Ministry of Health, Labour and Welfare

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インフルエンザ

今冬のインフルエンザ総合対策について(平成18年度)

インフルエンザQ&A


質問一覧

インフルエンザ総論

Q.1インフルエンザと普通の風邪はどう違うのですか?
Q.2インフルエンザはいつ流行するのですか。
Q.3インフルエンザにかからないためにはどうすればよいですか?
Q.4インフルエンザにかかったらどうすればよいのですか?
Q.5インフルエンザの治療薬にはどのようなものがありますか?
Q.6タミフル服用後に、異常行動による転落死が起きているなどの報道がなされていますが、厚生労働省としてはどのように対応しているのですか。
Q.7 抗生剤はインフルエンザに効果がありますか?
Q.8 インフルエンザにかかったら、どのくらいの期間外出を控えればよいのでしょうか?



インフルエンザの流行

Q.9 インフルエンザの流行の歴史について教えてください。
Q.10 現在流行しているインフルエンザはどのような種類ですか?
Q.11 インフルエンザの外国での流行状況を教えてください?



ワクチン接種

Q.12 インフルエンザワクチンはどの程度効果があるのですか?
Q.13 予防接種法に基づく定期のインフルエンザ予防接種の対象はどのような人ですか?
Q.14 予防接種法に基づく定期のインフルエンザ予防接種はどこで受けられますか?
Q.15 インフルエンザ予防接種に望ましい時期はいつですか?
Q.16 予防接種法に基づく定期のインフルエンザ予防接種は希望すれば誰でも受けられますか?
Q.17 インフルエンザワクチンの接種によって引き起こされる症状(副反応)にはどのようなものがありますか?
Q.18 インフルエンザワクチンの接種による死亡例はありますか?
Q.19 インフルエンザワクチンの接種によってインフルエンザを発症することはありますか?
Q.20 インフルエンザワクチンの接種によって著しい健康被害が発生した場合は、どのような対応がなされるのですか?
Q.21 インフルエンザワクチンを接種するにはいくらかかりますか?



インフルエンザ総論

Q.1: インフルエンザと普通の風邪はどう違うのですか?

 普通のかぜの多くは、のどの痛み、鼻汁、くしゃみや咳などの症状が中心で、全身症状はあまり見られません。発熱もインフルエンザほど高くなく、重症化することはあまりありません。

 一方、インフルエンザは、普通の風邪と同じように、のどの痛み、鼻汁、咳などの症状も見られますが、38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛など全身の症状が突然現れます。

Q.2: インフルエンザはいつ流行するのですか。

 インフルエンザは流行性疾患であり、一旦流行が始まると、短期間に多くの人へ感染が広がります。日本では例年11月〜4月に流行します。

Q.3: インフルエンザにかからないためにはどうすればよいですか?

 インフルエンザを予防する方法としては、以下があげられます。

帰宅時の手洗い、うがい

 咽頭粘膜や手指など身体に付着したインフルエンザウイルスを物理的に除去するために有効な方法です。

流行前のワクチン接種

 インフルエンザワクチンは、罹患した場合の重症化防止に有効と報告されており、我が国でも年々ワクチン接種率が上昇してきています。

適度な湿度の保持

 空気が乾燥すると、のどの粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります。特に乾燥しやすい室内では加湿器などを使って、十分な湿度(50−60%)を保つことも効果的です。

十分な休養と栄養摂取

 からだの抵抗力を高めるために十分な休養と栄養を日ごろから心がけましょう。

人混みや繁華街への外出を控えること、外出時のマスク着用

 インフルエンザが流行してきたら、特に高齢者や慢性疾患を持っている人、疲労気味、睡眠不足の人は、人混みや繁華街への外出を控えること、外出時にはマスクを着用することも効果があります。

Q.4: インフルエンザにかかったらどうすればよいのですか?

 自分のからだを守り、他の人にうつさないために、
 ・ 早めに医療機関を受診して治療を受けましょう。
 ・ 安静にして、休養をとりましょう。特に、睡眠を十分にとることが大切です。
 ・ 水分を十分に補給しましょう。お茶やスープなど飲みたいもので結構です。

Q.5: インフルエンザの治療薬にはどのようなものがありますか?

