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2011年10月27日 第6回社会保障審議会短時間労働者への社会保険適用等に関する特別部会 議事録
年金局年金課
○日時
平成23年10月27日(木)
10:00~12:00
○場所
中央合同庁舎第5号館 厚生労働省
18階 「専用第22会議室」
○議題
1.開会
2.議事
事業主団体及び労働組合等からのヒアリング(3)
・全国母子寡婦福祉団体協議会
・全国乗用自動車連合会
・全国ビルメンテナンス協会
・日本在宅介護協会
・全日本自治団体労働組合
3.閉会
○議事
○遠藤部会長 定刻になりましたので、ただいまより、第6回「短時間労働者への社会保険適用等に関する特別部会」を開催したいと思います。皆様、お忙しいところお集まりいただきまして、どうもありがとうございました。
本日は、小宮山厚生労働大臣が御出席いただく予定ではありましたけれども、政務のため、やむを得ず欠席となりましたことをあらかじめ御了承いただきたいと思います。
次に、本日の委員の出欠状況でございますが、岩村委員、岡崎委員、加藤委員、久保田委員、齋藤委員、瀬戸委員、福田委員からは、御欠席の御連絡をいただいております。
なお、久保田委員の代理として藤原参考人、福田委員の代理として浜野参考人の御出席につきまして御了承いただければと思います。よろしゅうございますか。
(「異議なし」と声あり)
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、配付資料につきまして、事務局から説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
○藤原年金局総務課長 おはようございます。お手元の配付資料について御確認いただきたいと思います。
議事次第、座席図、委員名簿とございまして、それに続きまして、本日御出席いただいています各団体からの提出資料と、事前に各団体にお送りした資料を用意させていただいております。
資料1-1から1-3は、全国母子寡婦福祉団体協議会から御提出いただきました回答書、また団体の概要に関する資料、それから事前にお送りした質問事項でございます。
資料2-1から2-2は、全国乗用自動車連合会から御提出いただきました回答書と事前にお送りをした質問事項でございます。
資料3-1から3-3でございますが、3-1は全国ビルメンテナンス協会から御提出いただきました回答書、また3-2は、同じく同協会から、「第41回実態調査報告書より抜粋」というタイトルの参考資料を御提出いただいております。3-3は事前にお送りした質問事項です。
資料4-1から4-2は、日本在宅介護協会から御提出いただきました回答書、それから「短時間労働者への社会保険適用拡大による影響について」というタイトルの参考資料を御提出いただいております。4-3は事前にお送りした質問事項です。
最後、資料5-1、5-2ですが、全日本自治団体労働組合から御提出いただきました回答書と事前にお送りした質問事項でございます。
以上が本日の配付資料でございますが、そのほか、委員の皆様のお手元のみに、日本在宅介護協会から、同協会の事業案内の冊子を配付させていただいております。
以上でございます。よろしく御確認ください。
○遠藤部会長 ありがとうございます。よろしゅうございますか。
それでは、申し訳ありませんが、冒頭のカメラ撮り、この辺りで終了していただきたいと思います。
それでは、議事に移らせていただきます。本日は、事業主団体・労働組合等からのヒアリングの第3回目ということでございます。本日ヒアリングをお願いいたしますのは、全国母子寡婦福祉団体協議会、全国乗用自動車連合会、全国ビルメンテナンス協会、日本在宅介護協会、全日本自治団体労働組合の5団体の皆様でございます。皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、ヒアリングを始めたいと思います。最初に、財団法人全国母子寡婦福祉団体協議会からのヒアリングを行います。
同会からの御出席者を御紹介いたします。本日お越しいただきましたのは、同会の鈴木健司事務局長です。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、まず、御提出いただきました資料に基づいて、お答えについて、10時10分ぐらい、つまり、5分ぐらいを目途に御説明いただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○全国母子寡婦福祉団体協議会 ただいま御紹介いただきました、全国母子寡婦福祉団体協議会の事務局長の鈴木でございます。今日は、ヒアリングに出席させていただきまして誠にありがとうございます。
本来でしたら、私どもの会長、吉村が出席するところでございますが、所用がございまして、代理で事務局長が出席させていただきました。御了承賜りたいと思います。よろしくお願いいたします。
まず、私どもの団体につきまして簡単に御説明させていただきます。私どもは、昭和25年に、「全国未亡人団体協議会」という名称で設立いたしました。以来、現在の名称に至っているところでございますが、全国に58の加盟団体がございまして、母子家庭を初め、今では父子家庭に対しましても、生活相談、それから就業相談、あるいは養育費の相談等を行っているところで、一人親世帯におきまして地域に根づいた福祉支援を行っているところでございます。
それでは、時間がございませんので、短時間労働者への社会保険適用等に関するヒアリング、これにつきまして私どもの意見を申し述べさせていただきます。
まず、質問1でございます。「パート労働者への社会保険適用のあり方について」でございます。母子世帯の母親は大半が独立した生計の最大の担い手でございます。乳幼児を抱えた世帯の多くが、養育費等、その他の収入がございません。どんな形でありましても、やはり就労、労働が必要でございます。働くすべての母子世帯の母親が社会保険に加入できるような制度に改正していただくことが望んでいるところでございます。
雇用保険におきましては、短時間労働者の常用的雇用が基本となってございます。パート労働者につきましても、生計の中心であります被用者に対する社会保険の適用拡大は必要であると考えております。
設問の(1)でございます、パート労働者に対する社会保険の適用拡大の必要性についてでございます。生計の担い手であるパート労働者にとりましては、社会保険の支えが必要であると考えております。制度としましては、雇用保険の適用基準に、健康保険、それから厚生年金の適用基準を合わせていただきまして、すべての労働者が加入しやすい制度となることを望んでおります。
また、適用拡大によりまして国民年金から厚生年金保険に切り替わることによりまして、保険料の負担が下がります。その他、様々な保障を得られるわけでありまして、安定した生活を送ることが可能であると考えております。将来のことにつきましても、やはり年金が本人に支給されるということでございますので、老後の生活が安定するということが考えられます。
(2)の項目でございますが、被用者には被用者にふさわしい年金・医療保険を確保すべきとのことでございます。雇用形態にかかわらず、すべての雇用労働者への社会保険適用及び基礎年金の最低保障機能の強化、こうしたものを充実していただきまして、国民皆年金、国民皆保険の実現に向けた取り組みを是非進めていただきたいと考えております。
年金についてでございますが、現在、年金制度そのものに対して信用されてない部分が非常に多いと感じているところでございます。将来を担う若い世代の方々に対しまして、保障制度であることを、今以上に説明をしていただく必要があるのかなと思っております。
人生におきましては、必ず老後が訪れます。この老後に対して年金が支給されるという仕組みをしっかりと構築して、また理解していただくような、そんな適用の拡大を推進していただきたいと思います。まずは、この年金に対する不信感、受給額の確実性の欠如、これを解消していただきたいと考えております。
次に、医療保険についてでございますが、母子世帯の母は、繰り返しではございますが、生計の担い手でございます。こうした生計の担い手がパート労働者として働かざるを得ない、こういう状況が極めて大きいところでございます。常用労働者と同様の健康保険に加入できるような制度にしていただきたいと思います。
保険料の負担においても、事業主が半分負担していただくということになりますので、国民健康保険より負担が少なくなり、また、保障につきましても、出産手当金、それから傷病手当金なども得られるわけでございまして、生活の安定につながります。
しかしながら、適用拡大となりますと、事業主の保険料負担が増えるということも想定されますので、ますます雇用調整が企業側で生じるのではないかという危険性が懸念されるので、是非雇用政策につきましても並行して検討いただきたいと思っております。
4番目、就業調整の関係でございます。就業調整によって、働くと損するような逆転現象が起きないような、働いた分だけきちんと見返りが受けられるような中立的な制度にしていただきたいと思っております。母子家庭の母の就労収入は、この就業調整以前の問題であると考えております。母子家庭の母親、病気によって働くことができない方以外は、非常に就労意欲が高い方々ばかりです。これは、子どもの成長、または子どもの将来のためにということを常に考えながら、生活し働いているところでございまして、子を思う母親の気持ちというところが出ているところでございます。
次の(6)、企業の社会保険料負担の公平性の問題だと思います。社会保険制度では、業種、または雇用形態により適用除外や雇用調整が発生することのないような格差のない制度にしていただきたいと思っております。
次の質問2の方、「パート労働者である母子世帯の母の就労実態と適用拡大について」でございます。今回このヒアリングのお話をいただいたときに、なかなか時間がない中で、10月の17日~21日、この短い期間の中で調査をさせていただきました。私どもの58ある加盟団体の中で、回答を得られたのが43団体でございます。
ただ、この短い期間でございますので、この調査の内容につきましては、各団体の過去の調査を提出していただきました。これは厚生労働省で行っている平成18年度の母子世帯調査以降の調査ということで限定しております。また、聞き取り調査や母子家庭と就業自立支援センターの相談員の相談実績などによっての調査でございますので、この点は御了承いただきたいと思います。
