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3 一酸化炭素による中毒等(平成25年)

発生月 業種 被災状況 原因物質 発生状況 発生原因
1月 鉄筋コンクリート造建築物の建設事業 中毒2名 一酸化炭素 新築工事現場において、階段室壁面の吹付け塗装を行うため、階段室4階にガソリンエンジン付きコンプレッサーを設置し、ホースを伸ばして8階の階段室から水性塗料の吹付けを開始したところ、階段室内が密閉状態であり、作業者2名が一酸化炭素中毒を発症した。 換気不十分
1月 鉄管、コンクリート管、ケーブル、鋼材等の埋設の事業 中毒1名 一酸化炭素 下水道新設工事において、道路下に埋設したマンホール内でポータブル発電機を作動させ、電動工具を使用して推進管用ヒューム管の不要部分の切断作業を実施していたところ、発電機から発生した一酸化炭素を吸入し、気を失って倒れた。 呼吸用保護具未着用
換気不十分
安全衛生教育不十分
関係者間の連絡調整不十分
1月 広告、興信、紹介、または案内の事業 中毒1名 一酸化炭素 町営の無料休憩所の事務室において、石油ストーブの不完全燃焼により発生したすすで汚れた室内を掃除していたところ、一酸化炭素中毒の疑いにより意識を失った。 換気不十分
1月 鋼材製造業 中毒1名 一酸化炭素 一酸化炭素を使用する金属熱処理加工設備内において設備の点検を行おうとした際、設備内を十分に換気することなく設備内に立ち入ったところ、作業者1名が一酸化炭素中毒を発症した。 換気不十分
1月 消火器、ボールベアリング、ピストンリング等製造業 死亡1名 一酸化炭素 ベアリング向けを中心とした鋼球製造事業所にて、連続熱処理設備のシューター付近に設置された排気装置のカーテン取替え作業を行っていた被災者が倒れているのを他の作業者が発見した。病院にて一酸化炭素中毒による死亡と確認された。 換気不十分
作業標準不徹底
作業主任者の不選任
2月 橋りょう建設事業 中毒3名 一酸化炭素 橋りょう補修工事現場において、橋桁下部に設置している排水枡(部屋状の空間)内部にある排水管を補修するため、マーキング作業および携帯用グラインダーによる排水管の研磨作業を行っていたところ、ポータブル型発電機3台からの燃焼排気ガスの蓄積により、作業者3名が一酸化炭素中毒を発症して倒れた。 換気不十分
2月 建築業 中毒2名 一酸化炭素 社会福祉施設の新築工事において、ディーゼルエンジン式コンプレッサーを使用し、1階エントランスにて壁面の吹付け塗装作業を行っていたところ、作業者2名が気分が悪くなり救急車で病院に搬送され、2名とも一酸化炭素中毒と診断された。 換気不十分
2月 建築物の新設に伴う設備工事業 中毒1名 一酸化炭素 被災者1名は、建設現場で午前9時から午後7時頃まで天井ボード貼り作業を行っていたが、作業場所で使用していた内燃機関を有する発電機の排気ガスにより帰宅途中気分が悪くなり、当日中に病院で一酸化炭素中毒と診断された。 換気不十分
2月 既設建築物の内部において主として行われる事業 中毒1名 一酸化炭素 ショッピングセンター内において、パン屋改修工事のため、床面をエンジンカッター(使用燃料は自動車用無鉛ガソリン)で切断作業中に一酸化炭素が発生し、作業者がこれを吸い込み、めまいなどを発症した。 換気不十分
呼吸用保護具未着用
安全衛生教育不十分
作業標準不徹底
