厚生労働省

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厚生労働省

厚生労働省発表

平成21年4月30日

職業能力開発局能力評価課

課長      岩崎  修

課長補佐  干飯  雅昭

電話      03(5253)1111(内線5969)

夜間直通  03(3502)6958

中央職業能力開発協会

能力評価部次長    松尾  義弘

評価制度開発課長  名田  裕

電話  03(5800)3689(直通)

独立行政法人雇用・能力開発機構

職業能力開発総合大学校

能力開発研究センター開発研究部

訓練技法研究室長      矢野  昇平

訓練技法研究室研究員  吉ヶ崎  敏

電話  042(763)9065(直通)

「ホテル業」職業能力評価基準を改訂
〜あわせてジョブ・カード制度普及のためのモデル評価シート・モデルカリキュラム等を新たに追加〜

(ポイント)

○  厚生労働省では「職業能力が適正に評価される社会基盤づくり」の一環として幅広い業種について職業能力評価基準の整備に取り組んでいる。

○  また、平成20年度より実施しているジョブ・カード制度(職業能力形成プログラム)の普及促進を図るため、職業能力評価基準を活用しながら、制度運営に当たる専門機関とともに、訓練に取り組む企業の方の参考となるモデル評価シート・モデルカリキュラム等の作成を行っている。







ジョブ・カード制度は、正社員経験の少ない方を対象に、企業現場におけるOJT(実習)と教育訓練機関等におけるOFF−JT(座学等)を組み合わせた実践的な訓練(職業能力形成プログラム)を提供し、訓練修了後に、「評価シート」を得て、就職活動などに活用すること等を目的とする制度。

(厚生労働省:https://www.mhlw.go.jp/index.html







○  今般、「ホテル業」の職業能力評価基準(平成16年9月公表)について、関係業界団体の協力を得ながら、企業実務家や学識者からなる基準策定普及委員会における検討を経て、必要な改訂を行い、さらにこれに基づき、(1)モデル評価シート、(2)判定目安表(評価ガイドライン)、(3)モデルカリキュラムを作成した。

※  主な職業訓練の科目、事務系職種(9職種)を構成する職務について作成したものの他、業種別に以下について既に作成。

[1]ロジスティクス分野

 

[2]造園工事業

 

[3]電気通信工事業

 

[4]鉄筋工事業

[2]自動車製造業(組立)

 

[6]スーパーマーケット業

 

[7]パン製造業

   

☆  改訂後の「ホテル業」職業能力評価基準は、中央職業能力開発協会ホームページより入手可能。

(中央職業能力開発協会:「職業能力評価基準のご案内」 http://www.hyouka.javada.or.jp/

☆  これまでに作成されたモデル評価シート・モデルカリキュラム等は、いずれも厚生労働省ホームページより入手可能。

(厚生労働省:「ジョブ・カード制度」のご案内 https://www.mhlw.go.jp/bunya/nouryoku/job_card01/index.html

☆  このほか、中途採用などで活用できるよう、企業において中堅として活躍する人材に求められる能力要件を、(4)「人材要件確認表」としてとりまとめ、中央職業能力開発協会のホームページより入手可能。

(中央職業能力開発協会:「職業能力評価基準のご案内」 http://www.hyouka.javada.or.jp/

○  現在、幅広い業種において、関係業界団体の協力の下、同様の支援ツールの作成を進めており、今後、順次公表する予定。

「ホテル業」職業能力評価基準の改訂及び
モデル評価シート・モデルカリキュラム等について

1 「ホテル業」について

ホテル業は、日本標準産業分類(中分類)の「宿泊業」に含まれ、ホテルにより人を宿泊及び飲食させる営業であるとされています。

「職業能力評価基準(ホテル業)」においては、宿泊の他に宴会場・レストラン等の付帯設備を持つシティホテル、コミュニティホテル、リゾートホテル等の関連職務を対象とし、ホテル産業の競争力を高めるために人材育成の強化が特に必要とされる以下の職種(職務)について、その仕事に携わる方々に必要な職業能力を整理しています。