 インフルエンザに対する治療薬としては、抗インフルエンザウイルス薬(リン酸オセルタミビル、ザナミビル水和物、塩酸アマンタジン)があります。ただし、その効果はインフルエンザの症状が出はじめてからの時間や病状により異なりますので、使用する・しないは医師の判断になります。抗インフルエンザウイルス薬を適切な時期(発症から48時間以内)から服用を開始すると、発熱期間は通常1〜2日間短縮され、ウイルス排泄量も減少します。

Q.6: タミフル服用後に、異常行動による転落死が起きているなどの報道がなされていますが、厚生労働省としてはどのように対応しているのですか。

  タミフルについては、これまでに、服用した10歳以上の未成年の異常行動による死亡事例などが報告されています。このような報告された死亡事例については、薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会で議論いただくとともに専門家からの意見を伺ってきましたが、これまでのところ、タミフル服用と異常行動による個々の死亡例との因果関係については否定的であり、突然死についても同様に因果関係は否定的とされております。
  しかし、本年2月にタミフル服用後に転落死された事例が2例報告され、さらに本年3月20日、タミフルの服用後に12歳の患者が2階から転落して骨折したとする症例が1例報告されました。これらを受けて、3月20日に、このような異常行動による死亡や転落とタミフル服用との因果関係は不明であるものの、予防的な措置として、添付文書を改訂し原則として10歳代の小児・未成年者にタミフルの使用を差し控える旨等(下記参照)を警告欄に追記するとともに、「緊急安全性情報」を医療機関等に配布し、タミフル服用後の異常行動について、更に医療関係者の注意を喚起するよう、製造販売元の中外製薬株式会社に指示をしました。
原則として10歳代の小児・未成年者にタミフルの使用を差し控えるとした理由は、
  (1)   タミフルを服用した後、いわゆる異常行動により死亡した事例が5例あり、いずれも10歳以上の未成年(12歳〜17歳)であったこと、
(2)   インフルエンザによる死亡者数をみると、9歳までの小児に比べて、10歳代で少なくなっており、10歳以上の小児・未成年は一般に抵抗力が高く、特に合併症や既往歴のあるハイリスク患者でなければ、必ずしもタミフルを投与する必要はないものと考えられること
などから、判断したものです。
  なお、この点に関し、本年4月4日には薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会を開催し、タミフルが販売された平成13年2月以降に中外製薬から報告された副作用報告等をすべて公開し、審議を行いました。その結果、タミフルの服用と転落・飛び降り又はこれらにつながるような異常な行動や突然死などと23の関係については結論が得られず、そのため、引き続き詳細な検討を行うこととされましたが、当面の措置として、3月20日の対策等現在講じている措置を継続することは妥当とされたところです。
  なお、死亡例も含め副作用が報告されている症例については、厚生労働省のホームページの下記アドレスに掲載しています。
  http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/04/s0404-2.html

(添付文書の警告欄に追加した文章)
    10歳以上の未成年の患者においては、因果関係は不明であるものの、本剤の服用後に異常行動を発現し、転落等の事故に至った例が報告されている。このため、この年代の患者には、合併症、既往歴等からハイリスク患者と判断される場合を除いては、原則として本剤の使用を差し控えること。
  また、小児・未成年者については、万が一の事故を防止するための予防的な対応として、本剤による治療が開始された後は、(1)異常行動の発現のおそれがあること、(2)自宅において療養を行う場合、少なくとも2日間、保護者等は小児・未成年者が一人にならないよう配慮することについて患者・家族に対し説明を行うこと。
  なお、インフルエンザ脳症等によっても、同様の症状が現れるとの報告があるので、上記と同様の説明を行うこと。

(参考)各年代におけるインフルエンザに関する注意喚起の内容は以下のとおりです。
年代 インフルエンザ
への抵抗力(体力)
死亡例 注 意 喚 起
(2月28日)
添 付 文 書 情 報
(3月20日改訂)
乳幼児 多い 治療開始後少なくとも2日間は一人にならないように配慮
・  本剤の必要性を慎重に検討
・治療開始後少なくとも2日間は一人にならないように配慮
1歳未満の患児に対する安全性及び有効性は確立していない。
10歳以上
未成年者
少ない 治療開始後少なくとも2日間は一人にならないように配慮
・  本剤の必要性を慎重に検討
原則として本剤の使用を差し控えること
成人 少ない 本剤の必要性を慎重に検討
高齢者 非常に
多い
本剤の必要性を慎重に検討


Q.7: 抗生剤はインフルエンザに効果がありますか?

 インフルエンザウイルスに抗生剤は効きませんが、特に高齢者や体の弱っている方は、インフルエンザにかかることにより細菌にも感染しやすくなっています。このため、細菌にも感染する(混合感染)ことによっておこる肺炎、気管支炎などの合併症に対する治療として、抗菌薬が使用されることはあります。

Q.8: インフルエンザにかかったら、どのくらいの期間外出を控えればよいのでしょうか?

