第81回 厚生科学審議会感染症部会 議事録

日時

  • 令和5年12月22日(金)10:00~12:00

場所

航空会館ビジネスフォーラム(7階)

議題

  1. (1)厚生科学審議会感染症部会への小委員会の設置について
  2. (2)新型コロナウイルスの抗体保有割合実態調査結果について(報告)
  3. (3)新型インフルエンザ等対策政府行動計画改定の検討状況について(報告)
  4. (4)匿名感染症関連情報の第三者提供に関する省令事項について

議事

議事内容
○竹下パンデミック対策推進室長 ただいまから、第81回「厚生科学審議会感染症部会」を開催いたします。
 構成員の皆様方におかれましては、御多忙にもかかわらず御出席いただき、誠にありがとうございます。
 私、本日の議事進行を務めさせていただきます、感染症対策部感染症対策課の竹下と申します。よろしくお願いいたします。
 本日の議事は公開となります。また、これまでと同様、議事の様子をYouTubeで配信いたしますので、あらかじめ御了承ください。なお、事務局で用意しておりますYouTube撮影用以外のカメラ撮りは議事に入るまでとさせていただきますので、プレス関係者の方々におかれましては、御理解と御協力をお願いいたします。
 また、傍聴の方は「傍聴に関しての留意事項」の遵守をお願いいたします。
 なお、会議冒頭の頭撮りを除き、写真撮影、ビデオ撮影、録音をすることはできませんので、御留意ください。
 ウェブ会議につきましての御説明をさせていただきます。
 本日は、ウェブ会議で開催することとしております。
 まず、ウェブ会議を開催するに当たり、会議の進め方について御連絡させていただきます。
 御発言をされる場合は、まず、挙手機能を用いて挙手していただくか、チャットに発言される旨のコメントを記載していただき、部会長の御指名を受けてから御発言をお願いいたします。なお、ウェブ会議ですのでタイムラグが生じますが、御了承をお願いします。
 会議の途中で長時間音声が聞こえない等のトラブルが生じた場合は、あらかじめお知らせしている番号までお電話をお願いいたします。
 続きまして、委員の出欠状況について御報告いたします。
 御出席の委員につきましては、通信の確認も踏まえまして、委員のお名前をこちらから申し上げますので、一言お返事をいただけますと幸いです。
 五十音順に、味澤委員。
○味澤委員 よろしくお願いします。
○竹下パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 今村委員。
○今村委員 今村です。よろしくお願いいたします。
○竹下パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 賀来委員。
○賀来委員 賀来です。よろしくお願いいたします。
○竹下パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 釜萢委員。
○釜萢委員 釜萢です。よろしくお願いいたします。
○竹下パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 越田委員。
○越田委員 越田でございます。よろしくお願いいたします。
○竹下パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 調委員。
○調委員 調です。よろしくお願いします。
○竹下パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 菅原委員。
○菅原委員 菅原です。よろしくお願いいたします。
○竹下パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 谷口委員。
○谷口委員 谷口です。よろしくお願いします。
○竹下パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 中野委員。
○中野委員 中野でございます。よろしくお願いします。
○竹下パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 成田委員。
○成田委員 成田でございます。よろしくお願いいたします。
○竹下パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 藤田委員。
○藤田委員 藤田です。よろしくお願いします。
○竹下パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 森田委員。
○森田委員 森田です。よろしくお願いします。
○竹下パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 山田委員。
○山田委員 山田です。よろしくお願いいたします。
○竹下パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 四柳委員。
○四柳委員 四柳でございます。よろしくお願いいたします。
○竹下パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 脇田委員。
○脇田部会長 脇田です。よろしくお願いします。
○竹下パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 なお、戸部委員から途中参加される旨の御報告を、大曲委員、小西委員、白井委員から御欠席の連絡をいただいております。また、中野委員は途中退席と伺っています。
 以上、感染症部会委員19名のうち16名の御出席となりますので、厚生科学審議会令に基づき、本日の会議は成立したことを御報告いたします。
 また、本日は、オブザーバーとして、国立感染症研究所感染症病理部長の鈴木忠樹様に御参加いただいております。
○鈴木参考人 よろしくお願いいたします。
○竹下パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
 申し訳ございませんが、冒頭のカメラ撮りにつきましては、ここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。
 なお、これ以降、写真撮影、ビデオ撮影、録音することはできませんので、御留意ください。
(カメラ退室)
○竹下パンデミック対策推進室長 それでは、議事に入る前に、資料を確認させていただきます。
 議事次第及び委員名簿、座席図、資料1-1から1-4、資料2、資料3-1から3-3、資料4、参考資料1、2になります。不備等がございましたら事務局にお申し出ください。
 なお、資料1-4なのですけれども、本日の議題のところにも少し関係してくることになるのですが、資料1-4が「厚生科学審議会感染症部会運営細則」になります。こちらの第五条及び第六条の2につきまして「国の安全が害されるおそれがある場合」というところで、非公開に関する条項を一部修正させていただいておりますので、そこも御確認いただければと思います。
 それでは、ここからの進行は脇田部会長にお願いいたします。
○脇田部会長 委員の皆様、改めまして、おはようございます。
 年末のお忙しいところをお集まりいただいて、ありがとうございます。
 それでは、議事に入ってまいりますが、今日は主な議題は4つです。
 議事次第を見ていただいて、最初の議題が「厚生科学審議会感染症部会への小委員会の設置について」ということであります。
 それでは、資料を使って事務局から説明をしていただきます。よろしくお願いします。
○竹下パンデミック対策推進室長 それでは、資料1について、私、竹下から御説明させていただきます。
 まず、めくっていただきまして、感染症部会における小委員会の現状でございます。現状の感染症部会の体系は以下のとおりになっておりまして、厚生科学審議会の下、感染症部会がございまして、その中に5つの小委員会を持っております。今般、危機対応医薬品等の対応及び匿名感染症関連情報の第三者提供の開始に当たり、新たな小委員会の設置が必要となっていることを踏まえまして、この5つに加えて2つの小委員会を設置することについて御審議いただきたいと考えております。
 次のページをお願いいたします。危機対応医薬品等に関する小委員会の設置について、まず御説明させていただきます。現状につきまして、厚労省における部局開催の検討会として開催し、重点感染症の「考え方」「暫定リスト」の作成等をこれまで行っておりました。課題につきましては、重点感染症の判断基準の精緻化や危機対応医薬品等の利用可能性確保の具体の方法等について、議論を進めていく必要性があるということ、現在の「新型インフルエンザ等対策政府行動計画」の見直し議論においても、危機対応医薬品等の利用可能性の確保に関する検討を行う必要性があるが、その対象が新型インフルエンザのみに限定されなくなっており、当該検討会の所掌範囲に関係していること、このため、議論の性質がより政策判断に係る事項となることから、厚生科学審議会における検討体制を確保する必要性があるということが課題となっております。
