厚生労働省

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照会先

:厚生労働省健康局結核感染症課

電話:03−5253−1111

担当:難波(内2374)

津曲・宮本(内2380)


平成21年1月16日

オセルタミビル(商品名:タミフル)耐性のインフルエンザウイルスについて
(中間報告)

1 2008/09シーズンのインフルエンザにおけるオセルタミビル(タミフル)耐性ウイルスについて、2009年1月8日時点の感染症発生動向調査における薬剤耐性株に関する中間報告を情報提供します。(別添1)

2 現時点では、全国で検査されたインフルエンザウイルス株の数は限られておりますが、現段階における調査結果について、中間報告として情報提供するものです。今後、引き続きサーベイランスを行い、発生動向を注視することとしています。

3 また、厚生労働省においては、従来よりホームページにおいてインフルエンザQ&Aを公表するなど、インフルエンザに関する情報について周知しておりましたが、上記の調査結果等を踏まえQ&Aを別添のとおり改定し、改めて周知を図っています。(別添2)

厚生労働省 インフルエンザQ&A
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/07qa.html

4 なお、今後実施する厚生労働科学研究費補助金特別研究事業において、わが国におけるオセルタミビル耐性ウイルスによるインフルエンザ患者の症状等の把握や、国際的な抗インフルエンザウイルス薬使用状況の調査を行うこととしています。


(別添1)

感染症発生動向調査における薬剤耐性インフルエンザウイルスについて 
(中間報告)

○ 今シーズンにおけるインフルエンザウイルスの薬剤耐性状況について

・ わが国では下記の(参考)のとおり、都道府県においてインフルエンザウイルスの分離・検出を行っているが、そのうち、国立感染症研究所において今シーズンのインフルエンザウイルス(A/H1N1)について35株を検査し、34株からオセルタミビル(商品名:タミフル)耐性ウイルスが検出された。(2009年1月8日現在)

・ 確認されたオセルタミビル耐性ウイルス(A/H1N1)については、昨シーズンからヨーロッパを中心に出現しているオセルタミビル耐性ウイルスと同じ北欧系統となっている。

○ インフルエンザウイルス(A/H1N1)とワクチンについて

・ 検査されたインフルエンザウイルス(A/H1N1)については、今シーズンのワクチン株A/ブリスベン/59/2007の類似株であったことから、これらの耐性株に対して今シーズンのワクチンは有効であることが推測される。

○ インフルエンザウイルス(A/H1N1)とオセルタミビル以外の抗インフルエンザウイルス薬について

・ 今シーズンに検査されたオセルタミビル耐性ウイルス(A/H1N1)について、現在のところ、ザナミビル(商品名:リレンザ)に対する耐性は確認されていない。

○ インフルエンザウイルス(A/H1N1)以外のインフルエンザウイルスにおける薬剤耐性について

・ 今シーズンに分離されたインフルエンザウイルスのうち、A/H3N2ウイルス、B型ウイルスについては、現在のところ、オセルタミビル耐性は確認されていない。

○ オセルタミビル耐性のインフルエンザウイルスにおける病原性について

・ WHOによると、病原性や臨床経過において、オセルタミビル耐性ウイルス(A/H1N1)が通常のインフルエンザウイルスに比較して重篤な症状を引き起こす等の違いは確認されていない。

(参考)全国のインフルエンザウイルス分離・検出状況(平成21年1月15日時点)

A型 H1N1 243件
H3N2 303件
B型 125件

※ 病原体の分離等の検査情報を収集するため、都道府県は、インフルエンザ患者の定点報告を行う指定届出機関の中から、概ね10%を病原体定点として選定し、患者から検体を採取している。


厚生労働省 インフルエンザQ&A (抜粋)

(改定)

Q.20:薬剤耐性のインフルエンザウイルスとは何ですか。

薬剤耐性のインフルエンザウイルスとは、本来有効である薬剤が効かない、あるいは効きにくくなったウイルスのことです。この薬剤耐性のウイルスは、インフルエンザウイルスが増殖する過程において特定の遺伝子に変異が起こることにより生じると考えられています。

Q.21:薬剤耐性のインフルエンザウイルスと普通のインフルエンザウイルスは何が違いますか。

薬剤耐性のインフルエンザウイルスは、本来有効である治療薬に対し抵抗性を示しますが、病原性について、通常のインフルエンザウイルスに比較して強いものは今のところ確認されていません。また、薬剤耐性のウイルスに関する遺伝子の変異は、ワクチンの効果に影響を及ぼしません。

Q.22:我が国における薬剤耐性のインフルエンザウイルスの発生状況はどうなっていますか?

