食中毒健康危機管理実施要領
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厚生労働省医薬食品局食品安全部 平成9年4月制定 (最終改訂:平成21年2月3日) |
1目的
本実施要領は、「厚生労働省健康危機管理基本指針」を実施するため、食中毒発生時における厚生労働省医薬食品局食品安全部の対応等について定めるものである。
2食中毒発生時における食品安全部の対応
2.1食中毒発生時に関する情報の収集及び伝達
2.1.1情報の窓口等
(1)食品安全部における情報の窓口及びその役割は次のとおりである。
ア企画情報課
(a)「厚生労働省における緊急事態発生時の報告体制」(平成20年4月21日発厚生労働省発総第0421001号厚生労働事務次官依命通達別紙。以下「厚生労働省ガイドライン」という。)に基づく本省内関係者への「緊急事態」に係る情報の通報
(b)「食品安全関係府省食中毒等緊急時対応実施要綱」(平成17年4月21日関係府省申合せ。以下「緊急時対応実施要綱」という。)に基づく内閣府食品安全委員会、農林水産省及び環境省への「緊急事態等」に係る情報の通報
(c)「消費者の安全に関する緊急時対応基本要綱」(平成20年9月10日消費者安全情報総括官会議申合せ。以下「消費者安全対応基本要綱」という。)に基づく関係府省及び本省消費者安全情報総括官(注)への「重要事案」及び「緊急事態」に係る情報の通報
(注)本省の消費者安全情報総括官:政策統括官(社会保障担当)
イ監視安全課
(a)食中毒に関連する情報の広範な収集及び分析
(b)消費者安全対応基本要綱に基づく企画情報課への「重要事案」及び「緊急事態」に係る情報の通報
(c)厚生労働省ガイドラインに基づく企画情報課への「緊急事態」に係る情報の通報
(d)緊急時対応実施要綱に基づく企画情報課への「緊急事態等」に係る情報の通報
(e)必要に応じ食中毒に関する本省内他課室への情報伝達
・感染症である場合………結核感染症課(健康局)
・飲料水に関係する場合………水道課(健康局)
・毒物・劇物等の化学物質の場合………審査管理課化学物質安全対策室(医薬食品局)
・医療機関が原因施設である場合(施設内で調理又は委託業者が調理して施設内で提供される場合)………指導課(医政局)
・社会福祉施設等が原因施設の場合………福祉基盤課(社会・援護局)等
・地域保健に関係する場合(保健所・地方衛生研究所の運用に係る場合)………総務課地域保健室(健康局)
・その他………その他の関連課室
(2)監視安全課は、「食中毒処理要領」(昭和39年7月13日環発第214号環境衛生局長通知)に定めるところにより、都道府県等食品衛生主管課を窓口として、当該地域における食中毒の発生情報等の迅速かつ的確な収集に努める。
(3)監視安全課及び地方厚生局食品衛生担当課は夜間休日における連絡先を都道府県、保健所設置市及び特別区(以下「都道府県等」という。)に示し、都道府県等からの緊急の報告を受ける。
2.1.2国立試験研究機関等を通じた食中毒に関連する情報の収集
食品安全部の関係課室は、国立感染症研究所、国立医薬品食品衛生研究所、独立行政法人健康・栄養研究所及び国立保健医療科学院並びに財団法人日本中毒情報センターと連携し、企画情報課は世界保健機関(WHO)、国連食糧農業機関(FAO)、コーデックス委員会(Codex)、米国食品医薬品庁(FDA)及び米国疾病管理・予防センター(CDC)等を通じて、食中毒に関連する情報の広範かつ迅速な収集に努める。
2.1.3入手した食中毒情報の関係部局等への伝達等
(1)監視安全課は、入手した食中毒に関する情報について、必要と認められる場合には、食品安全部長及び企画情報課に速やかに伝達し、次のものに該当するかどうかについて協議を行う。
[1]消費者安全対応基本要綱に規定する「重要事案」及び「緊急事態」に該当するもの
[2]厚生労働省ガイドラインに規定する「緊急事態」に該当するもの
[3]緊急時対応実施要綱に規定する「緊急事態等」に該当するもの
(2)企画情報課は、(1)[1]の情報について、内閣府国民生活局長(消費者安全情報総括官)に速やかに伝達するとともに、伝達した旨を政策統括官(社会保障担当)に連絡する。定期的に開催される消費者安全情報総括官会議において「重要事案」に係る情報の共有等を図る。