まず、(1)被用者として就労して所得を得ている世帯はどの程度かということでございますが、これは78.8%という数字が挙がりました。先程の平成18年度の厚生労働省の調査が85%でございましたので、やはり被用者として就労している世帯が減っているというのが今の実態なのかなと思っております。そのうちパート労働者として就労している世帯ということで、こちらは54.9%。これも同じく当時の調査で44%でございましたので、やはりパート就労の方々が増えているのかなというのが今回の調査でわかったところでございます。
次に、パート労働者のうち週所定労働時間が30時間を超えないような、比較的短時間就労している者でございますが、こちらは47.5%ということで、約半数が短時間の就労を強いられているという状態でございます。
次の年金や医療保険の適用状況でございますが、ほとんど適用がされてない、要するに加入してないというのが現実でございます。
次の短時間就労の理由でございます。まず1つ目は、子どもが小さいので短時間しか働けないというのがございます。それから2つ目は、雇用者の条件によるためということで、やはり正規雇用として就労の中に入り込めないというのが現実でございます。
業種・職種につきましては、一番多かったのがスーパーやコンビニ関係のレジ、または販売に従事するところでございます。その他、介護、製造と続きまして、事務、調理、飲食、配達、こういった業種・職種が短時間就労の業種になっているところでございます。
次に、週所定労働時間が30時間を超えないような者のうち、より長い時間の勤務を希望しているところでございますが、子どもが小さく、本人の希望で短時間就労を希望している場合以外は、ほぼ100%が長い時間の勤務を望んでいるというのが実態でございます。
最後の質問3でございます。母子世帯にとりまして適用拡大の意義についてでございます。これも繰り返しになりますが、パートでの就労収入が生計の中心となっております母子家庭にとりまして、国民年金や国民健康保険に入り保険料を払い続けるのは大変大きな負担でございます。80%以上の母子、寡婦、寡婦と言いますのは母子家庭を卒業したお母様方でございますが、非常に老後の生活に不安を感じているのが現実でございます。今回の社会保険の適用拡大がされることによりまして、短時間労働者が社会保険に加入できまして、そして遺族年金や傷病手当金等の保障が得られ、更に老後の安心を得られるということが考えられるところでございます。
しかしながら、この社会保険の適用拡大によりまして、先程申し上げました事業主の保険料負担が増加することにより、事業主側では経費を抑えるというところで、更に、今以上の小間切れの雇用、こういうことを進める企業が増えるのではないかと思います。あるいは雇用そのものが敬遠され、雇用の機会が減っていくのではないかという危惧を抱いているところでもございます。
母子家庭にとりまして、安心と保障、これが必要不可欠でございます。健康でありましたら、すべての皆さんが就労促進に向けて頑張れるような制度にしていただきたいことを希望いたしまして、私どものこのヒアリングに対する意見を申し述べさせていただきました。どうもありがとうございました。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、質疑応答に移りたいと思います。どなたか、御意見、御質問ございますか。
中島委員、お願いします。
○中島委員 貴重な御意見ありがとうございました。質問させていただきたいと思います。いただいたペーパーの4ページにある、今回調査いただいた部分の(1)について、シングルマザーの場合には生計を維持するために仕事をされている方が多いということだと思います。この数字と、先程参考にいただいた厚生労働省の平成18年度の母子世帯調査の数字を比較してお聞きしていますと、この何年かの間に、いわゆる常用の正社員として働いていた方が、結果として、パートの短時間労働者の方に移動しているように読み取ることができます。実際にいろいろなケースをご覧になっていて、お子さんが小さいであるとかいろいろな理由があると思うのですけれども、正社員で働いていた方がやむを得ず短時間労働者の方に移動してこられる実態というのはどの程度なのか、もしお分かりになれば教えていただきたいと思います。
○遠藤部会長 よろしくお願いします。
○全国母子寡婦福祉団体協議会 実は、実態の方は掴めておりません。先程申し上げました就労自立センターの相談関係の私見ですとか印象が多いところでございます。ただ、数値としましては、今回回答いただいた団体の、平成19年度あるいは20年度の調査をもとにしての数字でございまして、すべてがこの78.8%ではございません。それよりも高いところもございますし、これは地域によって様々ですので、平均した形の数字でございます。実際の調査は、平成23年度にまた厚生労働省の方で母子世帯調査がございますので、それをもとにして改めて、方向性を示していただければと思っております。
○遠藤部会長 ありがとうございます。他にございますか。
白波瀬委員、どうぞ。
○白波瀬委員 今のところですけれども、恐らくこれは調査のやり方も関係していると思います。つまり、相談に来た人を基に取った値という意味で78.8%は、ある意味では過小評価をしている値と理解してもよろしいかもしれないと思います。
○遠藤部会長 ありがとうございます。ただいまの御意見ではありましたけれども、鈴木事務局長、何かコメントございますか。
○全国母子寡婦福祉団体協議会 全体の正式な数字ということで考えますと御指摘のとおりかと思いますが、実際に、過去の団体そのもので、例えば数百人規模での調査という結果もございますので、その調査の結果について提出させていただければ、それをご覧になっていただいた中で、御判断と言いますか、今後の指標にしていただきたいとは思っておりますが、全体の全国的な規模としましては、平成23年度、本年度の厚生労働省の調査がございますので、そちらが有効的なのかなとも思っております。
○遠藤部会長 白波瀬委員、どうぞ。
○白波瀬委員 調査方法に問題があると言っているのではありません。つまり、この調査自体はそれで大変貴重なデータだと思うのですけれども、仕事をしている人は相談にも行けないという状況がありますので、結果の解釈に注意が必要だということを申し上げたかったのです。
○遠藤部会長 ありがとうございます。他によろしゅうございますか。
小島委員、どうぞ。
○小島委員 母子世帯の立場からすると、基本的には社会保険適用をすべきだというお考えを改めて伺ったということであります。質問は、3ページの(6)のところであります。社会保険の適用拡大をしたときに様々な問題が出てくるということで、場合によっては、業種による適用除外や雇用形態による適用除外、あるいは雇用調整が発生する恐れがあり、そうならないようにすべきだというお考えです。ご指摘のように、特に雇用調整の問題が起こる可能性もあるかと思います。その雇用調整が発生しないような対策について、具体的なお考えがあればお聞かせいただければと思います。
○遠藤部会長 いかがでしょうか。
○全国母子寡婦福祉団体協議会 突然の御質問で、回答を準備してございませんので、精査しまして改めて御回答させていただければ非常にありがたいと思います。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、大体予定しておりました時間になりましたので、これにて全国母子寡婦福祉団体協議会からのヒアリングは終了したいと思います。鈴木事務局長におかれましては、本日、お忙しい中おいでいただきまして、どうもありがとうございました。
○遠藤部会長 それでは引き続きまして、社団法人全国乗用自動車連合会からのヒアリングを行いたいと思います。
同会からの御出席者を御紹介いたします。本日お越しいただきましたのは、同会の各務正人理事長と、渡邉稔常務理事のお二方でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
先程と同様に、御提出いただきました資料をもとに、お考えについて、大体5分ぐらいを目途に御説明をいただきまして、その後、質疑応答に移りたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○全国乗用自動車連合会 ただいま御紹介いただきました、全国乗用自動車連合会理事長の各務でございます。本日は、発言の機会をいただきまして大変ありがとうございます。
私ども全国乗用自動車連合会は、全国の法人タクシーの団体でございます。各県にそれぞれ県の法人タクシー協会がございまして、その連合体として、東京に私どもの連合会があるということでございます。私どもの連合会に加盟しております協会傘下には、全国の法人タクシーの9割以上が加盟いたしておりますので、日本の法人タクシーのほとんどが、私ども連合会の加盟会社であるとお考えいただいて結構かと思っております。
その他、タクシーには個人タクシーというのがございまして、個人タクシーは、それぞれ一人の運転手が一台の車を持って営業するということでございますので、私どもとは別の団体をつくって活動しておられるということでございます。
それでは、まず私どもの事業の状況につきまして簡単に御説明したいと思います。事業者数は、全国で7,000事業者ございまして、44万人ほどの労働者が働いております。そのうち乗務員は37万人強となっております。また、車両数は21万台でございまして、営業収入は1兆9,000億ぐらいという数字になっております。ただ、御承知のように、今の経済状況等が大変厳しい中で、需給のバランスが大変乱れておりますので、現在、車両数を減らすという努力を随時進めているところでございます。それにつきましては、後でちょっと触れさせていただきます。
次に、規模別の事業者数でございますが、ここで「(福祉限定事業者を含む。)」と書いてございます。この福祉限定事業者といいますのは、特に地方部で1両ないし、4~5両までの自動車を保有して福祉輸送に特化した形で事業を行っている事業者で、これが5,000社程ございまして、この方々は私どもの連合会に加盟しておられない方がほとんどでございますので、存じ上げていないところでありますけれども、これを含んだ数字として、国土交通省がとりまとめられた数字をここに書いてございます。
要は、タクシー事業というのは大変零細な事業者が多いということを御理解いただきたいということでございます。これをご覧いただきましても、9割以上の1万社程が資本金3,000万円以下となっております。そして1億円以上の資本金を持っている会社は全国でも140社程しかないということでございます。
従業員別で申しましても、100人以下だけで9割以上でございます。300人超の従業員を持っている会社はわずか1.4%でございます。営業収入でご覧いただきましても、営業収入が1億円に満たない会社が半数以上でございます。
以上のような状況でございまして、大変厳しい中小零細の事業者がほとんどを占めているということでございます。
