甲状腺末を含有する痩身用健康食品の監視指導について

各

都道府県 政令市 特別区

衛生主管部（局）長 殿

甲状腺末を含有する痩身用健康食品の監視指導について

　最近、痩身を目的とした健康食品と称した甲状腺末を含有する無承認医薬品を服用し、頻脈、動悸等の甲状腺機能亢進症が疑われる健康被害事例が続いている。乾燥甲状腺は、我が国において承認されている甲状腺ホルモン剤の有効成分であり、消費者が知らずに服用した場合には健康被害を生じるおそれがある。今後の被害拡大を防止するため、これら製品の監視指導に際しては、食品担当部局との緊密な連携のもとに、貴管下関係業者に対する監視指導にご留意されたい。

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（別添）

健康被害事例の概要

事例１ （個人輸入品）

平成１２年９月から１２月にかけて、複数の医療機関から３０〜６０代の女性６名が個人輸入した健康食品と称する無承認医薬品（商品名： 之素 嚢、発売元：広東恵州市恵宝医薬保健品有限公司）の服用後、頻脈、動悸、暑がり感、手指のふるえ等の甲状腺機能亢進症が疑われる健康被害に関する情報提供があった。
　国立医薬品食品衛生研究所における分析の結果、甲状腺末が含まれていることが判明した。

事例２ （輸入販売品）

平成１３年５月２８日、宮崎県より情報提供。ダイエット食品と称する無承認医薬品（商品名：ハイパータイト、総販売元：株式会社エス・ディ・エル）の服用後、甲状腺機能亢進症が疑われる臨床検査値異常について県内医療機関から情報提供があり、当該品を同県衛生研究所で検査したところ甲状腺組織が含まれていることが判明した。

事例３ （輸入原料国内製造品）

平成１３年６月１９日、兵庫県より情報提供。ダイエット食品と称する無承認医薬品（商品名：ドリームシェイプ、販売元：健美漢方株式会社）の服用後、動悸、手のふるえ、倦怠感の甲状腺機能亢進症が疑われる健康被害について、複数の医療機関から４例情報提供があり、当該品を同県衛生研究所で検査したところ、甲状腺末成分のチロキシン（甲状腺ホルモン成分）が含まれていることが判明した。