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大麻乱用者による告白

 大麻は「害がない」「依存性もない」といった誤った情報がインターネット上などで流されていますが、大麻は、実際にはあなたの脳を壊します。あなたの人生や周り人の人生を守るためにも、1回でも絶対に使用しないでください。

〜大麻によって、狂わされた人生〜

大麻乱用者の告白(30代・男性)

 私は、中学の頃からマジックマッシュルーム(以下「キノコ」という。)を使っていましたが、規制され、手に入りにくくなったことから、それに変わる物が何か無いかと思っていたところ、ミュージシャンの先輩から「キノコを超えるもっと良いものがある」といって大麻を勧められました。
 大麻については、違法な物という認識はありましたが、キノコで味わった感覚を超えるという話から、罪の意識よりも、興味が勝りました。
 大麻を吸ってみると、曲を聴いた時の感覚がより細かく繊細に感じたり、自分の作った曲が完璧な物に思えたりして、その効果に満足しました。
 私は音楽で飯を食っていくようになりたかったので、大麻を吸いながら自分の満足いく曲作りをしたいと思うようになり、先輩や知人から、継続的に大麻を買って、曲作りやイベントのたびに使用していました。
 そして地元で私の認知度が上がってきた矢先、大麻所持で逮捕され、築き上げてきた地位などすべてを失いました。このときは執行猶予判決で、これを機に、大麻と縁を切り、就職してまじめに生活するようになりました。
 その後、結婚し、子供も生まれ幸せな生活を送っていましたが、その間も頭のどこかでは大麻を使った時の感覚をまた味わいたいと考えている自分がいて、その気持ちを見て見ぬふりをしていましたが、数年後、偶然、大麻を一緒に吸っていた友達と再会し、大麻を勧められたことから、「一回だけなら大丈夫」という安易な気持ちから吸ってしまいました。
 その結果、久しぶりに吸ったという充実感や大麻の効果を味わえた満足感が得られ、それをきっかけに、歯止めがきかなくなり、妻子に隠れて再び大麻を吸うようになっていきました。
 大麻は、はじめの内は自分の小遣いから買っていましたが、それだけでは足りず、妻に内緒でキャッシングや消費者金融から借金をして買うようになり、最終的にはそれが妻にばれ、離婚する事になりました。
 私は、この離婚により子供と離れて暮らすことをつらいと思いましたが、それよりも、自宅で堂々と大麻を吸えるようになった事をうれしく思いました。今思えば、この感覚がすでに間違っていると思いますが、当時はこのように感じたのです。
 その後、自分勝手に大麻を吸っていましたが、一人でいる事を寂しく感じることが多くなってきたこともあり、当時付き合っていた彼女と結婚する方向に話が進み始めました。そして、そろそろ大麻を止めて、再びまじめに生きていこうと漠然と考え始めていた時に、再び大麻所持で麻薬取締官に逮捕されました。その結果、婚約は破棄されました。
 私はその後、実刑判決を受け、刑務所で生活しています。
 今までの人生を振り返ると、音楽で飯を食う事が軌道に乗り始めた時、結婚して幸せな時、新しい彼女と結婚する直前など、人生の節目に際して、すべて大麻によって壊れている事に気づきました。また、子供と離れて暮らす方がつらいのに、大麻を吸えるということに喜びを感じている自分がいたことや、自分ではコントロールできていたと思い込んでいただけで、ちっともコントロールすることができずにいたことにも気づき、そんな自分に嫌気がさしました。
 さらに、自分の欲求のままに大麻を使ってきたことで、家族や婚約者等へ多大な迷惑をかけていた事にも気づきました。
 今は、もし大麻と出会っていなければ、もっと幸せな人生を送れたかもしれないというのに、それを自分自身で壊してきてしまったという後悔しかありません。

〜大切な人を巻き込んだ後悔〜

大麻乱用者の告白(20代・男性)