2月 その他の事業 中毒1名 一酸化炭素 工場建屋内のアーク炉において、二酸化ケイ素および黒鉛の混合粉末から炭化ケイ素を生成させる試験を行っていたときに、局所排気装置の点検・清掃を行わず、フードの一部を取り外しており、着用のマスクが粉じん用であったため、発生した一酸化炭素ガスを吸引し、中毒となった。 安全衛生教育不十分
呼吸用保護具未着用
換気不十分
設備の管理不足
作業標準不徹底
2月 冷凍水産食品製造業 中毒5名 一酸化炭素 カツオのタタキを製造するための焼き室に設置している炭焼き機の排気装置の故障により、焼き室内に充満した煙が隣接する2つの室内に流れ込み、2つの室内で作業していた5名の作業者が発生した一酸化炭素ガスを吸引し、中毒となった。 設備の管理不足
換気不十分
安全衛生教育不十分
危険有害性の認識不足
3月 動物の飼育もしくは畜産の事業または養蚕の事業 中毒1名 一酸化炭素 農場内の分娩舎において、分娩舎および豚房を暖めるためパンヒーターを燃焼させながら被災者は1人で給餌および清掃作業を行っていた。パンヒーターの燃焼により一酸化炭素が発生し、被災者がこれを吸引したため一酸化炭素中毒となった。 換気不十分
安全衛生教育不十分
3月 工作物の解体の事業 中毒1名 一酸化炭素 ビルの解体工事現場において、被災者が地下2階に設けられたピット内で流動化処理土の土留型枠の組立てに用いられるアングル材をアーク溶接する作業を行っていたところ、気分が悪くなり、ピットを脱出した。病院へ搬送され、一酸化炭素中毒と診断された。 換気不十分
4月 その他の各種事業(宗教、法務) 中毒1名 一酸化炭素 穀物倉庫内にて米袋をフォークリフトでトラックに積み込んだ後、倉庫内で米袋の積み直し作業を行っていたところ、フォークリフトにより発生した一酸化炭素により気分が悪くなり、病院で一酸化炭素中毒と診断された。 換気不十分
4月 既設建築物設備工事業 中毒1名 一酸化炭素 木造住宅の地盤改良工事現場において、室内で発電機を用い杭打機により、単管パイプを埋め込む作業を行っていた。単管パイプを5、6本打ち終わったころ、被災者は体調が悪くなり作業箇所から離れうずくまっていた。病院搬送後、一酸化炭素中毒と診断された。 換気不十分
4月 無機工業製品製造業 中毒1名 一酸化炭素 工場内の石灰石から生石灰を製造する工程で、作業者が石灰焼成炉に石灰とコークスと少量の塩を投入する作業を行っていたところ、石灰焼成炉で発生した煙を吸い込み、中毒となった。 換気不十分
作業標準不徹底
安全衛生教育不十分
危険有害性の認識不足
5月 ずい道工事業 中毒3名 一酸化炭素 下水道新設工事現場において、被災者ら3名で内燃機関(ガソリンエンジン)付き水中ポンプをピット最下部に設置して立抗内ピットの最下部に溜まった雨水の排水作業を行っていたところ、当該ポンプの排気ガスに含まれる一酸化炭素により被災者3名全員の手足がしびれ、脱力感を呈する一酸化炭素中毒を発症した。 換気不十分
6月 既設建築物の内部において主として行われる給水、給湯等の設備工事業およびこれに附帯して行われる事業 中毒1名 一酸化炭素 事務器販売会社事務所建物内の排水改修工事で、被災者がエンジン式コンクリートカッターを用いて、扇風機で送風しながら事務所内の床面コンクリートを切断作業中に、一酸化炭素を吸入し、中毒となった。 換気不十分
呼吸用保護具未着用
一酸化炭素濃度測定未実施
安全衛生教育不十分
危険有害性の認識不足
7月 飲食店 中毒2名 一酸化炭素 店内の炭火焼きの焼き台内で炭が燃えていたが、普段使用している厨房の換気扇(排気)を災害発生の1時間程前に停止させ、さらに店内の窓、ドアを閉じていたため、店内の空気が十分に換気されていない状態であった。この換気状態の店内で、店員2名が作業を続け、店の後片付け後、意識もうろう、意識喪失となり、2名とも中毒となった。 換気不十分
