厚生労働省

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定例事務次官記者会見概要

(H21.2.26(木)14:03〜14:09 省内会見場)

【広報室】

《次官会議等について》

(次官)

本日の事務次官会議ですが、厚生労働省案件では政令が一つかかっております。救急救命士法施行令の一部を改正する政令案でして、中身は救急救命士国家試験の受験手数料等について、実費を勘案して改正するものであります。

《質疑》

(記者)

香川の病院で不妊治療の際に受精卵の取り違えの事故がありましたが、この問題についてのコメントと、それを受けた再発防止などについて厚生労働省として何か対策があればお願いいたします。

(次官)

人の命に掛かる大変な問題ですので、きちんと原因を究明して対策を考えていかないとと思います。担当部局において実態を確認中と聞いております。報道を見ての私の印象は非常に初歩的な問題もあると感じておりまして、これはきちんと問題点を整理して対応を示して行かなければならないと思っております。

(記者)

銀座の病院でレーシックの手術で角膜の感染症に罹った方が出ましたが、眼科学会のガイドラインとは違うようなやり方をしていたりですとか、日本眼科学会員だとかがありました。その医師の先生は学会と厚生労働省の言っていることが違うということを言っておりますが、昨日の件を受け止めてのコメントと、今後厚生労働省としてどのような対応を取って行くのでしょうか。

(次官)

これも実態の確認中です。かなりの人が感染しているという数字が出ておりますので、衛生管理の面で問題があったという感じがします。実態を調べた上でということになりますが、もし、衛生管理という話であれば、もちろん何か基準を示して何か行わないといけませんが、こういう治療に関わる人にとっては初歩的な問題で、きちんと対応してもらうことが肝心だと思います。いずれにしましても調査を踏まえて何らかの対応をしたいと思っております。

(記者)

月曜日の財政検証で、所得代替率が当初の想定よりもかなり20%くらい下げて50.1%にするというような内容だったのですけれども、その中身についての受け止めと、年金制度の、今後国会等でも年金制度の信頼性について議論が交わされると思いますけれども、その全般についてお聞かせ下さい。

(次官)

これは将来推計ですから、いくつかの仮定を置かないとできないことであります。その中で、前提となる話の中で一番大きな問題は、基礎年金の国庫負担2分の1をきちんと実現するということだと思っております。これをなくしては財政的に大変大きな問題があるということが、ある意味で分かったのではないかと思います。今国会に法案を出して、財投特会からお金を持ってきて2分の1を実現し、3年後には税制改正の中で恒久財源をということになっていますが、これをきちんとやっていくことがまず肝心だということが明らかになったのではないかと思います。それから、将来の推計の前提にどういう数字を置くかということについては、学者、先生方の御判断で入れた数字でありますので、これを基に一つの推計をしたということです。それから、人口につきましても、合計特殊出生率は、前回の国勢調査の時の1.26を前提にしていますが、その後1.32、1.34、更に去年も少し改善しているのではないかと思いますが、そういう合計特殊出生率の改善については、特にこの中には入れ込んでいなくて、2005年の国勢調査のデータを元にした将来推計でやっています。改善すれば安全の方に働くわけでありますが、将来推計のあるものを前提にしておいたということであります。これについては、5年ごとに財政検証をしていくのでありますので、現時点では、現在使える最新のデータ、それと先生のお考えに基づいて検証し、これを5年ごとにやりながら年金制度がきちんともつかどうかということを検証していくということであります。年金については、入りと出が非常に明確になっておりますので、透明な計算だと思うのです。そういう意味で、こういうものを元に、例えば、年金水準をどう確保するのかとか、負担との関係をどう考えるかという議論に供せられたら、それで一つの役割を果たしているのではないかと思っております。

(了)


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