ホーム > 政策について > 分野別の政策一覧 > 健康・医療 > 健康 > 感染症情報 > 予防接種情報 > ポリオワクチン > ポリオとポリオワクチンの基礎知識
ポリオとポリオワクチンの基礎知識
| ポリオワクチンに関するQ&A(平成24年5月18日版) |
|---|
ポリオとポリオワクチンについて
問 1. ポリオってどんな病気ですか?
- ポリオは、人から人へ感染します。
ポリオは、ポリオウイルスが人の口の中に入って、腸の中で増えることで感染します。増えたポリオウイルスは、再び便の中に排泄され、この便を介してさらに他の人に感染します。成人が感染することもありますが、乳幼児がかかることが多い病気です。 - ポリオウイルスに感染すると手や足に麻痺があらわれることがあります。
ポリオウイルスに感染しても、多くの場合、病気としての明らかな症状はあらわれずに、知らない間に免疫ができます。
しかし、腸管に入ったウイルスが脊髄の一部に入り込み、主に手や足に麻痺(まひ)があらわれ、その麻痺が一生残ってしまうことがあります。
麻痺の進行を止めたり、麻痺を回復させるための治療が試みられてきましたが、現在、残念ながら特効薬などの確実な治療法はありません。麻痺に対しては、残された機能を最大限に活用するためのリハビリテーションが行われます。
問 2. 日本ではもうポリオは発生していないのに、ポリオワクチンの接種が必要なのですか?
- 予防接種によってポリオの大流行を防ぐことができました。
日本では、1960(昭和35)年に、ポリオ患者の数が5千人を超え、かつてない大流行となりましたが、生ポリオワクチンの導入により、流行はおさまりました。1980(昭和55)年の1例を最後に、現在まで、野生の(ワクチンによらない)ポリオウイルスによる新たな患者はありません。 - 今でも、海外から、ポリオウイルスが国内に入ってくる可能性があります。
海外では依然としてポリオが流行している地域があります。パキスタンやアフガニスタンなどの南西アジア、ナイジェリアなどのアフリカ諸国です。また、これらの国の患者からの感染により、タジキスタン、中国など他の国でも発生したという報告があります。
ポリオウイルスに感染しても、麻痺などの症状が出ない場合が多いので、海外で感染したことに気がつかないまま帰国(あるいは入国)してしまう可能性があります。症状がなくても、感染した人の便にはポリオウイルスが排泄され、感染のもととなる可能性があります。 - ポリオに対する免疫をもつ人の割合が減ると、流行する危険があります。
仮に、ポリオウイルスが日本国内に持ち込まれても、現在では、ほとんどの人が免疫をもっているので、大きな流行になることはないと考えられます。シンガポール、オーストラリアなど、予防接種率が高い国々では、ポリオの流行地からポリオ患者が入国しても、国内でのウイルスの広がりがなかったことが報告されています。
しかし、予防接種を受けない人が増え、免疫をもつ人の割合が減ると、持ち込まれたポリオウイルスは免疫のない人からない人へと感染し、ポリオの流行が起こる可能性が増加します。
問 3. 生ポリオワクチンと不活化ポリオワクチンはどう違うのですか?
- 生ポリオワクチンには、病原性を弱めたウイルスが入っています。
「生ワクチン」は、ポリオウイルスの病原性を弱めてつくったものです。ポリオにかかったときとほぼ同様の仕組みで強い免疫ができます。免疫をつける力が優れている一方で、まれにポリオにかかったときと同じ症状が出ることがあります。
その他、麻しん(はしか)、風しん(三日ばしか)のワクチン、結核のBCGが生ワクチンです。 - 不活化ワクチンは、不活化した(殺した)ウイルスからつくられています。
「不活化ワクチン」は、ポリオウイルスを不活化し(=殺し)、免疫をつくるのに必要な成分を取り出して病原性を無くしてつくったものです。ウイルスとしての働きはないので、ポリオと同様の症状が出るという副反応はありません(ただし、発熱など、不活化ワクチンにも副反応はあります)。
その他、百日せき、日本脳炎のワクチンが不活化ワクチンです。
問 4. 不活化ポリオワクチンはいつから接種可能となりますか?
