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2019年10月25日 第37回労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会港湾労働専門委員会議事録
職業安定局雇用開発企画課建設・港湾対策室
日時
令和元年10月25日(金)15:30~
場所
厚生労働省 共用第6会議室(3階)
(東京都千代田区霞が関1-2-2)
(東京都千代田区霞が関1-2-2)
出席者
公益代表
阿部座長、小畑委員
阿部座長、小畑委員
労働者代表
市川委員、柏木委員、松永委員
市川委員、柏木委員、松永委員
使用者代表
鶴岡委員、溝江委員
鶴岡委員、溝江委員
事務局
達谷窟高齢・障害者雇用開発審議官、竹内建設・港湾対策室長、大橋建設・港湾対策室長補佐、川越港湾労働係長
達谷窟高齢・障害者雇用開発審議官、竹内建設・港湾対策室長、大橋建設・港湾対策室長補佐、川越港湾労働係長
議題
(1)港湾雇用安定等計画(平成26年度~平成30年度)の達成状況等について
(2)その他
議事
マスコミの方への留意事項を申し上げます。カメラ等で撮影をされる場合は、議事が始まる前までにお願いします。
まず初めに、配付資料の確認をお願いします。お手元のタブレットの端末を御覧いただければと思います。タブレット端末の資料については、00議事次第、01資料1から04資料4まで、参考資料は、05参考資料1、06参考資料2、07参考資料3までとなっており、計8種類の資料となっています。足りない資料等があれば、お申し出いただければと思います。
次に、今年度から新たに選出された委員の方の御紹介をさせていただきます。資料1が最新の港湾労働専門委員会の名簿になりますので、こちらを御覧ください。日付については平成31年4月27日付けです。公益代表委員としては、中央大学経済学部教授の阿部正浩委員が、労働者側代表委員としては全国港湾労働組合連合会書記次長の市川康太郎委員がそれぞれ就任されておりますので御紹介させていただきます。それぞれ一言ずつ御挨拶をお願いします。まず、阿部委員からお願いします。
○阿部委員 阿部でございます。よろしくお願いいたします。
○大橋建設・港湾対策室長補佐 続きまして市川委員、お願いします。
○市川委員 市川と申します。よろしくお願いします。
○大橋建設・港湾対策室長補佐 続きまして、本日この専門委員会においては、オブザーバーとして国土交通省港湾局港湾経済課の谷口課長に御出席していただいておりますので御紹介させていただきます。
○谷口港湾経済課長 どうぞよろしくお願いします。
○大橋建設・港湾対策室長補佐 続きまして、当専門委員会の座長の選出について御説明します。参考資料3を御覧ください。こちらは、委員会の設置を定めた「港湾労働専門委員会の設置について」ということになっており、専門委員会については座長を置くとなっており、専門委員会に属する公益を代表する委員又は臨時委員の中から、雇用対策基本問題部会長が指名することとされており、今回、阿部委員が当専門委員会の座長に指名されております。
それでは、阿部委員におかれましては、座長就任に当たって、改めて御挨拶をお願いします。
○阿部座長 皆さん、よろしくお願いいたします。前の座長の鎌田先生のようにはいかないところがあるかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。
○大橋建設・港湾対策室長補佐 ありがとうございます。
続きまして、事務局である厚生労働省職業安定局高齢・障害者雇用開発審議官の達谷窟より御挨拶申し上げたいと思います。
○達谷窟高齢・障害者雇用開発審議官 高齢・障害者雇用開発審議官の達谷窟でございます。本日はお忙しい中、またお足もとの悪い中、皆様におかれましてはお集まりいただきまして誠にありがとうございます。私も7月にこちらに着任いたしまして、初めての専門委員会ということですので、何とぞよろしくお願いいたします。
お集まりいただきました皆様方におかれましては、日頃より港湾労働行政の推進に多大なる御理解、御協力を頂いております。この場をお借りいたしまして、改めて御礼申し上げます。また、昨年度においては5回にわたり、この専門委員会の場で御議論いただき、新たな港湾雇用安定等計画をおまとめいただいたところです。この件についても、重ねて感謝申し上げるところです。
