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医薬品・医療機器の安全対策の推進に関する件



   医薬品・医療機器の安全対策の推進に関する件

[ 衆議院厚生労働委員会
平成十四年七月二十四日
]
   我が国の国民があまねく近代的医療の恩恵を享受しうる社会環境が整備され、先端技術を用いた医薬品・医療機器が多くの患者の生命を救い、あるいは予後の改善をもたらしてきた。しかしながらその一方で、サリドマイド、スモン、HIV感染、クロイツフェルト・ヤコブ病感染という医薬品・医療機器による健康被害が発生したのも事実である。政府は、こうした健康被害を再び発生させることのないよう最善の努力をするとともに、速やかに次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
 生物由来製品は、遺伝子組換え技術などバイオテクノロジーを駆使したものを含め、既知または未知の病原体が混入する危険性を完全に排除することができないことを十分認識し、原料の採取に当たっては、安全や倫理についての特段の配慮がなされるようにするとともに、常に最先端の科学的知見をもって市販後安全対策を推進すること。
 血液製剤は、人体の一部である血液を原料とするものであることから、倫理性、国際的公平性等の観点に立脚し、国民の善意の献血による血液によって、国内自給を達成できるよう、全力を傾注すること。また、昭和三十九年八月二十一日の閣議決定に基づき多くの関係者が献血運動を推進すべく努力を積み重ねてきたことを踏まえ、献血に対する更なる国民の理解と協力を得るため、関係省庁間の連携体制を強化すること。
 医薬品・医療機器の承認審査をより迅速化するとともに、安全対策の充実や監視指導の徹底を図るため、必要な組織・人員体制の拡充が図られるよう、十分な検討を行うこと。
 血液製剤の遡及調査を円滑に実行するとともに、適正使用を徹底するため、医療機関の体制確保を含め具体的施策を講ずること。医療関係者が、特定生物由来製品のリスクとベネフィットの説明を十分患者に説明できる環境を整備すること。
 人工血液については、その有効性及び安全性が確保されたものの製品化が促進されるよう、研究開発の促進を図ること。
 医薬品技術の高度化をはじめとする保健医療を取り巻く環境の変化に対応し、薬学に関する高度な知識及び保健医療の重要な担い手としての必要な資質を有する薬剤師が求められていることを踏まえ、薬剤師の生涯研修の拡充、薬剤師国家試験の受験資格の見直し、薬学を履修する教育課程の在り方等について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとすること。
 右決議する。


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