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2013年11月29日 第22回労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会港湾労働専門委員会

職業安定局建設・港湾対策室

○日時

平成25年11月29日(金)13:00~


○場所

中央労働委員会会館205会議室


○出席者

公益代表

鎌田座長、内藤委員、渡邉委員

労働者代表

玉田委員、西川委員

使用者代表

堺沢委員、鶴岡委員、花島委員

事務局

内田高齢・障害者雇用対策部長、上田建設・港湾対策室長、百崎建設・港湾対策室長補佐

○議題

新たな港湾雇用安定等計画の策定について

○議事

○鎌田座長 第 22 回労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会港湾労働専門委員会を開催いたします。開催に当たり、高齢・障害者雇用対策部長の内田さんより、一言御挨拶をお願いいたします。

○高齢・障害者雇用対策部長 高齢・障害者雇用対策部長の内田でございます。本日はお忙しい中御参集いただきまして、本当にありがとうございます。今週の月曜日に続いてということで、短期間に 2 回ということで、大変恐縮ではございますけれども、本日も来年度からの新たな港湾雇用安定等計画の策定について御議論いただきたいと思います。委員の皆様の御議論を踏まえて、報告書 ( ) と新計画 ( ) を取りまとめる必要がございます。前回御議論いただいた項目はもとより、前回御議論いただけなかった部分も含めまして、是非闊達な御議論をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○鎌田座長 委員の出欠状況を事務局から報告をお願いします。

○建設・港湾対策室長補佐 本日の委員の出欠状況の報告をいたします。本日は松永委員が御都合により欠席です。

○鎌田座長 議事に入ります。本日は議事次第にあるとおり、議題は 1 つです。前回からの継続で、「新たな港湾雇用安定等計画の策定について」です。事務局から説明をお願いいたします。

○建設・港湾対策室長補佐 資料 1 は専門委員会の委員名簿です。資料 2 は今回新たに策定いただく計画の策定スケジュールです。

 まず資料 3 について説明させていただきます。資料 3 「新たな港湾雇用安定等計画の策定についての検討項目及び意見等 ( ) 」です。この資料については、前回の専門委員会で御議論いただいた御意見について、項目ごとに整理をして作成したものです。本日の御議論の結果と合わせまして、次回予定している 12 月の委員会の際には、当委員会の親委員会である雇用対策基本問題部会への委員会報告としての形を整えまして、御確認いただく予定にしているものです。内容は、前回委員会でお示しした事務局で整理した 5 項目のペーパーに記載していた内容に加え、前回の御議論の部分を追記しているところです。

 資料 4 は、前回委員会終了後に各委員にお渡ししていたところですが、事務局で整理した 5 項目について、計画に反映させるとこのようになるというもので作成したものです。既に御覧いただいているものと思いますが、各項目の考え方に伴い、変更することになる部分、またその他の変更内容として、統計データ、業務統計の最新の数値に置き換えることにより、変更している部分に分け、整理をしているものです。

 資料 4 の修正点について、新旧対照表で説明いたします。修正点は全て赤字で記載していますが、 1 ページについてはいずれも数値の置き換えです。ここで補足させていただきますと、このページの下のほうですが、 ( ) 週休二日制の導入状況の項目があります。ここの数値にある「 87.4 %」と赤で入れていますが、今回の調査の数字と前回の分を見ていただきますと、 87.4 というのは有効回答のみで算出したもので、平成 20 年の前回調査のときは、右側が 79.1 %としておりますが、この項目においては無効回答も含めて、全回答数における割合で表示しておりまして、単純比較はできなくなっております。その点を補足させていただきます。

 数字を同様の表示に置き換えますと、平成 20 年度の 79.1 %という数字が、有効回答で算出すると 89.7 %になります。それと比較しますと、今回の数値のほうが若干小さいという結果になっています。

 また、同じ ( ) の項目ですが、この資料の作成当時には把握できていませんでして、数字は●のパーセントで表示している部分があります。ここについては数字が判明しまして、 85.3 %という数字が入りました。全産業において導入割合は、前回が 87.9 %でしたので、若干下がっている状況であることと、港湾を全産業と比べると上回っている状況です。

 同様に、その下の項目の ( ) の退職金制度の有無の項目についても、●の部分があります。こちらの数字については 75.5 %で、全産業と比較すると、港湾が上回っている状況です。 2 ページは上のほうに赤字が少しあるだけで、これは数値の置き換えです。

3 ページ目もほとんどが数値の置き換えになっていますが、このページの一番下の ( ) 港湾労働者の年齢構成の項目です。こちらについては、冒頭に赤字で文章を入れています。他の項目と並びを取りまして、「 6 大港における港湾労働者の入職率及び離職率は」という表現を書き加えて、平仄を合わせているものです。また、高齢者の割合が減少したことにより、「他産業と比して低い水準」ということで、表現を修正しています。 4 ページの修正点は、いずれも数値の置き換えのみです。

5 ページは御覧いただくと分かると思いますが、数値の置き換えのほかに、事務局で整理した 5 項目のうちの 2 項目めの「人付きリース問題への対応」の部分です。こちらについては、項目を削除したいと提起していますので、ここの部分は削除として入れさせていただいております。

