治体だけではなく、企業等にも積極的にがん検診受診率50%以上の目標に協力していただくため、「企業連携推進実施本部」を立ち上げるなど、色々な観点から普及啓発を図っているところです。

がん検診受給率50%達成に向けた集中キャンペーン
がん検診 愛する家族への 贈りもの


■ 4.がん検診無料クーポン配布について

○  子宮頸がん、乳がんについては、特にがん検診の受診率が低い事から、平成21年度補正予算において、一定年齢の女性を対象に、子宮頸がん検診及び乳がん検診の「無料クーポン」と、がんについてわかりやすく解説した「検診手帳」を配布することとなりました。

女性のためのがん検診手帳
女性のためのがん検診クーポン


■ 5.がん検診等について、さらにお知りになりたい方へ

○  がん情報サービス(国立がんセンターがん対策情報センター)
    http://ganjoho.jp/がん情報サービス 
○  がん対策について(厚生労働省)
    https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/gan.html

 現在、全国どこでも質の高いがんの医療が受けられるように、各地域に「がん診療連携拠点病院」が整備されています。
 また、同病院では、がんについていろいろな相談ができる「相談支援センター」が設置されています。

 相談支援センターは、がんのことやがんの治療について知りたい、今後の療養や生活のことが心配など、がんの医療にかかわることのみならず、がん検診に関する質問や相談にもお答えしています。

(参考)
 相談支援センター一覧(国立がんセンターがん対策情報センター)
  http://ganjoho.jp/pub/hosp_info/index_03.html



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