安全衛生教育不十分
危険有害性の認識不足
7月 とび工事業 中毒2名 一酸化炭素 被災者2名が屋内で塗料を攪拌し、電動の塗装機で倉庫の小屋根の塗装を行っていたところ、2名とも体調不良を訴え、一酸化炭素中毒となった。 換気不十分
安全衛生教育不十分
危険有害性の認識不足
8月 陸上貨物取扱業 中毒14名 一酸化炭素 作業場の一部を冷凍庫にする工事を行っており、足場、シートで養生した区画内においてエンジンカッターでコンクリート床を縦横に切断する作業を行っていたところ、事業場内の作業者12名、また帰宅後に2名の合計14名が気分が悪くなり病院へ搬送され、全員一酸化炭素中毒と診断され入院した。 換気不十分
8月 鉄骨造りまたは鉄骨鉄筋もしくは鉄筋コンクリート造りの家屋の建設事業 中毒8名 一酸化炭素 冷蔵室の工事現場において、建屋内の冷蔵室床面に排水用の溝を設置するため、下請け事業場の作業者が内燃機関コンクリートカッターおよびはつり機を使用して作業を行っていたところ、十分な換気を行わなかったため、8名が一酸化炭素中毒となった。 換気不十分
安全衛生教育不十分
作業標準の未作成
元請と関係請負者間の連絡調整不十分
8月 自動車製造業 中毒1名 一酸化炭素 工場内のラインの溶解工程において、キュポラ炉材料投入口から白煙が上がった。クレーンを運転していた作業者が、クレーン運転室から2階にあるキュポラ炉制御室に行き異常を知らせた。その後、クレーン運転室に戻り、クレーン作業を行っていたところ、一酸化炭素中毒となった。 緊急対応マニュアル未整備
呼吸用保護具未着用
一酸化炭素濃度測定未実施
安全衛生教育不十分
危険有害性の認識不足
8月 医療保健業 中毒1名 一酸化炭素 病院内の密閉されたパン工房において、当日のパンの準備をしていたところ、体調不良を訴え、意識を失って倒れ、一酸化炭素中毒となった。 換気不十分
警報装置未設置
作業標準不徹底
安全衛生教育不十分
危険有害性の認識不足
9月 飲食店 中毒4名 一酸化炭素 店員Aが厨房内で、換気装置を稼働させることなく、焼き鳥を焼くための木炭に火をおこし、その後、食材の仕込み作業等を行っていたところ、一酸化炭素中毒となった。店員Aから連絡を受けた店長が、他の店員3名を店に行かせたところ、3名も一酸化炭素中毒となった。 換気不十分
安全衛生教育不十分
危険有害性の認識不足
11月 医療保健業 中毒1名 一酸化炭素 被災者は入所者の入浴介助を終えたため、バスタオルを取りに浴室に隣接する着脱室に移動したところ、着脱室で使用していた石油ストーブからすすが出ていたため、石油ストーブを消火した後、着脱室と浴室にある窓を開け換気したが、頭痛を訴え、一酸化炭素中毒となった。 作業標準不徹底
換気不十分
危険有害性の認識不足
安全衛生教育不十分
12月 工作物の解体、移動、取り外しまたは撤去の事業 中毒1名、負傷者3名 一酸化炭素 ビル地上解体工事作業所において、作業者が電気配線用の縦配管をガス溶断したところ、発生した火球が配管内を伝い、地下1階石綿廃棄物保管所のビニール袋の上に落下して火災が発生した。被災者が火災を発見し連絡するとともに、消火器で消火活動を開始したが、20分程度で体調に異変を感じ、一酸化炭素中毒となった。他に3名の被災者が煙により眼球表面を損傷した。 緊急対応マニュアル未整備
危険有害性の認識不足
安全衛生教育不十分

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