6 ページは、派遣法の正式名称を記載しています。 5 ページで削除した人付きリースの項目で、表現として最初に派遣法の表現が出てきておりました。ここが 2 度目ということで、読み替えで「労働者派遣法」と入れていたところ、前の項目を削除しましたのでここが初出になりますので、正式な法律名、法律番号を記載したところです。ちなみにこれ以後は、派遣法の文言は出てきません。それ以外は、人付きリース問題を削除したことによる項目のずれで、赤字が少し入っています。 7 ページは、人付きリース問題の削除のみです。

8 ページは、一番最初の所は人付きリースの項目を削除したことによる項目のずれで修正をしていて、その下の 4 「港湾労働者の雇用の改善並びに能力の開発及び向上を促進するための方策に関する事項」です。こちらに出てきている最初の表現の修正については、前回の計画時におきました福利厚生に係る研究会を設けて検討を行ったところです。それによって、右の現計画には「検討を行う」という表現がありましたが、今後はその検討を踏まえてということになると考えておりますので、「検討を行う」の表現を修正したところです。

 同じ項目の一番下の、また書きの最後の部分です。事務局で整理した 5 項目のうちの 3 項目目に当たる「斉一化」の部分ですが、「各港湾の実情を勘案し検討を行う」という表現を入れています。

 さらに、このページの一番下の (2) の能力の開発及び向上を促進するための方策のイの国が講ずる措置の部分です。こちらについては、現計画では 1 つの項目で公共訓練施設のこと、また革新荷役機械に係る教育訓練の効果的実施について検討することなどと記載していましたが、今回は項目を 2 つに分けまして、 1 つ目は ( ) として、革新荷役機械に係る教育訓練の効果的実施について検討を受けて実施をするという、事務局で整理した 5 つ目のうちの 4 項目目に当たるガントリークレーンシミュレーターの導入について記載しています。 9 ページの ( ) の項目ですが、こちらは従前から記載していた公共訓練施設に関することなどについて記載しています。

9 ページのロで、港湾労働者雇用安定センターが講ずる措置の部分において、国が講ずる措置の部分と同様に、ガントリークレーンシミュレーターの導入を項目として、新たに書き起こした修正をしています。

10 ページは赤字の部分が 1 か所ありますが、事務局で整理した 5 項目のうちの 5 項目目の「派遣就業の日数上限の緩和」について追記しています。

 以上が変更点の説明ですが、最初に申し上げましたとおり、今、説明させていただいた修正点は事務局で整理した項目を基に修正を加えているもの、また統計データ等のリバイスにより機械的に置き換えたもののみです。本日の委員会における御意見について、これに追加、修正を加えることになるかと思いますので、よろしくお願いいたします。

○鎌田座長 ただいまの御説明を受けまして、前回の委員会において御発言がなかった項目を中心に御議論いただければと思っています。順番で、項目 1 の「直接雇用の日雇労働者問題への対応」について、労働者側及び使用者側から質問、意見等がありましたら、自由に御発言ください。

○玉田委員 人付きリースとの関係もあったと思うのですが、日雇の直接雇用が増えているのは事実です、 5 カ年計画の中で。それなので、ここはより常用化すべきという観点で、何らかの表現で入れたらいいのではないかと思います。いまだ増えているという、業務量が増えれば自ずと増えるのかもしれませんが、それにしても無視できない数字が出ているので、そこの改正の部分は是非何らかの表現で書き込むことをお願いしたいと思います。

○鎌田座長 ほかにございませんでしょうか。

○鶴岡委員 確かに増加しているのですが、 1 地区の問題であり、一方で人付きリースの減少ということもありますので、相対的な比率からいえば、ほかの地区は増えておりません。ということからいっても、文章的に入れることは構わないとは思うのですが、現象的にはそういうことがあるということは御理解いただきたいと思います。

○鎌田座長 今の点について、労働側から何かございますか。

○玉田委員 統計が出ているのは事実で、それはそうだと思うのです。ただ、この場でそれを特化するという議論も何かと思うので、全体としてはどうなっているという表現をすると、今のようになるから、背景にはそういうことがあるということは理解します。

○内藤委員 今の点についてお教えいただきたいのですが、人付きリースとの関係で日雇労働者の増加ということは、逆にいうと人付きリースが非常に問題になったので、それを直用する代わりに、日雇あるいは何らかの形の短期で対応していると理解すればよろしいのでしょうか。

○鶴岡委員 数字を見ていただくと分かるのですが、急激に減少しています。我々も常用化を促しました。なかなかそれが伴わない現状で、一応の対応策として、おそらく日雇という取扱いをしているのだと思います。ですから、これは経緯を見守る必要があると思います。今後の中で、常用化していくという形が望ましいのかなと。

 人付きリースの減少については、基本的に月に 15 日以上就労のある者については常用化してくれということは、私どもからも言いまして、その旨は進めてきたはずなのですが、まだその辺が具体性があるのか、どういう状況かまでは調査しておりません。基本的にはそういう話です。

