Ministry of Health, Labour and Welfare

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SARS

重症急性呼吸器症候群(SARS)関連情報

関西方面を医師が旅行(5/8〜5/13)した件に関するQ&A

 今回の台湾人医師による我が国でのSARS感染の危険性はどの程度なのか。

 今回の台湾人医師の症状は、来日後の5月9日の夕方から発熱したのであり、(1)発熱以前、発症早期の有熱前駆期は感染性は低いこと、(2)咳がなかったため、物理的に唾液の飛沫が発生しにくかったこと、(3)Super-spreaderは、これまでの経験上発症後2週間程度で死亡する重症であるが、今回の台湾人医師は発症10日目で状態は安定していること、(4)最も感染性が高いのは、肺炎期の数日間(通常発症後2週間目)であること、(5)最も濃厚な接触があったと考えられるツアー同行者20人からこれまで発症者がいないこと、(6)旅行中の大部分を貸し切りバスで移動していたことなどから、旅行中に市中の一般の方に感染させるおそれは極めて低いと考えられます。
 なお、最大潜伏期間は、10日間であることから、最後の接触したと考えられる日から、10日間すぎて問題がなければ、感染しなかったと考えられます。

 5月の8日から13日頃に関西方面に旅行をしたのだが、SARS感染について心配だがどうすればよいのか。

 SARSの感染については、患者の2m以内での会話で唾液の飛沫を浴びたり、SARS患者の看護・介護、同居、またはその体液や気道分泌物に直接触れる等の濃厚な接触が必要とされています。
 SARSであると確認された台湾人医師の行程について、厚生労働省ホームページに掲載されていますので、同じ日、同じ時間帯に、同じ場所(ホテル、レストラン等)に行かれたかご確認ください。
 台湾人医師(発症者)の利用したのと同じホテル、レストラン、フェリー及びロープウェイを同じ時間帯に利用された方は、最寄りの保健所にご相談ください。
 行程表の注2(濃厚接触の可能性が低い場合)の場所の場合、発症者との濃厚接触の可能性は低いので、感染のおそれは極めて低いと思われます。もし、発熱、咳や呼吸困難感等の症状がある場合やご心配があれば、念のため最寄りの保健所にご相談ください。
 関西新空港の場合、滞在時間が約3時間と長く、立ち寄り先が特定できませんが、濃厚接触の可能性は低いと思われます。5月13日14:30から17:20の間に関西新空港を利用された方で、もし、発熱、咳や呼吸困難感等の症状がある場合やご心配があれば、最寄りの保健所にご相談ください。(保健所の電話番号は、厚生労働省ホームページの「重症急性呼吸器感染症候群(SARS)関連情報」または国立感染症研究所感染症情報センターの「地域保健」の項目にて公開しております。)

 台湾人医師の行程表については、間違いないのか。記載されているところ以外に立ち寄っていることはないのか。

 行程表については、関係府県を通じて旅行会社、ホテル等を調査し、現時点で確認できているものです。現在も、さらに詳細な調査を実施中ですので、今後さらに、必要に応じ追加修正していきます。
 なお、一部に徒歩で移動するなどのことがあっても、濃厚接触の機会は少ないと考えられるため感染の可能性はほとんどないと思われます。

 台湾人医師が利用した交通機関・宿泊施設は利用しても大丈夫か。

 いずれの交通機関・宿泊施設も感染者が利用して日数がたっております。また、念のため消毒も終えております。現在は安心してご利用ください。

 バス、列車、船の消毒が実施されているが、消毒実施以前に利用した者はSARSに感染する可能性があるのか。

 感染するのは、患者の2m以内での会話で唾液の飛沫を浴びたり、SARS患者の看護・介護、同居、またはその体液や気道分泌物に直接触れる等の濃厚な接触をした場合です。
 そのような濃厚な接触がない限り、同じバス、列車、船を利用してもSARS感染の心配はありません。しかしながら、発熱、咳または呼吸困難感等の症状がある場合やご心配の場合には、最寄りの保健所にご相談下さい。(保健所の電話番号は、厚生労働省ホームページの「重症急性呼吸器感染症候群(SARS)関連情報」または国立感染症研究所感染症情報センターの「地域保健」の項目にて公開しております。)