次のページに営業収支が書いてございますが、平成19年度で0.986という数字になっておりますけれども、残念ながら、ここまでしか統計数字がないものですからこれしか書いてございませんが、皆さんも肌で感じておられるように、リーマン・ショック以降、急激に需要が落ちておりまして、毎年、数パーセントの勢いで営業収入は減ってきているという状況でございます。
今、私ども、経営を考える際に使いますのは、日車営収と申しまして、1日1台当たりどれぐらいの売り上げがあるかということでございます。一番額の高い東京都特別区、武蔵野市、三鷹市というところがございますが、ここで4万円ぐらいでございます。地方に行きますと、1日1台の車で2万円も売り上げがないというところが数多くございます。この数字は実は30年前の数字でございまして、大体30年前とほぼ同じような数字になっているということでございます。初乗り運賃がほぼ倍になっておりますが、その中で、1日の売り上げが30年前と一緒ということで、大変厳しい状況でございます。
乗務員の賃金というのは歩合制がほとんどでございますので、売上げが30年前と同じということは、運転手の賃金も30年前と同じということでございまして、ピーク時に比べますと、4割ぐらい、もう既に下がっているという大変厳しい中で仕事をしております。そういった中で運転手の平均年齢もどんどん上がってきておりまして、毎年、0.7~0.8歳ずつ上がっている実情でございます。全国平均でも、50歳代後半。例えば大阪なんかですと、今年は60歳を超えたといったような状況でございまして、高齢者が多数働いている、過半数が60歳以上と言ってもいいぐらいの状況になっているわけでございます。
こういった中で定時制乗務員も大変増えてきておりまして、2ページの4番にございますように、私どもの統計では、6万1,000人程で、全労働者数の14%ぐらいということでございまして、これは勿論、ほとんどが60歳以上という方でございます。
更に、20時間以上30時間未満という定時制乗務員も、私どもの最近の調査では3万2,000人程おられるということで、今までの御説明でお分かりのとおり、年齢別でご覧いただいても65歳以上70歳未満というところに4割強の方々がおられるということであります。
そのような中で、御質問の中でもございますが、財政的な影響としては、20時間以上30時間未満の労働者が仮に適用拡大されたという場合には、総額60億円の負担増になるということで、大変厳しい状況になってくるわけでございます。
私どもでは、2年前に特別措置法という法律をつくっていただいて、この労働条件を改善するためには供給過剰を解消する必要があるということで、今、全国で車両数を減らすことに努めております。この2年間で約2万数千台のタクシーを、全国で減車、休車しているという状況でございます。例えば東京では3万4,000台ございました法人タクシーが、今は2万8,000台ということで、6,000台、2割弱減らすということで、経営側としても、何とか労働条件を改善し、しっかりと給料を運転手の方々にとっていただきたいということで努力しているわけでございますけれども、ただ、今申し上げたような経済状況の中で、かつ、東日本大震災の影響というのはまだまだございますので、厳しい中でやっておるということでございます。
本日のヒアリングのポイントと申しますか、私どもが今日是非申し上げなければいけないのは、今回、仮に短時間労働者に対して社会保険の適用を拡大する、年金の適用を拡大するということになりますと、私どもの業界の中では、今申し上げたような労働状況で、定時制乗務員、大体定年で退職をされて、年金をもらいながら働いておられるという方がほとんどであると思っております。従って、年金を受給しながら、それに一定の所得をということでございますので、年金をもらいながら、また掛金を払うということは望んでおられないということではないかと考えております。
それと、今申し上げたように、大変厳しい経営状況の中で事業を中小零細事業者がやっておるわけでございますので、経営に与える影響も大変大きいということになると思っておりますので、その辺りのところを十分御勘案いただいた上で、よく御検討いただきたいということが今日の私どもの申し上げたいポイントでございます。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、質疑応答に移りたいと思いますが、どなたか御質問、あるいは御意見ございますか。
それでは、佐藤部会長代理、どうぞ。
○佐藤部会長代理 定時制乗務員の方は、定年後の再雇用なり勤務延長の方が多いというお話ですけれども、30時間以上働いて、つまり、年金の方はもらえるぐらいのところでというように、この30時間以上働いている人と30時間未満の人との違い、例えば年齢が、30時間以上の人はかなり年齢が高いであるとか、また逆なのかであるとか、収入を抑えようと考えているのか、その辺りを教えていただければと思います。
○全国乗用自動車連合会 そこまで細かくは調査をしてございませんので分かりかねますが、事業者として、社会保険等の適用を外すために、例えば定年退職者については4分の3未満の時間で働かせますよというところもございます。ただ、これを全体としてみた場合に、それが労働者の選択によるものか、使用者の選択によるものか、また、その割合がどのようになっているかというところまでは掌握してございません。
○遠藤部会長 ありがとうございます。他に御質問ございますか。
小島委員、どうぞ。
○小島委員 タクシー業界が極めて厳しい状況にあるというお話は我々も理解をしておりますし、過剰台数の調整も必要だと思っております。そういう立場ではありますけれども、社会保険の適用については、基本的には、私としては適用拡大すべきだと思っています。
お答えの中で、3ページの定時制乗務員の概要にもありますように、6の一番上に、定時制乗務員の9割が60歳以上で、既に年金を受給している方が多いので、そこまで適用拡大する必要はないということで、全体的に社会保険の適用拡大は反対だというお立場にあります。しかし、2ページの定時制乗務員の年齢構成や男女の労働時間別構成を見ましても、60歳未満の方もおりますし、女性は特に55%が60歳未満ということです。男女計でも1割、12%程度おりますし、それから60歳から65歳のところは、男女計でも3割ぐらい、70歳未満で言いますと4割を超えるという年齢構成になっております。
それと、週労働時間の20時間から30時間のところを見ましても、男性で5割、女性で4割ぐらいおられます。年金の支給開始年齢も、既に厚生年金の1階部分についてはもう間もなく65歳になる。2階部分も、2013年度から順次引き上げて、2025年度には男性は全員65歳になりますので、今は確かに、60歳から年金を受けている人もおりますけれども、これから徐々に、60歳でもまだ年金が支給されないという方も増えていくということになります。そういう人たちの老後の所得保障を考えた場合に、厚生年金の適用拡大というのは必要であると私は思っているのです。60歳以下の女性のドライバーの比率が高く、この女性のドライバーの方は必ずしも補助的な家計収入ではなく、まさに主体的な収入ということで働いている方も多いと思っております。そのような観点から、中長期的な年金の支給開始年齢の引き上げを考えた場合、それでも社会保険の適用拡大に反対であるということでしょうか。それとも経営上の影響を緩和するための何らかの配慮措置や適用を順次拡大していくといったような経過的期間があれば、業界としてもそれに対応できるのか、これについてお伺いしたいと思います。
○遠藤部会長 では、よろしくお願いします。
○全国乗用自動車連合会 そこまで詳細な制度設計についての詰めた議論をしているわけではございませんので、この場で直ちにどうこうとお答えすることは大変難しいですけれども、ただ、根底にございますのは、年金受給者が働いたときに、その方がどのような取り扱いになるのかということが一番大きな問題だと思っております。私どもの今日のポイントも、そういった年金受給者が多いということについての問題意識と申しますか、矛盾と申しますか、そういったことを是非申し上げたいという立場でございますので、今、小島委員がおっしゃられたような、若年労働者での問題、一定の年齢区分での問題については、また別の議論というのは当然あり得ることではないかとは思っております。
○遠藤部会長 どうもありがとうございます。他にどなたかございますか。
中島委員、どうぞ。
○中島委員 ただいまの小島委員の質問と共通しますけれども、2ページの定時制乗務員の概要のところで、恐らく65歳以上の場合には、在職老齢年金との調整を意識しながら働かれている方が多いだろうということは十分に想定できます。問題は65歳未満ないし60歳未満のところで、女性の場合には、65歳未満まで含めれば7割強の方がここに属しているということで、今後こういう層の方たちに対して、何らかの適用拡大を考えていかれるというような基本的な方向性、お考えが業界としてお有りになるかどうか、今まだ考えていないというように聞き取れましたけれども、改めて教えていただければと思います。
○遠藤部会長 同じような御質問になるかと思いますけれども、よろしくお願いします。
○全国乗用自動車連合会 女性乗務員を是非増やしていかないと、特に地方部などでは労働力が足りなくなるのではないかという問題意識は持っておりますが、女性乗務員が増えない理由としては、二種免許を取得するのにハードルがあるということもあろうかと思いますし、一方で、この場でもいつも議論になっていると思っておりますけれども、収入が一定以上になると年金が減額されるという制度的な問題もあろうかと思っております。
私どもの業界としては、それ以外の、何か特別の業界事情があって、この点についてどうこうという意見を持ち合わせておるわけではございませんので、その点については、制度的なバリアーというのがなくなってきて、女性が働きやすいと言いますか、そういった労働市場で活躍できるような条件が整うということは逆にウェルカムなことではないかと、このようにも思っております。
○遠藤部会長 どうもありがとうございます。
それでは、大体予定しております時間になりましたので、これにて全国乗用自動車連合会からのヒアリングを終了したいと思います。各務理事長、渡邉常務理事のお二方につきましては、本日はお忙しい中どうもありがとうございました。
○遠藤部会長 それでは引き続きまして、公益社団法人全国ビルメンテナンス協会からのヒアリングを行いたいと思います。
同会からの御出席者を御紹介いたします。本日お越しいただきましたのは、同会の興膳慶三専務理事と、井上宏理事のお二方です。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、先程と同様に、御提出いただきました資料に基づきまして、お考えを5分程度でお話しいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