○内藤委員 よく理解いたしました、ありがとうございました。

○玉田委員 前回の議論を踏まえて、資料 4 で修正をしたらこうなるというものが事務局から出ていますが、人付きリース問題への対応はスパンと抜けるのです。細かくは見ていませんが、全体の中からスッポリ抜けているのです。

 例えば「人付きリースはこのように削減されてきましたから、今後は課題として挙げずに注視する」という表現は、この中のどこかに入っていますか。

○建設・港湾対策室長 それは入っていないです。基本的にこれは次の 5 か年にどういうことに取り組むかを書いているものなので、そこについては前にもお話したように、人付きリースの関係で残っているのは平成 24 年度には 68 台ありますので、それについて取組み、徹底した削減を図っていきます。行政としてはそれに取り組んでいきますが、計画の文書の中にはそういったことについては入れていません。

○玉田委員 そうすると、計画で労使の努力であるとか、いろいろな努力もあってこうなっているという形でも、 5 か年計画の中で「評価する」旨の文言という形では出てこないわけですね。

○建設・港湾対策室長 結果を報告するようなことがないものですから、この委員会の場の中、議事録の中で、こういうことですよと前に結果を報告したとおりなので、記録中には入れて残っていきますが。

○玉田委員 また復活するようになったら、この間はこんなに一生懸命褒めたのに、また出てきてしまったみたいな。

○建設・港湾対策室長補佐 補足です。正に、今こういう御議論があったことと、もう 1 つ今回の人付きリース問題、当然この場で御了承がいただければというのが前提ですが、ここを削除するということになれば親委員会への報告書の中では、これをなぜ削除したのかということも含めて、記載には入ると思いますので、玉田委員からお話があったように、ここの部分は労使の御努力が大きい部分ですので、そういうこともあって結果としてこういう部分が改善されたと。よって、新計画においてはここを削除するというような形での表現にはなるかと思います。ただ、計画の中では触れられませんが、そちらでは書けるかと思います。

○鎌田座長 という取扱いになるようですが、玉田委員よろしいですか。

○玉田委員 はい。

○西川委員 報告書というのは、「削除する」で切ってしまうのですか。

○建設・港湾対策室長 ですから、今お話したようにこういう努力があって、経緯もお話をした上で削除することになったと。

○西川委員 それでも切ってしまうわけですか。

○建設・港湾対策室長 「今後やっていく」と言っている話ですか。

○西川委員 はい。

○建設・港湾対策室長 それも入れることは可能です。

○西川委員 今後、またそういうことが出る懸念は払拭されたわけではないのだから、そういう場合の取っ掛かりとして言える間接的な表現、切るのではなくて「今後注視していく」とか「そうなった場合はどうする」とか、そういうのは盛り込んでいただきたいな。

○建設・港湾対策室長 そこは文章的に工夫して入れさせていただきたいと思います。

○鎌田座長 最終的なまとめの報告案が出る段階では、親委員会に出す文書も一緒に出てくるのですよね。

○建設・港湾対策室長 はい。今回の御議論で改正案と報告書という形で、こういった議論があったということの報告書を一緒に提出させていただきます。

○鎌田座長 そうすると、今の議論がどう反映されているかもチェックできるわけですね。

○建設・港湾対策室長 はい。

○玉田委員 訓練の問題で新たにシュミレーターを入れていただいて、大変有り難いことなのですが、どのような訓練をイメージされているのかを御説明いただければ有り難いと思います。

○建設・港湾対策室長補佐 前にも説明させていただきましたが、現在豊橋にあるセンターでのガントリークレーンの実機が非常に老朽化してきて、何らかの対応が必要ということで今回導入を検討したところです。そうは言いながら、今の実機が使えないわけではありませんので、当面の間は併用した形でやっていきたいと考えております。

 具体的に一番分かりやすいところは、訓練の導入部分において、シミュレーターで行う場合は危険性がないので、まずはそこでやっていただきます。また、豊橋で導入されている実機ですが、 6 大港で使われていたガントリークレーンに比べるとかなり小型の 25 m級です。これとシミュレーターでも 25 m級のシミュレートができますので、まずそれとの比較をして、シミュレーターと実機でどのような違いがあるかを受講生には感じていいただきます。

 それを踏まえて、シミュレーターには別の設定で、例えば 50 m級という大きなガントリークレーンのシミュレートもできるような機能を付加させられますので、 25 m級で実機とガントリークレーンシミュレーターの違いを踏まえた形で、豊橋にはありませんが 50 mのシミュレーターを使っていただいて、そこの感覚をつかんでいただきます。このようなものを基本的には考えております。詳細なカリキュラムは今後安定協会と詰めていく予定です。

○鎌田座長 能力開発向上促進方策に移っているのですが、使用者側からこの点についての御発言はありますか。

○鶴岡委員 実際の機械で 50 m級を入れる予算はあるのですか。

○建設・港湾対策室長 もともと訓練の在り方については国も関与していく整理です。今の実機も国が入れたのではなくて、協会の中でやっていただいたものになっています。ですから、本来は設備についてどこまでできるかという問題は出てきますし、今の予算の厳しい中で実際に確保していくことが難しいこと。そういった中では、シミュレーションというのは訓練の高度化若しくは充実を図っていくためには、機器としてというよりも、安全とか実際にということを考えながら、今回導入を考えているところで、実際には残念ながら実機については御勘弁していただきたいというところです。