 ユニバーサルスタジオジャパンに同時間帯に行ったが、レストラン、トイレ、乗り物等で患者が触れたかもしれない物に多数の人間がさわっているが、感染のおそれはないのか。

 本来、SARSは症状がない期間にはヒトに感染させることはないと考えられております。台湾人医師が、発熱したのは、5月9日の夕方であり、ユニバーサルスタジオジャパンにいた時点では症状はありませんでした。
 したがって、ユニバーサルスタジオジャパンにおいて、患者、または患者が触れた物品を通じてSARSが人へ感染する危険は極めて小さいと考えられます。しかしながら、発熱、咳または呼吸困難感等の症状がある場合やご心配の場合には、最寄りの保健所にご相談下さい。(保健所の電話番号は、厚生労働省ホームページの「重症急性呼吸器感染症候群(SARS)関連情報」または国立感染症研究所感染症情報センターの「地域保健」の項目にて公開しております。)

 ホテルの従業員など感染していないのか

 ホテルの従業員など関係者全員の調査を行ったところ全て結果が良好でした。また、健康状況が異常無しと確認された関係者全員についても、接触があったと考えられる最終日より10日間は引き続き保健所による健康状況の確認を行います。

 同じホテル、レストランを使ったが、従業員を通じてSARSに感染することはないのか。

 現在までのところ、ホテル、レストラン等の従業員の健康状態については異常は確認されていません。また、台湾人医師を含む一行と濃厚な接触があったと思われるホテル従業員は接触の可能性のあった日から10日間自宅で待機し、引き続き保健所による健康状況の確認を行っています。
 したがって、ホテル、レストランの従業員からSARSに感染する心配はないと思われます。しかしながら、発熱、咳または呼吸困難感等の症状がある場合やご心配の場合には、最寄りの保健所にご相談下さい。(保健所の電話番号は、厚生労働省ホームページの「重症急性呼吸器感染症候群(SARS)関連情報」または国立感染症研究所感染症情報センターの「地域保健」の項目にて公開しております。)

 同じ時間にホテル、レストラン等に行った人全員に感染の危険があるのか。
(ホテル:5月8日、9日:都ホテル大阪、5月10日:宮津ロイヤルホテル、5月11日:小豆島グランドホテル、5月12日:南淡路ロイヤルホテル)
(レストラン(昼食):5月10日:亀岡「アルプラザ」の焼き肉「はやっ子」、5月11日:姫路「高田馬場」、5月12日:土庄港「シーパレス」、5月13日:大阪城「錦秀」

 SARSコロナウイルスは、SARSにかかっている人から周囲の人へ感染すると考えられています。主には、SARS患者が咳やくしゃみをした時のしぶきを介して感染します。感染の危険性が高いと考えられることは、患者の2m以内での会話で唾液の飛沫を浴びたり、SARS患者の看護・介護、同居、またはその体液や気道分泌物に直接触れる等の濃厚な接触です。
 したがって、全員感染の危険があるわけではありません。
 上記のような感染の疑いがあるような場合、ホテル、レストラン等に行った後、発熱、咳または呼吸困難感等の症状がある場合、最寄りの保健所にご相談下さい。(保健所の電話番号は、厚生労働省ホームページの「重症急性呼吸器感染症候群(SARS)関連情報」または国立感染症研究所感染症情報センターの「地域保健」の項目にて公開しております。)

 台湾人医師が宿泊した部屋や食事したホテルやレストランの食器から感染することはないのか。

 現在のところ患者が触れた物品を通じてSARSが人へ感染する危険は小さいと考えられています。また、通常食器は熱水洗浄がなされており、SARSコロナウイルスは熱により容易に不活化されますので、食器から感染する危険性は極めて小さいと考えられます。
 しかしながら、発熱、咳または呼吸困難感等の症状がある場合やご心配の場合には、最寄りの保健所にご相談下さい。(保健所の電話番号は、厚生労働省ホームページの「重症急性呼吸器感染症候群(SARS)関連情報」または国立感染症研究所感染症情報センターの「地域保健」の項目にて公開しております。)

 同じホテルで大浴場、温泉を利用したが、感染の心配はないのか。脱衣室、ロッカー等は共同利用だが大丈夫か。

 SARS患者が咳やくしゃみをした時のしぶきを介して感染します。感染の危険性が高いと考えられることは、患者の2m以内会話で唾液の飛沫を浴びたり、SARS患者の看護・介護、同居、またはその体液や気道分泌物に直接触れる等の濃厚な接触です。
 同じ浴室を使ったとか、着衣から感染することは無いと考えられます。しかしながら、発熱、咳または呼吸困難感等の症状がある場合やご心配の場合には、最寄りの保健所にご相談下さい。