○全国ビルメンテナンス協会 公益社団法人全国ビルメンテナンス協会経営労働委員長の井上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、早速、当団体の概要から御説明を申し上げたいと思います。当団体は、昭和41年に結成されまして、45年を迎えております。現在、105万人の雇用を抱えておるわけでございますが、とりわけパート労働者の雇用の比率が高くなっています。と同時に比較的低賃金で働いている方を多く抱えているというようなところで、大変苦慮している業界でもあります。
皆さんには、たまにお掃除をされている方であるとか、警備の方であるとか、そういった方で目に触れられているとは思いますが、実際に働いている現場は、深夜であったり、あるいは早朝であったりということで、なかなか皆さんの目には触れるところが少ないかと思っております。
私ども、現在、この雇用があって業界が成り立っているということでございまして、業界のための雇用ではなくて、働く人のための業界ということを、私ども、前面に考えて各社の指導も行っておるところでございます。
最初のところにございますが、厚生労働省の発表でも、105万人ということで公式資料で出ておりまして、そのうちパート労働者が63万人というような形で、かなりの方がパート労働者で、実態調査の方を別紙でお付けしておりますが、これを見ていただいても、パート労働者が増えてきており、逆に常用労働者が減ってきている。これは今のデフレスパイラルの中での発注企業のリストラや契約料金のダウン、逆にコンスタントに上がっていくのは社会保険料や健康保険料等の福利厚生費、そして、御存じのように、最低賃金は確実に上がっていっているわけでございますが、契約は資料にもございますが、-8%というようなデータが出ているわけでございます。
建物は年々増えておるわけでございますけれども、そして、我々の仕事はストックの仕事ですので、増えれば、本来は上乗せになって増えていかなければいけない。ところが、資料の4ページを見ていただきますと、平成21年度は市場成長率が-0.8%というような数値が出ております。平成元年から21年のデータでございますが、この資料は、41年間に渡り、私どもで毎年実態調査をさせていただいて、国会の質問でも多々取り上げられている資料であり、非常に信頼性の高い資料でございます。
そういう中で、今回の週30時間から20時間という引き下げに対しまして、私どもでは、早速モデル事業所で試算をさせていただいたわけでございます。裏面の方の質問3のところを見ていただきますと非常にわかりやすいのではないかと思います。全社員数が1,241名、社会保険加入者が607名ということでございますが、これを例えば今の週20時間に引き下げた場合には、新規加入者が535名対象になり、平成23年度の社会保険料1億7,414万4,000円でございます。そして新規での社会保険の増加分を計算いたしますと、これは標準報酬月額、保険料月額表に基づいて、2等級の標準月額でちょっと低目に抑えていますが6万8,000円として、健康保険料が3,740円ということになりまして、そして厚生年金が8,042円で、合計いたしますと1万1,782円、企業も負担しますが、個人も負担する。加えまして、私どもの業界は第3号被保険者の方が非常に多うございます。そうしますと、その方たちは、御主人のもらっている扶養手当、これがなくなってくるということですから、ダブルパンチで家計の補助的な収入にダメージを受けるというような声が従業員の中から挙がっております。
そして、この企業で、年間の保険料増額分を計算しますと7,564万円になります。今、ビルメンテナンス業界の経常利益は、1%から2%のかつかつのところであり、勿論、赤字企業もございますが、平均的にはそれぐらいのところでございます。そうしますと、経常利益がざっと6,000万円ぐらい出している企業、もうこれで1,500万円赤字になるということが即わかるわけでございます。従いまして、経営の方も行き詰まってしまうというような形で、板ばさみになってしまう、働く方も困ってしまう、そして企業経営する経営者も事業が成り立たなくなってくるというような状況でございます。
ちなみに、今の試算式で計算しますと、約63万人のうち対象者が50万人と計算しております。そして、月額1人1万1,782円、これは非常に低いところで抑えていますが、その計算で、12か月で700億円ぐらいの企業負担増になって参ります。
従いまして、この制度そのもの、私どもでは、週30時間から20時間へ引き下げるということは、我々の業界の生死にかかわってくると同時に、仮にこういった制度が今後採用されるということになれば、それなりの特別な処置をいただく、セーフティネットをつくっていただく、あるいは経過措置をつくっていただく、そういったことをしていただかないと、私どもの業界は成り立たなくなってしまうと大変危機感を持っているところでございます。
以上、とりまとめて、私どもの回答とさせていただきます。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、質疑応答に移りたいと思いますが、御質問、御意見ございますか。
杉山委員、どうぞ。
○杉山委員 1枚目で、適用拡大は、企業負担の増加等を理由に反対という記載のところに、第3号被保険者の負担の問題について、先程の話の中でもありました。今の従業員の比率を見ますと、パートタイマーが近年増えてきているということでお話をいただいたのですけれども、一方で、ビルメンテナンス業界で働く労働者の中には、やむなく第1号被保険者ということで、自分で国民年金に入っている方も多数いらっしゃるのではないかと思うのですが、その辺りのところを把握されているようであればお伺いしたいということと、一方で、そういった第1号被保険者の方々がビルメンテナンス業界で働くに当たって、老後の所得保障に対してどのように考えていらっしゃるのかお伺いしたいと思います。加えて、一方ではそういった方々の働くモチベーションを上げていくという観点からも、厚生年金の適用拡大をしていくことによって更に生産性を上げていくというような考え方はないかということをお伺いさせてください。
○全国ビルメンテナンス協会 お答えいたします。第1号被保険者の方は、まさに今の御指摘のとおりだと思っております。ただ、具体的なデータを揃えてはおりませんが、かなりの数の方が第3号被保険者であるという実態を私どもは把握しているものですから、先程申し上げましたように、特段の御配慮、そういったところも含めて、今後、御配慮いただきたいということでございます。
それともう一つ、これが実際に実施されますと、個人請負制度という形で従業員個々と請負契約を結ぶということで雇用ではなくなってくる、雇用がまさに壊れてくるということが現実に起きているわけでございます。国民年金に入りなさいよということを強いて、会社は保険料を払わない。それで、嫌だったら採用しませんよというような企業も実際に出てきております。私どももそれらに指導をかけておりますが大変苦慮しているところでございます。今、杉山委員の御指摘のところでは、まさにモチベーションを上げる意味では、そういった老後を安心してという部分は理解をいたすところでございます。
○遠藤部会長 杉山委員、よろしいですか。
他に御意見、御質問ございますか。
○小島委員 業界としては、なかなか厳しいというお話も伺ったところであります。御回答の中で、影響試算をモデル企業で出されておりますが、確かに適用拡大になれば、社会保険料の事業主負担は増えるということがあります。ですが、その部分は法人税の控除対象になりますので、いわばこれが全て企業の負担増ではないということも、当然考慮されていると思っております。それによって、赤字になってしまえば法人税から控除できない。しかし、最大7年間、法人税については欠損金の繰越控除ができますので、一時的には収益が落ちたとしても徐々に回復するということも当然あると思っております。
先程お答えの中で、もし週20時間以上の労働者まで社会保険が適用されたときには企業負担等も出てくる、あるいは、様々な問題が出てくるので、影響緩和のための特別な措置やセーフティネット、あるいは経過措置が必要と言われました。質問は、このセーフティネットというのは具体的にはどのようなイメージを考えておられるのかです。
○遠藤部会長 よろしくお願いします。
○全国ビルメンテナンス協会 発注者に対して、この保険料が払えるような発注金額の確保というところが、これは国の発注物件も地方公共団体の発注物件もそうでございまして、先般、厚生労働省の出先の労働局で、最賃割れ、しかも年金も払えないような発注金額をお認めになっている。私どもは、それに対して質問したところ、会計法どおりやっているから問題ないとのことでした。片方では安くやれ、片方では保険料を払えと、そんな矛盾したことをされては、我々は困るし、官がそれをやれば民だって、官がやっているではないかとなるわけでございます。ですから、その辺りのところはきちっとしたセーフティネットと言いますか、そういったことを保障していただくなり何なりしていただかないと困るということでございます。
○遠藤部会長 小島委員、どうぞ。
○小島委員 全くおっしゃるとおりだと思います。そういう意味では、私ども労働組合、連合といたしましては、まずは公契約において、企業に発注する場合は、そこで働いている従業員の社会保険料が適正に負担できる、あるいは適正な賃金が確保できるよう、「公契約基本法」や「公契約条例」が必要だということで取り組んでいるところです。その点は引き続き一緒に取り組みができるのではないかと思いますので、よろしくお願いします。
○全国ビルメンテナンス協会 よろしくお願いします。
○遠藤部会長 ありがとうございました。他にございますか。
では、白波瀬委員、どうぞ。
○白波瀬委員 私の方から、3点ほど事実確認だけさせてください。
まず1点目は、お配りいただきましたこの資料ですけれども、業界での男女比と年齢分布というようなものを、もしお持ちでありましたら教えてください。後ほどでも結構です。
○全国ビルメンテナンス協会 実は、実態調査報告書自体がこんなに厚いものですから、後ほどご覧いただければと思います。
○遠藤部会長 例えば、そこに書いてあることで、簡単なことであれば。
○白波瀬委員 第3号被保険者が多いということだったのですけれども、全体の男女比と年齢分布等が分かればありがたいです。
○遠藤部会長 そのぐらいならお分かりになりますね。全体男女比と年齢分布。