 これまでの経緯としましては、令和3年度に「ワクチン開発・生産体制強化戦略」が閣議決定をされまして、重点感染症の「暫定リスト」「考え方(案)」を作成し、合同部会で承認をしたということが、令和3年度の経緯でございます。令和4年度につきましては、危機対応医薬品等の利用可能性確保の検討の手順、評価方法について検討を行い、令和5年度以降、今後の検討事項になるのですけれども、「新型インフルエンザ等対策政府行動計画」における危機対応医薬品等の利用可能性確保に関する事項の検討、重点感染症の「暫定リスト」の更新の是非の検討、危機対応医薬品等の利用可能性確保の向上に関する具体の方法として、備蓄、未承認薬の導入、研究開発の支援といった3つの点についても検討する必要性があると考えております。
 このようなことから、対応案といたしまして、2つ考えております。1つ目は、部局開催の検討会の枠組みから変更を行い、当部会の下に「危機対応医薬品等に関する小委員会(仮称)」を設置するということ、もう一点が、これに伴い、当部会の「新型インフルエンザ対策に関する小委員会」に設置した「ワクチン作業班」及び「医療・医薬品作業班」における一部検討内容(抗インフルエンザ薬、プレパンデミックワクチンの備蓄等に関する事項)を上記委員会に移管することを考えております。
 もう一点が、匿名感染症関連情報の第三者提供に関する小委員会の設置についてでございます。現状と課題に関しましては、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律等の一部を改正する法律による改正後の感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の規定により、令和6年4月1日から、厚生労働大臣は、匿名感染症関連情報を第三者に提供することができること、提供を行う場合には、ほかの所定のデータベースの匿名情報と匿名感染症関連情報とを連結して利用することができる状態で提供することができることとなりました。また、匿名感染症関連情報の第三者提供に当たっては、感染症法上、「あらかじめ、厚生科学審議会の意見を聴かなければならない」となっております。現時点では、先日の感染症部会でも御議論いただいたとおり、新型コロナウイルス感染症の一部の感染症の届出の内容についてが対象になっておりますが、このようなものは実際に今後審議する必要性があるとなっております。
 こういったことを踏まえまして、対応案として、以下のとおり考えております。1つ目に関しましては、感染症部会の下に、匿名感染症関連情報の第三者提供の可否等について専門的観点から審査を行う「匿名感染症関連情報の第三者提供に関する小委員会」を設置し、適切・確実な審査及び迅速な提供を図るということを考えております。役割につきましては、第三者提供・公表についての審査を行うことになるのですが、感染症部会との関係におきましては、匿名感染症関連情報の第三者提供に関する小委員会における議決について部会長に報告ということを考えております。また、同小委員会における議決は、部会長が感染症部会における追加の審査が必要と認めた案件を除いて、部会長の同意を得て、感染症部会の議決とするとさせていただきたいと考えております。なお、部会長が感染症部会における追加の審査が必要と認めた案件については、感染症部会において審議するということで、感染症部会の下できちんと適切に審議をしていただける形を考えていきたいと考えております。
 以上でございます。
○脇田部会長 御説明ありがとうございました。
 感染症部会には既に小委員会があるのですけれども、そこに新たに2つの小委員会を設けるということ、その御説明がございました。MCMの小委員会、もう一つは匿名感染症情報の提供に関する小委員会ということであります。
 それでは、ただいまの説明に関して委員の皆様から御意見、御指摘等あればお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
 谷口委員、藤田委員の順番でお願いします。
○谷口委員 ありがとうございます。谷口です。
 御説明にありました小委員会の設置につきましては、賛成させていただきます。
 1点だけ、危機管理、MCMの小委員会ですが、これは例えば米国のBARDA、ASPR、MCM Enterpriseのように、より戦略的な体制になると考えてよろしいでしょうか。
○脇田部会長 ありがとうございます。
 続いて、藤田委員、お願いします。
○藤田委員 どうもありがとうございます。
 私も小委員会を設置することについては賛成をしております。
 1点、匿名感染症関連情報の第三者提供に関する小委員会の設置について、頂いた資料1-1では「審査は、提供申出者の申出内容の着想を保護する観点から、非公開」とされているのですけれども、一方で、資料1-3では、小委員会の議事は原則公開ということになっており、資料1-4の細則からしても、基本的には原則公開という位置づけにならなければいけないのではないかと思います。ただ、議事の内容次第で細則に定める事由に該当する場合には非公開とするという扱いにするのが適切ではないかと思いましたので、この点を意見させていただきます。
 もう一点、今の関係で、資料1-2、もう一つの小委員会には「非公開とする理由を厚生労働省のホームページに掲載することとする」という一文が入っているのですけれども、資料1-3にはその一文がないところも気になりました。この理由を教えていただければと思います。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 ほか、いかがでしょうか。よろしいですか。
 それでは、今、谷口先生の御指摘、そして、藤田委員の御指摘がございました。事務局からレスポンスいただけますでしょうか。
○竹下パンデミック対策推進室長 それでは、1つ目の谷口先生からの御指摘になりますが、BARDAなど米国の機関と同じような戦略的な位置づけになるのかという御質問ですが、海外の機関との比較は直接言及は難しいところもあるのですが、少なくとも今回の検討内容自体がより戦略的であるかどうかに関しましては、小委員会という形に位置づけることによって、より審議会の下できちんと審議をしていき、いろいろな意見が言えるような形になることと、今回の資料、先ほど私のほうで説明させていただいた内容の令和5年度以降の今後の検討事項というところにございますように、リストの更新などだけではなくて、その下にあるような利用可能性の確保の向上に関する具体の方法にも踏み込んでいくことになっておりますので、そういった位置づけになっていくということで今回の小委員会にするということが、提案させていただいた内容になっております。
○脇田部会長 それでは、藤田委員の御指摘についてお願いできますか。
○横田感染症情報管理室長 事務局でございます。
 藤田委員から御指摘のありました匿名感染症関連情報の第三者提供の関係でございますけれども、資料が分かりづらくて恐縮ですが、藤田委員から御指摘があったとおり、還俗会議は公開ということで、資料1-3の小委員会の設置のほうの規定が正確な記載となります。資料1-1で非公開と書いてあるのは、個別の審査の案件に鑑みて実態として通常は非公開にならざるを得ないと考えられるということで、資料はそのような記載にさせていただきました。書き方が誤解を招くようなところもありましたけれども、原則公開だけれども、内容に応じて非公開というポリシーは変わらないということで御理解いただければと思います。
 それから、資料1-2と1-3で、ホームページに非公開にする理由を掲載するしないで齟齬があるのではないかというところでございましたけれども、資料1-3の匿名感染症関連情報の設置の規定のほうは、既に先行して第三者提供が行われているNDBや介護DBの委員会の規定を参考にこちらの小委員会の設置の規定を記載させていただいたということでございまして、そちらがそこまで踏み込んで書いていなかったことから、その並びで現在の規定とさせていただいているところでございます。
 以上でございます。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 それでは、今、御説明はありましたけれども、それでよろしいでしょうか。大丈夫ですか。
 それでは、そのほか、いかがでしょうか。
 ありがとうございました。
 谷口委員から御指摘があったとおり、MCMの開発ですね。こちらが厚生科学審議会、感染症部会、それから、その下に設置される小委員会を含めて、どういった医薬品等が必要なのかをしっかりと議論していくということで、少しでも戦略的な開発につながるようにということだと思いますので、我々としてもしっかりと意見を言っていくことが必要で、そのように努力していきたいと思っています。