 私の人生の転機は18歳でした。それまで違法な薬物には手を出したことはありませんでしたが、地元の先輩に大麻を勧められ、見栄をはって「吸ったことがある」と言ってしまったことで、大麻に手を出してしまいました。貰った大麻煙草を初めて吸ったときは、腐った汁の味がして、とても不味く、頭がぐるぐると回り、気持ち悪くなって吐きました。
 仲間外れが嫌だった私は、何度か吸えば、先輩達が言っている大麻の良さを理解できるのではないかと思い、その後も大麻を吸いました。大麻を何度か吸ってみると、食事がより美味しく感じたり、凄くリラックスできたりと、使えば使うほど大麻の良さが分かるようになってきました。
 そして、大麻は私の娯楽の一つとなり、先輩から大麻が無くなる度に買うようになって、気づいたときには生活の一部になっていました。
 私は大麻を一人で使うだけではなく、交際していた彼女や親友にも大麻を勧めて吸わせました。親友や彼女が大麻にはまると、よく3人で吸っていました。
 ある日、私が大麻を買っていた先輩から、一緒に大麻を栽培しようと言われました。
 その先輩は仲間数人と一緒に毎年、春に植えて、秋に収穫というやり方で大量の大麻を栽培し、収穫した大麻を売って金を稼いでいました。
 私は実家が農家で小さい頃から両親を手伝っていて、農作物の栽培の知識や経験がありましたので、先輩は私に大麻を栽培させたほうが収穫量も増えると考えたようでした。私自身も、私が栽培すれば大麻の収穫量を増やせる自信はありましたし、何より栽培してればいつでも吸いたいときに大麻がタダで吸えると思い、仲間に加わることにしました。
 そして、収穫した大麻を彼女や親友と吸うだけではなく、彼女や親友も巻き込んで一緒に大麻を売って金を稼ぐようになりました。
 そういう生活を3年ほどしていたある日、私が大麻を売った客が麻薬取締官に逮捕されたことを知りました。私は初めて自分が逮捕されるかもしれないと急に怖くなり、先輩に「もう大麻の栽培はしたくない」と伝えましたが、先輩は「逮捕されないから大丈夫だ」と言って私の話を聞き流すだけでした。違法なことをしていたので家族に相談はできませんでした。
 少し経って、先輩から「大麻の種子を発芽させたからいつも通り育ててくれ」と言われて大麻草の苗を渡されました。私はもう栽培するのは嫌でしたが断りきれず大麻草の苗を受け取り、いつ警察などが来るのか不安になりながら、彼女と一緒に実家で大麻草を育てていたところ、麻薬取締官が実家に捜索に来て逮捕されました。
 私は逮捕されるときは自分一人だけだと勝手に思っていましたが、彼女と親友も逮捕され、とても驚きました。私はこれまで、深く考えること無く、毎日が楽しければいいと思い、大麻を吸って過ごしていました。私の軽率な行動が、家族にも迷惑をかけました。
 私が大麻を教えたせいで、彼女と親友は逮捕されて職場も解雇され、家族を悲しませ、彼女と親友の人生を大きく狂わせました。
 私は逮捕され拘留されている間、彼女と親友を巻き込んだことを後悔し、苦しみました。私は刑務所に行ってもいいから、彼女と親友は早く釈放してほしいと思いました。
 そして、私は起訴され、裁判で執行猶予の判決を受けました。
 私は逮捕されるまで彼女との結婚を考えていて、彼女ももう一度やり直そうと言ってくれましたが、このまま結婚したら、また大麻に手を出したり、逮捕されたことを、お互いに忘れることができず、苦しんだり悲しんだりすると思い、別れました。
 私は、もともと将来は実家の農業を継ぐつもりで農業大学校に通っていましたが、逮捕されたことで、学校を退学になりました。
 しかし、学校からもう一度チャンスを頂き、再度、入校し、無事修了しました。
 そして、入校時に知り合った人が県外で花の生産販売業をしていて、私に前科があることも分かったうえで、雇ってくれると言ってくれました。
 私自身も実家で農業をしていれば、また先輩達に大麻の栽培を持ちかけられ、大麻に手を出してしまうのではと思っていましたので、その知り合いの会社で働くことにし、生まれて初めて実家を出て県外で一人暮らしを始めました。
 そして、捕まってから4年経ちます。執行猶予も切れました。
 捕まってから大麻を一度も使っていません。もう大麻を使いたいとも思いません。
 今、私は年内に会社を立ち上げるため、準備をしています。

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