我が国では、国立感染症研究所において、WHOと協力してノイラミニダーゼ阻害剤耐性株のサーベイランスを行っています。2009年1月8日時点の薬剤耐性に関する中間報告によると、諸外国と同様我が国でも、オセルタミビル(商品名:タミフル)耐性のインフルエンザウイルス(A/H1N1)が分離されています。

現時点では、全国で分離されたインフルエンザウイルス株の数が限られており、また、今後どの型のウイルスが流行するか予測することも難しいため、引き続きサーベイランスを行い、発生動向を注視することとしています。

なお、現時点では、A/H1亜型よりA/H3亜型が多く分離されているほか、B型も分離されています。A/H3N2ウイルス、B型ウイルスについては、現在のところ、オセルタミビル(タミフル)耐性は確認されていません。

我が国における都道府県別のA/H1亜型、A/H3亜型、B型のウイルス分離・検出状況、及び全国の薬剤耐性のインフルエンザウイルスの最新の状況は、感染症研究所のホームページで参照できます。

 http://idsc.nih.go.jp/iasr/influ.html

なお、全世界での薬剤耐性のインフルエンザウイルスの最新の状況は、WHOのホームページで参照できます。

 http://www.who.int/csr/disease/influenza/h1n1_table/en/index.html

(新規)

Q.23:インフルエンザにかかったときに、薬剤耐性のインフルエンザウイルスによるものかをどのように判断したらよいですか。

現在、インフルエンザの診断は、臨床症状と迅速診断キットで行われています。この迅速診断キットでは、A型とB型は区別できますが、A/H1N1、A/H3N2までは区別することができません。

迅速診断キットの結果、地方衛生研究所や国立感染症研究所で実施されている最新のサーベイランスの情報などを総合的に勘案することが考えられます。

我が国における都道府県別のA/H1亜型、A/H3亜型、B型のウイルス分離・検出状況、及び全国の薬剤耐性のインフルエンザウイルスの最新の状況は、国立感染症研究所のホームページで参照できます。

 http://idsc.nih.go.jp/iasr/influ.html

なお、薬剤耐性のインフルエンザウイルスは、本来有効である治療薬に対し抵抗性を示しますが、病原性について、通常のインフルエンザウイルスに比較して強いものは今のところ確認されていません。また、薬剤耐性のウイルスに関する遺伝子の変異は、ワクチンの効果に影響を及ぼしません。

Q.24:感染症発生動向調査で確認されたオセルタミビル(タミフル)耐性のインフルエンザウイルス(A/H1N1)とはどのようなものですか?

感染症発生動向調査で確認されたオセルタミビル(タミフル)耐性のインフルエンザウイルス(A/H1N1)については、昨シーズンからヨーロッパを中心に出現しているオセルタミビル(タミフル)耐性ウイルスと同じ北欧系統となっています。昨シーズンは国内での発生頻度は低く、今シーズン、我が国を含めて北半球全体に広まった可能性があります。これまでオセルタミビル(タミフル)耐性ウイルスは感染性が弱いと考えられていましたので、ここまで広まった理由ははっきりしていません。

なお、分離されたインフルエンザウイルス(A/H1N1)については、今シーズンのワクチン株A/ブリスベン/59/2007の類似株であったことから、これらの耐性株に対して今シーズンのワクチンは有効であることが推測されています。

Q.25:オセルタミビル(タミフル)耐性のインフルエンザウイルス(A/H1N1)に効果のある薬はありますか?

2009年1月8日時点の感染症発生動向調査の中間報告によると、我が国でもインフルエンザウイルス(A/H1N1)について、オセルタミビル(タミフル)耐性のインフルエンザウイルス(A/H1N1)が分離されていますが、このウイルスには、現在のところ、ザナミビル(商品名:リレンザ)に対する耐性については耐性の問題は生じていません。

Q.26:薬剤耐性のインフルエンザウイルスについて、新型インフルエンザウイルスに影響はありませんか。

新型インフルエンザウイルスとは、毎年人の間で冬に流行するインフルエンザとは異なり、動物、特に鳥類のインフルエンザウイルスが人に感染し、人の体内で増えることができるように変化し、人から人へと効率よく感染できるようになったもので、このウイルスが感染して起こる疾患が新型インフルエンザです。

新型インフルエンザウイルスはまだ発生していないため、その性質を発生前に予測することは困難ですが、毎年人の間で冬に流行するインフルエンザの薬剤耐性の状況と新型インフルエンザウイルスは通常はリンクしないと考えられています。
「新型インフルエンザ」については、こちらのページをご参照下さい。

 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html

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