 一般的に、インフルエンザを発症してから3〜7日間はウイルスを排出すると言われています。ウイルスを排出している間は、患者は感染力があるといえます。
 排泄されるウイルス量は解熱とともに減少し、排出期間の長さには個人差があります。咳などの症状が続いている場合には、咳やくしゃみをする際にはティッシュで口元を覆う、あるいはマスクをするなど、周囲への配慮が望まれます。

 参考までに、学校保健法では、「解熱した後2日を経過するまで」をインフルエンザによる出席停止期間としています(ただし、病状により学校医その他の医師において伝染のおそれがないと認めたときはこの限りではありません)。



インフルエンザの流行

Q.9: インフルエンザの流行の歴史について教えてください。

 インフルエンザの流行は歴史的にも古くから記載されていますが、科学的に立証されているのは1900年ごろからで、数回の世界的大流行が知られています。中でも、1918年に始まった「スペインかぜと呼ばれるインフルエンザ(A/H1N1亜型)」では、当時、インフルエンザによる死亡者数は全世界で2,000万人とも4,000万人ともいわれ、日本でも約40万人の犠牲者が出たと推定されています。その後、1957年にはアジアかぜと呼ばれるインフルエンザ(A/H2N2亜型)が、1968年には香港かぜと呼ばれるインフルエンザ(A/H3N2亜型)が世界的な大流行を起こしています。

Q.10: 現在流行しているインフルエンザはどのような種類ですか?

 現在では、A型であるH1N1亜型(一般にA/ソ連型と呼ばれます)とH3N2亜型(一般にA/香港型と呼ばれます)、B型の3種類が世界中で共通した流行型となっています。流行するウイルスの型の数と比率は、各国地域で、また、その年ごとに異なっています。

Q.11: インフルエンザの外国での流行状況を教えてください?

 インフルエンザは世界中で流行しています。温帯地方では冬に(南半球では7〜8月)流行が見られます。熱帯・亜熱帯地方では国や地域により様々で、年間を通じて低レベルの発生がみられる地域や、複数の流行をみる地域もあります。流行株は地域によって若干の差はありますが、大きな差はありません。世界の流行状況は、WHOが発行しているホームページ:http://rhone.b3e.jussieu.fr/flunet/www/ などで知ることができます(インフルエンザのページにあるリンクをご活用下さい)。



ワクチン接種

Q.12: インフルエンザワクチンはどの程度効果があるのですか?

 インフルエンザワクチンの接種により、インフルエンザによる重篤な合併症や死亡を予防し、健康被害を最小限にとどめることが期待されています。ワクチンの効果は、年齢、本人の体調、そのシーズンのインフルエンザの流行株とワクチンに含まれている株の抗原性の一致状況によっても変わります。

 日本における研究では、65歳以上の健常な高齢者については、約45%の発病を阻止し、約80%の死亡を阻止する効果があったという報告があります。小児については、1歳以上で6歳未満の幼児では発病を阻止する効果は約20〜30%で、1歳未満の乳児では対象症例数が少なく、効果は明らかでなかったという報告があります。

 なお、インフルエンザワクチンはSARSや高病原性鳥インフルエンザはもちろん、他のウイルスやその他の病原体による「かぜ」(かぜ症候群)には効果はありません。

Q.13: 予防接種法に基づく定期のインフルエンザ予防接種の対象はどのような人ですか?

 以下の方々は、インフルエンザにかかると重症化しやすく、またインフルエンザワクチンの接種による効果が認められているため、定期の予防接種の対象となっています。予防接種を希望する方は、かかりつけの医師とよく相談のうえ、接種を受けるか否か判断してください。

 ・65歳以上の方
 ・60〜64歳で、心臓、じん臓若しくは呼吸器の機能に障害があり、身の周りの生活を極度に制限される方
 ・60〜64歳で、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方

Q.14: 予防接種法に基づく定期のインフルエンザ予防接種はどこで受けられますか?

 地域の医療機関、かかりつけ医などでインフルエンザワクチンを受けることが出来ますが、自治体によって期間や費用は異なります。インフルエンザワクチン接種可能な医療機関や地域での取り組みについては、地域の保健所、医師会、医療機関、かかりつけ医などに問い合わせてください。

Q.15: インフルエンザ予防接種に望ましい時期はいつですか?

 インフルエンザの流行は1月上旬から3月上旬が中心であること、ワクチン接種による効果が出現するまでに2週間程度を要することから、毎年12月中旬までにワクチン接種を受けることが望ましいと考えられます。

Q.16: 予防接種法に基づく定期のインフルエンザ予防接種は希望すれば誰でも受けられますか?