(1)フロントにおいて接客サービスを行う「フロント」(職務:「ロビーサービス」、「コンシェルジュ」、「フロントオフィス」、「客室予約」)。
(2)レストランにおいて接客サービスを行う「レストラン」(職務:「レストランサービス」、「ルームサービス」、「店舗管理」、「ソムリエ」、「仕入れ管理」)。
(3)宴会場等の販売等を行う「営業・マーケティング」(職務:「マーケティング」、「営業」)。
(4)施設の適切な管理と収益性を踏まえた上で施設開発や修繕等を行う「施設管理」(職務:「施設開発」、「施設保全」)。
(5)消費者の関心やホテルの社会的責任、企業イメージの観点から重要な仕事である「環境対策」(職務:「環境対策企画」)。

2  職業能力評価基準の改訂及びモデル評価シート・モデルカリキュラム等について

(1)  「ホテル業」における職業能力評価基準の改訂及びモデル評価シート・モデルカリキュラム等については、中央職業能力開発協会において、社団法人日本ホテル協会(会長:中村 裕)及び特定非営利活動法人シニアマイスターネットワーク(理事長:作古貞義)との連携のもと、基準策定普及委員会(座長:岡本 伸之帝京大学経済学部観光経営学科教授)を設置し、検討を行いました。
(2)  「職業能力評価基準(ホテル業)」の改訂について

「職業能力評価基準(ホテル業)」の策定(平成16年9月公表)後のホテル業を取り巻く経営環境の変化、衛生管理やサービス品質の問題への対応の重要性が増していることなどの状況を踏まえ、職種として「宴会(職務「宴会サービス」、「宴会予約・販売管理」)」、「危機管理(職務「サービス品質管理」、「衛生管理」、「防犯・防災管理」)」、「経営戦略(職務「事業企画」、「事業管理」)」を追加し、また職種「フロント」に職務「ハウスキーピング」を追加したことに伴い、職種名を「宿泊」に変更しました(別紙1)。

(3)  「モデル評価シート」について

・ジョブ・カードは、[1]総括表(ジョブ・カード様式1)、[2]職務経歴(様式2)、[3]学習歴・訓練歴(様式3)、[4]免許・取得資格(様式4)、[5]キャリアシート(様式5)、[6]評価シート(様式6)で構成され、職業能力形成プログラムにおける訓練を実施する場合、事業主の方は、「評価シート」を訓練実施計画の一部として作成し、訓練修了後にこれに基づき評価を行っていただくことになります。

・そこで、「モデル評価シート」は、事業主の方が「評価シート」を作成される際の参考として活用いただくために作成・公開するものです。

・「ホテル業」モデル評価シートは、「宿泊」と「レストラン」の2職種を統合した訓練の職務「ホテルサービス」として作成しました(別紙2)。

・なお、「評価シート」の作成は、モデル評価シートの他、「職業能力評価基準」(http://www.hyouka.javada.or.jp/)や「日本版デュアルシステム訓練修了後の評価項目作成支援ツール」(http://www.ehdo.go.jp/career_navi/intend/ndtool2.html)などの汎用的な評価基準に基づいて作成することが必要です。

(4)  「判定目安表(評価ガイドライン)」について

・職業能力形成プログラムの訓練を実施する事業主の方が評価シートを作成いただく際には、モデル評価シートを参考にしていただきますが、この評価シートに基づき、訓練成果を評価する際の参考にしていただくために作成しているのが「判定目安表(評価ガイドライン)」です。

・モデル評価シートで掲げた評価項目である「職務遂行のための基準」の各項目について、A(常にできている)、B(大体できている)又はC(評価しない)として評価するための参考となる、A、B、Cに該当する職務行動の例をとりまとめています。