○渡邉委員 シミュレーターに関して補足です。私は 20 年以上前から、欧米の港湾関係の荷役会の展示会を 1 人で歩き回っているのですが、欧米ではクレーンのシミュレーターというのは 20 年前から定着していて、官民の至る所で使われています。日本だけがこの普及がなされていなかったというのが奇妙です。

 実機が必要なことは間違いないですので、今のものが壊れたら、官民挙げて作らなければいけないと思うのですが、それまでの間、せっかく導入するので、前回の資料を見させていただくとキャビンの所だけでシミュレーターはできますから、これは豊橋に置いてしまうのですか。

○建設・港湾対策室長 そのつもりです。

○渡邉委員 これだったら 20 フィートの海コンぐらいには入ってしまうので、いろいろな所に出前してあげたほうが、各社ともに豊橋への出張旅費がもったいないと思いますし、現場で訓練したほうがいいと思うので、モバイルになったほうがいいです。

○鶴岡委員 移動できるのですか。

○渡邉委員 動力も大したことはないので。

○建設・港湾対策室長補佐 モバイルの部分に関しては、もともと検討の項目としては入っていました。先生がおっしゃったように、製造元と確認しまして、コンテナの中に実装するようなキット自体もあるという話は聞いております。

 実際の運用に当たってもう 1 つ出てきますのが、そうすると豊橋の人間を外に回さなければいけなくて、豊橋も人員が潤沢に動いている所でもありませんので、検討はしていたのですが、現時点では難しいというのが現状です。

○渡邉委員 欲を言うなら、 6 大港に 1 機ずつという形です。

○建設・港湾対策室長補佐 予算の制約がなければですが。

○渡邉委員 概算要求でも取っていただいて、将来的にそのほうが能力が高まると思います。余談ですが以上です。

○鶴岡委員 贅沢は言いませんから、京浜と阪神に 1 台ずつでもいいから。

○西川委員 そういうのは戦略港湾構想に入らなかったのですか。まずそれを 1 番にしないと、人材育成という。国の戦略というのは、海外における競争に勝てと言っているわけです。それでいえば、国なり行政が、資本投資はしなければいけません。そこだけを民間に押し付けて、知恵を絞ってああだこうだ、競争だ競争だといって、その部分は知らん顔というのはおかしいと思う。豊橋のものも老朽化しているし、この間の国際会議では韓国の人に、「うちはこんなシステムではない」と笑われました。あのごついものを女性がシミュレーションで動かしている。そんなのに戦略だ、勝てといっても、それは無理です。出すものは出さないと。

○建設・港湾対策室長 御意見は賜りたいと思います。

○鎌田座長 項目に分けませんので、その後の「港湾労働者派遣事業の適正な運営を確保するための方策」も含めて、自由に御発言を頂きたいと思います。

○花島委員 日雇の話です。 10 ページに「派遣就業をする日数の上限緩和について検討する」と出ていますが、できれば上限を 10 日に引き上げると改めてもらいたいです。その上限緩和について、どのような手続とスケジュールを考えているのかを教えてください。

 それと、もし本審議会で決定するものなら、「上限を 10 日に引き上げる」又は「上限を 10 日に引き上げることを検討する」という記載にしていただけないかということです。

 その大きな理由は、メリットとしては日雇の減少と波動性への対応、常用港湾労働者の確保が期待されることです。いつでも横浜になってしまうのですが、日雇になるので、何か日雇を減らす努力はしているのだから、そこら辺を審議会で御協力をしていただけると、有り難いのです。

○鎌田座長 冒頭に質問の部分もあって、検討するといった場合に、これからのスケジュールと手続、「検討」ということの意味を教えてほしいということですね。

○建設・港湾対策室長 事務局として考えているのは、最後のどういう形でやっていくかとか、承認とか、こういう形でやっていくということは、委員の方々の御意見を聞きながらやっていきたいと思っています。

 今、事務局として考えているのは、もう少し事務的に、いろいろな数字であるとか、現状について、特に地労審などの御意見も聞きながら、意見を集約し、案を一回事務的にまとめて、もちろんその中にも労使と、公益の先生にも入っていただいて検討していく。それをこの委員会の場で報告して、御審議いただくという段取りを考えています。

○鎌田座長 段取りとしてはそのようなことなのですが、花島委員から意見として、 10 日にするとか、 10 日に向けて検討するといった表現ぶりについても、御検討いただきたいということでしたが、労働者側のほうでこの点については御意見はありますか。

○玉田委員 花島委員が言われた常用化への促進とか、メリットの問題はよく分かるのですが、一方で、地域にもよるのですが、派遣専門になってしまうという実情があるのです。これはものすごく危険なことなので派遣することによって儲ける、要するに事実上のピンはねみたいになってしまうのがあるので、そこは十分に頭に置きながら、一方で花島委員が言われた常用化を目指して、派遣の日数はどうあるべきかと。そういう観点で、是非この 5 年間の計画の中で議論を頂きたいと思うのです。