さて、申し上げるまでもなく我が国は少子高齢化が進展しているということで、労働力人口の減少ということも起きています。これらに対応するため、労働行政、社会全体として生産性の向上を図るということも大事になってきますし、就業機会の拡大や、それぞれ働く方々が意欲・能力を十分に発揮できるような環境をつくることが大変重要な課題となっていますし、このために様々な取組を進めていくことが求められているのではないかと考えています。港湾労働分野においても、先ほど申し上げたように、本年3月に新たに策定された港湾雇用安定等計画で示されている労働力需給の調整に係る措置、あるいは港湾労働者の皆さんの雇用の改善、能力の開発・向上の促進に向けた措置などについて着実に取組を進めていくことが重要ではないかと考えているところです。
こうした中、今月10月1日に「港湾技能研修センター」が神戸市に移転され、新たな開業を迎えたところです。最新の訓練機器の整備、訓練科目の一層の充実により、生産性の向上が図れるとともに高度な人材の育成に資するものと考えているところです。私ども厚生労働省としても、港湾で働く全ての方々が、夢と誇りを持って働くことができるように雇用管理の改善をはじめとする港湾労働者の皆様に対する施策をしっかりと進めてまいりたいと考えています。
本日は議題にもあるとおり、平成26年度から昨年度、平成30年度末までの港湾雇用安定等計画の達成状況等について、私どもから御説明させていただきますので、積極的な御議論を賜りますよう、何とぞよろしくお願いします。私からは以上です。よろしくお願いいたします。
○大橋建設・港湾対策室長補佐 続きまして、本日の委員の出欠状況について御報告します。渡邉委員、後藤委員が本日については御都合により欠席されております。以上、事務局からの説明は終わります。以後の進行については、阿部座長からお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○阿部座長 それでは改めまして、皆様どうぞよろしくお願いいたします。
本日の専門委員会ですが、前回の委員会において、労働側委員より「港湾雇用安定等計画の進捗を確認できる体制とすべき」との意見があり、事務局より「前計画の達成状況が専門委員会で未報告となっていることから、これを報告する機会を設ける」と発言したことから、この時期に開催することになったと聞いております。このため、本日は、前の計画の達成状況の確認が主な議題となっています。
では、議事に入りたいと思います。議事次第にあるとおり、議題は2つあり、1つ目の「港湾雇用安定等計画(平成26年度~平成30年度)の達成状況等について」の資料が用意されています。2つ目の「その他」については、資料は用意されていません。
それでは、1つ目の議題である「港湾雇用安定等計画(平成26年度~平成30年度)の達成状況等について」事務局より説明をお願いします。
○大橋建設・港湾対策室長補佐 それでは、私から説明させていただきます。資料については、資料4の「港湾雇用安定等計画(平成26年度~平成30年度)の達成状況等について」と、参考資料1「港湾労働関係資料」の2つを用いて説明しようと思います。時間の関係もあるので要点を絞って説明させていただきます。
まず、資料4の1ページの左側に、計画の概要が書かれており、こちらが平成26年度からの旧計画の概要を並べています。真ん中には、それに対応する実績を、右側の列には特記事項を記載する形で作られているものです。本資料については、前回までの専門委員会において説明した計画の進捗状況の資料からフォーマットを変更したものとご認識いただければと思います。
それでは、内容を説明します。まず、1.の(2)に計画の背景と課題ということが書かれているところです。こちらについては、港湾運送事業の波動性の問題、雇用改善、能力開発の必要性について記載されています。これに係る実績として、実労働時間及び賃金の推移<表1>「参考資料1-P3」と書かれていますが、こちらはP3ではなくP1の誤りということなので、大変申し訳ありませんが訂正させていただきます。この部分に関して、詳細な資料で内容を説明させていただきます。
資料05参考資料1、港湾労働関係資料です。1ページ目、1.港湾労働の雇用の動向に関する事項の(1)港湾労働者の月間推計給与額及び月間推計実労働時間の推移と書かれているものです。労働時間の月間推計の折れ線グラフとなっています。1番上と1番下の水色の折れ線グラフが港湾労働者の状況、茶色の2つの折れ線グラフが全産業の状況になっています。また、実線が実労働時間、点線が所定労働時間になっています。港湾労働者の平成30年の実労働時間は189時間になっており、全産業の177時間と比較すると、依然として高い水準で推移しています。また、実線と点線の差が所定外残業の労働時間になりますが、港湾労働者は、189引く156の差である33時間が残業時間になっています。全産業で見ると、今の引き算をした結果として出てくるのが13時間となり、所定外労働時間は港湾労働の労働者のほうが長いということで推移している状況が見受けられます。
