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2016年2月10日 第48回労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会建設労働専門委員会議事録

職業安定局雇用開発部建設・港湾対策室

○日時

平成28年2月10日(水)10:00~12:00


○場所

厚生労働省 職業安定局第1会議室(12階)
(東京都千代田区霞が関1-2-2)


○出席者

公益代表

鎌田座長、大橋委員、柴田委員

労働者代表

時枝委員、勝野委員、小倉委員

使用者代表

大木委員、福田委員、鈴木委員

事務局

広畑雇用開発部長、谷建設・港湾対策室長、富永建設・港湾対策室長補佐、佐藤建設・港湾対策室長補佐

○議題

(1)第9次建設雇用改善計画について
(2)その他

○議事

○富永補佐 ただいまから、第48回「労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会建設労働専門委員会」を開催させていただきます。まず、配布資料の確認をお願いいたします。資料1から資料4となっています。足りない資料がありましたらお申し付けください。本日の委員の出欠状況を報告いたします。本日は、労働側委員の曽根崎委員から欠席の御連絡を頂いております。以降の議事進行は、鎌田座長にお願いいたします。

○鎌田座長 議事に入ります。議事次第にあるように、本日の議題は「第九次建設雇用改善計画について」です。前回の専門委員会では計画案について議論しておりましたけれども、事務局に計画案を作成していただきましたので、今回はこれについて議論をいたします。まず、事務局から説明をお願いします。

○佐藤補佐 資料1を御覧ください。「建設雇用改善計画(第九次)()」です。これまでの委員会での御議論を踏まえ、事務局において取りまとめたものです。中身の説明をさせていただきます。

 I「計画の基本的な考え方」です。計画の背景と課題について、(1)前段の部分では、近年の経済情勢とか、人口減少、社会情勢というものを記載しております。中段では、このような経済状況の中で、建設経済の状況を見ると、「景気回復、震災からの復興、東京オリンピック・パラリンピック開催等により、建設投資は近年増加傾向が見られる。」それから、建設労働者の現状を見ると、5年前の「第八次計画策定時の雇用の過剰供給から、人材不足へ大きく変化している状況」にあります。年齢構成は、「他産業に比べて高年齢層の割合が高い一方、若年層の割合が低く、他産業に比べて新規学校卒業就職者の入職が少なく、定着が悪い状況がますます深刻化」しています。

 こうした中、「建設産業には社会資本や産業基盤を造成・維持し、国民の安全・安心な生活・財産を守り、我が国の産業の活性化に貢献するという重要な役割が期待されている」ということで、建設産業に求められている役割をここで記載しています。「このまま若年者等の入職が進まなければ、将来的に技能労働者が不足する懸念があり、若年労働者等の確保・育成及び技能継承が極めて重要な課題」となっています。

 「特に」からですが、「若年労働者の確保・育成の観点からは、他産業と比較して遜色ない就労環境を確保することが重要である。こうしたことから、労働時間の短縮、賃金の向上等の体系的な処遇改善をはじめとした、職場の雇用管理改善、それから職業能力開発に主体的・積極的に取り組むことが肝要である。」として、若年者を確保する上で、重要なものについてここで明示しています。「建設投資が持ち直しつつある今こそ、更なる施策を展開し、「魅力ある職場づくり」を推進していく必要がある」ということで記載しております。

2ページですが、これまで建設業の特性や、ダンピング受注などによる影響等が指摘されております。こうしたことを背景に、不明確な雇用関係、労働災害の多発、労働条件の改善や労働福祉の立ち遅れ、適切な職業能力開発の機会の不足等の問題が生じており、こうした問題への適切な対応については、今後も万全を期していく必要がある、としております。

 他方で「人口減少や、少子高齢化による労働力の大幅な減少による、建設産業の持続的な発展への悪影響を軽減するために、労働の質を高めていくことや、良質な雇用機会を確保することが必要」であり、そのためには個々の労働者の能力開発、それから高めた能力を最大限発揮できる環境の整備が重要な課題となっているとしております。

 「また」以下で、委員会でも御意見があった部分ですが、「将来的に建設産業を活性化していくためには、労働の質を高めて国際競争力を強化していく視点も重要である」と記載しております。

(2)は以上を踏まえ、第九次計画のテーマです。「若年建設労働者等がいきいきと働く魅力ある職場づくりの推進」を課題として、以下➀から➂を最重点事項として、後述のIIIにある施策を推進していくことといたします。資料4で、これまでのテーマ等の変遷について記載しておりますので、こちらも議論の参考にしていただければと思います。

 II「建設雇用時の動向」です。3ページから6ページに建設雇用の動向を記載しております。こちらはデータ的な部分が中心となりますので、資料2で御説明いたします。資料3のほうに、時系列の統計データを添付しておりますので、こちらも参考にしていただければと思います。説明は資料2で行います。

 資料2の下の部分にグラフを載せております。建設労働者の動向です。左上のグラフの赤い線が建設投資の推移です。平成4年の84兆円をピークに、建設投資は下がり続け、平成22年には42兆円、その後は若干回復傾向にある状況です。

 技能労働者の数は、平成9年の455万人をピークに下がり続け、平成22年には331万人、ここから平成22年以降横ばいの状況になっている状況です。

1つ右に行って、就業者に占める若年層・高年齢層の割合の推移です。全産業と比べて、高年齢者の割合が高く、若年者の割合が低いという状況にあります。

 緑の枠の下は、建設業における女性就業者の推移です。緑の折れ線が全産業の女性就業者の比率です。下のほうの青い折れ線が建設業における女性就業者の比率です。全産業が昨年は43%、建設業が15%ということで、女性の就業者の割合が低い状況にあります。女性技能労働者の数も8万人ということで、少ない状況になっています。

 右側へ行ってピンクの枠は建設労働者の需給動向です。有効求人倍率の推移です。各職種とも有効求人倍率は高くなっており、高止まりしている状況で、全体的に人手不足の状況が見られます。

 その下は新規高卒就職者の3年目の離職状況の推移です。新規高校卒業者の数自体は近年増え、ちょっと横ばいの状況です。卒業3年目までの離職率を見ると、平成24年卒から昨年までの3年間に離職した者の割合が50%ということで、全産業で40%、製造業で27.6%ということで、他産業よりも高い状況にあります。

 下の青枠は、建設労働者の労働条件等の動向です。左側は、建設業の生産労働者の年収額の推移です。下の赤い点線が建設業の生産労働者、技能労働者です。こちらの年収が409万円ということで、他に比べると賃金水準は低くなっている状況です。

 下が、建設業の週休2日制の導入状況です。こちらは事業規模30人以上の数値ですが、全産業の50.7%に比べて、建設業は40%ということで、他の産業よりも普及が進んでいない状況です。

 建設労働者の労働時間の推移です。赤線が建設業です。2,078時間ということで、製造業で1,961時間、全産業で見ると1,741時間ということで、他の産業よりも労働時間が長くなっています。

 下は職業能力開発の実施状況です。上の赤線が建設業のoff-JT、赤い点線が建設業のOJTの実施状況です。こちらについては、比較的実施率は高い状況にあります。

 右側は、建設業における労働災害の発生状況です。上段が死傷者数の推移、下段が死亡者数の推移です。全産業に占める死傷者数、死亡者数の割合は、死傷者数が14.4%なのですけれども、死亡者数になると35.7%ということで高くなります。他産業と比べると、建設業の労働災害というのは、重篤な災害となる傾向があります。以上がデータの説明です。こうしたデータを3ページから6ページまでに記載しています。

