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肝炎ウイルス検診の精度改善
及びこれに伴う再検査に関する
Q&A



平成14年9月


目次

問番号問内容
問1肝炎ウイルス検診のどの部分が改善されたのか。
問2再検査はなぜ必要なのか。また対象者数はどのくらいいるのか。
問3再検査の方法はどのようにするのか。
問4再検査対象者に対して、どのような検査が行われるのか。
問5再検査の費用はどうなるのか。
問6CLEIA法(Lumipulse)以外の検査方法においても、同様のことは起こらないか。
問7老人保健事業以外で、老人保健事業における肝炎ウイルス検診等実施要領に基づいた方法を用いている対象者はどうなるのか。
問8本件についての問い合わせ先はどこか。


(問1) 肝炎ウイルス検診のどの部分が改善されたのか。

 (答) 肝炎ウイルス検診については、HCV抗体検査法を用い、高力価、中力価、低力価、陰性の各群に分類した後、中力価群のうちHCV核酸増幅検査が陽性のものと高力価群のものを「現在、C型肝炎ウイルスに感染している可能性が極めて高い」と判定し、それ以外のものを「現在、C型肝炎ウイルスに感染していない可能性が極めて高い」と判定することとしている。
 当初、6,000人の検査データを基にしてCLEIA法(Lumipulse)の低力価、中力価、高力価のCOI(カットオフインデックス)をそれぞれ  COI「1以上10未満」、COI「10以上50未満」、COI「50以上」に分類していたが、今回、COI「9」でHCV核酸増幅検査陽性例が1例(母集団11,117例)確認されたため、今後のCLEIA法(Lumipulse)を用いた検査については、中力価の範囲を、COI「5以上50未満」(拡大中力価群)に拡大したところである。

(問2) 再検査はなぜ必要なのか。また対象者数はどのくらいいるのか。

 (答) 中力価のCOI「10以上50未満」をCOI「5以上50未満」(拡大中力価群)に範囲を拡大するため、すでに検診を受診した者のうち、COI「5以上10未満」に該当する者に対し、念のため再検査(HCV核酸増幅検査)を行うものである。
 平成14年4月から現在までに肝炎ウイルス検査を受けた者は、約50万人(推計)で、CLEIA法(Lumipulse)を用いて検査をした者は、その半数の約25万人(推計)と考えられる。そのうち、再検査の対象となるのは、約25万人の0.25%である約600人(推計)である。
 なお、再検査対象者の保存検体が確保されている場合には、保存検体による再検査が可能であるため新たな受診は不要となる。

(問3) 再検査の方法はどのようにするのか。

 (答)  1 対象者の把握
  (1)市町村は、肝炎ウイルス検診を委託している医療機関に対して、CLEIA法(Lumipulse)の使用の有無を確認する。
  (2)市町村は、CLEIA法(Lumipulse)を使用している医療機関を通じて、検査機関に同法による低力価群のCOI「5以上10未満」と判定された者を確認し、再検査対象者を把握する。
 (市町村が医療機関別に低力価群と判定された者を把握できる場合には、リストを作成し、予め医療機関にそのリストを提供する。)
  (3)CLEIA法(Lumipulse)を使用して集団検診を実施しているときには、市町村が直接検査機関に対して、低力価群のCOI「5以上10未満」と判定された者を確認し、再検査の対象者を把握する。
 2 再検査の進め方(別紙(1)
  (1)市町村は、1で把握した対象者に対し、保健師等が個別に説明のうえ、再検査を勧奨する。(別紙(2)
  (2)市町村は、医療機関に対し、再検査実施について連絡の上、協力を依頼する。(別紙(3)
  (3)再検査を実施する医療機関は、再検査の対象者に対し、HCV核酸増幅検査を実施する。
 なお、各検査機関から報告される検診結果に関し、今年中は、中力価の範囲を拡大して判定した結果(保存検体で確認されたものも含む)について、その旨を明記して報告するよう各検査機関に依頼をする予定である。
 3 結果の報告
 市町村は、年内を目途に再検査の結果について都道府県を通じて、国に報告する。なお、政令市及び中核市においては、直接国に報告をすることとする。(別紙(4)

(問4) 再検査対象者に対して、どのような検査が行われるのか。

 (答) HCV核酸増幅検査を実施する。

(問5) 再検査の費用はどうなるのか。

 (答) 再検査の費用については、HCV核酸増幅検査にかかる費用(診療報酬の検体検査実施料相当額)及び国庫負担基準額に基づく診察料等相当額について、検査試薬販売業者に協力をしていただく予定である。
 なお、支払方法等の詳細については別途連絡する予定である。

(問6) CLEIA法(Lumipulse)以外の検査方法においても、同様のことは起こらないか。

 (答) PA法、PHA法、酵素抗体法(AXSYM)についての、現在までの研究結果においては低力価群におけるHCV核酸増幅検査の陽性例は認められていない。
 いかなる検査方法にも限界があり、検査技術も日々進歩していることから、今後も肝炎ウイルス検診の精度向上を目的として研究を続けていく予定である。

(問7) 老人保健事業以外で、老人保健事業における肝炎ウイルス検診等実施要領に基づいた方法を用いている対象者はどうなるのか。

 (答) 検査機関を通じて、検診を実施した医療機関等に必要な情報提供等が行われる予定である。

(問8) 本件についての問い合わせ先はどこか。

 (答)
 (1) 通知関係
 <連絡先>
  厚生労働省老健局老人保健課
  電話 03−5253−1111(内3942,3943)
  ホームページアドレス  https://www.mhlw.go.jp

 (2) 検査試薬販売・製造業者
 <販売業者 連絡先>
  オーソ・クリニカル・ダイアグノスティックス株式会社
  電話 03−5632−7301
  ホームページアドレス  http://www.ocd.co.jp/info/info_20020906.htm

 <製造業者 連絡先>
  富士レビオ株式会社
  電話 03−5695−9210
  ホームページアドレス  http://www.fujirebio.co.jp


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