- 単独の不活化ポリオワクチンの導入は、2012(平成24)年9月を予定しています。
2012(平成24)年9月1日から生ポリオワクチンの定期予防接種は中止され、単独の不活化ポリオワクチンの定期接種が導入されます。
今年8月までのポリオワクチンの接種について
問 5. 今年の春の生ポリオワクチンは接種せず、不活化ポリオワクチン開始まで待っていたほうがよいのですか?
- 今でも、海外からポリオウイルスが国内に入ってくる可能性があります。
海外では依然としてポリオが流行している地域があります。パキスタンやアフガニスタンなどの南西アジア、ナイジェリアなどのアフリカ諸国です。また、これらの国の患者からの感染により、タジキスタン、中国など他の国でも発生したという報告があります。
ポリオウイルスに感染しても、麻痺などの症状が出ない場合が多いので、海外で感染したことに気がつかないまま帰国(あるいは入国)してしまう可能性があります。症状がなくても、感染した人の便にはポリオウイルスが排泄されて、感染のもととなる可能性があります。 - 2012(平成24)年9月の不活化ポリオワクチン導入まで、ポリオワクチンの接種を待つことは、おすすめできません。
不活化ポリオワクチンが導入されるまで、ポリオワクチンを接種せずに様子をみる人が増えると、免疫をもたない人が増え、国内でポリオの流行が起こってしまう可能性が増加します。
ポリオの流行のない社会を保つためには、ワクチンの接種が必要です。お住まいの市町村がご案内する時期にポリオワクチン接種を受けることをおすすめします。
今年9月以降の不活化ポリオワクチンの接種について
問 6. 不活化ポリオワクチンの接種回数・年齢・方法はどのようになりますか?
- 不活化ポリオワクチンは、初回接種3回、追加接種1回、合計4回の接種が必要です。
不活化ポリオワクチンの接種年齢・回数・間隔は、3種混合(DPT)と同じで、標準的な接種年齢は、次のとおりです。
・初回接種(3回):生後3か月から12か月に3回(20日以上の間隔をおく)
・追加接種(1回):初回接種から12か月から18か月後(最低6か月後)に1回
なお、この期間を過ぎた場合でも、90か月(7歳半)に至るまでの間であれば、接種ができます。過去に生ポリオワクチンを受けそびれた方も、対象年齢内であれば、不活化ポリオワクチンの定期接種を受けていただくことが可能ですので、接種されることをおすすめします。 - 不活化ポリオワクチンは、注射による接種です。多くの市町村で通年接種可能になります。
不活化ポリオワクチンは、注射による接種です。多くの市町村では、医療機関での個別接種となり、通年接種可能になる予定です。
(生ポリオワクチンは、経口の(飲む)ワクチンで、多くの市町村では春・秋の接種シーズンに集団接種が行われてきました。)
問 7. 生ポリオワクチンを受けたことがある場合、不活化ポリオワクチンを受けられますか?
- 不活化ポリオワクチン導入前に1回目の生ポリオワクチンを接種した方は、2回目以降は不活化ポリオワクチンを受けることになります。
2012(平成24)年9月時点で、生ポリオワクチンを1回接種した方は、その後に、不活化ポリオワクチンを3回接種することになります。 - 生ポリオワクチンをすでに2回接種された方は、不活化ポリオワクチンの追加接種は不要です。
問 8. すでに海外等で不活化ポリオワクチンを受けている場合、2012年(平成24)年9月以降に不活化ポリオワクチンの定期接種を受けられますか?
- すでに不活化ポリオワクチンを1回〜3回受けている場合でも、不活化ポリオワクチンの定期接種を受けられます。
2012(平成24)年9月1日以前に、海外等で不活化ポリオワクチンを1回〜3回接種された方は、医師の判断と保護者の同意に基づき、定期の不活化ポリオワクチン3回の初回接種のうち、すでに接種した回数の接種を終えたものとして、残りの初回接種の回数と追加接種1回の不活化ポリオワクチンを定期接種として受けることが可能です。 - すでに不活化ポリオワクチンを4回受けている場合、不活化ポリオワクチンの接種は不要です。
問 9. 不活化ポリオワクチンを、他のワクチンと同時接種できますか? 他のワクチンとの接種間隔は?