また、企画情報課は、「重要事案」のうち「緊急事案」に該当するものについては、関係府省消費者安全情報総括官にも速やかに伝達する。
(3)企画情報課は、(1)[2]の情報について、厚生労働大臣、厚生労働副大臣及び厚生労働大臣政務官、厚生労働事務次官、厚生労働審議官、大臣官房長、総括審議官、大臣官房厚生科学課長(健康危機管理調整会議主査)及び大臣官房総務課総括調整官に速やかに伝達する。
(4)企画情報課は、(1)(3)の情報について、内閣府食品安全委員会情報・緊急時対応課、農林水産省消費・安全局消費・安全政策課食品安全危機管理官及び環境省水・大気環境局土壌環境課に速やかに伝達する。
(5)監視安全課は、食中毒の発生情報については、食品安全部長、企画情報課、基準審査課、また、必要があると認められる場合には、医薬食品局長、大臣官房(総務課、国際課及び厚生科学課)、医政局指導課、健康局結核感染症課、健康局水道課、社会・援護局福祉基盤課、国立感染症研究所及び国立医薬品食品衛生研究所等に速やかに伝達する。
(6)監視安全課は、入手した食中毒に関連する情報のうち、他部局に関連するものについては、担当課((5)に掲げる部署に限らない。)に速やかに伝達する。
(7)企画情報課は、他省庁の所管する事務に関わる食中毒の発生情報については、必要に応じて、当該省庁に速やかに情報を提供する。なお、関係省庁は、次のとおりである。
ア学校給食に関連する場合………文部科学省スポーツ・青少年局
イ食品製造・流通業に関係する場合………農林水産省消費・安全局庁
ウその他………環境省等
(8)企画情報課は、監視安全課から伝達された食中毒の発生情報について、食品安全委員会に速やかに伝達する。
2.1.4入手した情報の評価
監視安全課は、入手した食中毒に関連する情報の評価に当たっては、危険の程度等について国立試験研究機関等の専門家の意見を聴取するほか、必要に応じて設置された研究班が収集・整理した科学的知見に基づき、薬事・食品衛生審議会の意見を踏まえ、可能な限り客観的な評価を行う。
2.1.5現地への職員の派遣による食中毒情報の収集
監視安全課は、重大な食中毒が発生した場合であって、現地に職員を派遣して情報を収集する必要があると認められる場合には、食品安全部長の了解を得て、現地へ職員を派遣し、必要に応じて国立感染症研究所及び国立医薬品食品衛生研究所の協力も得て情報収集を行う。なお、必要に応じて現地と調整の上、専門的見地からの情報収集・助言等を行う。
2.2対策の決定過程
2.2.1対策の決定及びその伝達等
(1)監視安全課は、食中毒が発生した場合には、被害拡大及び再発防止の観点から対応を検討し、必要な措置及び都道府県等への指示等を行う。
(2)企画情報課は、生命への危険が強く懸念される場合の対策決定等特に 重要な決定を行った場合には、2.1.3により、厚生労働大臣、健康危機管理調整会議主査等に速やかに伝達する。
(3)企画情報課は、「消費者の安全関する緊急時対応実施要綱」(平成20年9月10日消費者安全情報総括官会議幹事会申合せ)に基づき、「緊急事態」について、必要に応じ、内閣総理大臣及び官房長官へ秘書官等を通じて速やかに報告を行う。
2.2.2資料の整理
監視安全課は、食中毒に係る対策の適時適切な見直しを継続的に行うため、対策決定の諸前提、判断理由等についての資料を適切に管理する。
2.2.3重大な食中毒に関する対策の公開等
企画情報課は、食中毒対策の決定過程、その内容、前提条件等食中毒対策に関する情報を公開するため、薬事・食品衛生審議会の定めるところにより、会議及び議事録の公開を行う。
2.2.4文書による指示
監視安全課は、行政機関、関係営業者等に食中毒対策に関して指示する場合は文書により行う。なお、緊急やむを得ず文書によらない場合にあっては、追って文書により指示の内容を明らかにする。
2.3薬事・食品衛生審議会及び研究班での検討
2.3.1薬事・食品衛生審議会での審議
企画情報課は、食中毒が疑われる問題等については、必要に応じ、薬事・食品衛生審議会を機動的に開催し、必要な対策等について専門的見地からの意見を聞くこととする。
なお、必要に応じ、厚生科学審議会から大局的見地からの審議又は提言を受ける。
2.3.2研究班の設置
企画情報課は、監視安全課と協議の上、食中毒について専門的かつ学問的観点からの知見の集積を行うため、必要に応じ厚生労働科学研究費補助金等により機動的・弾力的に研究班を設置する。