 資料17ページにお戻りください。雇用の改善を図るために講じようとする施策に関する基本的事項です。基本的事項の1番目が、若年者等への建設業への入職・定着促進による技能労働者の確保・育成です。(1)若年労働者の確保・育成です。➀は、建設業が社会的に評価され、イメージアップにつながるよう、正しい理解を促進するための取組を推進する事業主団体に対して支援を行っていくものです。

 ➁は、若年者に建設業の役割やその魅力を伝え、建設業で働くことに対する意識や関心を高めるために、現場見学会や職場体験、インターンシップなどに取り組んでいくとしているところです。

 ➂は、昨年改正された青少年の雇用の促進等に関する法律などに基づき、適切な職業選択のための取組の促進、職業能力の開発・向上等の自立の促進を行う。

 ➃はマッチングです。未充足求人のフォローアップや、求職者への建設関連職種に関する求人の情報提供、就職面接会の開催等により、若年者等の求職者へのマッチング支援を行う。

 ➄は、この委員会の中でも御議論のあったコミュニケーションの関係です。年代ギャップによるコミュニケーション不足や、技能指導方法の違いが若年労働者にとって、職場環境の適応や技能ノウハウの習得がうまくいかない一因となっていることから、コミュニケーションが取れるようスキル向上に対し、事業主に対して支援を行う。若年労働者を育成する職場風土の醸成を行う事業主団体、事業主に対して支援を行うとしております。

 次のページで➅のキャリアパスの提示です。技能労働者のキャリア形成に資する適切な資格の取得、それに向けた教育訓練と、取得した技能に見合った処遇とを関連付けた望ましいキャリアパスを検討し、建設業を目指す若年者等に提示することが求められている。建設業は長時間労働、技能労働者は低賃金となっているが、これは低い生産性が一因であると考えられ、この生産性を向上する一方策としても、教育訓練の充実や、キャリアパスの提示は重要である。このため、これらの取組を実施する建設事業主団体に対して支援を行うとしております。

(2)女性労働者の活躍の促進です。就労環境整備や、女性労働者のキャリアアップを進めること等により、長期勤続を促進する。男女別のトイレ、更衣室の整備等により、職場環境の改善を行う建設事業主等に対して支援を行う。委員会でも御意見のありました、男性の育児です。育児を積極的に行う男性、「イクメン」を応援し、男性の育児休業取得を促進する。

 ➁で、女性の力は、現場に多様な価値観や創意工夫をもたらし、建設業全体の活力につながると考えられることから、女性労働者の活躍を推進するための取組の支援等を通じ、女性の入職を促進する取組等を支援してまいります。

 ➂は、昨年成立した女性の職業生活における活躍の推進に関する法律の周知啓発、それから着実な施行を通じ、建設業における女性の活躍を推進する。中ほどの「加えて」の部分ですが、女性が就業しやすく、定着できる環境を整備するために、男女雇用機会均等法について、一層の周知・指導等を行う。それからセクシュアルハラスメントの防止、妊娠・出産等を理由とする不利益な取扱いについて、事業主に対する指導等を行ってまいります。

(3)高齢労働者の活躍の促進です。➀は、高年齢者の雇用の安定等に関する法律における定年の引上げ、継続雇用制度導入等の措置の義務付けについての一層の周知・指導。➁は、高年齢労働者の特性に配慮した作業方法の見直し、適正な配置など、高年齢労働者の活用について検討する事業主に対して支援を行ってまいります。

2は「魅力ある労働環境づくりに向けた基盤整備」です。(1)建設雇用改善の基礎的事項の達成です。➀は、依然として重層的下請構造が存在し、雇用関係や労働条件が不明確である等の問題が指摘されていることから、雇用関係の明確化に向けた取組を更に強力に進める必要があるということで、雇入通知書の交付等による労働条件の明示について、適切に指導及び監督周知を行うとしております。

 ➁は、これまでの建設投資の減少による競争の激化に伴い、事業主が労務関係諸経費の削減を意図して、雇用関係にあった労働者を個人請負労働者として請負契約を結ぶことにより、いわゆる一人親方とされる働き方が生じてきた、という指摘も多くあります。これを踏まえて、いわゆる一人親方とされる働き方については、形式的に個人事業主であっても、実態が雇用労働者である場合には、労働関係法令の適用があることについて引き続き周知・啓発を行っていく。効果的な対応を図っていくことにしております。

 ➂は、労働者募集、それから請負が適切に行われるよう、建設雇用改善法、それから派遣法等の遵守に向け、適切に指導監督を行う。偽装請負の状態がある場合については、労働者派遣事業等請負により行われる事業との区分に関する基準に係る周知を図るとともに、厳正に指導監督を行うこととしております。

 ➃は臨時・日雇労働者です。次のページで季節労働者の通年雇用化、出稼労働者の安定就労の確保等を推進すること。

 ➄は長時間労働の実態の改善です。委員会の中でも、技術者、技能労働者の実態が違うという御議論もありました。本文のほうに技術者や技能労働者の職種の違いから来る就労実態に留意しながら、労使が具体的な目標設定の下に、自主的に取り組むべき事項として、重点的な指導を行うと記載しております。中ほどで、週休2日制ですが、完全週休2日制の普及が遅れているということで、完全週休2日制の実施を確保する効果的な手段として、土日連続全休制による現場閉所に向けた労使の取組や、段階的な方法としての48休制の導入に向けた労使の取組を促進することとしております。

 ➅は労働保険及び社会保険の適用促進です。これまでの取組として、従前より建設業行政等の関係機関と連携し、通報に基づいた加入指導等を行ってまいりましたが、引き続き関係事業主団体との連携の下に啓発・指導を推進する。労働保険については、文書及び個別訪問による手続指導等により、未手続事業の解消に取り組む。労災保険制度における、いわゆる一人親方等の特別加入制度の周知に努める。社会保険の一層の適用促進についても、関係機関と連携し、未適用事業所の確実な把握、文書及び個別訪問による加入指導等、未適用事業所の解消に取り組むとしております。

 ➆は建退共制度です。退職金共済制度への加入も一層促進するとしております。

(2)は労働災害防止対策の推進です。➀は東日本大震災からの復興需要、それから2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催などによる、建設投資の増加にも鑑み、労働災害防止計画等を踏まえ、リスクアセスメントの実施の促進、労働安全衛生マネジメントシステムの一層の普及、定着を図るなど、建設業における総合的な労働災害対策を引き続き推進してまいります。

 ➁石綿(アスベスト)です。解体時等における石綿ばく露防止対策、それから再生砕石への石綿含有産業廃棄物の混入防止等について、その徹底を図るということです。

 ➂は墜落転落災害の防止対策の推進、それから雇入時の健康診断についての支援を行う。

 ➃は、長時間にわたる時間外・休日労働を行った労働者に対し、事業主により健康管理に係る措置の実施を推進する。

 ➄は、昨年12月から事業主の義務となりましたストレスチェック制度に関し、ストレスチェックの実施により労働者のセルフケアを推進するとともに、高ストレス者に対する医師の面接指導の結果を踏まえた就業上の措置、集団的分析の結果を踏まえた職場環境改善の推進を図るなど、労働者のメンタルヘルス対策に取り組む。