 公開の2つ目の御指摘のところは、なるべく齟齬がないような形で分かりやすく示していただければと思いました。
 そのほか、いかがでしょうか。大丈夫ですか。
 私から1点だけ質問なのですけれども、MCMの小委員会に移る新型インフルのワーキンググループですかね。そうすると、新型インフルの小委員会にはどういった内容が残るかだけ教えていただけますでしょうか。
○竹下パンデミック対策推進室長 分かりました。
 新型インフルエンザの小委員会では、例えばワクチンについても接種体制の話が少し残ったり、プレパンデミックワクチンも、これまで例えば亜型の議論をしていただいておりました。リスクアセスメントに基づいてどの亜型がよいのかといった内容については、引き続き新型インフルエンザ対策に関する小委員会で御議論いただくと考えております。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 そうしますと、ワクチンの備蓄やインフルエンザワクチン、抗インフルエンザ薬の備蓄というようなところは移すけれども、それ以外のところが残るということですね。
 さらになければ、本日いただいた内容でこの部会の決定とさせていただいて、今後小委員会が設置されることに向けて、委員の人選など開催に向けた対応を進めていただきます。
 もう一点だけ、この小委員会の委員の人選というのは、感染症部会の中からだけではなくて、そのほかからも選ばれる可能性があるということでよろしいですか。
○竹下パンデミック対策推進室長 そのように考えております。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 それでは、次の議題に移りたいと思います。
 議題の(2)が「新型コロナウイルスの抗体保有割合実態調査結果について」の御報告であります。
 こちらは感染研の鈴木感染症病理部長から簡単に御説明をお願いいたします。
○鈴木参考人 
 お手元の資料2を御覧ください。
 今日御報告いたしますのは、3つの抗体保有割合の調査になります。結果については調査毎に資料がついております。以後、説明のために各調査を略称で呼ばせていただきます。1つ目が献血調査、2つ目が民間検査調査、3つ目が健診調査と、この場では言わせていただきたいと思います。
 結果を一つ一つお示ししたいと思いますが、ページをめくっていただきまして、こちらが献血調査になります。こちらの調査は令和4年の11月から開始しているもので、今回が第6回目となります。こちらはこれまでの調査と同様に補正をした値として結果を出しております。今回の結果としましては、前回9月からあまり大きく変わっておらず、56.4%が全体の抗体保有割合でした。
 次のページをお願いいたします。都道府県ごとの抗体保有割合の推移を見た図となりますが、青のバーが7月調査で、緑が前回9月調査、赤が今回の11月調査となっております。御覧になると分かるとおり、いずれの都道府県におきましても7月から9月にかけて大きく抗体保有割合が上昇しておりますが、9月から11月にかけては大きく変わっていないという結果となっております。
 次のページをお願いいたします。こちらが性別ごとの抗体保有割合の変化となりますが、こちらも全ての年齢層におきまして、7月から9月までの抗体保有割合の上昇が見られますが、9月から11月にかけては大きくは変わっていないということになります。
 次、お願いいたします。こちら以下は詳細な数字のデータとなっております。
 次、お願いいたします。こちらも先ほどのグラフの詳細なデータとなっております。
 次、お願いいたします。2つ目の調査が、民間検査調査となります。
 次、お願いいたします。こちらは前回初めて実施したものですが、そちらの第2回目の調査となります。前回はしっかりと補正した値として結果をお示ししたのですが、今回の調査期間が11月25日から12月4日ということで本会の直近でしたので、補正の計算をする時間を確保できず、今回速報値としてお示しさせていただきます。こちらの全体の結果としましては、N抗体の保有割合は56.3%、S抗体は95%ということになります。この調査の大きな目的は、献血調査では見ることができない0歳から15歳までのデータを得ることにあります。今回も前回の調査と同様に、この5歳から14歳までの層におきまして、非常に高いN抗体の保有割合が観察されました。
 次のページをお願いいたします。こちら、詳細な先ほどのデータの数字となっております。これらのデータに関しましては、この後補正の計算を行いまして、一部数字が変更されることが予想されますが、大きく傾向は変わらないだろうと考えております。また、全体としまして、先ほどの献血検体とは大きく抗体保有割合は変わっていないということも重要なポイントと考えております。
 次、お願いいたします。こちらは先ほどの詳細なデータになります。
 次、お願いいたします。3つ目が、健診検査の調査になります。
 次、お願いいたします。これは今回初めて実施した調査手法になります。11月28日から12月11日に事業所における事業者健診で採取された検査後の残余血液を用いて、各年齢群における抗体保有状況を調査したものです。今回は29の都府県から得られました3,600検体の検体を使って抗N抗体を測定しておりますが、全体としまして陽性割合が47.9%となります。こちらは年齢、性別、また、居住地で補正の計算をする予定でデータを得ておりますが、計算の時間が足りませんでしたので、今回は補正の計算をする前の速報値としての御報告となります。こちらを見ていただきますと、献血、民間検査と大きく異なりますのは、全ての年齢層におきまして、5%から10%程度抗N抗体の保有割合が低いことが見てとれます。一方で、年齢が上がっていくに従って抗体保有割合が低下していく傾向は一致しておりました。
 次、お願いいたします。こちらは詳細なデータとなります。
 次、お願いいたします。これで最後でしょうか。
 以上が結果の概要となります。
○脇田部会長 御説明ありがとうございました。
 3つの調査について御説明いただいて、最後の健診の検体を用いたものだけが少し低めに出ているというところ、そして、最初のこれまで継続している献血の検体を使ったものにおいては、7月から9月という夏の感染の拡大といいますか、抗N抗体の上昇が見られましたけれども、この9月から11月、秋に関してはそれほど大きな上昇がないということで、流行の状況を反映しているのかという印象でありました。ありがとうございました。
 それでは、委員の皆様から御意見、御質問等があればお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
 谷口委員、お願いします。
○谷口委員 谷口です。
 詳しい御報告をありがとうございました。米国CDCなどの最近の報告では、小児は一般に軽症で重症は少ないと言われますが、特に1歳未満でのインパクトは無視できないものであるという報告もあると思いますし、最近、生後10日とか、そういった陽性者も散見されます。そういった年齢はなかなか難しいとは思うのですが、今後そういった低年齢、これからも毎年新しいお子さんが生まれてまいりますので、小児におけるリスクアセスメントにつながるような調査をしていただければと思います。これはお願いでございます。ありがとうございます。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 賀来委員、今村委員の順番でお願いします。
○賀来委員 賀来です。
 詳細なデータを収集いただいて、ありがとうございました。この3つの抗体調査については、今後の予定について、今後、どれぐらい続けていくということが今の段階で分かっていれば教えていただきたいと思います。
○脇田部会長 ありがとうございます。
 順番に御意見を伺ってから、またレスポンスをもらうことにしたいと思います。
 今村委員、お願いします。
○今村委員 今村です。
 詳細な御報告をどうもありがとうございました。非常に参考になりました。
 2点疑問に思った部分があります。1点目は、献血時の抗体に関してです。9月と11月を見るとあまり変わっていないということですが、日本全体の流行のピークを見ると、8月末から9月上旬のところにピークがあったと思うのです。ということは、9月に入ってもそれなりに感染者が低下するまでに感染をしていると思うのですが、その分が加わるのであれば、もう少し差が開いてもいいのかと思って見ていました。
 もう一つは、検診での抗体調査についてです。先ほどお示しされたように、結果としては健診の場合には10%程度低い状況になっていますが、その理由が今の時点ではわかりません。この2点について、もしも何か考察していることがあれば教えていただければと思います。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございます。
 それでは、山田委員、お願いします。