さらに賃金については、下の棒グラフです。この棒グラフは、残業時間を含んだものになっています。港湾労働者の賃金は、例年同様、全産業と比べると高い水準になっています。
資料に戻り、資料4の2ページ目の2.港湾労働者の雇用の動向に関する事項の(1)港湾運送量の動向について説明します。
6大港の船舶積卸量の推移です。1ページ目に戻り、1番下に、6大港におけるコンテナ貨物量の推移<表2>と書かれていますが、こちらを御覧ください。平成28年の船舶積卸量は、6億6,300万トンとなっています。また、コンテナの船舶積卸量は、4億6,000万トンとなっています。この結果として、コンテナ化率は69.4%で、高い水準となっていることが見受けられます。
2ページ目の中ほどに、(2)港湾労働者の雇用の動向があります。こちらについて説明します。6大港における常用港湾労働者数と、その月間平均就労延日数を見ていきます。こちらは、詳細な資料として05参考資料1の4ページを御覧ください。(4)六大港における港湾労働者数及び就労形態別就労状況の推移となっています。この中で、常用港湾労働者数は1番上の折れ線グラフで表しています。平成30年度末で、33,872人と増加傾向になっている状況です。また、棒グラフは、赤い部分が企業常用労働者となっています。緑の部分が派遣労働者、紫の部分が日雇労働者となっていて、それぞれが月平均の人日で表現しているものです。平成30年度の常用労働者は、53万7,977人日となっています。また、派遣労働者は2,278人日となって、この2つを合計した数としては約54万人日となります。いわゆる常用雇用化率は96.8%となっている状況です。
資料4の3ページ目の1番上の部分ですが、3.の(1)労働力需給調整の目標です。港湾における荷役作業は、常用労働者による対応を原則とし、常用化を更に推進するとともに、雇用の安定に一層努めることとされています。これについては1番右側にありますが、特記事項に記載しているとおり、雇用保険二事業における目標として、派遣のあっせん成立率の目標を88%以上としていますが、平成30年度のあっせん成立率は92.8%となり、目標を達成しました。
その下の(2)労働力需給調整に関して講ずべき措置があります。この(2)の中の3つ目の○を御覧ください。日雇労働者は公共職業安定所による適格な紹介を実施し、直接雇用の日雇労働者の就労延日数の減少に努めるとされています。直接雇用の日雇労働者の就業状況の実績ですが、これは2ページを御覧ください。
2ページ、1番下の実績の表ですが、就業形態別港湾労働者数の推移<表4>と書かれている中の④日雇労働者(月平均)と書かれているところを御覧ください。日雇労働者の数として、平成30年度は17,678人日となっています。港湾労働者全体に占める日雇労働者の割合は、3.2%となっています。平成27年度を見ていただくと、平成27年度以降、3%前半で推移している状況となっています。このような状況を踏まえ、厚生労働省としては、事業主に対する必要な指導を行い、直接雇用の日雇労働者の減少に努めるということで進めているところです。
4ページ目、1番上の○です。こちらを説明します。港湾労働法遵守強化旬間等を通じて、違法就労の防止のための取組について書かれているところです。実施状況は実績の部分で説明します。1つ目として、雇用秩序連絡会議の開催状況は、平成26年度以降、毎年9回開催しています。2つ目として、表7の現場パトロールの実施状況です。平成30年度の実施回数は672回、実施事業所数は2,705所となっています。3つ目として、表8の事業所訪問指導及び立入検査の実施状況です。平成30年度の実施回数は486回、実施事業所数は845所となっています。
2つ目の○です。日雇労働者の公共職業安定所の紹介による必要な労働力の確保についてです。公共職業安定所の紹介による日雇労働者の就業状況は、3ページの表6、日雇労働者の推移を御覧ください。こちらに書かれているとおり、平成30年度は表の2段目の「うち安定所紹介」と書かれているところですが、1,406人日となっており、港湾就労者全体に占める安定所紹介の日雇就労者の割合は0.3%という状況です。
6ページ目、4.港湾労働者の雇用改善・能力開発を促進するための方策に関する事項です。(1)雇用改善を促進するための方策として、イの国が講ずる措置について説明します。国は、雇用管理者の選任の徹底、労働条件の基準の遵守の更なる徹底や労働災害防止計画の計画的な推進等を図るとされています。実績としては、雇用管理者の選任状況は、6大港の対象事業所全てに選任を行っていただいている状況です。また、労働災害の発生状況は、<表10>労働災害の発生状況を御覧ください。港湾運送業は、平成30年度の死亡者数が4人となり、前年度より減少し、死傷者数は330人となり、こちらも前年度よりは1名減少している状況です。