 もう 1 つ意見を言っておきたいのは、統計上、確か門司の派遣上限を上げてほしいという意見が多かったのですが、私もそれを聞いてみたのですが、共同作業をしていて、お互いに派遣し合うので、いっぱいいっぱいだというのがあるのです。

 そのもう 1 つの要因としては、そのほかに多少ガントリークレーンのオペレータが少ないという問題があるのです。だから豊橋に来て訓練をするのは、 OJT だからいいです。実施訓練するとなると、事実上、着岸してから出帆まで少し時間があるような船を使って、実施訓練を兼ねた作業をやらせる。これが派遣になってしまうのです。こういうケースは「訓練だから派遣から外してくれないか」という意見が一方であるのです。訓練が主にあって、作業は二の次というわけではありませんが、訓練を兼ねている場合は派遣と認めないというような議論もしてほしいと。これは今日伺ったところなのです。

 そういう意味で、豊橋で訓練をする、シミュレーターも使う、いろいろな訓練をしたとしても、即実践できるかといったら、それはさすがに危なくてできない。しかし、文字通り実践的な訓練もしなければいけないということなのです。そのことを派遣を使ってわざわざやるということになると、 7 日間持っている派遣日数が減ってしまうわけです。

 そういう意味で、訓練という場合に、少し余裕を見てくれないかというような意見もあるやに聞いています。

 そういう意味では、それこそ労働者不足を解消する、あるいは作業を効率よくやる、常用化を進める、いろいろな意味のメリットがあるのはよく分かっているのですが、一方で、そういう負の問題があることも加味して議論していただければなと思います。

○鎌田座長 検討項目の中身についても御意見があったのですが、事務局から御発言はありますか。

○建設・港湾対策室長 ここで具体的な日数なり上限については、今、言ったような御意見であるとか、さらにはこの間出させていただいた資料の中でも、実就労日数などを見ていく必要があると思っています。

 例えば建設などでも、常用労働者の中の派遣を半分以下に収めるという項目もあって、港湾の世界でいくと 16.6 日、 18.6 日とか、所定労働日数で見ても、 20 日ちょっと超えているぐらいになっています。そういったところの整合性も確認していく必要があると思っています。

 したがって、派遣をもう少し広い範囲で議論できるようにということで、こういった表現にしているところですので、そこのところを御理解していただけたらと思います。

○鎌田座長 要するに日数だけの問題ではなくて、その周辺のことも検討されるということですね。

○建設・港湾対策室長 はい。

○堺沢委員 表現の問題になってくるのですが、まず 1 ページの 1 (2) イの最後尾です。「他の産業に比して、労働者の雇用の改善並びに能力の開発及び向上について、なお改善の余地のある状況となっているところである」というのを、「労働者の雇用の改善並びに能力の開発及び向上について改善が進みつつあるものの、他の産業に比してなお改善の余地のある状況になっている」と改めていただきたいということです。

 理由として、改善の動きが見られることを評価していただきたいということです。例えば年間の労働時間について平成 19 年度は 2,460 時間、それが 2,280 時間となり、約 180 時間ほど減っています。また、月間の所定外労働時間も 46 時間から 28 時間と、 18 時間ほど減っております。また、先ほど少し話のありました週休 2 日制も 89.7 %から 87.4 %ということで、ほぼ横ばいです。職業訓練実施状況についても、 66.9 %から 69.1 %に増加しています。そういったことで、改善の動きが見られることを評価していただいて、表現の仕方を「改善が進みつつあるものの、他の産業に比して」という形で、表現を柔らかく変えていただければと思います。

○鎌田座長 文章の表現ぶりについては、もう一度確認しても結構ですし、どうせもう一度皆さんで議論しますので、そこでチェックということでもいいですが、そのように進めてよろしいですかね。

○堺沢委員 これも表現の問題になりますが、 2 ページのロ ( ) です。「港湾労働者の雇用の改善並びに能力の開発及び向上について、なお改善すべき状況にあるがうんぬん」とあります。ここも「港湾労働者の雇用の改善並びに能力の開発及び向上については、改善が進みつつあるものの、なお改善すべき状況にあるが」と、柔らかく表現を変えていただければと思います。理由としましては、先ほど言いました労働時間等、改善の動きがあるということを踏まえたところです。

 それから、同じく ( ) に、港湾労働を取り巻く環境変化について、 a c の記述があります。これは、この 5 年間の状況を反映した表現に工夫していただきたいところです。

 例えば第 1 回目の会議で、コンテナ戦略港湾政策の話が国交省からもありました。あるいは国際競争力の強化あるいは港湾運営会社の話も少し出たかと思います。京浜港、阪神港のです。それの統合、あるいはコンテナ船の大型化等、いろいろと状況の変化は出てきておりますので、そういったものも一工夫して加筆していただけないかということです。これをお願いしたいと思います。

 それから、 3 ページの 2(1) の中段です。平成 19 年度において「 677 百万トン」となっているようです。平成 23 年度においては「 668 百万トン」となっていると改めていただきたいと思います。と申しますのは、平成 19 年度というのは、最大の積卸量となっていることは分かっています。ただ、平成 19 年度というのは中長期的な状況の把握という観点からは、余り適切ではないのではないか、他の数値とそろえた平成 23 年度の積卸量を記載すべきかなと。ですから、最大積卸量として平成 19 年度を記載するのであれば、平成 19 年度が最大、「その後リーマンショックで一時減少したが、平成 23 年度には何万トン」というような形にしていただければなと思います。細かいことで申し訳ないのですが、これも表現の仕方です。