2.3.3研究班の研究成果の行政施策への反映
企画情報課は、監視安全課と協議の上、本実施要領2.3.2により研究班を設置する場合には、設置要綱等において、検討事項の範囲、責務等を明確にするとともに、対策決定に関わるような研究班については、研究班における検討状況の適時の薬事・食品衛生審議会への報告を行う等、研究班と薬事・食品衛生審議会の連携を図る。
2.4輸入食品
監視安全課は、国内外で発生した食中毒の原因となる、若しくは原因として疑われる食品が輸入され又は輸入されるおそれがある場合には、以下により検疫所及び都道府県等に必要な指示を行い、関係業者等に対して当該食品の回収等必要な対策を講じさせる。
2.4.1情報の収集及び評価
(1)監視安全課は、食中毒の原因である、又は原因として疑われる輸入食品の輸入件数、輸入重量等輸入届出に関する情報を輸入食品監視支援システム等を使用して検疫所から収集するとともに、当該食品の流通状況を都道府県等を通じて収集する。さらに、在外公館及び外務省等を通じて 海外における被害の発生状況、当該食品の生産・加工・流通状況等の把握に努める。
(2)監視安全課は、情報収集及び評価に関しては、本実施要領2.1に準じて行う。企画情報課は、特に専門的な見地からの検討が必要な事項については、薬事・食品衛生審議会の意見を聴くものとし、その具体的な方針は本実施要領2.3に準じる。
2.4.2対策の決定、指示等
(1)監視安全課は、上記2.4.1の結果に基づき、当該食品の監視強化、輸入禁止、回収、廃棄等の重要な措置(自主的な対応の指導を含む。)の決定を行う場合には、食品安全部長の了解を経るものとする。また、地方厚生局、検疫所及び関係都道府県等に必要な指示を行うとともに、関係営業者等への情報提供を図る。
この場合、2.1.3により、関係部局等に情報を伝達する。
(2)監視安全課は、(1)の対策をとった場合には、輸出国政府に対し在外公館又は外務省を通じて通報するほか、企画情報課は、必要に応じWHO及び世界貿易機関(WTO)等の国際機関に情報の提供を行う。
(3)その他の対策の方針は本実施要領2.2に準じる。
2.4.3薬事・食品衛生審議会及び研究班での検討
対策の決定に当たって、専門的な見地からの意見が必要な事項については、薬事・食品衛生審議会若しくは必要に応じて設置された研究班の意見を聴くものとし、その具体的な方針は、本実施要領2.3に準じる。
2.4.4対策の効果に関する監視等
監視安全課は、検疫所及び関係都道府県等が輸入食品について監視強化、回収等講じた措置の結果を収集するとともに、その効果について確認し、これに係る記録を保存する。
2.4.5食品安全委員会
監視安全課は、企画情報課を通じて食品安全委員会との情報交換を図るとともに、食品安全委員会から厚生労働大臣に意見又は勧告が提出された際には、これに基づく施策を講じ、同委員会に報告する。
2.4.6その他
監視安全課は、輸入禁止措置を講じた食品の輸入の再開に当たっては、必要に応じて輸出国政府等の協力を得て、原因が除去され安全であることを確認する。
2.5情報提供
2.5.1都道府県等に対する情報提供
監視安全課は、食中毒に関連する情報を都道府県等に提供するに当たっては、文書により行うほか、電子媒体の活用等により、迅速な提供を図る。
2.5.2医療機関への情報提供
監視安全課は、医療機関に対して情報を提供する場合には、都道府県等を介して行うほか、関係団体の協力を得て行う。さらに、緊急に情報提供が必要な場合には、インターネット上に厚生労働省ホームページ等の活用により迅速な提供を図る。
2.5.3国民に対する情報提供
食品安全部の関係課室は、企画情報課と協議の上、食中毒に関連する情報について、インターネット上の厚生労働省ホームページ、政府広報その他の各種広報媒体の活用により、国民や関係者に対して広く提供する。
2.6その他の対応
食品安全部の関係課室は、食中毒の発生に際して、本実施要領において定めのない対応等を行う必要が生じた場合は、関係部局及び健康危機管理調整会議等との調整のもと、迅速かつ的確に対応する。
3食中毒発生時等の都道府県等の対応
食品安全部長は、都道府県等に対して、「食中毒処理要領」等に基づき適切な対策を講じるよう指導する。
4その他
食品安全部は、食中毒対策の見直しを行った場合は、必要に応じて本実施要領を見直す。