2つ目の○を御覧ください。違法就労の防止の観点から、港湾労働法等の適用関係について検討を行うと記載されています。特記事項として、平成30年10月に港湾労働者証の色分けを実施したところです。こちらの色分けは大きく2つですが、まずは港湾運送事業法に基づく許可を受けた事業所の労働者に交付する港湾労働者証は青色にしています。また、港湾運送事業法の許可を受けていない事業所の労働者に交付する港湾労働者証は黄色に色分けしたものです。このような対応により、事業法違反の疑いがある事案を把握した場合は、地方運輸局等に速やかに通報することが可能になり、現在実施しています。
中段の下のロのセンターが講ずる措置を説明します。センターにおいては、雇用管理者研修及び、その他の援助を実施するとされています。実績としては、平成30年度の雇用管理者研修の参加者人数は432人で、前年を大きく上回る状況です。
7ページ目、(2)能力開発を促進するための方策、イの国が講ずる措置の1つ目の○です。ガントリークレーン・シミュレータを活用した新たな講習を行えるよう措置を講ずることとしています。御案内のとおり、平成26年度に豊橋の港湾技能研修センターにガントリークレーン・シミュレータを導入し、講習を開始したところです。また、平成29年度には、これにトランスファークレーンのシミュレーション機能を追加し、効果的な訓練を実施しました。更に、本年10月においては、港湾技能研修センターを豊橋から神戸に移転し、新たな研修がスタートしたところです。
併せて、実績の部分になりますが、「公共職業能力開発施設への講師派遣・施設の提供」については、表12を御覧ください。平成30年度の講師派遣状況は24名、施設の提供状況は287件と、いずれも前年を上回る状況です。また、表13の港湾技能研修センター訓練受講者数(港湾荷役・クレーン運転)も御覧いただければと思いますが、センターの訓練受講者の状況としては、平成30年度の「港湾荷役」が464人、「クレーン運転」が646人、合計で1,110人となっています。
8ページ目の上から2つ目ですが、5.港湾労働者派遣事業の適正な運営を確保するための事項について説明します。(1)の国が講ずる措置の2つ目の○を御覧ください。現場パトロール及び立入検査の効果的な実施等を記載しています。この部分に関しては特記事項を御覧ください。特記事項の●を付けている部分です。六大港の一部においては、港湾労働者証をコピーし、加工したワッペンをヘルメットの側面に貼り付けるという運用を行っています。この運用のメリットとしては、ヘルメットを確認するだけで、届出をしている港湾労働者か否かを把握することができるということです。この仕組みについては、6大港全体に広げることを今後、検討していきたいと考えています。
この他の部分に関しては、先ほど説明した「3 労働力の需給調整の目標に関する事項」と重なる部分が多いため、説明を省略させていただきます。私からの説明は以上です。
○阿部座長 ありがとうございました。それでは、ただいま説明のありました内容につきまして御意見、御質問がありましたら御発言をお願いいたします。
○松永委員 まず一点、労働時間、月間も含めてですが、この時間外、港湾労働者の時間外の部分のデータの取り方について若干、確認させていただきたいと思っています。というのが、港湾労働者一括りといっても、6大港の中で、純粋に船内作業や倉庫・沿岸作業、それと別に工場・港内での港湾労働者も当然この中に入っていると思われるのですが、その分の区分けでの時間外の部分では把握はできるのでしょうか。
○大橋建設・港湾対策室長補佐 私から説明いたします。ここの部分に関しましては、職業分類上の港湾荷役作業員という括りで抽出しておりますので、今おっしゃられた更なる細分という意味でいうと、取ることはできない状況となっております。以上になります。
○松永委員 そこを確認した上で、やはりそこで細分をある程度しておく必要があるのかな、というのが、どうしても一般のコンテナに従事する船内作業、船底や沿岸もそうですが、そこになると当然、24時間フルオープンという形が取られていますので、労働者にとっては時間外はかなり増えてくるのが現実ではないかと。それに対して、倉庫沿岸などの沿岸作業の方は、ほぼデイタイムで作業を終了するというところもありますので、そこを平均してこれを取られると長時間労働も含めてですが、時間外の部分の把握ができるのかなという問題点もありますし、先ほど私が言った工場港内、ここについては多分、2交代なり3交代制が引かれているのではないかと予想されますので、データを取る上で、その状況も細分化は必要ではないかと私は思います。よろしくお願いします。
