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1 有機溶剤による中毒等(平成26年)

発生月 業種 被災状況 原因物質 発生状況 発生原因
4月 自動車・同付属品製品製造業 死亡1名 トリクロロエチレン
(現在は特定化学物質)
被災者がトリクロロエチレンを入れたことのある、アルミ部品を洗浄・脱脂する洗浄装置(直方体の槽、上面開放面)の内部において、底にたまっていた鉄くず・ヘドロをスコップでかき集める作業を行っていたところ、意識を失った。18日後に多臓器不全で死亡した。 換気不十分
危険有害性の認識不足
作業標準不徹底
安全衛生教育不十分
呼吸用保護具未着用
4月 建築工事業 中毒1名 トルエン 被災者は、浴室の防水工事において、一人で、手持ちのローラーを使用して、壁面にプライマーと呼ばれる塗料を塗る作業を始めた。他の職人が現場を訪れたところ、屋内に溶剤臭が充満しており、浴室内で倒れている被災者を発見した。病院に搬送され、トルエン中毒による一過性意識障害と診断された。 換気不十分
呼吸用保護具未着用
危険有害性の認識不足
安全衛生教育不十分
作業主任者の未選任
4月 自動車製造業 中毒1名 ミネラルスピリット 被災者は、車の加工修理、防錆等の整備を行う事業場において、ミネラルスピリットを含有する防錆塗料剤が塗布された新車を取り扱う作業をしていたところ、めまい、嘔吐、息苦しさを感じた。翌日病院で有機溶剤中毒と診断され入院した。
作業標準不徹底
危険有害性の認識不足
安全衛生教育不十分
4月 既設建築物内部において主として行われる電気の設備工事業 薬傷3名 スチレン
(現在は特定化学物質)
塗装に使用するスチレンモノマーを保管場所から塗装箇所まで運ぶ際、階段の途中でつまずき、バケツ内のスチレンモノマーを飛散させた。配管工事中の被災者3名の背中等にこれが付着し、その後、病院で接触性皮膚炎と診断された。 有機溶剤に係る保管場所や塗装場所までの運搬ルートの関係者間での周知なし
有機溶剤の運搬方法の不適切
7月 印刷業 中毒1名 シンナー 被災者はガラス壁面に残るテープ跡を除去するため、払拭用液体を雑巾に染み込ませ、払拭作業を30〜60分間行った。吐気や頭痛を感じ、立位が困難になる等不調となり、急性シンナー中毒と診断された。 換気不十分
呼吸用保護具未着用
危険有害性の認識不足
安全衛生教育不十分
8月 めっき業 中毒1名 トリクロロエチレン
(現在は特定化学物質)
被災者は、めっきの洗浄槽に入っていたトリクロロエチレン(濃度99%以上のもの)を蒸留器に移し替える作業を行っていた。物音がしたため他の従業員が様子を見に行ったところ、洗浄槽の近くで倒れている被災者を発見した。有機溶剤吸引によるトリクロロエチレン中毒と診断された。 呼吸用保護具未着用
作業標準の未作成
危険有害性の認識不足
安全衛生教育不十分
11月 畜産業 中毒1名 イソプロピルアルコール 被災者は、牧場の分娩豚舎において、消毒用アルコール(イソプロピルアルコール50%含有)を貯蔵容器(20L容量のポリタンク)から、小分用容器(1L容量)に移し替える作業を行った。移し替え作業終了後、しばらくして、めまい、吐き気等の体調不良を訴えたため、病院に搬送され、薬物中毒症と診断された。 呼吸用保護具(防毒マスク)未着用
危険有害性の認識不足
安全衛生教育不十分
12月  塗料製造業 中毒1名  有機溶剤 被災者ら5名は、塗料の分散工程においてサンドミル機から下のタンクにつながるホースの継ぎ目から、製造中の塗料の流出を確認し、その回収作業を2時間行った。被災者は一人で、その後も引き続き塗料原料を配合するなどの作業を行っていたが、配合タンク側で倒れているのを発見された。有機溶剤中毒と診断された。 局所排気装置の吸引ダクト不使用
防毒マスクの吸収缶の除毒能力低下

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