 ➅は、労働者の健康管理や適正配置等の指導を推進するとしております。

3は「職業能力開発の促進、技能継承」です。➀の「このため」以下が施策を記載している部分です。中ほどで、建設労働者の育成・確保に重要な役割を果たしている認定職業訓練等の実施を推進するため、関係行政機関と密接に連携しつつ、引き続き支援を行う。短期的な教育訓練である技能実習に対し、引き続き支援を行う。事業所内教育訓練の実施体制の整備が困難な中小建設事業主等の自主的な教育訓練を促すため、地域の職業能力開発のための総合的センターとして、公共職業能力開発施設等を活用し、職業訓練指導員の派遣、施設使用の便宜等の提供を行う。

 ➁は、広域的な職業訓練を支援する観点から、富士教育訓練センター等における教育訓練に対し、引き続き支援を行う。それから、公共職業訓練制度を活用し、地域や業界の人材のニーズ等に基づき、建設労働者に係る職業訓練を実施する。

 ➂は、建設事業主が雇用する労働者に、生産性向上のためにOJToff-JTを組み合わせた雇用型訓練を実施する場合、訓練に要した費用の一部を助成することにより、企業内における実践的な人材の育成を促進する。建設機械等の運転技能に加え、パソコンスキル、企業実習を組み合わせた総合的な技能を習得する訓練を公共職業訓練で実施する。求職者支援訓練における取組を推進するとしております。

 ➃は建設業における技能労働者のキャリア形成に向けた適切な資格の取得、それに向けての教育訓練と取得した技能に見合った処遇とを関連付けた望ましいキャリアパスについて検討し、建設業を目指す若年者等に提示することが求められている。これらの取組を実施する建設事業主団体等に支援を行う。併せて技能労働者のキャリアパスの見える化のための処遇改善を行う事業主に対して支援を行うとしております。「さらに」の部分ですが、技能検定制度や、職業能力評価の仕組みの活用等を図ることにより、職業能力の見える化というものを推進するとしております。

 ➄の部分は委員会でも議論になった新技術・新工法の活用です。設計事務、管理部門はもとより、建設現場部門においても、工程や品質管理等多様な場面で情報技術の活用が進むこと。職業能力開発を効率的に行う観点から、情報技術の活用が有効な場合もあると考えられることから、情報技術の活用能力を高めるとともに、情報技術を活用した職業能力開発について環境整備を図るとしております。

 ➅は多能工化です。建設業は、技能労働者の稼働率が低いため、他産業に比べて労働生産性が低くなっているとの指摘もある。稼働率向上のためには、手待時間の短縮が効果的であるため、生産性を向上させ、労働時間の短縮や賃金等の処遇の改善につなげる1つの方策として、1人の技能労働者が受け持つ仕事を増やす多能工化にも資する職業訓練を推進するとしております。

(2)労働者の自発的な職業能力開発の促進です。一番下の「このため」以下ですが、労働者がキャリア・コンサルティングを受けることができる機会の確保。生涯を通じたキャリア・プランニング及び職業能力証明のツールであるジョブ・カードの普及促進。公的職業訓練や教育訓練給付制度の活用等を通じて、建設業を含む労働者のキャリア形成を促すとしております。

(3)熟練技能の維持・継承及び活用です。技術、技能の継承には一定の時間を要することに鑑み、若年者に対する各種の取組を通じ、技術・技能の継承を容易にしていく足掛かりを構築する必要があるということで、技能検定制度の着実な実施、特に若年者に対する積極的な受検勧奨。技能五輪全国大会等、各種技能競技大会の実施や、技能五輪国際大会への選手派遣支援、技能者に対する各種表彰により、技能の魅力や重要性の啓発を行う。熟練技能者の派遣等による技能講習の実施。技能者による、技能の実践を通じた技能者との交流等の実施。児童・生徒、その親に対しては技能やものづくりの魅力に触れる機会を作る。下の部分で、次代を担う若年労働者の育成に当たっては、技能労働者が不足する職種等について、教育訓練等の取組の支援を行う。高年齢者が若年者へ、建設技能を指導する方法に関する訓練を行う事業主、事業主団体に対して支援を行うとしております。

4は「雇用改善推進体制の整備」です。雇用管理研修の内容改善や、コンサルティング等による雇用管理改善を支援することにより、建設事業主における雇用管理体制を充実させる。

14ページで(2)事業主団体における効果的な雇用改善の推進です。中小建設事業主団体が行う自主的な雇用改善の取組推進について、引き続き啓発・指導を行っていきます。

(3)地域の実情を踏まえたきめ細かな雇用改善の推進です。地域における建設事業主や、事業主団体等が共同して実施する取組について、必要な指導及び援助を行うことにより、地域の実情を踏まえたきめ細やかな雇用改善を推進する。

(4)建設労働者確保育成助成金の活用です。建設労働者確保育成助成金について、効率的かつ効果的な運用を図る。

(5)関係行政機関相互の連携の確保については、都道府県労働局と関係行政機関等の連絡協議の場などにおいて、情報や意見の交換等を積極的に行っていく。

(6)は雇用改善を図るための諸条件の整備です。建設業における雇用改善を図るためには、建設業における生産の仕組みに関わる事項についても、建設業行政等をはじめとする、関係行政機関により指導等を引き続き行うとともに、関係事業主等においても、当該事項について理解を含め、適切な対応を行う必要がある。特にダンピング受注については、就労環境に悪影響を及ぼすことが懸念されているということで、こちらは➀から➂まで、主に建設業所管部局による対応です。

 ➀は安全対策の実施、それから労働保険、社会保険への適正な加入など、労働関係法令の遵守に不可欠な経費をはじめとする労務関係諸経費の確保。適切な工期の設定等について、引き続き関係建設業行政等をはじめとする、関係行政機関による指導等により適切な対応を行うことにより、雇用改善を推進する。

 ➁は、予定価格の適切な設定、ダンピング対策の強化、施工時期等の平準化、発注体制が十分でない市町村等の発注者に対する支援など、建設労働者への適正な賃金支払い、労働時間の短縮等の労働条件の改善に資する公共工事の発注を推進するための方策について、各発注者が相互に緊密な連携を図りながら進める必要がある。

 ➂は技能労働者の経験が蓄積されるシステムです。国土交通省で今、官民でやっているものです。情報技術を活用し、技能労働者の資格や、工事経験等を蓄積し、技能評価等に活用できる仕組みの開発に向けた取組について、官民による検討がなされており、このような雇用改善につなげていく取組にも注視していくことが重要であるとしております。

5は「円滑な労働力需給の調整等による建設労働者の雇用の安定等」です。建設業有料職業紹介事業及び建設業務労働者就業機会確保事業については、制度の趣旨に沿った適正かつ効果的な事業運営を確保するということで、審査・指導を行ってまいります。「特に」からですが、建設業務労働者就業機会確保事業の事業運営については、当該事業が建設労働者の雇用の安定のための労働力需給の調整機能であるということを踏まえ、一時的に労働力の余剰が生じる建設事業者のみが送り出し可能であって、送出就業に従事させることを目的として労働者を雇用すること、それから建設業務労働者就業機会確保事業を主たる業務内容とする部署を設けることなど、趣旨に反する事業運営を行うことはできないということについて指導等を行っていくということです。