 もう 1 点です。 8 ページの 4 (1) のイの 2 行目から 3 行目にかけて、先ほどもお話のありましたが、「港湾労働者の福利厚生の在り方について」ということで、「在り方」という表現が出ていますが、「在り方」というのは必要ないのではないかということです。「福利厚生について」に改めていただければと思います。

 理由としましては、先ほどもお話がありましたが、前の計画では福祉の在り方について諸外国の制度を比較するなど、研究会を設けられて、「在り方」という表現にしたと考えているわけですが、今回行政として、在り方について検討を行うということであればそれでいいのですが、在り方についての検討を行わないということであれば、「在り方」は切ってしまっていいのではないか、シンプルにしてしまっていいのではないかと考えている次第です。

○鎌田座長 今の御提案の所について、労働側の委員は分かりましたか。途中でページを探せなかったので、全部は追いかけていなかったのですが、後日また出てくるということなので、今の段階で確認したいところがあれば、お手数ですが、もう一度。

○堺沢委員 まず、 1 ページの 1 (2) のイの最後尾の表現の仕方です。それから、 2 ページのロの ( ) です。それから、同じく 2 ページのロの ( ) a c の記述について、 a が規制改革の影響、 b が近代的荷役の進展、 c が波動性です。ここの記載の仕方を加筆していただけないかということです。

 次が、 3 ページの 2 (1) です。これはいきなり平成 19 年度の数字が出てきますが、そろえるということであれば平成 23 年度のほうがいいのではないか、あるいはどうしても平成 19 年度の最大の積卸量を記載したいということであれば、表現の仕方を変えていただきたいということです。

 それから、 8 ページの 4 (1) のイの 2 行目から 3 行目に、「福利厚生の在り方」という表現があるのですが、この「在り方」について、必要なければ削ってしまっていいのではないかということです。

○鎌田座長 事務局は分かりますね。

○建設・港湾対策室長 事務局でも数字的に根拠があることなので、そこをもう一度検証して整理をしたいと思います。

○玉田委員 前段の 2 つの部分は、「かなり改善しているのではないですか」ということですか。「改善しつつある」という修正の問題意識としては、 5 年前に比べて、労働環境問題は改善しつつあるということで、きちんと押さえた上で、なお必要な部分はということですか。

○堺沢委員 はい。先ほど申し上げましたように、例えば実労働時間とか、数字上では他産業と比較してこうだと、前回の会議で頂いた資料に出てきますので。

○玉田委員 所定内労働時間が増えているというのは、疑問な数字なのですが。

○堺沢委員 そうでしょうか。

○玉田委員 所定内労働時間は増えていましたでしょ。

○堺沢委員 増えていますね。

○玉田委員 余り考えられないですがね。実労働時間が増えるということはあるのです。時間外が増えると。所定外が増えることがあるから。それはよく分かるのだけれども、所定内というのは相当。

○堺沢委員 所定内はもともと他産業に比べて低いですよね。所定外労働時間が他産業に比べると長いという特徴はありますよね。

○鎌田座長 データをもう一度確認していただくと、前回資料に記載されていますね。

○建設・港湾対策室長補佐 今の部分でいきますと、前回の参考資料 1 です。従前、各委員会のときにお配りしていたものですが、 3 ページです。こちらが玉田委員から話のあった所定労働時間については、この表の青い折線グラフの波線のほうです。実線が実労働時間になっています。

 ここについては、厚生労働省の調査ですが、賃金構造基本統計調査を基にして取っています。平成 23 年度、平成 24 年度は、同時間で 162 となっていますが、玉田委員がおっしゃったのは、その前から比べると少しずつ上がっているということだと思います。

 ここについては、私どももこれだと確実に言えるものではないのですが、全数調査ではないので対象事業所の誤差の部分があります関係で、調査対象となった事業所の時間数が動いている可能性があるかなとは思います。

○堺沢委員  3 ページのグラフを見ますと、実労働時間は全産業と比べて、高い水準で推移しています。平成 19 年が、全産業と比較して 25 時間上回っているわけです。平成 24 年になると 12 時間で、その差が大幅に縮小してきています。

 ただ、実労働時間の内訳を見ると、港湾労働者の所定内労働時間は全産業よりも短いわけです。したがって、実労働時間の長さというのは、所定外労働時間が全産業よりも長いためであります。だけれども、所定外労働時間については、平成 19 年には 46 時間と、全産業との差が 32 時間あったのです。平成 24 年には 28 時間と大幅に減少しているわけです。全産業との差も、 15 時間に縮小してきています。ですから、この数字を見る限りにおいては、港湾労働者の労働時間については、改善が進んでいると見ているわけです。そういうこともありまして、先ほどのようなことを申し上げたわけです。

○鎌田座長 背景事情に関して、補足されるようなことは労働側からありますか。全体として今のお話では、全産業に近付いているという御判断で、改善が進んでいるということだったと思うのですが。