○阿部座長 では、事務局お願いします。
○竹内建設・港湾対策室長 建設港湾対策室長の竹内です。よろしくお願いします。今の松永委員からの御質問にお答えします。使っている資料については御承知の賃金構造基本統計調査を使っておりますので、企業規模については、細分していこうと思えばできますが、御説明の際に使ったグラフなどを見ても分かるとおり、無作為抽出で取っているために、全産業では大体、平成26年度と平成30年度を見ても2,200万人か2,100万人が全数であるのに対して、港湾の部分が、その約1%程度の2万6,000人と2万1,000人となっているので、グラフを見ても分かるとおり、これまでずっとこれを使っているので経年比較として参考になる程度のデータにしかなっていない。ただ、おっしゃるとおり、その分を細分して別の調査でも掛けようかと考えるべきかもしれませんが、果たしてこの調査の部分が、今いろいろと調査自体も難しいですし、私どもが別途に調査しているものが、計画をつくるときに5年ごとに実態調査をやっていますが、こちらのほうではやはり個人の特定の問題とかもあろうかということだと思いますが、賃金などは調査ができない状態になっているんですね。そのようなこともいろいろ考えながら、今後、そこをどのように御要望のとおり幾らかでもお答えできるかも含めて検討していきたいと思います。
○阿部座長 よろしいですか。ほかには、いかがですか。よろしゅうございますか。
○市川委員 現場パトロールのことについてですが、この報告を受けて今後の問題もありますが、特にマルチテナント方式の物流倉庫が非常に増えているということで、10%の問題もありますが、改めて現場パトロールについて、そのような倉庫についてのパトロールがあればお聞きしたいのと、もう1つは冷凍倉庫のエプロン部分についても最近は倉庫の形態が大分変わってきて、なかなか港湾運送事業法との関係と港湾労働法の関係で非常に微妙なところがあるので、パトロールについては、そのことも含めてお願いしたいと思います。
○阿部座長 事務局、お願いします。
○竹内建設・港湾対策室長 お答えいたします。まずマルチテナントというのは、最近確かに増えているように聞いております。これの港湾倉庫としての指定については、そもそも建物全体を対象とすべきなのか、またテナント部分だけを選定して対象としてすべきなのか、その辺の実態もよくよく把握しながら、実態というのはマルチテナント式の倉庫自体がどういうものかを含めて把握させていただき、少しお時間を頂いて、この辺を研究していかなければいけないと思っているところです。それから冷蔵倉庫のお話については、冷蔵倉庫そのものについては港湾労働法の施行令第2条第3号のただし書きで、「冷蔵倉庫の場合にあっては、貨物の当該倉庫に附属する荷さばき場から冷蔵室への搬入、冷蔵室から当該倉庫に附属する荷さばき場への搬出及び冷蔵室における荷さばきを除く」とされています。この解釈については、古い時代から細かな、市川委員がおっしゃられたとおりの倉庫のエプロン部分の取扱いについてというのが議論されているのが通達の中にも書かれていますが、どうもその中の表現を見ても、昭和40年代の古い時代の冷凍物・冷蔵物の扱いと、現在の倉庫の形自体が相当変わってきているみたいだということで、果たして当時の規定が今そのものに適応して議論すべきものなのかも含めて、私どもも現状を見させていただくなりしないと、なかなか前からこうだからこうだというだけで決め得るものなのかというところに非常に疑問も持っているところですので、これらの現状と法制定なりの状況について比較して、変化がないのかどうかといった意味での確認をしていく必要があろうかと思っています。
さらに、現状はどうしているのかというので、数年前から各労働局なりに、どうしているのかと担当者会議でも聞いていますが、やはり古くからの歴史ある取扱いで、港ごとに扱いが違っていたり、そういった問題も現実にありますので、その辺のところを私どもでも確認できることをしながら、今後、港湾労使をはじめとする関係者の皆さんと意見交換を行うなどして整理をしてみたいと考えているところです。
○阿部座長 よろしいですか。ありがとうございます。