○山田委員 どうもありがとうございました。
 この3つのコホートというか、3つ違う対象を使って抗体価の推移を見ているわけですけれども、どれが本当にその実態を反映しているかというのは、どのように決めるのか、もしそれが決められないとすると、この3つの部分を平均した値で物事を考えていくのか、先ほどの10%ぐらい健診の抗体価が低いということになると、例えばほかのもので90%ぐらい陽性率の高い若者たちは、もう今後そんなに感染しないだろうと考えてもいいのかもしれないのだけれども、それが60になってしまうとまたアウトブレークが起こり得るのではないかとか、今後の施策等を講じる上で重要なデータになっていくと思うので、そこの解釈の仕方をきちんとしておかないと、いたずらに混乱を招いてしまうのではないかと心配しています。
 それと、S抗体で0歳から4歳児でしたか、それが結構高いのですけれども、恐らく自然感染もあると思うのですけれども、ワクチン接種が行われるようになってS抗体を産生するようになったとすると、子供たちのワクチン接種率を考慮したときに、その数値は問題ないかということを教えていただければと思います。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 ここで一区切りつけさせていただいて、まず、予定のところがあったので、ここは事務局に伺いましょうか。今後の3つのこの調査の予定がどうなるか。
○横田感染症情報管理室長 事務局でございます。
 今後の抗体保有調査の予定の御質問でございますけれども、献血抗体保有調査と民間検査機関抗体保有調査につきましては、今後来年の1月と3月に調査を予定しておりまして、結果の公表はそれぞれ調査月の翌月を予定しているところでございます。
 今のところの予定は以上でございます。
○脇田部会長 そうすると、健診については予定は分からないということですか。
○横田感染症情報管理室長 健診は今のところ今回限りということで、特段今後予定は現時点ではしておりません。
○脇田部会長 分かりました。
 そうしましたら、あと技術的なところ、鈴木先生からレスポンスできるところをお願いできますか。
○鈴木参考人 今村先生の御質問に対してですが、9月から11月の大きな変動がないというところに関しては、我々も少しそこに関しては懸念を感じておりますが、詳細な理由まで迫れていないというのが現実のところです。ここのところは、山田先生からの御指摘もありましたとおり、どの調査が真の抗体保有割合を示しているのかに関連するのですけれども、結局のところ、3つのソースを使って、それぞれ異なるバイアスがかかっているのは事実だと考えております。最も重要なのが、調査手法によってバイアスのかかり方は一定していて、その調査手法によって値は乖離してくるということですので、しっかりとトレンドを捉えていき、保有割合の上がっている時期を捉えていって、施策につなげていくことと考えています。
 山田先生のところに関連してお答えしますが、今回3つの調査をやったことによって、まず、民間検査と献血のほうは全く異なるバイアスがかかっていることが想定されるのですが、ほとんど値が一致してきたということで、この2つの調査は、コロナの抗体保有割合を評価していく手法としては相互補完的な働きをしていて、継続的にモニタリングしていく手法としては適しているだろうということを考えています。一方で、真の値がどこにあるのかは常について回る問題ですので、そこについては明確な答えがないということになります。
○脇田部会長 ありがとうございます。
 献血の献血者のコロナの除外というのは何週間になっていましたか。
○鈴木参考人 今のところは4週間です。これは事務局の方に確認したほうがいいと思います。
○脇田部会長 だから、直近で感染した人は、感染したという自覚があれば除外されるということではないかと思いますが、事務局、そこはお分かりになりますか。
○横田感染症情報管理室長 事務局でございます。
 資料の右下2ページの留意事項に記載しておりますけれども、献血はコロナになってから4週間以内の方は除外という規定になってございます。
 以上でございます。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 それから、谷口委員、山田委員から御指摘がありました非常に年齢の低いところですね。小児の実態はどう解釈すればいいかというところは、鈴木先生、何か解釈はございますか。
○鈴木参考人 我々調査結果を解析する側としましても、特に0歳から4歳のところの値は非常に気になっているところです。移行抗体であろうことは推定しておりますが、それをしっかりと証明することはなかなか難しい、現状できていない状態です。ここは調査として実施するべきなのか、それとも研究としてアカデミアを含めてやるべきなのかは議論があると思いますけれども、しっかりと見ていくべきであると考えています。小児、特に低年齢層の方へのリスクを評価する観点では課題は残っているということは同意いたします。
○脇田部会長 ありがとうございます。
 それから、谷口先生から非常に年齢の低い生後10日目の陽性等のお話がございました。そういった1歳未満の乳幼児へのコロナ感染のインパクトも今後もしっかりと検討していくべきだということですので、そこは事務局にもノートしておいていただきたいと思いました。
 山田先生からどれが実態を表すかというお話がありましたけれども、なかなかこれはランダムな調査ではないので難しいわけですけれども、いろいろな調査方法のデータを見ながら、我々としてはレベルやトレンドを把握していくということかと思っております。
 そのほか、いかがでしょうか。
 ありがとうございました。
 そうしますと、抗体保有率は9月から11月は大きな変化が見られないということは、むしろ今後免疫の状況が今は下がってきているという懸念もありますので、今後の冬の流行に向けても注意をしていく必要があると。
 谷口先生、どうぞ。
○谷口委員 より低年齢層のところですけれども、厚生労働省の感染症流行予測調査事業はかなり細かく取っていますので、ああいったものとジョイントしていただけるともう少し検体があるのではないかと思いましたので、提案でございます。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 では、それも含めて今後検討していただければと思います。
 ほか、よろしいでしょうか。
 ありがとうございました。
 それでは、この件に関しては引き続き調査が続くということですので、また結果が出次第、感染症部会でも御報告をいただきたいと思います。
 鈴木先生、ありがとうございました。
 それでは、次の議題に入りたいと思います。
 議題の(3)ですね。こちらは「新型インフルエンザ等対策政府行動計画改定の検討状況について」の御報告ということになります。
 では、御説明を事務局からお願いいたします。
○荒木感染症対策課長 事務局でございます。
 資料の3-1、3-2、3-3とございますが、主に概要の資料3-1を用いて御説明させていただきたいと思います。「新型インフルエンザ等対策政府行動計画改定の検討状況」の御報告でございます。
 資料3-1、大きく3つの枠がございますが、1つ目の枠です。政府行動計画の位置づけですが、政府行動計画、これは特措法の規定に基づきまして、新型インフルエンザ等の発生に備え、平時の準備、そして、発生時の対応を示すとともに、都道府県もこれに基づいてつくられますので、その基準となるべき事項を定めるものでございます。平成25年に作成されまして、29年に治療薬の確保量など一部の改正が行われましたが、現行の政府行動計画はそういう状況です。感染症発生時、今、申し上げましたように、ウイルスの特性等に応じた必要な対策が柔軟に選択されることとともに、この行動計画だけではなくて、柔軟な対策として、基本的対処方針を定めて対応を行うこととなります。
 真ん中のカラムですが、計画改定に向けた検討状況でございます。今年の9月に、感染症に関する危機管理の対応方針の企画立案等とともに、各省の総合調整を一元的に図る目的で、内閣感染症危機管理統括庁が発足しております。こちらの中で、この政府行動計画の改定に着手したところでございます。具体的には、今回特措法が適用されました今般の新型コロナウイルス感染症対応、こちらの経験を振り返りつつ、29年から行動計画の改定は時間がたっておりますので、この改定以降に強化されました感染症法等の改正も含めた制度改正を反映するということで、この9月以降、有識者から成ります「新型インフルエンザ等対策推進会議」において検討が進められているところでございます。そして、今週12月19日に、この推進会議における委員からの指摘等を取りまとめました「新型インフルエンザ等対策政府行動計画の改定に向けた意見」として公表されております。この意見の概要が3-2のポイントで、意見そのものが資料3-3という形になるものでございます。