 労働時間は景気の動向にも影響を受けますよね。特に、実労働時間は。

○花島委員  8 時から始まっていて、船が遅れて 11 時に着いても、その間は待っていて、それから終わりまで働くから、どうしても実労働時間は増えないと見えるのですけれども。

○鎌田座長 玉田委員がおっしゃりたいのは、実労働時間を見るとそうだが、所定外労働時間が上がっていることが、景気の動向ばかりではないと。

○玉田委員 今おっしゃったように、対象が変わっていればそういうことは考えられるのですが、 1 社だけをずっと見ていて、例えば固定した 100 社なら 100 社が、途中で所定外が増えるというのは余り考えられない。ただ、調査対象が変わっているから、そういう数字が出てもおかしくはないなと思います。今、出ている数字でどう評価するのだという意味では、堺沢委員が言われたとおりだと思います。実感的には改善していると思っていないけれども、数字的に見ていけば、それまでうそだとは言えないです。

○鎌田座長 改めて修文されたところで、また御議論いただければと思います。ほかにございますか。

○玉田委員 それとの関係で、 2 つです。 1 つは、港湾のところの波動性があるというのは気になるところです。世間的に労働法制の部分でいろいろな議論がされています。そこは、私はとんでもないことをやっていると思っていますが、そこから見て、港湾がどうかということになると、そういう波動性があって、しかし安定した需給調整をしなければいけない、そこに港労法の意味はあると思うのですが、是非そういう問題意識で計画を作るのだというのを、どこかに入れてほしいなと。常に港湾だけが別の世界だと、こういう時代になればなるほど見えてしまうものだから、そうではないですよと。港湾というものを見れば、一律にほかの産業とごっちゃにした議論をしてもらっては困るというのを、先に言っておいたほうがいいのかなと。一般派遣の導入なんてとんでもないことを言い始めるとややこしいから、そういう問題意識があるので、どこかで盛り込めないものなのかなと思っていますが、いかがでしょうか。

○鎌田座長 波動性の部分ですね。

○玉田委員 特に象徴されるのはそうです。

○建設・港湾対策室長 次の修文のときに併せて検討させていただきます。

○鎌田座長 他の法律との関係でいうと、仮に派遣法が改正された場合に、波及して港湾労働法にも影響が及ぶものが出てくる可能性もありますよね。そうした問題というのは、この計画の中ではどのような感じになるのですか。一応、これは現行法を前提として出来上がっていますよね。

○建設・港湾対策室長 まだ派遣法は激論をしているところで、いろいろと動いているところがあります。ただ、私どもでも派遣部会の審議状況を確認しながら、幾つか影響が出るところを見ています。

 例えば特定労働者派遣法の在り方の考え方が変わることによって、法律の条文上の改正は必要になってきます。ここは、基本的には部会の中では、全てを許可制にするようにしていますので、そういったところはもううちは許可制になっているので問題はないのですが、条文上の書換えは少し出てきます。

 あと問題は派遣期間です。その問題について、どこまで対応できるか、港湾の特殊性を勘案しながらどこまで影響させるかは出てきます。

 それから、派遣労働者のキャリアアップの措置が今度は書かれていますので、事業主側に対する派遣をしたときの義務化も少しかかってくるものがありますので、どこまで港湾の世界に入れていくことができるかは、考えていかなければいけません。

 ただ、具体的な答申が出た段階で、タイトにはなるのですが、年明けにはそういったことの検討を踏まえて、新しい形にする必要はあると思っています。

 時間的にタイトにやらなければならないので、基本的に派遣法のハネのような形で整備をしていくことになりますので、委員の方たちには、改めて派遣法の方向性が見えたところで御説明をし、どういう状況かを確認して整理していきたいと思っています。

○鎌田座長 ここで議論するのですか。

○建設・港湾対策室長 委員会でできるかどうかは分かりませんが、少なくとも委員の方々の御意見を全てお聞きして、対応していきたいと思っています。

○鎌田座長 データだけならというのですが、特定派遣でやっているわけです。御存じのように、特定は無期と有期の両方あるのですが、無期の割合は現在のところどのぐらいなのですか。

○建設・港湾対策室長 実態調査を行って、今回調査をしましたので、全体の派遣労働者が 9,500 件ぐらいです。その中のうち無期の契約は、約 9,000 件あります。有期の契約は 621 件です。そのうち高齢者に係る再就職が 592 件あるので、ほとんどそこでカバーできています。

 港湾に影響が出てくる数字というと、 29 件が有期の中で入っています。パーセンテージは落ちますが、そのぐらいの影響はあるということです。

○鎌田座長 港湾での派遣というのは特定なのですよね。

○建設・港湾対策室長 そうです。

○鎌田座長 そうすると、無期で雇用している場合と有期で雇用している場合の両方があり得ますね。

○建設・港湾対策室長 はい。

○鎌田座長 そのデータを見て、港湾の派遣労働者に関して無期というのはどのぐらいの割合を占めているのですか。

○建設・港湾対策室長補佐 無期の比率ですが、派遣対象労働者が室長が申し上げた 9,500 人です。無期雇用が 8,900 ですので、比率としては 93.5 %程度です。これはちなみに、高齢者の有期を除いての純粋な無期の部分で見ました。