 予防接種法に基づくインフルエンザワクチンの定期接種が不適当と考えられる方は、予防接種実施規則に以下のように示されています。

<予防接種実施規則第6条による接種不適当者(抜粋)>
(1) 接種当日、明らかな発熱*を呈している者
*:通常は、37.5℃を超える場合をいいます。
(2) 重篤な急性疾患にかかっている者
(3) 予防接種の接種液の成分によってアナフィラキシーショックを呈したことが明らかな者
(4) インフルエンザの予防接種で、接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う病状を呈したことがある者
(5) 過去に免疫不全の診断がされている者
(6) その他、予防接種を行うことが不適当な状態にある者

また、以下に該当する方は、予防接種実施要領に基づく接種要注意者とされていますので、接種に際しては、医師とよくご相談ください。

<インフルエンザ予防接種実施要領に基づく接種要注意者>
(1) 心臓、じん臓又は呼吸器の機能に自己の身辺の日常生活が極度に 制限される程度の障害を有する者
(2) ヒト免疫不全ウイルスにより免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障害を有する者

Q.17: インフルエンザワクチンの接種によって引き起こされる症状(副反応)にはどのようなものがありますか?

 比較的頻度が高い副反応としては、接種した部位(局所)の発赤・腫脹、発熱、頭痛などがあげられます。全身性の反応としては、発熱、頭痛、悪寒、倦怠感などが見られます。また、まれに、ワクチンに対するアレルギー反応(発疹、じんましん、発赤と掻痒感)が見られることがあります。

 接種局所の発赤、腫脹、疼痛は、接種を受けられた方の10〜20%に起こりますが、2〜3日で消失します。全身性の反応は、接種を受けられた方の5〜10%にみられ、2〜3日で消失します。

 その他にギランバレー症候群(GBS)、急性脳症、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)、けいれん、肝機能障害、喘息発作、紫斑などの報告がまれにありますが、これらの疾患とワクチンとの関連についてはまだ明らかになっていません。

 ワクチン接種後に発熱した場合も、インフルエンザ以外の他の発熱性疾患にかかった可能性が考えられ、必ずしもワクチンそのものによる副反応とは限りません。

Q.18: インフルエンザワクチンの接種による死亡例はありますか?

 インフルエンザワクチン接種後に起こった死亡の届け出はあります。日本では、昭和51年から平成6年までの、主に小児に対して接種が行われていた頃の統計では、インフルエンザワクチン接種により引き起こされたことが完全には否定できないとして、救済対象と認定された死亡事故は約2,500万接種あたり1件でした。

Q.19: インフルエンザワクチンの接種によってインフルエンザを発症することはありますか?

 インフルエンザワクチンは、不活化ワクチンですので、病原性はありませんから、その接種によってインフルエンザを発症することはありません。

Q.20: インフルエンザワクチンの接種によって著しい健康被害が発生した場合は、どのような対応がなされるのですか?

 予防接種法による定期接種の場合、予防接種を受けたことによる健康被害であると厚生労働大臣が認定した場合に、予防接種法に基づく健康被害の救済措置の対象となります。
 また、予防接種法の定期接種によらない任意の接種によって健康被害が生じた場合は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法による被害救済の対象となります。健康被害の内容、程度等に応じて、薬事・食品衛生審議会(副作用被害判定部会)での審議を経た後、医療費、医療手当、障害年金、遺族年金、遺族一時金などが支給されますが、この場合でも厚生労働大臣の判定が必要です。
 新たに創設された生物由来製剤感染等被害救済制度により、生物由来製品を適正に使用したにもかかわらず、その製品が原因で感染症にかかり、入院が必要なほどの健康被害が生じた場合の救済も行われることになりました(平成16年4月1日以降に使用された生物由来製品によって生じた感染被害が対象)。
 以上の救済制度の内容については、下記のウェブサイトを参照するか、または独立行政法人医薬品医療機器総合機構(TEL:03-3506-9411)にご照会ください。

医薬品副作用被害救済制度http://www.pmda.go.jp/help/index.html
生物由来製剤感染等被害救済制度http://www.pmda.go.jp/kansen/index.html

Q.21: インフルエンザワクチンを接種するにはいくらかかりますか?

 予防接種は病気に対する治療ではないため、健康保険が適用されません。原則的に全額自己負担となります。

 しかし、予防接種法に基づく定期接種の対象者については、接種費用が市町村によって公費負担されているところもあるので地域の保健所、医師会、医療機関、かかりつけ医などに問い合わせていただくようお願いします。
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