 このように意見がまとめられましたということで、今後の進め方でございますが、年明け以降の推進会議で対策項目のいわゆる各論に当たります13項目につきまして、順次内閣感染症危機管理統括庁で議論される予定となっております。具体的な13項目でございますが、1から13、こちらに書いております。この中で特に既存の新型インフルエンザ等対策行動計画から追加された項目としましては、3番の情報収集・分析、これはサーベイランス・情報収集となっていましたものを1項目立てたということ、そして、5番の水際対策、そして、7番のワクチン、9番の治療法・治療薬あるいは10番の検査、11の保健、12の物資ということで、今の行動計画にさらに追加の項目が立っている状況にはなっているところです。そして、厚生労働省におきましても、本感染症部会等で議論いたしまして、その結果を推進会議に報告することで、具体的な内容を反映させていきたいと思っております。目標としましては、来年の夏頃に政府行動計画及び計画にひもづきますガイドラインがございます。こちらの改定も併せてやっていく予定です。
 ということで、年明け以降、感染症部会あるいは先ほどの新型インフルエンザ等の小委員会、こちらにつきましてしっかりと議論をいただく形になろうかと思いますので、御承知おきいただければと思います。
 内容について、概略説明は以上でございます。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 新型インフルエンザ等対策政府行動計画の改定ということで、概要を用いて簡潔に御説明いただきましたが、ほかの資料にも詳細なところ、先日、意見書がまとまったところではあるのですけれども、こういう形でまた来年、改定作業が進んでいくことになるということであります。
 この議題に関しては、皆さん御意見があると思いますので、皆様から名簿に沿って順に御意見いただきたいと思いますけれども、中野委員が途中退席の予定ということなので、まずは中野委員に御意見いただいて、それから、白井委員は今日御欠席ですけれども、御意見をいただいているので、事務局から読み上げていただくということにしたいと思います。
 まず、中野委員、御意見をお願いいたします。
 中野先生、ミュートになっていますけれども、御発言できないかな。
 では、先に進めましょうか。ビデオもオンになっていないですものね。
 では、先に進んで、途中でもし声が入るようでしたら、中野先生に御発言いただきたいと思います。
 まず「あいうえお」順で参ります。
 味澤委員、御意見をよろしくお願いします。
○味澤委員 内閣府で新型インフルエンザの議論が進むということで、国全体として各省庁を貫いて計画を立てるのがコロナのことを考えると非常に大事だと思いますので、この線で進んでいくというのがよろしいのではないでしょうか。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 続きまして、今村委員、お願いします。
○今村委員 政府行動計画の改定に関する資料については、今回の新型コロナウイルスによるパンデミックの経験や反省が生かされた内容になっているので、大きな枠組みには特に異論はありません。
 今後さらに詳細についての検討が行われると思いますが、特に医療体制の構築においては、新たに発生する新興感染症に対する柔軟性を確保していくことも重要ではないかと考えています。例えば現在は各自治体において医療機関との協定を結ぶ準備が行われていますが、流行規模が予想以上に大きくなった場合や子供の感染がさらに増えた場合などに、協定のないことがほかの医療機関の診療を妨げてしまうことも危惧されます。次の新興感染症の病原性や特性は未知数です。準備した範囲を超えた場合にも柔軟に対応を変えられるような「余白」の必要性についても考慮していただくようお願いします。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 続きまして、賀来委員、お願いします。
○賀来委員 しっかりとした行動計画を立てていただいていると思います。今までも先生方が言われたように、このようなしっかりとした行動計画に基づいて次のパンデミックに対応していただければと思いますが、1点、もしかして聞き漏らしたあるいは資料を十分に読み込んでいないかもしれませんが、モデリングなどについて、例えばサーベイランスあるいは情報収集・分析のところにモデリング、いわゆる今後の感染予測などについてのことは、ある程度議論が進んでいるのか、ぜひ御質問させていただきたいと思います。
 また、今村先生も言われましたように、今後どのような展開になるか、次の感染症のいわゆる病原体も含めて全く予測がつかないような状況の中で、想定外のことについても柔軟な対応をぜひお願いしたいということと、この中でもリスクコミュニケーションのことがしっかりと書かれてはいるのですけれども、国民の方に国あるいは自治体の政策を理解して共感していただけるようなリスクコミュニケーションが非常に重要であるということ、できれば今、国民の方がどういうことに不安を持っておられるのか、あるいはどういうことを知りたいと思っておられるのか、是非とも双方向性のリスクコミュニケーションを今度の行動計画の中でしっかりと書き込んでいただければと思っております。
 もう一点、DXのところは非常に重要なので、また後で先生方から意見が出るかもしれませんが、サーベイランス体制、モニタリング体制も含め、いわゆる情報の共有化がスムーズにできるような体制を、ぜひこの機会につくっていただきたいと思っております。
 私からは以上です。なお、先ほどのモデリングのところは御質問とさせていただければありがたいと思います。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 後ほどまとめて事務局にレスポンスしていただくことにしたいと思います。
 続きまして、釜萢委員、お願いします。
○釜萢委員 釜萢です。
 私は新型インフルエンザ等対策推進会議にも加えていただいておりますので、先ほど荒木課長さんから御説明のあったとおりだと思います。
 この意見を取りまとめるまでにかなり時間をかけて丁寧に議論をしたと私は感じておりまして、新型コロナの経験を生かして今後どうするかということについては、かなり議論ができたと思います。
 13の具体的な項目は、年明け以降にまたこれを詳しく検討していくことになると思いますが、先ほど今村先生からお話がありましたが、協定の締結という作業を今、全国の医療機関と自治体と行っているのですが、私どもに聞こえてくる声としては、新型コロナを参考にしてというか、そのことを土台にして協定を結ばざるを得ないのだけれども、今後の感染症、新たに問題になる感染症は全く別のものが出てくるということになるとすると、果たして協定のとおりうまくいくのか、あるいは協定を締結はしたけれども果たしてお役に立てるのだろうかという不安が、医療機関からは多く寄せられています。その辺りは政府行動計画を策定するに当たってはきちんと想定はしていると私は認識していますが、なかなかそこをまだうまく周知していないような気がしていて、今後協定の締結が進捗するためには、その辺りがとても大事なことだと思います。
 それから、今回の検討の中で私が自分で発言をして申し上げたこととしては、せっかく行動計画がつくられて、これがしっかりいざというときに機能するのかどうかのフォローアップを、きちんと時間を決めて定期的に検証していくという作業で、いざというときに役に立つことが極めて大事なのではないかということを指摘申し上げて、皆さんにも了解をしていただけたと認識をしています。
 私からは以上です。
○脇田部会長 ありがとうございます。
 続きまして、越田委員、お願いします。
○越田委員 越田でございます。
 資料3-3、この意見書、これはとてもしっかりした内容になっておりまして、3年半コロナ対応をしてまいりました私にとってみれば、混乱と先が見えない不安と焦燥がよみがえるとともに、これらの経験を風化させてはいけないと、改めて背筋がぴんと伸びた次第でございます。
 私からは、この政府行動計画の改定に向けた意見に記載されていることに関して3件、触れられていないことについて2件、まとめて述べさせていただきたいと思います。
 まず、政府行動計画の改定に向けた意見の中で述べられている内容は、今後改定される政府行動計画が、2012年に制定され、特措法に基づいて翌年2013年に策定された最も上位の計画である、その重みを感じるとともに、その成り立ち、位置づけ、さらに平時からの有事へのミッションの切替えに至るための科学的根拠に基づいた対応、こういったものが明記されており、少なくとも医療者、行政の従事者は、その理念をきちんと理解すべきであると改めて思った次第であります。
