厚生労働省


定例事務次官記者会見概要

(H20.07.03(木)14:01〜14:06 省内会見場)

【広報室】

《次官会議等について》

(次官)

本日の事務次官会では、岩手・宮城内陸地震による岩手県奥州市等との区域に係る災害についての激甚災害及びこれに対し適用すべき措置の指定に関する政令案がかかりました。関係する省庁がいくつかあり、厚生労働省関係では、この地域における保育所とか、特別養護老人ホーム等の施設の復旧に、通常よりも上乗せした補助率が適用されます。次官会議の関係は以上です。

《質疑》

(記者)

先週骨太の方針2008がまとまりまして、歳出削減路線を堅持するということですが、社会保障費についても2,200億円圧縮することを、来年度予算も続けられる模様ですが、現時点での削減の見通しについて次官のご意見をお聞きしたいのですが。

(次官)

骨太方針が決まりまして、基本的には大きく2つの路線が引かれたと思います。一つは従来通りの削減努力を続けていく、もう一つは、今の様々な課題について別途その対応を考えるという二つの路線が明示されたと思っております。これを踏まえて、この先、シーリングの基準が決まっていくわけですが、そのシーリングの方針の決め方にどういう工夫が実際盛り込まれうるのか、関係省庁、与党とも協議をしながら対応を考えたいと思います。
 マイナス2,200億円をどう実現するかということについては、今の時点で「これなどがいける」というものがあるわけではありません、大きな課題がありますし、現状を理解していただいて、さらに与党と詰めたいと思います。

(記者)

今日の朝、自民党のSWF、ソブリン・ウェルス・ファンドの検討チームが、公的年金の運用改革についてまとめまして、その中で150兆円の資金の内10兆円を切り出して、新会社を作った上でプロに運用を任せるという話が出ているのですが、これについてどういう評価をされていますでしょうか。

(次官)

年金資金の運用をできるだけ効率的にというのは、おそらく国民の期待するところではないかと思います。ただ、効率的にというのは一方でリスクを伴うわけで、リスクの責任を誰がどう負うのかということが明確でないと、その提案についての評価は難しいと思います。一部だけ切り出して運用のプロに任して、高リスク高リターンを目指すべきだという趣旨だと思いますが、高リターンであれば問題ないですが、高リスクの時にどうするのか明確でないと、理屈を詰めるのが難しのでないかと思います。年金の資金の運用は、20年、30年、40年という長い期間において安定的にある程度の利回りで回っていくことが期待されるわけで、昔流のファンドマネージャーが日々汗を流して、売買で高リスクのある中で高リターンを得るということを、本当に期待してやっていくのかどうか。それから運用の仕方いかんでは、様々な市場に影響しますし、そういう市場の影響をどう考えるのか。詰めるべき点が多々あるのではないかと思います。

(了)


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