○柏木委員 ②の6大港における常用港湾労働者の月間の平均就労の所で、常用化率が96.4%で、日雇依存率が3.2%と、ものすごく小さな数字になっているわけですが、これは厳密にいうと、港によって3.2%の配分がかなり違うはずなんですよね。ですから、こういう資料を出すときに、そういう港ごとの使用がどうなっているのかを知り得たほうが、今後、港によって日雇の依存度が違うはずなんですよ。そういうものを改善していくにはどうすればいいかというような参考になると思うので、ざっくりとした表ではなく、港ごとの依存率みたいなものを少しデータとして入れてもらえるとあり難いと思います。ただ、これだけで見てしまうと、片方が常用が90何パーセントいて、僅かに3%ではないかというだけで片付けられる。ところが、その3%を港ごとに見ていけば、非常にそこの依存率が高いところと、ほとんどないところがありますので、そういうもので、どのような手立てを講じていけばいいのかなという材料にもなりますし、そういう意味では、もう少し詳しい資料を載せてほしいと思います。
○阿部座長 では、事務局お願いします。
○竹内建設・港湾対策室長 資料の扱いについて、詳細な港ごとの数字を掲載できるかどうかを検討したいと思います。この日雇労働者の削減については、皆さんも当然御承知のとおりですが、港湾労働法に定める港湾労働の雇用ルールがあります。まず直接常用雇用だけで、どうしても不足の場合には、港湾労働者派遣を活用いただく。それでも更に足りないという場合に、はじめて安定所紹介の日雇労働者の活用と、それでも確保できない場合に限って、日雇労働者を直用できるという順番をきっちり守るというのは、これまでも地域ごとに港をパトロールしながらも、きちんと見回っていただいているところですので、今後もこれを適切に運用することが重要だと考えています。おっしゃるとおり、3.2%と思われてはというとおりで、先ほど大橋からの説明でも、このようなことで少なくていいとは思っていませんよと。折に触れて、行政のほうでもきちんと認識を持って、更に少なくしていくようにということは会議の場などでも、逐次そういうことを指示しているところでございます。
○柏木委員 これを見ても改善されているというふうには取れないわけです。ほとんどずっと一緒ですよね、平成26年度から見る限りでは、数字的には大して変わっていないということです。
○竹内建設・港湾対策室長 ですので、港ごとの数字を見ながら、各労働局、ハローワークの担当者と、会議等の場を活用して、もう一度確認しながら、お答えに近づけていけるように取り組んでいきたいと思っています。
○阿部座長 ほかによろしいでしょうか。それでは議題1は、この辺りで終了いたします。ありがとうございました。
では、次の議題です。「その他」となります。各委員から御意見、御質問など、御発言があればお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○市川委員 専門委員会におかれましては、今年度の年度末に2回目の開催をお願いしたいと思います。その際の議題については、新しい安定化計画の進捗状況と、港湾労働専門委員会報告書の進捗状況について議題としていただきたいと思いますので、3月に2回目の開催をお願いしたいと思っていますので検討をよろしくお願いします。
○阿部座長 では、御意見として承ればよろしいですか。ほかにいかがでしょうか。もし、特に御発言がなければ。溝江委員、何かございますか。
○溝江委員 ございません。
○阿部座長 鶴岡委員もよろしいですか。
○鶴岡委員 はい。
○阿部座長 皆さん、よろしいですか。では、特に御発言がないようでしたら、本日の審議はこの辺りで終了いたします。今後の日程等について、事務局からお願いいたします。
○大橋建設・港湾対策室長補佐 どうもありがとうございました。次回の専門委員会につきましては、先ほど市川委員から御提案がありましたので、これを踏まえて、議題につきましては本年4月からの新計画の進捗状況の確認と港湾労働専門委員会報告書の進捗状況の確認の2つを大きな議題とさせていただければと思います。いずれも今年度前半の内容についての御報告、意見交換になろうかと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。また、開催時期につきましては年度末頃とさせていただき、各委員の方々とは日程調整を別途に進めさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。私からは以上です。
○阿部座長 ありがとうございました。それでは本日の専門委員会は、これで終了させていただきます。
最後に本日の会議に関する議事録の署名委員につきましては、労働者代表は松永委員に、使用者代表は鶴岡委員にお願いしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。それでは本日は、お忙しいところありがとうございました。
(了)