 1点目は、意見書の15ページ、情報の発信についてです。私はコロナ禍においては住民に近い立場として住民に対処しておりました。住民に正しく怖がってほしいと常々感じておりました。そのためには、行政、いわゆる国や地方自治体が科学的根拠に基づいたぶれのない情報をタイムリーに発信する、そういったことが非常に大切であるということを感じておりました。また、感染者やその周りの方々への誹謗中傷は決してあってはならないので、誤った情報や過度に不安をあおるような情報が流れたときには、行政サイドから軌道修正を図る物すごく強いメッセージが必要であるのではないかということを感じました。
 2点目は、21ページに記載のあるDX化についてです。申し上げるまでもございませんが、38ページにも再掲されていますように、国や関係諸機関との円滑な連携、業務負担の軽減のためにはDX化は必要不可欠で、個人的には大いに賛成でございます。しかし、住民対応に限っては、アナログの逃げ道を残しておかないといけないと考えております。QRコード、ショートメッセージ等は、スマートフォンを所持して使いこなすことができる方々にはこの上なく有能なツールでございますが、お独り暮らしの高齢者などには情報が届かないばかりか、サービスを受けることもできないことになりかねません。この件については、今後ガイドライン等での補足があればいいのではないかと感じました。
 3点目は、37ページに記載のある国と地方自治体との連携です。記載のとおり、自治体は役割分担を踏まえて、日頃からフェース・ツー・フェースの良好な信頼関係を積んでおけば、有事には電話一本で連携が可能であると考えます。実際にコロナ対応はそうでした。ただ、自治体職員は定期異動で所属が替わるので、組織間での連携も途絶えることがないように、意識的にしなやかな思いやりのある関係の構築を図っていく気持ちと、組織間での申し送り、また組織内においても申し送りが必要ではないかと思っております。また、指定都市や中核市は、都道府県と対峙するのではなく、都道府県にお任せできるところはきっちりとお任せをして全面的に協力するという、ある意味、譲歩の気持ちも大事ではないかということを感じました。
 続いて、行動計画に記載がないもので、私が気になっていることを2点述べさせていただきたいと思います。
 1点目は、とんでもない想定外のことが起こったときの対応です。世の中にはいわゆる平時、何も起こっていないときの新型インフルエンザ様のパンデミックだけではなくて、複数の健康危機管理が同時に発生した場合、例えば自然災害の対処中に勃発した場合であるとか、あるいは絶対にあってはならないことですが、これらの病原体を用いたテロ行為、なども想定していなければいけないのではないかと思っております。これらのことに関してもまた今後検討いただければと思っております。
 2点目は、市民への感染症予防の啓発と小児期からの感染症教育について考えていることを述べさせていただきたいと思います。高等教育、すなわち大学等のアカデミア、強いて申し上げますと医学教育の中で感染症部門の教育課程に厚みを持たせることは絶対に必要ですし、大いに賛成でございます。一方で、国際エイズデーにおける市民啓発などで、国の補助をいただいて各自治体は工夫を凝らして様々な啓発事業を行っておりますし、義務教育の中でのエイズ教育は、人権尊重の意味も含め長年継続をしております。今後はこの幼児期、特に義務教育の中で、エイズだけではなくて感染症全般に対する正しい理解と感染を受けた方への人間としての思いやり、こういったものを含めて公衆衛生学的な視点を加味した感染症教育、こういったことが行われていくことを私は期待をしております。
 以上でございます。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 続きまして、調委員、お願いします。
○調委員 よろしくお願いします。
 この行動計画に関連しまして、幾つか考えを述べさせていただきたいと思います。
 現在、自治体は感染症法改正に伴いまして感染症予防計画の今年度中の改定に取り組んでいまして、ここには確保病床数や1か月以内にどれだけの検査をできるようにするかといった具体的な数値目標を入れることになっています。そういったことで、かなり人材や予算について自治体は努力していくと思いますが、これまでコロナの予算は国が100%持つといったところもかなり多くて、今後は自治体と国の1対1の補助予算になると思うので、そこを自治体がしっかりと対応できるようにしていかなければならないと思います。これには国の後押しというか、そういうところも重要だと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 「過去の経験を前提としない幅広い感染症危機を想定したシナリオ」ということが書かれていますけれども、まさにこれはすごく重要だと思います。ところが、私も予防計画の策定の手引の作成にも関わらせていただいたので責任はあるかと思っているのですけれども、この予防計画が完全に次に同じコロナが発生したときに対する対応計画になっていて、もう少し今後はより幅広い感染症危機に対応できるようなものにしていく必要があるのだろうと考えています。
 また、今村委員が指摘されたことと関連しますけれども、新型コロナウイルス感染症、2類相当ということで、受入れ医療機関が決まってくるわけですけれども、病原性の変化といいますか、そういうことに応じて柔軟に対応医療機関を変更していくことも今後必要ではないかと考えます。
 それから、いわゆる新機構と地方衛生研究所とのネットワークということも書かれていますけれども、非常に重要なことだと思います。特に感染研の先生方と地方衛生研究所のスタッフの顔の見える関係を構築していく、より強くしていく必要があると思います。これはここを実効性のあるものにしていく意味において、今後はより活発な人事交流などといったことも充実していただきたいと思います。
 それから、感染症についての差別・偏見の防止ということがございますけれども、自治体でいろいろな対応に当たっておりますと、社会的に極めて注目される自治体内において、例えば第1例など初期の事例に関しては、相当その人たちをプロテクションするために具体的な方策が必要なのではないかと考える次第です。ここは少し検討していく必要があるのかと考えています。
 また、越田委員が言われたことと関連しますが、科学リテラシーの向上を指摘したいと思います。例えばリスクコミュニケーションにおいて、その情報発信をする役割を担っている自治体のスタッフの充実や教育といったことも必要なのですけれども、その受け手である国民の科学リテラシーの向上を目指した基本的な知識の教育、これは非常に息の長い話になりますけれども、そういったことの充実、極めて重要ではないかと思います。今回の感染症危機において社会的な混乱があったとすれば、その一因となったのは国民全体の科学的な考え方、そういったところにあった部分もあると思いますので、今後はその教育が非常に重要になってくると思います。
 私からは以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 ここで中野委員がお戻りということなので、もし御発言できれば中野委員にお願いしたいと思います。中野先生、いかがでしょうか。
○中野委員 中野です。どうもありがとうございます。診療の都合で中座していて申し訳ありませんでした。
 簡単に私の意見を述べさせていただきます。
 人類史上、何度かパンデミックを起こしたインフルエンザ、さらにはSARSやMERS、それと今回検討の一番のきっかけとなった新型コロナウイルス感染症、全て呼吸器感染症病原体で、今後もこういった呼吸器感染症病原体が行動計画の対象となる可能性は最も高いと思います。今回の行動計画もそのような流れで書いていただいた上で、さらに異なる感染経路や異なる性質の感染症ということも書いていただいてありますので、全体として広く捉えていただいていることは妥当であると思っています。
 世界を見渡しますと、例えばアフリカのエボラ、アジアであればニパウイルス、エンテロウイルス、単純な手足口病やヘルパンギーナがはやったときに、中枢神経合併症や心筋炎が多発したなど、これはパンデミックというよりはエンデミックでしょうけれども、こういったことが世界ではこれまでにも起こっています。このようなことが日本に絶対発生しないとは限らないわけです。さらには、天然痘ウイルスに対する免疫を持たない集団でのエムポックスウイルスの流行とか、長年我が国から消滅しているポリオウイルスなどにつきましても、昨今の欧米諸国のいろいろな疾患の流行状況を見ていると、決して油断はできないリスクのある感染症だと思っています。
 これらに対処できるように、挙げていただいた対策13項目、幾つかの項目を今までのところから切り離して具体的に検討する項目として具体化していただいたのは、これもいいと思いますけれども、現場で活用できる具体的な対応策は事前に引き出しをたくさんつくっておいて練っておくことが必要かと、現場で使える対策を考えておくことが大事かと考えております。
 以上でございます。ありがとうございました。