○全国ビルメンテナンス協会 まず年齢の方ですが、パートタイマーと常勤従業員では大分年齢の構成が違っておりまして、常勤従業員の方はほとんど厚生年金でやっていると思われます。今、問題になっているのはパートタイマー労働者の方だと思いますが、そのパートタイマー労働者の中で、年齢の区切り方が国保と合わないのかもしれませんが、65歳以上がパートタイマー労働者で27.9%です。それから次が、55~64歳で41.5%、それ未満の54歳以下が30.6%というような構成になっております。
それから男女比につきましては、男性が43.9%、女性が56.1%ということになっております。
○遠藤部会長 それでよろしいですか。
○白波瀬委員 はい。ありがとうございます。
2点目は、若干変化とも関係しているのですけれども、1と比べればということですが、この業界での変化、つまり、かつては高齢者が多かったけれども、中高年の女性を中心にかなり業界に入ってきたとか、そのような明らかな実態の変化というのがあれば教えてください。
あと3点目は、資料に出されました質問1に対するお答えの4行目ですけれども、「働き方の多様性を損なうことが憂慮される」という文章があるのですが、この点について御説明いただきたいと思います。
以上です。
○遠藤部会長 よろしいでしょうか。2つの御質問でした。
○全国ビルメンテナンス協会 では、2点目の方ですが、現在の傾向として現れているのは、まずパートタイマー労働者がだんだん増えているということ。従って、常勤従業員は減っている。実は平成17年に逆転いたしまして、それまでは常勤従業員が多かったのですが、現状では、これはパーセンテージではないですが、平均人数としてパートタイマー労働者が201人に対して常勤従業員が127人という状況になっているということです。
○全国ビルメンテナンス協会 3点目の、「働き方の多様性を損なう」という表現が的確かどうかはあれですが、要するに働く機会がどんどん損なわれていくのではないかということを申し上げたかった訳でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。よろしいですか。
中島委員、お待たせしました。
○中島委員 私も、年齢と性別構成をお聞きしようと思っていたのが1つですけれども、今、白波瀬委員がお聞きになりましたので、併せて、ビルメンテナンス業界では、高齢の労働者が結構多く働いていると見えるのですけれども、在職老齢年金との調整をされて働いていらっしゃるという方がかなりいると考えてよろしいのでしょうか。それとも、本当に低年金、無年金で、ともかく働けるところで働くということで、雇用の受け皿になっていると業界としてお考えになっているのか、印象だけでもお聞かせいただきたいと思います。
それからもう一つは、意見ですけれども、先程小島委員も言ったように、入札などのところで、特に公共調達の場合、人件費が物件費として扱われているというのは基本的にかなり問題が多いと私たちも思っております。公共調達の発注費の中に当然必要経費として雇用保険料なり社会保険料を含めて計算すべきというのが筋であると思いますが、そういう考え方でよろしいでしょうか。
○遠藤部会長 それでは、お願いします。
○全国ビルメンテナンス協会 今のまさに私どもが一番悩んでいる人件費を物品費と同じ扱いというところで、一般競争という表現になっておりまして、1円入札でも現実にはいいという会計法、一定の額でございますが、そういった法的な形で出ておるものですから、私どもとしては大変憂慮しているところがございます。
それから、最初の御質問でございますが、確かに、今、御指摘のような調整している方もおられます。それともう一つは、やはり生きがいということで、働くことで健康も維持できるというような方も中にはおられまして、私どもの会社の例で言いますと、65歳が定年制なのですが、本人がお元気であれば、健康診断の結果が通れば、70歳までは雇用するというような企業もございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
それでは、予定していた時間にほぼなりましたので、これをもちまして全国ビルメンテナンス協会からのヒアリングを終了したいと思います。どうもありがとうございました。
○遠藤部会長 それでは引き続きまして、日本在宅介護協会からのヒアリングを行いたいと思います。
同会からの御出席者を御紹介いたします。本日お越しいただきましたのは、同会労務委員会の大野哲義委員、海瀬光雄委員のお二方です。どうぞよろしくお願いします。
それでは、先程と同じように、5分程で御説明いただきまして、その後、質疑応答と考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○日本在宅介護協会 御紹介いただきました、社団法人日本在宅介護協会の労務委員をしております大野と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
お手元にございます回答書に基づいて御説明させていただきますが、基本的に、私どもは厚生年金の適用拡大には反対したいと思っております。と申しますのは、私どもで働いてくださっている方々そのものは、回答書にも書いてございますとおり、ほとんどが第3号被保険者でございまして、基本的に、今回の目的の健康保険のセーフティネットに関しましては全く対応がないのではないかというような考え方も持っております。
それと同時に、これは私見でございますが、9万8,000円という標準報酬額を満たさない額での年金加入が、その方々の老後の保障というのは果たしてあり得るだろうかということから始まりまして対応させていただいたということでございます。
パート労働者に対する適用拡大の必要性については、先程申しましたように、ないということが私どもの判断でございます。
続きまして、被用者には被用者にふさわしい年金、医療の話に関しましても、いろんな問題点がございます。当協会もそれらの方々同様に考えるということでございます。
それと同時に、先程冒頭で申しましたように、医療保険については、第3号被保険者の方がほとんどでございますので、働き方により扶養の範囲を超える方には、当然のことながら、社会保険に入っていただいているというのが実態でございます。
3番目も、質問と同様の認識でございます。
続きまして、「社会保険制度における、働かない方が有利になるというような壁を除去し云々」の話でございますが、現実問題、103万円枠、あるいは130万円枠ということで、先程申しましたように、ほとんどが第3号被保険者のパート労働者でございますので、年末になると就業調整などでヘルパーさんの雇用が大変だという実態も、これは中小の事業者でございますが、あると思っております。
申し遅れましたけれども、日本在宅介護協会そのものは、お手元の資料にもございますとおり、昭和63年に全国入浴福祉事業協議会ということで、当時の措置の時代に市町村等から行政受託をするがために立ち上げた団体でございまして、その後、訪問介護等も全国訪問介護事業協議会として立ち上がりましたが、訪問介護等は、御承知のとおり、ほとんど行政の直営でやられていたというようなこと、あるいは社会福祉協議会等でやられていたということがございます。その後、2000年のゴールドプランへの対応、介護保険ができるということから始まりまして、平成10年暮れに両協議会が大同団結して私たちの協会ができてきたということでございます。
ちなみに、資料の年数は古いのですけれども、高齢者介護分野で働いている方々が約130万人という統計がございますが、その中で約4%が私どもの協会に所属している従事者だと認識しております。御承知のとおり、この業界は、NPOから始まりまして、訪問介護ですと、人員基準を満たすだけの人員があればすぐ立ち上げられるわけでございますので、本当に個人事業主と変わらないような法人から、果ては3万人も擁する規模の会社もあるということでございます。ちなみに、私どもの協会は、資本規模的には大きな団体で、先程も申しましたように、約5万人の従事者がいるというような団体でございます。
その中で、私どもの会社そのものは小さい会社ではございますので、先程の(4)の、年末近くには就業調整により、非常に労働力供給が大変だという実態がございます。
続きまして、この基準額のことでございますが、様々な観点から御検討いただくことをお願いしたいということです。これは私どもも検討したのですが、賛成・反対意見がございまして、130万円枠がいつも気になって、仕事ができないという人を抱える事業者は、いっそのこと撤廃してもらいたいであるとか、あるいは逆に、30時間未満であっても時給が高いパート労働者を確保したい方々は、もっと基準を上げてもらいたいであるとか、そのような話もいろいろとございます。
その次は、業種により負担料率が異なるのは致し方ないということ。
続きまして、質問2のパート労働者の就業実態・雇用管理の実態についてでございますが、私どもとしては、資料を持ち合わせていないものですから、介護労働安定センターによる調査資料を最終頁に掲載しております。
次に、処遇面での差があるかということですけれども、そんなにはないというのが実態でございます。
次に、「生計の中心ではなく」の話がございますが、これも調査データがございませんので不明ですけれども、訪問介護のパート労働だけでは生計の中心とするほどの収入が得られないだろうと思っております。したがいまして、ほぼ100%補助的な役割であろうと思います。回答書の8ページ目を見ていただきますと、生計維持者の割合というところがございまして、訪問介護員の約57%が自分以外が生計を維持しているということで回答しているとおり、そういったことで、生計の中心者ではないという形があろうかと思っております。
続きまして、(4)は回答のとおりでございます。
(5)ですけれども、よく意味がわかりませんが、回答書に「そのような雇用の管理分けは行っているのでしょうか?」と書いてございますが、これは多分、時給額が明らかに違うような、社会保険料を差し引いたような給料体系だとかそういったことがあるのかと思いますけれども、その辺りについては把握していないというのが実態でございます。
先程から何回も申しておりますけれども、大小の事業者がございまして、その辺りの形態についてはなかなか把握できない。ただ、来年度の介護保険法改正に伴うところの労基の立ち入りですとかそういったこともございますので、その辺りについては相当我々の業界そのものはコンプライアンスされているのだろうというような形でございます。
後は、時間がございませんのでお目を通していただければと思っておりますが、先程、ビルメンテナンス協会さんのお話がございましたが、私どもは、介護報酬がもとの企業でございますので、その中においての対応ということで、ビルメンテナンス協会さんのように、入札で1円であるとか、人件費がモノのように扱われていることはございません。今回も介護保険給付費分科会等で検討いただいておりますけれども、そういった中で、そこまでのひどいことではございませんが、今は、やりくりをしながら訪問介護員の調整をしている。はっきり言いますと、幾ら働いていただいても結構でございますというのが今の実態でございますから、4分の3要件である30時間から20時間に抑えるような形での対応はないと考えさせていただいております。
