平成18年8月19日
食品安全部監視安全課
 道野 輸入食品安全対策室長
 担当: 鶏内(かいち)、鶴身(内線2477、2474)


安全性未審査の米国産遺伝子組換え米(長粒種)の混入について

English

 本日早朝、安全性未審査である遺伝子組換え米(LLRICE601)が米国国内の商業用の米から微量検出され、市場に流通している可能性がある旨を米国政府が公表したことを踏まえ、下記のとおり対応することとしましたのでお知らせします。
 注: 問題となっている遺伝子組換え米は長粒種であり、我が国が国家貿易で米国から輸入している米は中粒種又は短粒種です。


1. 在日米国大使館を通じて、米国へ書面により以下について要請。
(1) 我が国で安全性審査が終了していない米が対日輸出されることがないよう管理の徹底
(2) LLRICE601の混入に係る詳細な経緯、流通状況、検査方法等について情報提供
2. LLRICE601の検査が実施可能となるまでの間、米国産米(以下、加工品を含む。)の長粒種については輸入しないよう輸入者への指導を検疫所に指示
3. 国家貿易以外で既に輸入された米国産米については、長粒種であるか否かの確認と長粒種の場合には検査が実施可能となるまでの間、加工・販売を行わないよう都道府県等を通じて指導。

〈参考1〉
 米国農務省(USDA)及び米国食品医薬品局(FDA)からの情報によると、米国の遺伝子組換え種子開発企業であるバイエルクロップサイエンス社から商業用の米(長粒種)から遺伝子組換え米(LLRICE601)を微量検出したとの通報があった。
 米国農務省(USDA)及び米国食品医薬品局(FDA)では、発現するたんぱく質は他の遺伝子組換え食品で安全性の審査が終了していることから、LLRICE601の混入による食品の安全性に問題はないとしている。
 LLRICE601は、除草剤(グルホシネート・アンモニウム)耐性を付与するたんぱく質を発現する品種であるが、商業化はされていない。

〈参考2〉
米国農務省(USDA)のホームページ
http://www.usda.gov/wps/portal/usdahome
米国食品医薬品局(FDA)のホームページ
http://www.cfsan.fda.gov/~news/whatsnew.html
在日米国大使館のホームページ
http://japan.usembassy.gov/tj-main.html
厚生労働省の遺伝子組換え食品Q&A
https://www.mhlw.go.jp/topics/idenshi/qa/qa.html

〈参考3〉
米国産米の輸入実績(平成18年1月1日〜8月18日:速報値)
 
品目 届出重量
玄米、精米、破砕米(全て中粒種又は短粒種) 23万5千トン
米を主要原料とする米粉等の加工品 1万7千トン
食品衛生法に基づく輸入届出重量

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