○脇田部会長 中野委員、ありがとうございました。
 次に、菅原委員、お願いします。
○菅原委員 ありがとうございます。
 今般のいろいろな厳しい経験を生かしまして、このような行動計画の見直し、大変期待しているところでございます。
 具体的な対策項目13項目を今後検討していくということをお伺いしましたけれども、医療体制のことを考えましたときに、どのような次なる感染症が蔓延しても医療体制は何としてでも維持をしていかなければならないということは絶対にあると思います。今回の経験でいえば、本当に現場レベルの話になるかもしれませんが、例えば清掃が来てくれないとか、リネンの処置ができないとかということで、そういったことで医療関係者が本来業務以外のことに非常に手を取られてしまった現実があったと思います。今、医療施設におきまして、業務委託できる業種が8業種あるのですけれども、特に患者さんのそばで業務をする清掃やリネンの問題など、そういう患者さんが使ったものに直接接触するといった業務の90%、80%以上を我が国では委託している現状の中で、今後の対策をこれから検討していく上で、そういった業界団体の方々との話合いといいますか、今後の方針といいますか、そういったこともぜひ考慮していただければいいと考えています。そういった業界でお仕事をなさる方々の人材育成にもつながっていくのかもしれませんけれども、その辺も対策項目、詳細項目を決める上でぜひ広げてといいますか、考えていただきたいと思っております。
 私からは以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 次に、谷口委員、お願いします。
○谷口委員 ありがとうございます。
 これから検討いただけるということで、期待をしております。
 3点だけ申し上げます。
 1点目、次のパンデミックは必ず起こりますし、起こってみないと分からないことは多々あります。幾ら準備をしてもです。その点で、サーベイランスの重要性を改めて御指摘申し上げたいと思います。サーベイランスは2番、情報収集は3番と、資料によって分けられているところと一緒にされているところがございますが、これはサーベイランスの定義にもよるのだろうと思いますけれども、恐らく情報収集の3番としたものは、欧米でいうところのビヘービアサーベイやリスクパーセプションサーベイなど、そういうものを考えているのかと思いましたが、いずれにしろ異常かどうかを判定するには、平常時のベースラインがないと危機発生時の状況がどうなのかが判定できませんので、この全体の方針にもございますように、平常時からきちんとベースラインを取れるようなことを考えていただきたいのと、危機発生時に昼間にずっと診療に忙殺されて夜中に入力するのはもう御免被りたいと思いますので、現場に負担をかけないようなサーベイランス手法をお願いしたいと思います。
 2点目、これは今村先生、賀来先生からもお話がありましたが、ふだんから病床占有率90%以上、それに見合うだけのスタッフ数で健全経営という路線ですけれども、いざというときにこれだけの患者を一挙に受けろというのは、この状況では極めて難しいところはあります。これは検査も同じだと思うのですが、ふだんからのサージキャパシティーというものがないと危機には対応できないと思いますので、サージキャパシティーについてもお考えいただきたいというのが2点目。
 3点目は、1番に関連すると思うのですが、今般のパンデミックでもテクニカルな意見とそれを政策的にどのように生かしていくかという関係性はいろいろな課題がありましたので、そこを整理いただくこととともに、全体の戦略ですね。いわゆるコンテインメント、完全に制圧を目指していくのか、サプレッション、患者数を減らしていくのか、あるいはミチゲーション、一定の被害は仕方がないけれどもそれをできるだけ軽減していくのかという全体戦略もどこかできちんと考えていただかないと、国民は必要でないような制限を受けることもございますので、そこも御留意いただければと思います。
 以上でございます。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 次、戸部先生、お願いします。
○戸部委員 資料3-3の24ページから対策の切替えの件が書かれておりまして、ここに書いてあることに特段の異論はないのですが、やや表現が気になるところがあります。24ページの1の冒頭に、対策の切替えに当たっては、可能な限り科学的な根拠に基づき対応することが必要であるという点と、その下の25ページでも5の情報発信のところで、対策に当たっては、可能な限り科学的根拠に基づいた情報発信をするという点、いずれも科学的根拠が強調されていることがありまして、これは読み方によっては、対策を切り替えるときに、科学的根拠に変化がなければ基本的に対策を切り替えないという考え方であるようにも見えます。あるいは国民に対して科学的根拠を示して説明できる場合でなければ対策を切り替えないと。ただ、科学と政策は相対的に独立していてよいものだと私は思っていて、科学に従属して政策決定する必要は必ずしもないと考えています。
 例えば行動制限を解除するというときに、ウイルスについての科学的知見に別段変化はないけれども、経済状況が悪化したので、経済的観点から政策判断として解除するという判断は、これは別にあってよいはずですね。科学的根拠にあまりにこだわり過ぎると、科学の進歩を待って対応するということで、結果として対応が後手後手になることも、水俣病以来ありますので、この切替えのところの表現ですね。科学的根拠云々という表現はやや抑え目にして、それとともに適時適切あるいは積極果敢な政策判断も併せてしていくのだという点をもう少し前面に出すような、バランスの取れた記載にすべきだと思いました。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 次に、成田委員、お願いします。
○成田委員 成田でございます。
 まずは行動計画について御説明を丁寧にしていただきまして、ありがとうございます。
 私からは3点申し上げたいと思います。
 1点目でございますけれども、予防計画との整合性の確保についてでございます。現在、都道府県や保健所設置区市では、来年4月1日からの新たな予防計画について検討を進めており、政府行動計画の改定に先行することになっております。一方で、新たな予防計画は、政府行動計画に基づく都道府県行動計画との整合性を確保しなければならないこととされております。新たな予防計画に基づき取組を進めている都道府県や保健所設置区市に混乱が生じませんよう、医療をはじめとする各項目につきまして、予防計画の基本指針などとの整合性をしっかり図っていただきますようお願い申し上げます。
 2点目は、新興感染症の性状などに応じた柔軟な対応についてでございます。今回の予防計画の策定・改定につきましては、現に対応しており、これまでの対応の教訓を生かすことができる新型コロナへの対応を念頭に置くという国の考え方に基づき、数値目標の設定などを進めております。この点につきまして、都では、本日の感染症部会の部会長や委員でございます脇田先生や今村先生、大曲先生に御参画いただいております都の予防計画に関する審議会などにおいて、次なる振興感染症は例えば先ほど今村委員から御発言があったような小児を中心に流行するなど、新型コロナのような性状のものとは限らないため、想定を超える事態となった際に柔軟に対応できるようにすることが重要という御意見をいただいております。政府行動計画の改定におきましても、新型コロナの経験を生かしていくことと併せまして、次なる振興感染症の性状などに応じて柔軟に対応できる計画となりますよう検討を進めていただきたいと思っております。
 3点目は、関係者からの幅広い意見聴取についてでございます。現在の政府行動計画では「国内の患者数が増加し、新型インフルエンザの特徴や患者の臨床像等の情報が蓄積された時点では、患者の全数把握は、その意義が低下し、また、地方公共団体や医療現場の負担も過大となることから、入院患者及び死亡者に限定した情報収集に切り替える」とされております。今般の新型コロナ対応における感染者数の把握につきましては、オミクロン株感染下の昨年9月に発生届の全数届出の見直しが行われた上で、本年5月の5類移行まで総数把握が継続いたしました。一方、現場を担う保健所などにおきましては、政府行動計画、都道府県行動計画に基づいてマニュアルを整備し、また、訓練も重ねていたため、多くの職員が困惑をしたことは事実としてございます。こうしたことは一例でございますけれども、現在の政府行動計画と今般の新型コロナ対策との関係について、様々な課題認識があると思っております。医療機関や行政機関をはじめとする関係者の意見を幅広く丁寧に調整しながら検討を進めていただけますと幸いです。
 私からは以上となります。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 次に、藤田委員、お願いします。