 台湾人医師が宿泊していたホテルに同時間帯に宿泊したが、自宅待機の必要はあるのか。あるならいつまでか。

 台湾人医師との濃厚な接触、患者の2m以内会話で唾液の飛沫を浴びたり、SARS患者の看護・介護、同居、またはその体液や気道分泌物に直接触れる等の濃厚な接触がなければ、特に心配はないものと思われます。もし、発熱、咳または呼吸困難感等の症状がある場合、最寄りの保健所にご相談下さい。(保健所の電話番号は、厚生労働省ホームページの「重症急性呼吸器感染症候群(SARS)関連情報」または国立感染症研究所感染症情報センターの「地域保健」の項目にて公開しております。)

 台湾人医師が宿泊していたホテル、利用したレストランは営業を自粛すべきでないか。

 いずれのホテル、レストランも感染者が利用して日数がたっております。また、念のため消毒も終えております。
 また、ホテルの従業員については調査を行っており、健康状況に異常がないことを確認しています。特に、台湾人医師を含む一行との接触のリスクの高かったホテル従業員は接触の可能性のあった日から10日間自宅で待機し、引き続き保健所による健康状況の確認を行っています。
 これらの対策により、特にホテル、レストランの営業自粛は必要ないものと考えられます。

 ホテル、レストランで接触していた可能性のある従業員は、自宅待機させるべきではないか。

 ホテル、レストランの従業員については調査を行っており、健康状況に異常がないことを確認しています。本来、SARSは症状がない期間にはヒトに感染させることはないと考えられておりますが、念のため特に、台湾人医師を含む一行との接触のリスクの高かったホテル従業員は接触の可能性のあった日から10日間自宅で待機し、引き続き保健所による健康状況の確認を行っています。

 台湾人医師と同じホテルに泊まった客の中から2人発熱などの症状を呈した人がいると聞いたが、病状はどのようか。

 1人は、一時発熱していましたが、咳、呼吸困難と言った症状はなく、SARSの症状ではありません。その後熱も下がり病状は落ち着いています。
 もう1人は、肺炎症状を呈し入院していますが、5月18日現在、抗生物質が効き解熱しています。

 バス運転手の入院している病院を教えて欲しい。

 万が一に備えて感染症指定医療機関に入院していただいております。感染症指定医療機関は、院内感染防止には万全の備えをしておりますので、既に入院している方、付近の住民の方が感染するおそれはありません。ご安心下さい。公表につきましては、本人のプライバシーに配慮して公表いたしません。ご理解ください。

 バス運転手の状態はどうか。

 現在熱が下がっており、病状は安定しています。もともと別の疾患も持っておりますが、入院後の適切な治療により、今のところ心配はありません。

 運転手が発病していると聞いたが、運転手と接触した人はSARS感染の心配はないのか。

 現在、運転手の5月13日以降の行動等について調査中です。
 運転手の家族については、健康に異常はありませんでした。

 今回、台湾人医師が発熱した9日の夕食までに行った施設を利用しても大丈夫か。

 台湾人医師が発熱したのは5月9日の夕食後です。SARSは症状が無いときは感染することはありませんから、これ以前に当該医師が行った施設で感染する心配はありません。また、台湾人医師が立ち寄った施設等については、消毒等の必要な対策が既に取られており感染の心配は不要です。ご安心下さい。

 大阪、京都など台湾人医師が観光した地域へ行くのは危険か。

 台湾人医師が立ち寄った施設等については、消毒等の必要な対策が既に取られており感染の心配は不要です。

 大阪、京都など、台湾人医師が観光した地域へ行くのに、どのような注意が必要か。

 特に感染予防等の対応は不要ですが、滞在中は外出先から戻ったら、手洗い・うがい等の一般的感染症予防策を行って下さい。通常となんら変わりはありませんので、これまでと同様にお考えください。

 台湾人医師の一行が3時間近く関西新空港内にいたのであれば、その間にトイレ、喫茶店、待合室を利用していると考えられるが、同じ時間帯に多数の客が利用しているが、感染のおそれはないのか。

 5月13日14:30から17:20に、台湾人らしい人とトイレで一緒になった、喫茶店、待合室の座席で近くに座ったといったことのある人で、発熱、咳または呼吸困難感等の症状がある場合、最寄りの保健所にご相談下さい。(保健所の電話番号は、厚生労働省ホームページの「重症急性呼吸器感染症候群(SARS)関連情報」または国立感染症研究所感染症情報センターの「地域保健」の項目にて公開しております。)

 台湾人医師の一行以外にも中国人と思われる旅行客がいたが、彼らからの感染の心配はないのか。

 台湾などの患者発生地域からの入国者に対しては、検疫所において質問票の配布、体温測定を含め健康状態の確認を行っています。旅行途中で発熱、咳または呼吸困難感等の症状がある場合、最寄りの保健所、医療機関等に相談をするように注意喚起をしています。
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