以上です。
○遠藤部会長 どうもありがとうございました。それでは、質疑応答に移ります。
では、佐藤代理、どうぞ。
○佐藤部会長代理 質問が2つあります。
1つは、資料4-2の後ろの方で、もし適用拡大したら事務が増えるというお話ですけれども、雇用保険については、20時間以上に適用拡大した際に。事務手続をどう調整するかということがあったと思うのですけれども、実際どの程度増えたのかということ。
もう1つは、先程の介護報酬の話ですけれども、訪問介護でサービス提供するときに、社会保険に適用されている人がサービス提供しても、短時間労働者の人がサービス提供しても、介護報酬は一緒ですね。介護報酬の算定のときに、社会・労働保険料負担分がきちんと計算されているとすれば、報酬としては、短時間労働者の人の部分についても、社会労・働保険料負担分が入っているわけですね。ですから、負担増というのは逆で、今までは、そこの部分は経営側がプラスになっているという議論も成り立ってしまうのですが、その辺りはどうお考えでしょうか。もともと算定がおかしいという議論はあると思うのですよ。
○日本在宅介護協会 非常に厳しいご指摘ですけれども、他の産業と比較しまして、月給ベースでいきますと10万円程度低いということもございまして、働き手がいないということと同時に、社会貢献というようなことで、第3号被保険者の方々がこの業界に参画していただいているということが大きな原因でございまして、それを正社員ですべてやっていくということになってきますと、今の報酬では、とてもではないですけれども、入っていたとしても全く無理でございますので、その辺りは企業努力として、第3号被保険者の方々に働いていただいているということと同時に、もう一点、社会貢献として、介護保険が始まった当時は、非常に主婦層が多かったのですけれども、現在になってきますと、現場の厳しさということもわかってきまして、募集に対して応募が少ないというような実態が浮かび上がっているというのが事実だと思います。
先程も言いましたけれども、介護保険の中において、訪問介護員だけではなく、他の様々な業態がございますので、その中には、すべて正社員雇用でやっているという職種もございますし、それと同時に、パート労働者に関しましては、例えば看護師さんのパート労働者の場合は1,600円から2,000円を超えるような時給形態ということもございますので、果たして介護報酬だけの対応で足りるのかということも我々は憂慮しているところでございますが、いずれにしましても、その辺りにつきましては、介護保険給付費分科会で検討していただいているというのが実態でございます。
それと雇用保険に関しましては、エビデンスがあまりなく申し訳ないですけれども、私どもの会社の実例を話させていただくと、私どもの会社は、先程言いましたように、大手の会社ではないのですけれども、273名の全職員の中に社会保険加入者が170名おり、うちパート労働者が64名です。社会保険未加入者が103名おりますが、そのうち雇用保険加入者が16名ということでございます。ですから、その16名が厚生年金の適用基準が20時間以上となった場合に対象になるのだろうなという話でございますが、ただ、この人たちは、目先の給料が欲しいので、労働保険も入りたくないというような方を、会社としてのコンプライアンス、法令遵守の観点から強制的に加入しているというのが実態でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。他にございますか。
佐藤部会長代理、今のご回答でよろしいですか。
○佐藤部会長代理 前半の話ですと、現状の介護報酬で経営を成り立たせるためには、社会労働保険に入らないような短時間労働者の人がいないと成り立たないという趣旨でしょうか。
○日本在宅介護協会 はい、そのとおりでございます。
○遠藤部会長 他に御意見ございますか。
中島委員、どうぞ。
○中島委員 現在の介護報酬の中に、人件費を積算するときに社会保険料という考え方がそもそも入っていないのであれば、今のようなお考えもあると思うのですけれども、仮に入っているとして、介護業界の場合は常勤換算という方法をとっているので、その影響が出ているとも思うのですが、いかがでしょうか。
それからもう一つ、3ページのところで、先程、ほぼ100%補助的な役割の方が働いていると書いてございましたけれども、先程、母子寡婦関係の協会の方から、シングルマザーの方がかなり介護業界で働いていらっしゃるという状況を報告いただきました。その報告を踏まえると、このように断言してしまうことが適当かと感じています。
労働力不足が問題となっている介護業界では、長時間働いていただくということは歓迎すべきであり、むしろできるだけ長く働く環境をつくった方が人は求めやすいのではないかと率直に思うのですけれどもいかがでしょうか。
○日本在宅介護協会 シングルマザーについては、私どもの業界でも働いていただいておりますが、シングルマザーの方々に関しましては、それぞれのハローワークの方から助成金であるとかいろんな形がございまして、その方たちには給料を少し高くして働いていただいているというのも実態でございます。
ただ、先程から何回も申しておりますけれども、社会貢献というような動機から働いていただいたということがございまして、なかなか産業になり得てないというのが実態でございます。
私どもはある程度の資本力を持ってそれぞれの仕事をやっておるわけでございますが、先程言いましたように、小さな事業所という形になりますと、お客様のニーズにも合うわけですね。ちょっとこんなことやってよという形で対応したり、あるいは、本当に近くで地域密着というような形でやっていますから、そういった面では、シングルマザーの方々も、ちょっと子どもがぐあい悪いから行けないであるとか、そういう形で自由な対応になっています。
もともと訪問介護の事業所は、詳細にはわからないですけれども、登録制度みたいな形がございまして、介護員の自由な時間、要は、会社で所定労働時間の定めのある中での労働ではなく、本人が自由な時間、言ってみれば、そのときそのときの労働形態があるということも実態でございますので、働いてくださる人の自由裁量が結構きいている事業だとも思っております。
○遠藤部会長 もう一つ、常勤換算についてのお話があったかと思いますけれども、中島委員、いかがですか。今の御回答だけでよろしゅうございますか。
○中島委員 常勤換算の影響が特に保険料算定などにマイナスの影響を出しているとか、そういうことはありますか。
○日本在宅介護協会 それはないと思います。そもそも、本当はたくさん働きたいのですけれども、働いたところでもらえるサラリーの上限自体が非常に業界で低い水準になっているというところがあるので、主として生計を保つというところまでの働きとして期待ができない。そうなると、短時間労働で、各種の保険に入らないで手取りだけ多くしようと、そういう形態の働き方が非常に多い業種であるということは言えると思います。
介護保険における人件費の換算の部分については、入っている入ってないの議論というのはここではするべきではありませんので、どうかわかりませんけれども、少なくとも利益の中からその部分を会社が負担しなければいけない、今の介護保険の中で事業を営んでいる業者としては、非常に厳しい状況であるということは事実であると思います。
○遠藤部会長 ありがとうございました。まだ御意見あるかと思いますけれども。
小島委員、お願いします。
○小島委員 資料の後ろから2枚目の8ページのデータで、一番下の「生計維持者の割合(労働者回答)」についてです。全体では、自分が生計維持として答えている人が36.2%、折半、いわば夫と大体同じぐらいの賃金を得ているという方が12.9%、合わせると約5割との記載があります。ということは、自分の生計を維持するために主体的に働いて収入を得ているという人たちが半分いるということであり、これは大きな割合だと思います。一番初めに、主婦が主体なので、第3号被保険者がほとんどだと言われましたが、この実態から見るとそれは違うのではないかと私は思います。これについてはどうお考ですか。
もう一つは、介護職員の費用は、介護保険の介護報酬で賄われていますので、社会保険、介護保険を支えているのは誰かといえば、社会保険料を払っている人たちです。よって、今後、介護報酬の改善や介護職員の処遇改善を図っていくためには、介護費用全体を増やしていくことが必要です。そのためには、介護保険を含む社会保険の支え手を増やすということも必要だと思います。まさに社会保険を社会全体で支えるということだと思います。そういう観点から、支え手を増やすということで、今回議論されている適用拡大についても、介護保険制度に依存している介護業界として本来は進めるべきではないかと思います。この点についてはどういうお考えですか。
○遠藤部会長 では、2つの質問についてお願いします。
○日本在宅介護協会 折半も入れて約50%だろうということでございますが、これは確かにそのとおりでございまして、私どもの会社におきましても、夫婦共稼ぎで働いていただいている方々については、社会保険に入って働いていただいているという方々がほとんどでございます。ですから、私どもの業界に限らず、御主人が特別養護老人ホームで働いて、奥様が普通の在宅介護の会社にいらっしゃるという形で、両方とも正職員という方もいらっしゃいますので、必ずしも片方が家計の主体ではないという形の回答だと認識しております。
○日本在宅介護協会 それから2番目の回答ですけれども、社会保険に適用して将来に備える必要があるのではないかと、介護業界の働く者としても、通常の労働者と同じようなことが必要なのではないかという御趣旨だと思いますけれども、実態として、介護業界で働く人の非正規社員率というのが非常に高く、約50%以上を非正規の社員で占めている。そのうちの90%ぐらいが女性であるという事実。そのうちの短時間労働者が約6割を占めているという事実からすると、旦那さんがいるもとの中でご自分も生計の支えになろうとして働いている方が非常に多い。要は、自分の月給の中で生計に使う金額をいかに保とうかというレベルで働かれている方が多いのが実態ではないかと思います。
そういうことからすると、社会保険の適用による保険料の自己負担の額が影響する部分として、雇用保険のときも、勿論そういうことがあったわけですけれども、後から声が挙がって、保険に入りたくない、何とか入れないでほしい、手取りが減っていく、そのような状態が増えていくだろうと、そういう声が大きくなるであろうということだと思います。