 実施計画の➁ですけれども、実施計画の認定に当たっては、引き続き労働政策審議会の意見を踏まえて行うこととしております。5番目以下については省略させていただきます。

 最後のページで6は「外国人労働者への対応」です。外国人労働者について、いわゆる単純労働者の受入れについては、国民のコンセンサスを踏まえつつ、十分慎重に対応することが不可欠である。こうした基本方針の下で、➀は雇用管理の改善を図るための事業主への指導援助等の一層の充実を図るとともに、労働基準関係法令に基づき、外国人労働者の労働条件及び安全衛生の確保を図る。それから、不法就労等の防止のために啓発・指導等、適切な措置を講ずる。

 ➁は2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会等の関連施設整備による一時的な建設需要の増大に対応するため、緊急かつ時限的措置として、技能実習修了者の活用を図る外国人建設就労者受入事業を実施するとしております。

 すみません、ミスプリントがあります。13ページを御覧ください。13ページの上から6行目の「さらに」以下ですけれども、こちらはミスプリントですので、削除していただければと思います。「さらに」からの2行です。「さらに教育訓練給付制度」から「促進する」までの部分については削除していただければと思います。

 以上が計画案の本文の全体です。資料22枚目に、ただいま御説明いたしました施策の基本的事項について主なものをまとめております。資料の右側ですけれども、「魅力ある職場づくりの推進体制」。下のほうに「魅力ある職場づくりの効果イメージ」を掲載しております。雇用管理改善によって好循環を実現し、建設産業の活性化、持続的発展につなげていくというイメージを示したものです。この資料の1枚目の「背景・課題編」、2枚目の「施策編」の概要資料をもって、計画の周知や広報を行っていきたいと考えております。説明は以上です。

○鎌田座長 ありがとうございました。全体を特に分けませんので、どこからでも結構ですが、ただいまの説明につきまして、御質問、御意見がありましたら発言をお願いします。

○福田委員 1つすごく気になって、これが果たしていいのかなと思っていたのですが、一番最初のタイトルの、「若年建設労働者がいきいきと働く魅力ある職場づくり」、これは厚生労働省だからいきいきというようになっていて、国交省だと、将来に希望がもてるというような感じのタイトルになるのかなと思って、厚生労働省らしいタイトルでいくのもいいのかなという気はするのですが、その辺は柴田さんにもちょっと御意見を、女性の感覚でどうなのか聞いてみたいと思っています。

○柴田委員 女性の感覚というのではないのですが、将来を展望することができるということがすごく重要だと思うのですね。例えば展望をもって、それから危ないとか不安がないということで安心してとか、展望をもって安心していきいきと働く、ぐらいの感じが、刹那的ではなくていいなと私も思います。

○鎌田座長 何かこれを少し、なかなかこれは難しい。

○柴田委員 ここは先生も何かおっしゃっていたらしいのですが、建設雇用改善計画なので、建設労働者という言葉をわざわざ二度書きしなくてもいいということですよね。建設という言葉ではなくて、建設の雇用改善だから、若者等がというほうがいいというお話を聞いて、私もそうだなと思ったのです。なるたけ短いほうがよくて、以前のに比べるとすごくよくなっていると思いますけれども、意味をいっぱい込めるという意味では、若者等が展望をもって、あるいは先ほどおっしゃった将来に希望をもって安心していきいきと働くというようなニュアンスがいいのではないかと思います。

○勝野委員 少し混乱するような発言になるかと思いますけれども。基本的には福田委員なり柴田先生がおっしゃってくれたそのとおりだと思うのです。私もここの今回の改善計画のスローガンと申しましょうか、それに当たる部分ですから、非常に大切なところだと思っておりまして、今回の特徴は若い人をどうやって建設産業に迎え入れていくのかというところが一番のターゲットだと思っているのです。そうした点で、魅力ある職場づくりに関して、私はターゲットを絞って、若者に魅力あるというようにしたほうがよりストレートなものになるのではないかなと思っています。

○鎌田座長 ほかにこのスローガンのところで。今聞いたところでは、若者というようにしたほうが分かりやすいのではないかということ。あと将来展望をもてる、安心である、いきいきと、というような言葉これが全部入るかどうかは分かりませんけれども。あと、若者に魅力ある職場づくりという、若者の魅力ある職場で、そのような幾つかのキーワードと、あとは文章の流れといいますか、それは厚労省の方たちにそういう技術がおありかどうか分かりませんけれども、どこか大学でもスローガンをお願いするときはプロの人は全然違うのですよね。素人のやるのと全然違うという感じなので。だけどここはそういう委託をするわけにはいかないので、皆さんのいろいろなアイディアをいかしながら。

○谷室長 資料の4みたいに長くなってしまうので。

○鎌田座長 長いのは駄目ですよね。

○谷室長 今のをある程度まとめて。

○鎌田座長 そうですか。柴田さんの、若者。

○柴田委員 若者が展望をもって安心していきいきと働く、魅力を入れるかどうかは分からないので、職場づくりでもいいのかなと。魅力があると言ったとたんに、またものすごく膨大ないろいろな価値観が入ってしまうので、少なくとも3つ、安心、展望、いきいきとがあればいいかなと思います。

○鎌田座長 勝野委員、いかがですか。

○勝野委員 若者という言葉が入れば私はいいと思っているのです。

○小倉委員 個人的には魅力あるという言葉は是非扱っていただきたいなと思っていまして、建労助成金の中にもその、魅力ある職場づくりコースというのがありますし、建設業全体では魅力ある産業にしていこうと、こういう話もたくさん出ているので、もし可能であればそういう単語については入れていただいたほうがいいのではないかと思います。

○柴田委員 この大きさで1行にやるときに、魅力あるを消すとちょうど入るかなと思ったもので。魅力ある職場づくりの、「の推進」が要るかどうかがちょっと分からないですけれど。

○鎌田座長 ただ目標、スローガンなので、魅力ある職場づくりだけだとちょっと落ち着きが悪くないですか。

○柴田委員 どっちでもいいですけれど、そんな感じなので、展望とか安心は一緒だよとかいう方もいらっしゃるかもしれないから、ただ、事故とかそういうのもあるので、安心とか安全とか、どこかそういうのがあったほうが。

○鎌田座長 今何字になりますかね。若者が。

○谷室長 若者が展望をもって、安心していきいき働く、魅力ある職場づくりの推進。

○鎌田座長 推進はなしで。推進は要らないかもしれないですね。どうですか。

○柴田委員 だって作るわけですから。

○鎌田座長 では要らないかもしれないですね。「の推進」を除くと、31文字。

○柴田委員 そんなものですか。

○鎌田座長 そんなものですね。

○柴田委員 あとはお好みで。

○鎌田座長 若者の感覚ではこれでも少し長い感じもするけれど、でもやはり。

○柴田委員 何かこれが短縮して3Kに対抗して何とか何とかという、そしたら展望をもって安心するとTAIだから全然すてきではないなと思って。何かそういう標語があればいいですよね。3Kではなくて、3Aとかになるような。