- 医師が特に必要と認めた場合は同時接種可能です。
- 1週間以上あければ他のワクチン接種が可能です。
不活化ポリオワクチンを接種した日から、別の種類の予防接種を行うまでの間隔は、6日以上おく必要があります。
また、不活化ポリオワクチンが接種できるのは、他の不活化ワクチン(3種混合ワクチン(DPT)、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン、インフルエンザワクチンなど)を接種してから6日以上、他の生ワクチン(BCGワクチンなど)を接種してから27日以上の間隔をおいてからです。
問10. 2012(平成24)年9月以降、不活化ポリオワクチンの量は足りますか?
- 不活化ポリオワクチンについては、必要な量が供給される予定です。
不活化ポリオワクチンは、2012(平成24)年度内に接種希望者全員の接種を完了できるよう、十分なワクチンが供給される予定です。
特定の時期に接種希望者が集中した場合、一時的に接種が受けにくくなる状況が生じることもありえますが、十分量のワクチンが順次製造・出荷されますので、年度内には接種を完了していただける見込みです。
4種混合ワクチンについて
問11. 4種混合ワクチンはいつから接種できますか?
- 2012(平成24)年9月1日から接種可能となるワクチンは、単独の不活化ポリオワクチンです。4種混合ワクチンは、2012(平成24)年11月の導入を目指しています。
ジフテリア・百日せき・破傷風・不活化ポリオワクチン(DPT−IPV)の4種混合ワクチンは、承認申請が行われており、現在、薬事審査や供給の準備などが進められています。4種混合ワクチンも可能な限り迅速に導入できるよう取り組んでおり、2012(平成24)年11月の導入を目指しています。 - 2012(平成24)年9月1日以降、4種混合ワクチンが導入されるまでは、単独の不活化ポリオワクチンと、3種混合ワクチン(DPT)を接種してください。
単独の不活化ポリオワクチンが導入されてから、ジフテリア・百日せき・破傷風・不活化ポリオワクチン(DPT−IPV)の4種混合ワクチンが導入されるまでの間は、単独の不活化ポリオワクチンと、3種混合ワクチンを接種していただくようお願いします。
問12. 単独のポリオワクチンよりも、4種混合ワクチンを受けた方がよいのですか?
- 3種混合ワクチンの接種を遅らせることは危険です。
乳児が百日せきにかかると、重症化し、命に関わることもあります。3種混合ワクチンは、生後3か月を過ぎたらできるだけ早く接種することが望ましいです。 - 4種混合ワクチンの導入までの間は、単独の不活化ポリオワクチンと、3種混合ワクチン(DPT)を接種してください。
4種混合ワクチンの導入を待つことはせず、単独の不活化ポリオワクチンと、3種混合ワクチンを接種していただくようお願いします。
問13. 単独の不活化ポリオワクチンを1回受けると、その後に4種混合ワクチンを受けられなくなりますか?
- 単独の不活化ポリオワクチンと4種混合ワクチンを併用した場合の、有効性を確認するために臨床研究を実施しています。
単独の不活化ポリオワクチンと、4種混合ワクチンに含まれる不活化ポリオワクチンとでは、成分が異なっていることから、現時点では、これらを併用した場合に十分な効果があるかどうかは分かっていません。現在、有効性を確認するために、国内で臨床研究を実施しています。
国内の臨床研究によって、単独の不活化ポリオワクチンと4種混合ワクチンを併せて使用した場合でも同等の効果が得られることが明らかになった場合には、単独の不活化ポリオワクチンと4種混合ワクチンの併用(4回の接種のうち、一部の回数は単独の不活化ポリオワクチンを接種し、残りの回数は4種混合ワクチンを接種すること)が可能になります。
臨床研究の結果を踏まえ、4種混合ワクチンの導入までに、これらのワクチンを併用できるかどうかをご案内する予定です。
ホーム > 政策について > 分野別の政策一覧 > 健康・医療 > 健康 > 感染症情報 > 予防接種情報 > ポリオワクチン > ポリオとポリオワクチンの基礎知識


