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「ふれあい」「あじわい」による観光産業進化プロジェクト

「ふれあい」「あじわい」による観光産業進化プロジェクト

(1)地域 :秋田県鹿角市、小坂町

(2)地域の現状

鹿角地域は二重式カルデラ湖の十和田湖、十和田八幡平国立公園に代表される豊かな自然を有する地域である。自然資源だけでなく、縄文時代の遺跡を復元した特別史跡「大湯環状列石」などの歴史的文化資源に加え、国の重要無形文化財に指定されている「大日堂舞楽」や「毛馬内の盆踊」、日本3大ばやしの一つと称される「花輪ばやし」などに代表される伝統芸能など、様々な観光資源を有しており、年間400万人もの観光客が訪れる観光を主産業とした地域である。しかし、3箇所の温泉郷を主体とした40箇所ほどの宿泊施設における宿泊率は12.3%にとどまっており、通過型観光が主流で誘客の効果が地域経済へと十分に波及していないのが現状となっている。

そこで、体験型観光などホスピタリティをもとにした「ふれあい」と、きりたんぽ、鹿角牛、桃豚、北限のもも等の地元農産物を利用した特産品開発などの「あじわい」をテーマとして観光産業を進化させるための人材育成を図ることにより、地域の経済の活性化と雇用の創出を図ることが必要とされている。

(3)地域で行っている取組

[1]観光客受け入れ体制基盤強化事業

設備投資や従業員の雇用に対して助成し、新たな企業立地を促進するほか、商店街の空き店舗への新規開店に対して賃貸料や改装費等の助成を実施する。

首都圏などで観光キャンペーンを実施するとともに、観光キャンペーン来客者や鹿角への観光客を対象とした登録制度である「鹿角ファン」を活用して、観光情報の発信を行う。

道の駅を管理運営している第3セクターが観光資源を活用した観光コースの販売をするため、旅行代理店業に進出を図る。

体験型観光メニューを整備するため、地元の観光ベンチャー事業に対して助成を実施する。

観光客の方に鹿角地域の自然や歴史、食文化などを体験していただくために、まちの案内人制度を運営する。

鹿角地域をロケ地とした映画やテレビ番組の撮影を誘致することにより、新たな観光振興や地域振興を図る。

[2]特産品開発、販売促進事業

「北限のもも」の樹園地化を図るため、ももの新植に対して助成金による支援を実施するほか、比内地鶏の生産普及を図るため、生産拡大に必要な施設整備に対して助成する。

味噌、醤油のブランド「百年蔵」を活用した特産品のブランド化を図るほか、発祥の地である「きりたんぽ」をPRするため、きりたんぽ選手権を開催するほか、「きりたんぽ」を活用した新メニューコンクールを開催する。

[3]地域創業助成金の地域重点分野の設定

観光関連産業として食料品製造業、飲食料品小売業、一般食料品店を地域創業助成金の地域重点分野に設定し助成している。

[4]地域雇用創造バックアップ事業の活用

地域雇用創造調査研究事業を活用し、観光による雇用創出の方策等についての調査研究を行い、パッケージ事業の事業構想を策定した。

(4)課題

[1]観光客受入基盤強化について

観光客をもてなす心構えや能力をもった人材、体験型観光メニューの企画立案やコーディネートができる人材の育成が必要である。

[2]特産品開発推進事業について

特産品の商品開発能力や加工技術力の育成とともに特産品の販路拡大のため、インターネットなどを活用した宣伝・販売などに通じた人材を育成する必要がある。

(5)パッケージ事業での取組

[1]観光産業進出支援事業

観光と他産業との融合による創業などをテーマとした講演会や経営・人事労務管理のセミナーを開催し、新たな観光産業従事者の育成を図る。

創業セミナーにより、新たに創業を希望する者の先進地視察研修を実施する。

まちの案内人の法人化を図るため、案内人の育成を実施する。

[2]おもてなし技術レベルアップ事業

観光客おもてなしセミナー、高齢者等受入対応セミナー、外国人観光客受入セミナーを開催し、地域全体での高いもてなしを実現する。

客室コーディネーター養成研修により、観光客をもてなす際の基本である客室や旅館全体の飾り付けなどをコーディネートする人材を育成する。

豊富な温泉資源を最大限有効活用した宿泊施設の運営のため、温泉入浴指導員養成講座を実施し、温泉入浴指導員を養成する。

[3]特産品開発・販売レベルアップ事業

観光特産品の新規開発を目指し、加工技術と商品開発の知識を持った人材を育成するため特産品開発セミナーを開催する。

販路促進のため、インターネットショッピング等に関する特産品販売促進セミナーのほかインターネット活用促進のためのパソコン活用講習会を開催する。

(6)パッケージ事業実施による将来像

地域のこれまでの取組に加えて上記のパッケージ事業の取り組みが加わることで、新たな観光資源の創出による新商品の開発や観光プログラムの企画立案とともに、地域が一体となって観光客をもてなすことが可能になる。結果として観光客の滞在時間の延長により、観光産業の経済効果が鹿角地域全体に波及し、雇用の創出が見込まれる。

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