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2 特定化学物質による中毒等(平成26年)

発生月 業種 被災状況 原因物質 発生状況 発生原因
1月 その他の食料品製造業 中毒3名 塩素ガス 調理作業室内に置かれた、クエン酸液と次亜塩素酸ナトリウム液の2つのタンクを有する野菜の殺菌を目的とする洗浄水製造装置に、被災者の一人が誤って、次亜塩素酸ナトリウム液をクエン酸液のタンクへ注いだところ、塩素ガスが発生し室内に充満した。室内にいた3名がこれを吸引し、呼吸困難等の塩素ガス中毒となった。 作業標準不徹底
安全衛生教育不十分
危険有害性の認識不足
1月 有機工業製品製造業 薬傷1名 塩酸 工場内の塩酸工程にある老朽化した硬質塩化ビニル管を更新する工事において、被災者がバルブピット内で採寸しようとした際、硬質塩化ビニル管を折損し、タンクから35%塩酸9.4kLが漏えいして、噴き出した塩酸を浴び薬傷を負った。 設備の管理不足
保護具未着用
危険有害性の認識不足
2月 有機工業製品製造業 中毒1名 塩酸ガス 電器材料の中間体製造工場にて、加圧ろ過器の製品排出口から塩酸が漏れていたので、被災者が排出用バルブを閉めようとしたところ、誤って開の方向に操作したため、点検口部分から塩酸ガスが噴き出した。被災者がこれを吸い込み塩酸中毒を起こした。被災時、防毒マスクは顔面から外して首から掛けた状態であった。 呼吸用保護具未着用
作業標準不徹底
安全衛生教育不十分
危険有害性の認識不足
6月 非鉄金属精錬業 中毒2名 塩素ガス 保持炉におけるアルミニウム精製工程において、保持炉内の融解アルミニウムにランス棒を用いて塩素を吹き付ける作業が終了したため、ランス棒を炉内から引き抜いたところ、塩素ガス配給配管のバルブが閉じられておらず、塩素ガスが周囲へ拡散した。被災者2名がこれを吸引し、塩素ガス中毒と診断された。 作業標準不徹底
作業主任者の未選任
呼吸用保護具未着用
危険有害性の認識不足
安全衛生教育不十分
6月 調査・研究事業 中毒4名 塩素ガスおよび塩酸 歯科助手4名が、治療器具の殺菌や患者口腔内のうがいに用いる殺菌水(次亜塩素酸水)の製造を専用の機械で行ったところ、目、鼻、喉の痛み、吐き気を訴え、医師の診察を受け、1日ないし3日休業した。 呼吸用保護具未着用
換気不十分
危険有害性の認識不足
安全衛生教育不十分
6月 その他の鉄鋼業 中毒1名 ホルマリン 被災者がスクラップ(解体済みホルマリン用タンクおよび配管)をスクラップシャーにて切断したところ、異臭が発生した。急性ホルマリン中毒と診断された。 危険有害性の認識不足
作業標準書の不備
安全衛生教育不十分
7月 その他のガラスまたはガラス製品製造業 死亡1名 重クロム酸カリウム ガラスびん製造工場で、被災者が調合場ホッパーの投入口でホッパー内の重クロム酸カリウムの残量確認作業を行っていた際に、使用していた懐中電灯をホッパー内に落とし、降りて拾おうとしたところ、出られなくなった。救出までの約1時間、重クロム酸カリウムの粉じんを吸入した。ホッパー内が暑かったため、防じんマスクを外していた。被災から25日後に死亡した。 危険有害性の認識不足
作業標準不徹底
安全衛生教育不十分
7月 宿泊業 薬傷1名 塩素ガス ホテルの大浴場の機械室において、塩素注入器に薬剤A(次亜塩素酸ナトリウムを含有)の補充作業を行っていたときに、誤って塩酸および有機酸を成分とする薬剤Bを入れたところ、ガスが発生した。これを吸引し、薬剤ガスによる気管支炎と診断された。 危険有害性の認識不足
安全衛生教育不十分
8月 工作物の破壊事業 中毒10名 塩素ガス 解体工事現場で、土間コンクリート下に埋設してあった塩素ガスボンベのガス口にドラグショベルのバケット先端が激突し、塩素ガスが空中に噴出した。隣接する別会社の敷地内に広がり、就労していた被災者10名が喉や目に被災し、病院に搬送された。 危険有害性の認識不足
安全衛生教育不十分
9月 調査・研究事業 中毒1名 塩素ガス 研究工程において、被災者は、試薬として使用した塩化ホスホリルの廃液を、防火のために水を入れた廃液タンクに入れたところ、タンク内の水と反応し、塩素ガスが発生、ばく露した。塩素ガス中毒、化学性結膜炎の症状と診断された。 作業標準の不備
危険有害性の認識不足
安全衛生教育不十分
12月 教育業 中毒1名 ホルマリン 被災者が実験動物研究施設の手術用実験室に清掃のため入室した際、刺激臭を感じた。実験室内にはホルマリン溶液の入ったふた付き容器が傾いた状態で置かれ、液面が漏出していた。急性薬物中毒、急性副鼻腔炎と診断された。 化学物質の保管容器、警告表示、保管方法、保管場所等の不徹底
リスクアセスメントの不実施
安全衛生教育不十分
危険有害性の認識不足

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