○鎌田座長 なるほど。

○柴田委員 でもそういう言葉が見つからないから。

○鎌田座長 展望と安心といきいき。

○柴田委員 それではちょっと、TAIではね。もっと覚えやすいのが何かあるといいなと思いましたけれども、難しいですね。

○鎌田座長 そうですよね。

○柴田委員 いきいきと元気にというと、TAKぐらいなので、あったとして。分からない、それもあまりよくないし、やっぱり3Kとかに対抗できる言葉があるといいですね。

○鎌田座長 もっと短くできるといいですね、3Kに対抗する何々という。

○柴田委員 そうそう。これは短くすると3何とかですとか、ちょっと今思いつきません。すみません、もっと考えてくればよかったです。

○鎌田座長 あとのほうでまた皆さんにアイディア頂けましたら、お伝えいただければと。中身のほうで少しいかがでしょうか。

○柴田委員 1つだけいいですか。どっちでもいいのですが、2ページの4ポツの雇用改善推進体制の整備の所の、(6)の諸条件の所に、「適切な工期の設定等」というのがありますよね。

○鎌田座長 資料2ですか。

○柴田委員 資料2のほうで、資料1でもあるのですが、これ全体を通して、例えば資料23ポツの、(1)事業主の行う職業能力開発の促進の所の「多能工化に資する職業訓練の推進」というのがあって、ここはいわゆる生産性の向上のために多能工化が必要だというようになっているのですね。それで私はここの所で、えっと思って、生産性の効率のためには多能工化だけでいいのだろうかと。むしろ大本のところは工期の設定というのがすごく重要で、無理な計画というのがあったのではないかなと、両方があるのだなと考えていて、それでそれはどこにあるのだろうと思ったら、4ポツの(6)の中に、「適切な工期の設定等」というのがあるのです。果たして、何日間あればいいという問題よりも、工程をどれだけうまく効率的に、例えばここで雨が降ったら、次のBプランにいけるとか、Cプランにいけるとかいう、その待ち時間を、多能工化していてもずれ込んでいけば待ち時間が多かったりとかいろいろなことがあると思うので、工程工期管理というか、工期計画というのかそういうものの高度化というところの能力開発を、事業主の行う職業能力開発のところに1個加えられたらいいのではないかなと今思いました。

 もちろん多能工化も必要だし、どちらかというとこの計画全体が川下に従事する人の能力開発に重点をおかれていると思うのですが、いわゆる工程管理は誰がされるのですかね。職長がやるのか設計士がやるのかちょっと分からないのですが、ここでこれをやって、これをやってと。そのときに工期があって、ここでちょっと余裕をもっておいて、ここでちょっと遅れを取り戻してやるとかという、そこら辺の科学的な工期設定のノウハウをうまい人と下手な人がいると思うのです。そこの能力開発をというのをどこかに入れたいなと思いました。それだけです。あとはもうよくまとまっていると思います。

○鎌田座長 これは割と、根本的な問題のように感じますけれど、何かありますか。

○谷室長 資料112ページの中で、今の能力開発の関係ですが、(1)の➄の所に、国土交通省のほうでアイ・コンストラクションとかそういう技術で、工程管理も含めた形で情報技術、例えばドローンを使って測量したりとか、そういうのを使って工程管理をしっかりやっていきましょうというのを進めております。ここに書きましたのは、そうした設計事務、管理部門は元より建設現場においても工程や品質管理、多様な面での情報技術の活用が進むことということで記載させていただきまして、そういう形での能力開発もしっかりやっていきたいということで、実際具体的に今能力開発はどういった面が必要かというのも、今後しっかり見ながらそれに対応していくということになると思います。

○柴田委員 そうですね、➄の所は、これかなと思ったのですが、あまりそこまで深く書いていなかったので、ちょっとここかなと。

○谷室長 まだ具体的にどこまで能力開発というのが。まだこれから見て対応していくことになると思います。

○柴田委員 日本はそれが遅れているということはないのですね。

○福田委員 それはないと思います。

 私が言ってどうか、あれですけれど。各社、工程というのは大体同じような工程で出てくると思うのですが、ここで一番問題なのは工期のダンピングは絶対してはいけないと。価格だけではなくて、それを見てダンピング対策の強化というのは、やはりこの工期にも影響があるので、その辺もやはり謳っておかなければいけないのなかと。競争の中でどうしてもそういうこともあるので、それは絶対してはいけないというのが。

○柴田委員 「工程や品質管理等多様な場面での情報技術の活用が進むこと」という所が若干曖昧だったので、工程管理の高度化みたいな、何かそんな言葉がちょっとだけ入っているといいかなと思ったぐらいなので、あとはこれから。もともとの発注の問題と、そのあとのこれと。

○鎌田座長 事務局としては一応、そうしたニュアンスは入っているということなので。あとは文章の表現の所でというように理解してよろしいですか。

○広畑部長 調整状況だけ申しますと、もっと踏み込んでとも言ってはみたのですが、まだ向こう側というか、国土交通省側の技術開発とか、これがまだ完全に見えている形ではないので、ちょっと能力開発で受けきれない状況があるので、ちょっと抽象的な書き方になっているという点があります。

○柴田委員 分かりました。

○鎌田座長 調整をされた結果としてこのような表現が出てきたということですね。

○広畑部長 すみません。

○鎌田座長 あと今、福田委員がおっしゃった、ダンピング、価格と工期が分かるように、それをやってはいけないということが分かるようにという御趣旨だったと思います。この文章の中ではその辺が少し弱いですか。

○福田委員 ちょっと弱いかなという気がしています。皆さんどう思ったかちょっと分かりませんが。

○鎌田座長 いかがですか、ほかの使用者側の皆さんの御意見をちょっと伺ってみたいのですが。

○大木委員 工期が短いということが一般労働者にとっての条件の悪さのしわ寄せになっていると思うので、適正な工期というのはもうちょっとトーンを強くしていただいたほうが。今はダンピングだって川下の問題で、労働者の問題ですけれども、やはり遡れば発注者側責任みたいなのもあったりするので、その辺も強くいうためにも、この適正な工期というよりも、もっと強いトーンの表現のほうがいいかなと。

○鈴木委員 国土交通省や高速道路三社の発注方式では技術提案課題の中に、工期の短縮という提案項目も出てくるのです。その様な提案を求められてしまうとどれが適正な工期なのか疑問に思うほど、発注者が想定している工期を縮めなければ加算点数が取れません。という様なこともあるので、適正な工期という点でちょっと矛盾しているところはあると思います。

○広畑部長 また調整状況の報告で恐縮ですけれど、その辺については川上の問題が相当あるのではないかということで、申し入れてやっと書いてくれたのが、例えば14ページの下から5行目ぐらいですか、「発注体制が十分でない市町村に対する支援」とか。あるいは、「労働時間の短縮等の労働条件の改善に資する公共工事の発注の推進」とか、発注者の責任をもっと踏み込めないのかということは言ったつもりなのですが、一応、事務的な調整ではこの辺ぐらいに落ち着いているのですけれども、我々としては相当川上の問題は特に技術者の所も含めて相当重い問題があるなというのが1点です。

 それともう一つは、ダンピングの所は、業界の皆さんと認識がちょっと違うのかもしれません、少し地合いが変わってきているのかなと思っているので、更にダンピングを踏み込むかどうかというのはちょっと躊躇してしまったので、従前と同じ書き方に留まってしまっているというのが調整状況です。

