単管ジョイントにボンジョイントを使用して発生した災害の事例
この労働災害は、高さ約9.7メートルの3階建てビルの周囲に、単管足場を組み立てる際に発生したものです。
足場の建地は、2メートル、4メートル、4メートルの合計3本の単管をつなぎ合わせた、延長10メートルのものを、1.8メートル間隔で設置するものでした。
建地の組み立て方法は次のとおりでした。
(1) 地上において労働者2名が4メートルの単管を支えて建てる。
(2) 屋上部分からは労働者1名が2メートルと4メートルの単管をつなぎ合わせたものを下ろす。
(3) 建物2階の位置では労働者1名が上から下ろしてきた単管と下で支えられている単管をつなぎ合わせる。
なお、各単管をつなぎ合わせるジョイントの大半は、摩擦接合式の「ボンジョイント」が使用されていました。
屋上の労働者が2メートルと4メートルの単管をつなぎ合わせたものを順次下ろす作業中に、上側の2メートルの単管を持った時、ボンジョイントで接合されていた下側の4メートルの単管が外れて鉛直方向に落下し、直下にいた労働者に激突し死亡しました。