厚生労働省

  • 文字サイズの変更
  • 小
  • 中
  • 大

定例事務次官記者会見概要

(H20.11.20(木)14:02〜14:12 省内会見場)

【広報室】

《次官会議等について》

(次官)

今日の事務次官会議ですが、厚生労働省関係の案件は特にかかっておりません。質問がありましたらどうぞ。

《質疑》

(記者)

事務次官のOBに対する事件ですが、その後の捜査で同一犯という見方が強まっているようですが、改めて事件に対する受け止めと、職員やOBの方の安全対策とか、警察への捜査協力の状況などの現状を含めて教えてください。

(次官)

今回、次官OBの山口さんご夫妻と、吉原さんの奥様とがこのような事件に遭ったわけですが、正直大変ショックを受けておりますし、驚いております。このところ、例えば、交通事故ではねた人をそのまま何キロも引きずっていった事件が連続してありましたり、自分の腹いせで無差別に誰かを轢いてみたという事件がありましたが、そういう殺傷に及ぶ事件についてはどのような事件であっても私は憤りというか、言語道断であるという思いを強く持っております。今回の事件は、私も若い頃にご指導いただいた諸先輩であります。それだけにその思いは一入というところです。今回の事件の背景はまだ分からないということで、職員については警察サイドのアドバイス等もございますので、注意を喚起し、要人については警察庁の方で警備的な面から努力していただいております。また、庁舎管理、警備につきましても警察庁に努力をいただいておりますし、そういう意味で警察の協力を得ながら、やれる努力をしているという状況でございます。

(記者)

総理が医師不足対策などに関連して、医者は社会的常識が欠落している人が多いという発言がありましたが、その医師不足対策等を進めている厚生労働省の事務方のトップとして昨日の発言をどういうふうに受け止めていらっしゃるか教えてください。

(次官)

総理の全国知事会での発言は、医師不足についてのご質問の中でのお答えだったと聞いております。発言の真意については、総理がその後、記者の皆さん方にご説明したと聞いております。総理としてはそこで自分の真意をお伝えされたと思っております。我が省としましては、最近の産科・救急問題も含めて医師不足というのは大きな課題だと思っております。「安心と希望の医療確保ビジョン」をまとめていくとか、そういうものに基づいて補正予算で対応していくとか、すでにできるものと、少し時間の掛かるものを含めて医師不足対策を進めて行きたいと思っております。補正予算も含め、更に、来年度予算も含め対策の強化を図って行きたいと思います。

(記者)

事務次官OBの事件のことですが、おっしゃったように背景ははっきりとしませんが、二人とも年金に深く関わっていらっしゃったということもあって、背景に年金記録問題をはじめとする、厚生労働行政に対する不満というものが動機の中にあったのではないかという見方がありますが、そういう点についてはどのように思いますか。

(次官)

吉原さんは、もう20年くらい前に厚生省を辞めた方でありますし、山口さんは10年くらい前に辞めた方ですので、果たしてそういう結びつき方ができるのかどうかよくわからないというのが正直な気持ちであります。ですから、捜査当局がいろいろと捜査中ですので、その辺の分析を待って判断をしたいと思います。

(記者)

お二人と一緒にお仕事をされたことがあると思うのですが、いつ頃どういう形で、どういうなご指導を受けたのかという話をお願いしたいのですが。

(次官)

山口さんは私が役所に入った時の係長でした。そういう意味では初年兵を訓練する教育担当者と言うのでしょうか、今日まで私が役人を務めてこれた基礎を教えてくれた人ではないかと思っております。仕事では、私が厚生省での最後の頃の仕事になりますが、政策課長の時の官房長、それから、介護保険をやっている時の事務次官ということで、最後の頃はかなり身近で一緒に仕事をいたしました。非常にまじめで物事に真剣に取り組む人で、一方、洒脱というのでしょうか、ユーモアを持った人でもありました。仕事に取り組む姿勢と、心構えの豊かさというのでしょうか、そういう面で立派な先輩だったと思っております。

吉原さんとは一緒に仕事をしたことはございません。ですから、仕事ぶり、その他について身近に評価する経験はございませんが、老人保健制度の創設に大変ご尽力をされた方だという私の実感です。

(記者)

事件の後に吉原さんご本人もしくは山口さんのご家族と連絡を取られたことはありましたか。

(次官)

事務的な形での連絡は取っておりますけれども、ご家族の方々からは、相談の中身はオープンにしないでくれという話でございます。事務的には連絡を取っています。私自身は、昨晩、吉原さんのお見舞いに行きました。非常にお疲れでしたので、お見舞いの言葉を申し上げて早々に引き上げたということであります。

(記者)

もう一度背景のところの話なのですけれども、具体的な背景は別として、政治的な意図とか政策に対する不満を元に、関わった人を襲撃するとか、殺傷するというようなことが、今言われているような、政治的なテロというようなことが仮にそういう背景だったとした場合、そういう行為についてどのようにお考えでしょうか。

(次官)

まだ背景がはっきり分からない段階で答えるにはちょっと重たい質問ではないかと思います。ただ、一般論で言えば、総理も言われていますし、民主党の小沢党首も言われていますけれども、政策の問題にこういう卑劣な行為をもって行動するということは断じてあってはならないことだと思います。ただ本件がそういうことかどうかは分かりません。

(記者)

次官は、今までに、例えば嫌がらせを受けたり、脅迫を受けたり、そういう身の危険を感じる出来事とかを経験されたことはありますか。

(次官)

幸い無かったと思います。

(記者)

今日の次官会議では、この話は出たのでしょうか。

(次官)

特に出ておりません。次官会議が始まる前に漆間副長官から「職員の志気は大丈夫か」という趣旨の話がありました。私の方からは「いろんな意味での警備は警察庁が全面的に協力しておりますので、仕事はきちんとやっております」という話をしました。これは、次官会議ということではなくて、始まる前に漆間さんと話をしたということであります。

(記者)

今日までに、改めて伺いますが、厚生労働省に対して特定の人を含めて犯行予告であるとか、例えば役所に対して危害を加えるような脅迫めいたものとか、そういった電話はありますでしょうか。

(次官)

私のところには、無かったという報告しか入っておりません。

(了)


トップへ