○鎌田座長 これもまだ調整をされて、こういうところに落ち着いたということのようですね。

○広畑部長 もちろん今日頂いた意見は、国土交通省にはきちんと伝えますけれど。問題状況は認識、共有できるようにしたいと思います。

○勝野委員 ほかの所でいいですか。

○鎌田座長 はい、どうぞ。

○勝野委員 雇用改善計画ということで本文の中にもそういった言葉が何度も出てくるのですが、「雇用改善」という言葉と「雇用管理改善」という言葉が出てくるのです。これは使い分けをされているのだと思うのですが、使い分けをされていることを前提に考えると、例えば1ページの下段落の「今後の課題の設定」で、ここで「雇用管理改善」というのを使うのは私は適切ではなくて、ここは「雇用改善」としたほうがいいのではないかと思います。

○鎌田座長 「雇用改善」と「雇用管理改善」というのは、言ってみれば「雇用改善」というのは正にその結果と言いますか、労働条件等についての改善で、「管理」というと、それを実現するためのシステムの改善というニュアンスでおっしゃっている。

○勝野委員 そういう形で使い分けはされているのだと思うのです。

○谷室長 「雇用管理改善」は雇用主が行う雇用管理の改善で、「雇用改善」というのは例えば労働条件とか、能力開発機会の促進、安全対策といった状態をみて、雇用改善と使わせていただいています。

 また、ここで「事業主が」と頭に書いてある文章ですので、事業主が取り組む雇用管理改善ということで書かせていただいております。

○勝野委員 その2行上に「職場の雇用管理改善」とありまして、2回出てくるのですが、頭に「事業主が」と付いているほうは「管理改善」でもいいかなと思うのですが、その2行上の所は、私は「雇用改善」にしたほうが明確になるのではないかと思います。

○広畑部長 これから法令審査もありますので、思いは分かりましたので、我々としても、手法はいろいろあるにしても、雇用そのものの魅力を高めるというのは雇用改善で、「雇用管理改善」と言うと事業主が行う日々の勤務条件の設定といった意味合いで捉えていますので、そこら辺の思いがきちんと伝わるように、もう1回言葉を精査させていただいて、よろしければ座長と相談させていただければと思います。

○鎌田座長 そういうことでよろしいですか。

○勝野委員 はい。

○鎌田座長 そのほかにいかがですか。

○時枝委員 多能工の教育についてはもちろん重要ではありますが、川上の問題という話が先ほどありましたので申し上げます。

 職人の目線で云えば「我々がきちんと能力を発揮して活躍できるところが少ない」というのが現場の実態なので、「多能工が活躍できる現場運営の推進」というようなキーワードがどこかに入るといいかなと思いました。

○鎌田座長 時枝委員、具体的に資料1のどの辺りでしょうか。

○時枝委員 資料22ページ目の「施策の基本的事項」の所で、3番目の所に「多能工化に資する職業訓練の推進」とありまして、これはこれでいいと思います。4の下の所に、「適切な工期の設定等」と先ほど柴田委員からありましたが、ここなのか分からないのですが、「多能工が活躍できる建設生産システムの推進」とか、そのようなキーワードが。

○鎌田座長 事務局、本文のほうではどのようなニュアンスが入っているのでしょうか。

○谷室長 多能工化につきましては、この本文自体の整理として、能力開発の推進ということで、「多能工化に資する職業訓練の推進」が3番の能力開発の所に入っております。4(6)の「雇用改善を図るための諸条件の整備」というのは、基本的に国土交通省が行っている施策です。

 今の話ですと能力開発というより、職場自体の運営といった面になるのかなと思いまして、そういった意味で4(6)ということなのですが、その辺については、今回の多能工が活躍できる職場を広げていくとか、そういった調整は正直なところ、今のところはしてはいないということです。

○谷室長 具体的に、何かこういうことというのがあれば伝えて調整をしたいと思いますが。

○時枝委員 前回の委員会でも出ていた話で言うと、プレキャスト化の推進というのを国交省のほうでやられていますが、あれはPC部材を揚重工が取り付けているということで、鳶工がやることもできるし、型枠大工がやることもできます。それこそが多能工の1つの事例なのですが。

○谷室長 国土交通省とも調整して、そういう職場を増やしていくような方策があるかどうかということですね。

○時枝委員 具体の話をすると、例えばPC化が進むと、型枠大工の仕事が減っていくが、型枠大工に玉掛けの資格を積極的に取らせることによって、型枠大工がPC工事の担い手になるということにもなると思います。

 玉掛けの資格は、2日か3日か泊まり込んでやらないと取れない、お金もかかる。そういうところの助成というか、整備を図っていく。

○谷室長 そういった者を育てるという意味では、職業訓練ということで推進していきたいということでは、先ほどの多能工化に資する職業訓練ということで書かせてはいただいております。

○時枝委員 そうですね。

○広畑部長 1つの方策として、先ほど室長から申し上げましたが、14ページの「雇用改善を図るための諸条件の整備」ということで、発注者側などに当然やってもらいたい事項というところに整理されているのですが、そこに今おっしゃったPCとか、多能工化など、多少は書き込めるのかどうかを至急調整させていただいて、可能であれば書き込む。向こうの中身がそこまでいかないと、ちょっと無理かと思いますので、調整させていただければと思いますが、それでよろしければ。

○鎌田座長 調整していただいて、難しければ、それはこの際は諦めていただくと。そういう条件付きでよろしいですか。

○時枝委員 結構です。

○鎌田座長 もう一つ時枝委員がおっしゃった、いわば資格・能力開発については、一応受けた格好になっているということです。

○鈴木委員 言い回しの件です。8ページの(2)の➀「女性労働者の活躍の推進」のワーク・ライフ・バランスで、女性が活躍するためには育児を積極的に行う男性(イクメン)を応援し、男性の育児休暇取得をただ促進するだけではなく、例えば「強力に促進する」というような言い回しを入れていただければいいかなと思います。

 それと、次の9ページの2「魅力ある」の(1)「建設雇用改善の基礎的事項」の➀の一番最後の「元請事業主による下請事業主に対する指導及び援助を促進する」の箇所です。これは各社かなり取り組んでいるのですが、限界がありますので、この辺をもう少し厚生労働省主導で、具体的に一文入れていただければいいなという感じがします。

 それと、次の10ページの➄と➅の間ぐらいに、「48休制の導入に向けた労使の取組を促進するとともに、年次有給休暇の取得については、計画的付与制度の活用等による取得率の向上を図る」というところで、国土交通省をはじめ、「民間発注者との連携を図り」とか、その様な一文を入れていただければと思います。

 こちら側だけでは、なかなかこの取り組みはできないものですから、その様な国主導の一文を入れていただければいいかなと思います。

 最後に15ページ、工事経験等を蓄積するシステムの件で、このような雇用改善につなげていく取り組みを注視していくことが重要です。「積極的に関与」とか、そういうように強調できないか。厚生労働省の予算等は、かなり魅力がありますので、是非その辺を一文入れていただければと思います。

○鎌田座長 事務局として、そういった御要望について何かコメントはございますか。

○谷室長 まず、8ページの女性労働者の活躍の促進ですが、文章の表現は考えさせていただきたいと思います。

 それと、9ページの2(1)の➀は、なかなか進んでいないということなのですが、ここは基本的に雇入通知書の交付が非常に重要と考えておりますので、この徹底を図るということです。ここは引き続きしっかりやっていきたいと思っております。