○小島委員 私が質問したのは、介護事業者というのは介護保険によってで経営が成り立っている。その介護保険を支える「支え手」である保険料負担者が減っていくと、介護報酬にも回ってこない。そのため、介護保険の保険料を負担する支え手を増やすということが必要だという観点から、社会保険の適用拡大が必要であり、その点について、業界として異論を唱えるだけでいいのか、そのことについて、どう考えておられているのかということです。
○日本在宅介護協会 よくわかります。おっしゃるとおりだと思いますが、ただ、基本的に、なぜ反対なのかということについては、厚生年金そのものが将来の保障という形になったときに、9万8,000円の標準報酬枠の人たち、それ以下の人たちを全て被保険者にしていって果たして本当に老後の保障はできるのだろうかという、これは私見でございますが、考え方としては、小島委員のおっしゃっているとおり、我々はあくまでも制度の中のビジネスであり、その財源の形の中にあるわけですから、社会保険料を負担していただいての話ですから、根本的な考えは同じでございます。ですから、基本的には、国民年金の60数%の収納率を100%にしていただきたいというのが私の個人的な意見です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、時間になりましたので、これにて日本在宅介護協会からのヒアリングを終了したいと思います。本日は、お忙しい中、ありがとうございました。
○遠藤部会長 引き続きまして、全日本自治団体労働組合からのヒアリングを行います。
同組合からの御出席者を御紹介いたします。本日お越しいただきましたのは、同組合の社会福祉評議会の小山政男委員です。どうぞよろしくお願いいたします。
○全日本自治団体労働組合 御紹介いただきました、全日本自治団体労働組合の社会福祉評議会で委員をやっております小山と申します。これまで、介護保険の関係の様々な団体及び労働組合の仕事を担当してきております。
○遠藤部会長 他の団体と同じように、大体5分ぐらいを目途に御説明をお願いできればと思います。
○全日本自治団体労働組合 それでは、回答書に沿ってお話をさせていただきたいと思います。時間が短いので、全部については、省略をさせていただきますので、よろしくお願いします。
まず最初に、私どもとしては、パート労働者を含む社会保険の適用拡大については是非必要だという立場から御意見を申し上げたいと思います。基本的には、すべての雇用労働者に社会保険を適用することが必要であるということで、介護保険業界では、制度発足以降、小規模事業者が参入し、現在、今日お手元にお出ししました平成22年度の介護労働実態調査の報告の中でも、特に在宅の訪問系と施設系につきましては90%以上の事業者が49名以下というデータも出ております。
しかし、現実には、その中で働く労働者は様々ではありますけれども、少なくとも現在適用をしなければいけない正社員、あるいは常勤労働者についても、全員が適用されていないということがデータでは明らかになっております。
詳細なデータとしては出ておりませんが、制度発足以来、正社員と呼ばれる人たちの社会保険適用率が90%、そして非正社員と呼ばれる方々のうち10%が常勤と同じ35時間以上の労働に従事しているというデータが出ております。そういう状況ですから、是非、正規、非正規、短時間を問わず、社会保険適用を含む処遇の面での均等を保障していくためにも適用拡大は必要だと考えております。
それから(2)の年金についてですが、これは、私ども、実際に事業をやっている中で、今の高齢者の方で、特に国民年金の適用で暮らしている方々が、現実には介護保険の1割負担も十分払えないで利用を控えるような状況が生まれていることもありますので、働いた被用者である方については、是非社会保険の適用をしていただきたいということと、それから介護保険の業界は他業種からの転職が66%と非常に高い比率になっております。特にリーマン・ショック以降、ハローワーク等からの紹介で来られる方は、ほとんどが他業種では常勤労働者で働いていた方が転職してきておりますが、残念ながら、介護業界に転職して来たときには、社会保険適用に全てなるかというと必ずしもそうではないというのが実情としてあることを是非御理解いただきたいと思います。
医療保険につきましては、これは今、若い世代が人材不足であるわけですが、特に女性労働者が多い中で、出産や育児休業に伴う休職はかなり頻繁にあるわけです。しかし、健康保険に入っていないということになれば収入の道は断たれたままになりますので、そこは雇用の制度的保障と所得保障の面では、出産の補助金であるとか、傷病手当金、あるいは、これは労働保険ですが、育児休業給付金等がきちんとされていないと、一旦職を離れて復職することが難しいという現状を改善しなければいけないだろうと思います。
それから就業調整の問題ですが、これは先程の日本在宅介護協会の方も言っていらっしゃいましたが、この制度が130万円、あるいは103万円ということで、毎年12月、特に訪問介護の職場は瞬間的な人手不足に陥ります。こうした、制度によってサービスの提供量が減少するような事態というのはあってはならないことだろうと思いますので、是非この点について改善が必要だろうと思っております。
それから、業種によって異ならない、公平なものにするべきという考え方については、基本的に賛成しております。
続きまして、質問2の項目の方ですが、これはお手元の資料では十分結果が出ていない部分で申し訳ないのですが、特に(2)のところ、労働時間の長いパート労働者、あるいは短いパート労働者とで職務内容や人材活用の仕組み、処遇の面で違いがあるかということです。詳細な資料はございませんが、1点、いわゆる人材活用や教育面についての統計を調べてみましたけれども、平成22年の実態調査の中でも、77%の事業主が、正規、非正規、短時間に関わりなく教育訓練の機会を与えているという統計が出ております。平成20年の実態調査の時にはこれも77%という非常に高い率で、雇用形態にかかわらず、教育訓練の機会を与えるという資料が出ております。
これは介護労働というものが持っている性格によると思いますが、現場で働いている職員にとってみれば、利用者に対する様々なサービスの中で、処遇やサービス内容の質の違いが出たり、あるいは不幸にしていろいろな事故が起こることがままあるわけですが、そうしたことを避けるためにも、すべての働く職員について、均等な労働の質、高い労働の質を保つような努力を事業者としてはやってきているのではないかと考えられると思います。
それと、(4)のところですが、就労時間が正社員の4分の3以上に該当しないよう就労調整をするのは、先程も言ったとおりで、現場ではサービスの低下をもたらします。それから適用拡大による雇用、企業への影響ですけれども、現場的に言えば、社会保険適用を望む労働者は特に若い層と独身の40代、50代の方が多くいるのではないかと思います。実際に働く中では、40代、50代の方が介護労働では訪問や在宅の主力になっておりますので、その意味で、社会保険の適用によって生活を安定させていくことが必要だろうということは考えられるところであります。
それから事務負担の問題ですが、介護保険の制度によれば、すべての事業所に職員の配置基準というのが定められております。それによれば、どんな小さい事業所でも、管理者は常勤者を設置することが義務づけられておりますし、一定の事業で言えば、常勤者の比率を高めることによって介護報酬の加算を受けとることができるというような制度も今は多くありますので、事務負担の面で全く影響がないということにはならないと思いますが、先程言いましたように、事業主の多くがかなり小規模でありますので、率直にいって、多くの小さな事業所では事務を担当する専任の職員を置けるような状況ではございません。ほとんど管理者が同時にやっているというのが実情ですので、率直に申し上げて、社会保険等の細かい事務について負担になっているのは事実だとお考えいただきたいと思います。
特に今年のように、3月に健康保険料の料率が変わり、9月に、毎年の調査で個々人の調整を行い、そして10月には国民年金の適用率もまた変わるということになれば、それはそれぞれの時点で全部計算し直さなければいけませんので、そういう負担が大変であることは事実だと思いますが、しかし、それで事業に影響が出るということはないのではないかと思っております。
それから(6)、6ページのところの、適用拡大を実施した場合に、個別のパート労働者の希望にかかわらず、労働時間を抑制する可能性、これはもうほとんどないと思います。今の介護の現場は大変人手不足ですので、賃金を下げたり、あるいは労働時間を抑えたりということになれば、ほとんど働く人がいなくなるようなことが現実には起きるわけです。社会保険の加入率も、平成12年のときには、先程言いましたように、正社員が61.9%、非正規は11.2%なわけです。平成19年でも、これは本当に正社員の率が変わった分だけ加入率が変わったということですので、実態としては余り変わっていないということですので、この点については改善が必要かと思います。
それからパート労働者の人数を減らしたり派遣や業務請負にすると指摘がありますが、これも考えられない。人数を減らせばサービス量が減るわけですから、収入が減るわけです。それから派遣労働者は通常の短時間労働者よりもはるかに個別の1時間単価は高いので、それをあえて採用することはないと思います。業務請負は法制度上できません。
それから適用拡大の負担増に対応するために雇用管理が複雑になるようなことが起こるかというと、それはないと思います。むしろサービスの中身から言えば、頻繁なサービス提供職員の交代というのは、利用者にとって非常に不評を買うことでありますから、サービスの質の低下と評価をされますので、逆に、そうしたことをやれば事業主にとっては事業上マイナスになると考えられると思います。
それと、(9)の適用拡大をした場合の負担をどうするかということですが、先程もお話がありましたように、9割以上は公定価格です。若干自費でいただける分もありますが、これも全部政省令細則で決まっておりますので、この部分で大きな収益を得るということは、ほとんど収益上ありません。そういう意味では、参考資料でお付けしましたが、厚生労働省の省令の中で、参考に勤務表を出しております小規模多機能事業所の運営基準の中の人員に関する基準というのがあると思います。波線を引いた部分だけを読んでいただくと何が書いてあるかわかると思います。ここで書いてあるように、員数は全部決まっている。これは最低基準で決まっておりますので、これを欠くようなことになれば、逆に、ペナルティで介護報酬を3割返戻しなければいけないというような罰則規定もありますので、人員に対してはきちんと採用して対応するということになるかと思います。