・「ホテル業」においては、モデル評価シートにあわせて、訓練の職務「ホテルサービス」について作成しました(別紙3)。

(5)  「モデルカリキュラム」について

・「モデルカリキュラム」は、職業能力形成プログラムのうち雇用型訓練(有期実習型訓練・実践型人材養成システム)を実施する事業主の方が、事前に訓練実施計画を作成される際の参考として活用いただくために作成・公開するものです。

・「モデルカリキュラム」は、訓練実施計画の検討の参考となるとともに、これを構成する「訓練カリキュラム」及び「訓練計画予定表」は、評価シートとともに上記雇用型訓練を実施する事業主の方の諸手続(キャリア形成促進助成金の手続、この手続とあわせて行う有期実習型訓練実施計画の確認や実践型人材養成システム実施計画認定申請)において必要となる書類の作成に当たっての参考となるよう作成しています。

・「ホテル業」においては、モデル評価シートに対応して、「ホテルサービス科(Off−JT主導型コース)」、「ホテルサービス科(OJT主導型コース)」について作成しました(別紙4)。

(6)  「人材要件確認表」について

・職務を遂行する上で必要となる職業能力が明らかになっていることは、雇用する側と働く側の双方にとってメリットがあることと考えられ、例えば、人材育成の場面ではもとより、人材確保の場面では職業能力のミスマッチ解消にも資するものと考えられます。そこで、これを目に見える形で整理するために、職業能力評価基準に基づき「人材要件確認表」を作成することとしています。

・「人材要件確認表」は、主に中堅人材に求められる能力要件、即ち、就職基礎能力は既に培われていることを前提とした比較的高度な職業能力を対象として、職業経験の観点も踏まえた職務遂行のための基準を、必要な資格等とあわせて、中途採用などの場面で活用できる形で整理することとしています。

・例えば、企業の方は、中途採用における職業能力のチェックリストとして、求職者の方は、自身に培った能力のチェックやキャリア形成上の目標設定に、「人材要件確認表」を活用することができます。

・「ホテル業」においては、「客室予約」、「ロビーサービス」、「フロントオフィス」、「ハウスキーピング」、「レストランサービス」、「店舗管理」、「ソムリエ」、「宴会サービス」、「宴会予約・販売管理」、「マーケティング」、「営業」について、職業能力評価基準ではレベル2(各担当における中心メンバー相当)に相当する職務をこなす人材に求める要件を整理しました(別紙5)。

(別紙1)【改訂】職業能力評価基準(ホテル業)(抄)

−(1)  ホテル業における職業能力評価基準の全体構成(様式1)(Excel:19KB)
(2)  ホテル業「宴会職種」能力ユニット一覧(様式2)(Excel:48KB)
(3)  能力ユニット別職業能力評価基準(様式3)「宴会サービス」(Excel:26KB)

http://www.hyouka.javada.or.jp/search_gyoushu/data/00201/

(別紙2)モデル評価シート:訓練の職務−ホテルサービス(Excel:74KB)

https://www.mhlw.go.jp/bunya/nouryoku/job_card01/jobcard05.html

(別紙3)判定目安表(評価ガイドライン):訓練の職務−ホテルサービス(Excel:146KB)

https://www.mhlw.go.jp/bunya/nouryoku/job_card01/jobcard11.html

(別紙4)モデルカリキュラム:訓練科名−ホテルサービス科(Off−JT主導型コース)(Excel:47KB)

https://www.mhlw.go.jp/bunya/nouryoku/job_card01/jobcard05.html

(別紙5)人材要件確認表:「客室予約」(Excel:36KB)

http://www.hyouka.javada.or.jp/jirei/index.html

【参考1】職業能力評価基準策定状況(PDF:207KB)

【参考2】ジョブ・カード制度〜雇用型訓練のうちの有期実習型訓練利用の流れ〜(PDF:204KB)

注)別紙1〜5については、今般作成したもののうち各1例を掲げていますが、ホームページにおいてはここに掲載しているものも含め全て入手ができます。

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