 あと10ページの➄です。民間発注者というか業界団体、ここに「労使の取組」と書いてあるのですが、これで使側も入っているという理解なのですが。

○鈴木委員 業界側の労使だけではなくて、もともとの発注者側の、先ほど工期の話もありましたが、適切な工期が設定されていない場合もあるという状況の下、特に民間工事はかなり厳しい場合がありますので、その辺の連携を強化していくというのを入れていただければと思います。

○広畑部長 モデル職場だ何だということも少し彼らも考えているようですので、幾つかの調整事項がありますので、民間事業者まで踏み込めるかどうかは少しありますが、1回向こうに投げ掛けてみて、よろしければ調整させていただければと思います。

○谷室長 最後の15ページの関係なのですが、国交省が業界団体の方々と一緒に官民による検討がされていまして、ここに書いてあるとおりですが、このような雇用改善につなげていく取組、これをしっかりと見た上で、我々はこういったものに対しても支援をしていきたいと思っておりますので、今の時点ではこの書きぶりで書いています。

○時枝委員 鈴木委員の話の続きになります。➄の「民間発注者との連携を図り」ということですが、民間のごまんとある企業の中の1企業に対して言うということは、土台物理的にも無理な話であり、業界団体の不動産協会という一番大きな団体があります。そこが、先月に基礎杭の例の問題で、5か条の報告を打ち出しており、そのうちの3つ目に「請負契約における適正な工期、コストの設定に努める」ということを方針として打ち出しておりますので、不動産協会のお考えもいろいろと変わって、話を聞く体制になっておりますので是非、不動産協会に対し働きかけを行っていただければと思います。

○鎌田座長 そのほかに何かございますか。

○小倉委員 資料13ページの2「建設労働者の動向」ということで、➀の記載があります。その、なお書きの所です。技能労働者の就業者数について記載がされています。平成22年の331万人以降は横ばいとなり、平成27年には331万人と同じ数字になっているわけです。

 実態から申し上げますと、平成26年まで4年連続増加をしていたわけです。1月末に公表された労働力調査では、10万人減少しています。要は、この表現ですと単純に横ばいだということになりますが、増加した後に10万人減少です。資料2の右の端に、「建設経済・建設労働者の動向」というグラフが出ていますが、ピーク時でいうと、平成9年の455万人が一番多かった時期なわけですが、その後は減少傾向をたどっているわけです。約10数年減少していたわけですが、その中でも10万人減少する年というのは数えるぐらいしかないのです。

 そうすると、今後技能労働者が減少していくということは盛んに言われておりますが、平成26年の341万人を今後も超えない可能性がある。もう少し正確な表現とでも申し上げましょうか、そういったところはしっかりと記載したほうがいいのではないか。こういう現状になってきてしまっているのだということを記載する必要があるのではないかと思っています。是非御検討をお願いします。

○谷室長 ここの記載については、長期的なトレンドのことで「横ばい」という評価をさせていただきましたが、ここ数年間の増加した状況と、ここ1年間の下がった状況を詳しく書けということですので、その方向で検討いたします。

○広畑部長 しっかりと分析いたしますが、正しくこの表にありますように、33.8万人に平成27年に落ちているのですが、団塊の世代が65歳に差し掛かる年でもあるので、そこが効いているのかなということと、むしろ業界の皆さんの若年者が僅かだけれども増えてきているという動向もありますので、そこは丁寧に記載するように検討させていただきます。

○勝野委員 今後5年間の状況からすると、オリンピック・パラリンピックのプロジェクトというのは非常に大きなものになっていくと思うのですが、文章で言うと10ページに、安全対策の観点からオリンピックの工事の件の記載があります。

 オリンピック対策という項目を設けるのは難しいと思いますので、ここの労働災害対策の中でも構わないのですが、言ってしまえば安全対策だけでなくて、例えば労働時間であるとか、適正な雇用条件等の確保なり、推進といったことを是非加えていただけないかなということです。

○鎌田座長 勝野委員、具体的にどの辺りのイメージですか。

○勝野委員 10ページの一番最後に、安全対策ということでオリンピックの工事現場、工事のことが書いてあるのですが、非常に大きなプロジェクトですから、建設雇用の関係でも注目に値するプロジェクトだと思っているのです。ただ、ここでいうと安全対策しか書かれていないので、そうしたオリンピックに関わるプロジェクトの中では安全対策だけでなくて、建設雇用に関わる全般的な適正水準と申しましょうか、労働条件が確保されるべきだということを、是非入れていただきたいということなのです。

○鎌田座長 事務局、いかがですか。

○谷室長 全般的な観点で言いますと、1ページのI「計画の基本的な考え方」というのがあるのですが、ここの背景等においても、最近の建設経済の状況等を書きまして、こういった状況を踏まえて課題を整理していますので、全般的な話であれば、ここでオリンピック需要に対するそれぞれの施策の推進ということも受けていると考えています。

○土屋委員 よろしいですか。

○鎌田座長 関連してでしょうか。

○土屋委員 はい。工事安全協議会が発足していますが、その文章はここには入れないのですか。オリパラの1月に工事安全協議会が立ち上がっていますのでね。

○谷室長 それは明示的に文章では書いていないのですが、ここで、「東京オリンピック・パラリンピック協議大会開催等建設に鑑み」と書いています。この最後に、「総合的な労働災害防止対策を推進する」と書いていますが、この中の1つとして含まれているということなのです。

○土屋委員 私が協議会でやっていただきたかったのは、あそこは日本中が注目しているので、やはりそこで労働者がいきいきと働く姿がいつも映し出されれば、報道もされていけば、若年者の皆さんも入ってくれるだろうし、いい機会だから、そこを強調していただいて運営をしていただければいいかなと。そのために、いろいろな条件、雇用条件とかそういう話も入れて、一番社会性があって、いろいろな注目を浴びるので、そこをもっと盛り上げていただいて、こういう計画を推進しているという話も入れ込めるような内容になっていただければいいと思うのですよ。

 当然、その中には働く方々の安全、要するに安心して働けるという部分をきちんと入れておいて、本当に働く姿がいきいきしているというイメージが出ればいいかなと思います。

○谷室長 もっと明示的に書くべきだということでしょうか。

○土屋委員 決まっている協議会で、オリパラ協議会で盛り込んで、あそこも予算付けしてやるはずですから、そういうのを明確にしてやっていただいて、初段の1ページ目の文書の中でもいいでしょうし。

○谷室長 そこは検討してみます。

○鎌田座長 おっしゃっていることは、オリンピック・パラリンピックで10ページの(2)の労働災害防止対策の所に書かれているのですが、それにとどまらずに、9ページの(1)の建設雇用改善の基礎的事項の達成の所においても、このオリンピック・パラリンピックということを意識してほしいといったような御趣旨ですか。

○勝野委員 土屋委員がおっしゃったとおり、オリンピックの工事はある意味での国家プロジェクトというのでしょうか、非常に注目度の高い工事になると思いますので、そこでしっかりと建設雇用が改善されているということをアピールできるような、それはやはり安全対策だけでないだろうと。当然そこで働く労働者の雇用条件全体が注目されるのだという認識を持つべきではないかと思います。