それから今後の保険料負担増加に対する対応ですが、介護事業は対人サービスであります。したがって、すべての介護労働者のスキルが教育・訓練により高い水準で維持されることがよいサービスとなると思います。その意味で、運営基準に定められた職員の配置基準を確保して、質のよいサービスを効率的にできる優秀な人材を育てることが必須だと思いますので、そうした中で事業拡大をやって負担を吸収するという以外に、介護保険事業では対応する方法はないのではないかと考えております。
そしてもう一つ、質問4のところにかかわりますが、特にこの間、制度改正で24時間365日の生活を支えるということが、今、制度の理念として言われております。そうしますと、かつて措置の時代は、8時間労働を基本にして、そのことで仕事を組み立てるということがありましたので、在宅サービスであろうと、9時~5時までしかサービスを受けられない施設においては、特別養護老人ホームで4時に夕食が出るというような時代があったわけですね。これを大幅に変えて、生活に即したサービスをやるということになれば、8時間労働制だけで職員全体でサービスを支えることはできないわけですから、当然、週4日、週3日労働の人たちも、サービスを担う主要な担い手になっているのは事実です。そのことについて是非理解をしていただいて、社会保険適用の拡大をお願いしたいと思います。
あと、(2)のところは、先程申し上げた趣旨と同じですので、割愛いたします。
以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
それでは、質疑応答を行いたいと思いますが、いかがでしょうか。
貝谷委員、どうぞ。
○貝谷委員 2点、お伺いいたします。
1点目は、今、御説明の資料の3ページに、(5)とございまして、例の130万円の基準の見直しについてはということで、ここでは見直すべきだとの記載がございます。これは具体的に、引き下げるという趣旨で理解していいのかどうかという点が1点目でございます。
それから2点目は、御説明いただいたお話をお聞きしますと、介護分野のお話でしたが、お立場を拝見しますと、自治団体労働組合という肩書でいらっしゃっていますけれども、この辺りがどういう関係なのか。今のお話というのは、この自治団体労働組合の中のある部分的なお話なのか、あるいは自治団体労働組合全体としてお聞きしたらいいのか、自治団体というのは公務員系の団体かなと思いますが、その辺りの関係性をご説明いただきたいと思います。
○遠藤部会長 それでは、以上2つ、よろしくお願いします。
○全日本自治団体労働組合 1点目については、引き下げるということで御理解いただいていいと思います。
2点目についてですが、先程手短にお話ししましたが、自治労は基本的に自治体の職員の構成団体ですが、この十数年、自治体関連の民間の職場の職員の人たちの組合も増えております。特に介護保険以降、私どもも、措置から介護保険になって、旧来、自治体と自治体関連でやっていた介護の事業が民間に全部移行しております。その職場を担当する職員として、介護保険制度と介護労働制度の組織化をやってきたという立場で、ここで御説明させていただいているということです。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
貝谷委員、どうぞ。
○貝谷委員 そうしますと、自治団体労働組合の介護分野としてのお考えだと、こういう受けとめ方でいいのでしょうか。あるいは、他の分野にもこの問題が波及するということが、自治団体労働組合の中にお有りなのか。あるいは、事実上この部分の対応というのが自治団体労働組合の中でのほとんどの部分なのか。全体の組織の中で、今、御説明されたものがどのぐらいの中でのお話なのかということをお聞きしたいと思います。
○全日本自治団体労働組合 介護保険といいますか、介護の部分の担い手は、今、ほとんど民間になっております。そこでの在りようについての意見ということで御理解いただきたいと思います。公務員ということになりますと少し制度が違いますし、全体的な条件的にも他のものもあるかと思いますので。
○遠藤部会長 ありがとうございました。他に御意見、御質問ございますか。
小島委員、どうぞ。
○小島委員 基本的な考え方は私どもと同じだと理解しております。先程の日本在宅介護協会の方のお話ですと、基本的には社会保険の適用拡大については反対であるとのことでした。しかし、お話を伺ってみると、絶対反対というわけではないということでした。先程の日本在宅介護協会のお話を伺っていて、感想と言いますか、どう受けとめられたかについて、お考えがあればお伺いしたいと思います。
○遠藤部会長 よろしいですか。
○全日本自治団体労働組合 小規模の事業所の実情は先程の日本在宅介護協会の方のお話でもあったと思いますが、ただ、私どもとしては、大きくは県の社会福祉事業団とか、あるいは小さいところは訪問介護の事業所も含めてですが、介護の事業所、介護の業界には、今ここで自分たちの生活を支えようという人たちがたくさん入っていらっしゃるわけです。今回の資料の最後の方にも調査の結果が出ておりますけれども、なぜ介護の職場に来たのかということで統計が出ているところでは、40%以上の方が、働きがいのある職場だとお考えになって来ているわけですし、そこで生計を立てるということをお考えで多くの方が働いていると私どもは認識しておりますので、その点は若干、状況に対する見方が違うのかなとは思いますが、そういう点での全体的な雇用条件の改善や、社会制度として社会保険をともに支える制度としては、やはり皆さんで支えていくための仕組みは是非つくっていただきたいと思っております。
○遠藤部会長 ありがとうございます。他にございますか。
中島委員、どうぞ。
○中島委員 先程、リーマン・ショック以降、転職組の方が参入されてきているという御発言がありましたけれども、転職した後の年金受給権も含めた将来の通算のことをおっしゃっられたのではないかと思うのですけれども、そこをもう少し詳しく教えていただきたいということ。
それから、私も実感として、介護業界は、今、若い方が非常に増えていると思います。しかし、処遇や社会保険がきちんとしていないので辞めてしまう。よく若い男性の寿退社ということを介護業界ではおっしゃいますけれども、そういう実態がどのぐらいあるのかということを、御承知の範囲でお聞かせいただきたいと思います。
それからもう一つ、この訪問介護サービスというのは、基本的に利用者の方と1対1で対応していくわけですから、サービスの質なり労働者の質というのは、正職員であれ、非正規の方であれ、基本的に一律でないと事業所としてはサービスの質が保たれないということになると思います。その点について、どのような御苦労といいますか工夫をされているのかをお聞かせください。先程は研修のお話でしたけれども、やはり長く働いていただくというのが一番の解決策なのか、他に何か方法があるのか教えていただければと思います。
○遠藤部会長 それでは、以上3つ、よろしくお願いします。
○全日本自治団体労働組合 まず、リーマン・ショック以降の転職の話ですが、私ども、労働組合の社会貢献でNPO法人をつくって介護保険事業もやっておりますけれども、この2年くらい非常に特徴的なことは、政府の政策もありますから、解雇された、あるいは倒産して転職されている方が非常に多いわけですね。しかし、その後、介護業界では、正規職で無資格の方がいきなり常勤になるということは非常に難しい状況がありますので、事業の中ではやはり2級以上でないと訪問介護は働くことはできませんし、施設の中でも、やはり介護福祉士ないしは2級以上のヘルパーを優先的に採用されるという状況がありますから、そうしますと、その後、社会保険に入れず、結果的に要件を満たさないという状況も、特に40代、50代の方には生じてきているということがあるかと思います。
先日も、面接をした64歳の方ですが、あと5か月社会保険適用すれば条件を満たせるというお話をされている方もいらっしゃいましたけれども、もう既に30年、40年働いている方で、介護業界の中ではそういうことも稀にあるということでございます。
それから若い人が増えているというのは、専門学校卒や大学卒で多くの方が来ていらっしゃいます。ただ、先程も申し上げましたけれども、賃金の条件としては他業種に比べてかなり低いですし、特に今、若い人たちの間では、共稼ぎでやったにしても、介護の職場では、資格を持っているから介護福祉士で常勤職を得られても、連れ合いの方は倒産や離職が重なって非常勤職でいるという方もいらっしゃいます。そうすると、社会保険適用を受けない場合には、主たる生計の維持者ないしは共同の維持者が、一方が無収入になるということはなかなか、それまでの生活が維持できません。介護以外の高い賃金の職に移るか、でなければ、私どもの職場では、4年連続で産休、育休制度の適用をして職場に1年後戻ってくる職員が今おりますけれども、そうしたことがないとやはり離職せざるを得ないという状況があるのではないかと思っております。
それから訪問サービスですが、これは1対1でやるのが基本です。それで、先程も教育・訓練のところは一つのデータとして申し上げましたけれども、実際は教育・訓練といっても、個別の現場でのOJTがかなり役割を果たしますので、残念ながら、介護の業界では、急激に労働者が増加したこともありまして、それを担う担い手を育て切れていないのではないかというのが率直な感想です。
私どもも、昨年4月、全く他業種から無資格の方を4人採用しましたけれども、全員一人、一人にリーダーをつけて、1年かけて職員として育てていくということをやって、初めて職員の安定的な確保ができていると思いますので、介護業界は小規模の事業所が多いだけに、そうした教育・訓練についても社会的な支えが必要だろうというのが今の実感でございます。
○遠藤部会長 どうもありがとうございます。
大体予定した時間になりましたので、よろしゅうございますか。
それでは、これにて全日本自治団体労働組合からのヒアリングを終了させていただきたいと思います。小山様におかれましては、本日、お忙しい中どうもありがとうございました。
それでは、これにて本日のヒアリングを終了いたしたいと思います。お越しいただきました団体の皆様、改めてお礼申し上げます。本当にありがとうございました。
さて、次回の日程等につきまして、事務局から連絡ありますか。
○藤原年金局総務課長 ありがとうございました。
次回第7回の開催日時ですけれども、11月9日水曜日の10時からを予定しております。詳細につきましては、追って御連絡を申し上げたいと思います。
○遠藤部会長 よろしくお願いいたします。内容につきましては、また事務局と相談いたしまして、事前に皆様に御連絡差し上げたいと思いますので、よろしくお願いします。
では、これにて本日の審議は終了いたします。御多忙の折、どうもありがとうございました。
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