○鎌田座長 分かりました。

○鶴岡委員  60 歳以上は外されるのですよね。

○建設・港湾対策室長 今のところはそういう議論をしていると聞いています。

○鶴岡委員 そうであれば、事実上は 29 人対 9,500 人ですね。

○建設・港湾対策室長 事実上、今、影響が出てくると思われるところは 29 人ということです。

○鎌田座長 私の口からは何とも言えないです。事務局で挙げていただいた項目でなくても構いませんし、前回のお話のところでも結構ですが、何かございますか。

○玉田委員 今まで議論はなかったのですが、この法律が 6 大港ということで、是非とも全港、全職種に広げてほしいと言い続けていて、労使でも一生懸命議論をしているところです。そういう議論をしている、あるいはそこでまだ取りまとめにはなっていませんが、ある程度議論が進むというか、どのような論点があるのかというところからまとまっていけば、是非ともここで披瀝をする機会があればなと思います。

 それと、そういうことを行政的に言えば、労使が一致すれば検討するということなのですが、今、検討しているというところ、あるいは論点をまとめつつあるというところだけは御承知していただきたいと思います。

○鎌田座長 計画の中に書くのですか。

○玉田委員 ちょっといきすぎかなという気もしますが。

○鎌田座長 分かりませんが、使用者側委員からありますか。

○鶴岡委員 玉田さんが言ったように、行と労で基本的には話合いをなおかつ港労法の全国適用と全職種という部分が、ちょっと種類が違うので、あえて分けて個別に検討ということで、これから検討しようというところです。

 ただ、基本的に業側、特に 6 大港以外の地域からは、反対を受けています。なぜかと言いますと、地方港の特性で、各地区によって変わるのですが、地域性に馴染まないと。それは港湾労働者自体が港の専業でやられている方ではなくて、兼業でやられている方が多いのです。そうなると、港湾で働いている人の比率が 20 %という状況です。それから、日雇のそういう市場もありません。そういうような意見もありまして、港労法自体が、実態の雇用関係あるいは港湾の在り方に馴染まないということで、地方からは反対を受けております。

 それも踏まえて、今、組合側と個々の問題で話し合いましょうということはやっておりますが、非常にその辺が難しい、行としても意見を取りまとめるのが難しいという現状であることは事実です。

○建設・港湾対策室長 当然行政としても、こういった問題があるということは前回の専門委員会の場でも出ている議題です。こういった問題があることについては、十分に理解をしています。今、労使でいろいろ検討していただいていると聞いていますので、そういったことを国としても冷静に見守っていきたいと思っているところです。

○鎌田座長 ほかにございますか。

○玉田委員 人付きリースの問題、いわゆる斉一化の問題、常用化を図れるというもの、それぞれ各地区の事情によって、実情をきちんと行政として把握をして、より港労法の趣旨に沿うような対応をしていきたいと。これが一貫して出ていることなのです。そういう意味では、人付きリースの問題は項目から外すということで処理をしたわけです。

 そうなると問題意識としてあるのは、地方協議会でどのような実情把握をして、仮に全国的な課題にならなかったにしても、こういうことなのだということをきちんと把握していただく必要があると思います。それらをこの 5 年間で取りまとめて、 5 年後に斉一化しなければいけないということになるのか、斉一化は難しいけれども、港湾の業者がこの仕事はやらなければいけないということになるのか、少なくとも 5 年の間に、きちんと地区でそういうこともやっていただく、あるいは機能させるというのか。平行してここの場ではそれを集約して、 1 年に 1 回ぐらいは、今はこのような状況になっているから、もう少しこういう問題を地区に投げて、実情調査をしてもらおうとか、どのように計画を遂行するかという一番最後の項目を付けていただいて、これで 5 年間やっていこうではないかとなったら、計画としては大変美しいのではないかと思うのです。

○鎌田座長 行政として御意見はありますか。

○建設・港湾対策室長 地労審の位置付けですが、 6 大港の労働局に港湾の労働部会を置いているのですが、実際にここの本体と計画などが連動していないのが現実で、今の御指摘を踏まえながら、これから検討する項目、斉一化の問題、派遣の問題といったことについて、地域で御議論をしていただいて、吸い上げることができたらいいのかなと思っていますので、そういったところは今後工夫をしていきたいと思っています。

○鎌田座長 そのほかにございませんか。本日予定されている議題は以上ですが、特段なければ本日はこれで終了といたします。事務局においては、本日提示された意見を次回の委員会までに、委員会報告案及び計画案に盛り込むよう、お願いいたします。今後の日程について、事務局からお願いいたします。

○建設・港湾対策室長補佐 次回は 12 24 ( ) 15 時から 17 時に開催いたします。場所は調整中ですので、決まり次第御連絡差し上げます。よろしくお願いいたします。

○鎌田座長 それでは本日の第 22 回労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会港湾労働専門委員会を終了いたします。本日の会議の議事録署名委員は、労働者代表は玉田委員、使用者代表は堺沢委員とさせていただきます。よろしくお願いいたします。本日はお忙しいところありがとうございました。


(了)

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