○谷室長 御趣旨を踏まえて検討してみます。

○鎌田座長 あとはございませんか。

○時枝委員 私どももオリンピックの事業に大変注目しておりまして、今回のタイトルに「いきいきと働く」とあり、正にいきいきと働く職人、技術者が映像として世に出るということを、国に対してすごく期待をしているところです。日建連では、国土交通省と「インフラツーリズム」といったダム見学などバスツアーで組んでやっております。例えば今後、五輪関連施設の工事中のバスツアーとか、文科省なのかもしれませんが、社会科見学とか、修学旅行とか、全国から集まる子供たちに対して、そういったプロジェクトを正に見てもらうことで、将来の担い手確保になるということを期待しているところです。この記載がどうということではないのですが、何かそういうニュアンスがどこかに入れば、お願いしたいところでございます。

○鎌田座長 具体的なアイディアとして、このようなアイディアもあるということですね。事務局から何かありますか。

○谷室長 実際に職場見学会のようなものに対しては、施策としては、事業主団体等が行った場合に支援を行っています。そういった形で、明示的に「オリンピック」と限定して書いてはおりませんが、そういうものに対してもしっかりと支援を行っていきたいと思っています。

○広畑部長 先ほどの勝野委員からもあったところで、7ページのIII「雇用の改善等を図るために講じようとする施策に関する基本的事項」という所で、総論で受けているところがありますので、そこにオリパラが書き込めるか。それから、今おっしゃったところが、例えば1(1)の➀➁で、室長から説明させていただきましたが、しつこいぐらいに書いてもいいのかもしれませんので、例示としてオリパラなどを出せるかどうかは検討させていただければと思います。

○鎌田座長 ほかにございませんか。

○大橋委員 先ほどダンピングの話があったのですが、ここでいうと14ページ目の(6)の➁です。部長からもお話があったのですが、確かに地合いが変わったと思うのです。「ダンピング対策の強化」と書いても、何を更にやるのだろうかという話に今はなってしまっているのかなと思います。

 本当に重要なのは、恐らく公正な受注環境の確保だと思うのです。それを発注者も含めてやっていただくというのが重要で、そうすると、書くとすると➁の3行目、「労働時間の短縮等の労働条件の改善に資する公共工事の発注を推進する」とありますが、ここを例えば、「資する公共工事の公正な受注環境を確保、推進するための方策」とか、ダンピングを残すとすると、そのような書き方もあるかもしれません。

 いずれにしても、もう少し幅の広い捉え方をしたほうが今後の課題を考える上ではいいのかなという感じがしました。

○鎌田座長 何かコメントはありますか。

○広畑部長 向こうと調整する事項もございますので、併せて御指摘を踏まえて調整させていただければと思います。

○鎌田座長 ほかに何かございますか。

○福田委員 感想というか、少しオリンピックに捕われすぎているかなと思うのです。これから5年たつわけですから、オリンピックも終わって雇用がどうなっていくかということもあるので、やはり基本的なダンピングなどは引き続き残しておいてもらいたいと思います。

 余りにオリンピックとなると、確かに魅力ある職場でなければいけないのだけれども、プレッシャーが掛かって大変かなという、使用者側から見ると、まずは間に合わせなければいけないという部分もあるし、そうなると見学もさせたいけれども、見学が来ていたら労災もいじらなければいけないとかいろいろあって、まずはきちんとした工期の中で完成させなければいけないというものの妨げになってはいけないと、ふと。余りそこに注目されてもどうかなと感じました。

○鎌田座長 何かありますか。

○勝野委員 社会的には非常に注目度の高い事業ですから、この期の計画としてはある程度の記述がないと、私は時期的に合わないのではないかなと思います。

○土屋委員 PRにもなるので活用するのと、オリンピックが終わっても解体があるから、大体5年後は、解体までが終わるというのがあるので、ちょうどいい時期かなと思うのですが、一方を考えれば、本当に地方の行政も、動向を見ていかないとと思いますので、そういう文章も、私は地方の活性化になればいいかなと。PRもしながら地方の後押しができて、地場の業者の雇用改善がどんどん上がっていってくれればいいかなと、全体として私はいいものができているかなとは思っています。

○鎌田座長 いかがでしょうか、ほかにございますか。

 それでは、今幾つか、調整、文章表現のところを含めて御意見を頂いたのですが、この建設雇用改善計画第九次()をもって、この専門委員会としては了承いただく、文章表現調整のところは、私と事務局で行いたい、つまり座長に一任していただくということで処理したいのですが、いかがでしょうか。

                                  ( 異議なし)

○鎌田座長 もちろん出来上がったものについては御相談するということで進めていきたいと思います。ありがとうございます。

 了承いただいたということで、本専門委員会の親部会に当たる雇用対策基本問題部会に報告することとしたいのですが、報告の際には、これから事務局から配布する報告文案を付した上で報告するということになりますので、その報告文案の配布をお願いします。

                                 ( 報告文案配布)

○鎌田座長 読上げをお願いいたします。

○富永補佐 労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会部会長阿部正浩殿。労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会建設労働専門委員会座長鎌田耕一。建設労働専門委員会報告書。

 建設労働者の雇用の改善等に関する法律第3条の規定に基づく建設雇用改善計画の案について、建設労働専門委員会において事前に審議した結果、下記のとおり、その結論を得たので報告する。記。建設雇用改善計画を案のとおり策定することについて妥当と認める。

○鎌田座長 このような文案ですが、いかがでしょうか。よろしいですか。

                                  ( 異議なし)

○鎌田座長 どうもありがとうございます。

 それでは、御了承いただきました報告文を付した上で、雇用対策基本問題部会に報告することといたします。そのほか、何か事務局からございますか。

○広畑部長 第九次計画の策定に当たりまして、事務局を代表いたしまして、私から一言御礼を申し上げます。

 委員の皆様方におかれましては、非常にお忙しい中、顧みますと昨年の7月から計8回の熱心な御議論を頂きまして感謝申し上げます。

 今回は第八次計画策定時からとは大きく変わった現在の建設労働をめぐる環境を十分に踏まえ、平成28年度からの新しい計画について御議論を頂いたところでございます。若者や女性が将来への展望をもっていきいきと働くことのできる労働環境を今こそ作り上げるべきだとはっきりとした指針をお示しいただきました。業界も関係省庁も一丸となって取り組んでいただくことを願ってやみません。

 本日、いろいろ調整事項も頂きました。国土交通省とも鋭意調整させていただいて、皆様にお届けしたいと思っております。その上で、4月から新たな計画に基づきまして、新たな建設労働対策を国土交通省等と連携しながら行っていきたいと考えてございます。

 今後とも、委員の皆様方をはじめ、関係の方々の御意見を十分に聞きながら建設労働対策の推進に努めてまいりたいと考えております。引き続き御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。ありがとうございました。

○鎌田座長 ありがとうございます。

 私からも、皆さんお忙しい中をこのように精力的に御議論いただきまして、本当に御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございます。

 それでは、本日の委員会はこれで終了とさせていただきます。最後に本日の会議に関する議事録の署名委員につきましては、労働者代表は小倉委員、使用者代表は鈴木委員にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。本日はお忙しいところをありがとうございました。


(了)

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