○藤田委員 藤田です。
 行動計画の改定に向けた意見の内容については、基本的に異論はありません。
 1点、今回3つの目標の中の1つとして、基本的人権の尊重をしっかりと改めて確認的に出していただいています。その点は重要なことだとは思うのですけれども、ただ、各論の対策を見ていくと、その要素が十分に見えてこない印象も持ったところではあります。この点について、先ほど、他の委員からも指摘がありましたけれども、平時からの感染症に関する正しい知識の普及や啓発、人権についての教育が非常に重要な意味を持ってくるのではないかと思っております。この点については、新型インフルエンザ等対策推進会議の中でも報告されていますが、偏見・差別とプライバシーに関するワーキンググループが、令和2年11月という早い段階ではありますけれども、議論の取りまとめをされていて、取り組むべき施策などについて具体的なものを出しておられますので、その内容が十分に反映された対策が講じられることを期待しております。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 続きまして、森田委員、お願いします。
○森田委員 森田です。
 この政府行動計画の改定ということは、最優先で取り組んでいただきたいと思います。
 資料3-1に示していただいた今後の進め方等については特段の異論はありません。内容は詳細に資料3-3、資料3-2にまとめられておりますけれども、1点だけ、この情報提供あるいはリスコミにつきまして、情報伝達方法の多様化や拡充、整理という項目もアドレスしていただきたい、対応していただきたいこととしてお願いしたいと思います。
 今回のパンデミックの最中に、メッセンジャーRNAワクチンを打つと妊娠できなくなる、そういうことを大学生でも結構真剣に心配している学生さんがおられ、かつて私が開発途上国で働いているときにそういうデマがワクチン行政に大きく影響するような経験がありましたけれども、まさか日本でそういうデマを真剣に信じてしまう大学生がいるとは想像していなくてショックでした。考えてみると、若い世代で新聞も読まない、テレビも見ない人たちが結構いて、そういう人たちにリスコミをどのようにしてアプローチしていくのかということは、あらかじめ十分に検討しておくことは必要かと思います。そういう意味で、資料3-3の32ページあるいは資料3-2の4ページにまとめていただいていますけれども、ぜひ情報提供、リスコミの部分で「情報伝達方法の多様化や拡充、整理という項目」についても御検討いただけたらと思います。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 次に、山田委員、お願いします。
○山田委員 大分皆さんからいろいろな意見が出ていて、言うことがなくなりつつあるのですけれども、繰り返しになると思うのですけれども、私も感染症リテラシーの向上が極めて重要だと思います。今の森田先生のお話などでもありましたけれども、ワクチンのデマを信ずるのは、私の中学時代の友人の医師でも同じことを言っています。だから、高等教育を受けて感染症を知っている人たちですらそういうトラップに陥る可能性はあるので、国民でもともと知識のない方たちがそういうところに引っかかるのは、もう火を見るよりも明らかなわけです。
 私は教育関係のことをやっていまして、小学校、中学校の教科書を見るチャンスがあるのですけれども、感染症に関する記載は極めて少ない。あることはあるのですけれども、これで子供たちに感染症リテラシーを持ってもらおうというのはほとんど不可能に近いと思って、いつも意見を言っているのですけれども、そこは文科省がありますので、こういう行動計画の中にそういう子供たちの教育の部分で、カリキュラムが大変なことは分かっていますけれども、これは生きるために重要な知識なので、感染症に対する知識を小中学校の間からもう少しやってもらえるような形をつくっていくのは非常に大事ではないかと思っています。
 もう一つ、これは谷口先生がおっしゃったと思うのですけれども、サージキャパシティーがなくてはいけないと思います。この行動計画の中に平時の備蓄などいろいろなことが書かれているのですけれども、平時の体制を維持するというのは、次のパンデミックが生じない限り、そこまで維持しなくてはいけないわけで、備蓄もそうですし、人員もそうですね。これは物凄くお金もかかるし、特に人員の場合などはそういう方たちをつなぎ止めておかなくてはいけないわけです。せっかく研修や実習、そういったことで得た知識、これをつないでいかなくてはいけないのですけれども、キャリアパスを狙ってみんなうまく、言ってみれば感染研に入って新しい組織になるけれども、そういう人たちが大学へ出てしまうと。そういう人たちをどのように組織化するか。要するに、サステーナブルでなければ平時の体制は強化しても駄目なわけですね。サステーナビリティーをどう実現させていくかが大事だろうと思います。
 それから、皆さん指摘されていますけれども、今回は以前の行動計画に書かれていないことが次から次に生じたから、いろいろな混乱が生じたのだと。柔軟にとおっしゃいますけれども、柔軟にするためにどのようにすれば柔軟にできるのかをあらかじめ考えておかないで、行動計画だけつくって膨らませて、今の知識でできることはこれだけです、この中でこういうことはできます、それはいいのですけれども、それは最大限やる必要はあるとは思うのだけれども、その枠からはみ出たときにどういうスキームで、誰が司令塔になって、新しい庁ができるからそこが司令塔になるのだと思うのですけれども、実際に今回生じたサイエンティストとポリティシャンの間のあつれきなど、いろいろなことが起こっているわけで、そういうところをどのようにしていくかをきちんと考えないと、絶対に枠からはみ出るのです、想定外が起こるのですよということでやっていかないと、立ち行かなくなると私は思っています。そこのところをどうするか。
 それから、先ほどどなたかおっしゃいましたけれども、サージキャパシティーかな。要するに、もうここまでは仕方がないのだというところである程度諦めなくてはいけない時点だって想定されるわけですね。死者ゼロなどということは言えない可能性だってあるわけです。そういうことを想定してどうするかをきちんと考えていかない限り、みんなここでやっていることは絵に描いた餅になるのではないかと非常に心配しています。
 以上です。勝手なことを言ってすみません。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 次に、四柳委員、お願いします。
○四柳委員 ありがとうございます。
 ほかの先生方の皆様方と重なる部分はあるかと思いますけれども、4点ほど申し述べたいと思います。
 第1点は、人材育成に関するお話です。人材育成は今いらっしゃる方に新しい仕事をしていただくことは時間をかけなくてもできるかもしれませんが、基本的には非常に時間のかかるものだということを認識して進めなければいけないだろうと思っています。実際にはどの分野でも人材は足りなかったはずで、そういった意味では、どこに特に人材育成をしなければいけないのかという重みづけが大事だと思っています。もちろんコロナ禍ですから、パンデミックの最前線に当たる医療現場とそれを支える行政の現場の方が最優先、次はライフラインということになるかと思いますけれども、実際にはその後いろいろなところに影響が出てまいりました。どのような重みづけをして、どこに人材配置をしなければいけないのかという議論がされなければいけないだろうと思いますし、そのためには平時から当然研修をしたり、教育をしたりとか、いろいろなシステムをつくらなければいけないと思います。
 第2点は、多くの皆様方からコメントがありました教育に関してでございます。教育に関しては、特にお子さんに対する教育が私は非常に大事だろうと思っています。小中学校の現場でも給食をどうするのか、授業をどうするのか、遊びをどうするのか、そういったことで子供に対して大きな影響が出たと思っています。また、お子さんの陰には保護者の方がいらっしゃるわけで、そういった方にきちんとどういったことをお伝えしていくかが大事になるかと思います。先ほどサイエンティフィックなリテラシーのお話もありましたけれども、教育現場で実際にお子さんあるいは保護者の方に対して分かりやすく感染症の知識を伝える人材の育成は物すごく大事だろうと思います。例えば鳥がその辺で死んでいました、その鳥を見たときに皆さんどうしますかということは、これは今、現場で起こっていることだと思うのですけれども、こういったことに対してきちんと対応できるようなコミュニケーションはされていないだろうと思いますし、きちんとそれを伝えることができる人材も、少ないのではないかと思います。リスクコミュニケーションを含めた感染症危機管理ができるような人材の育成が必要だろうということが2番目でございます。
 第3点は、有事のことでございますけれども、先ほど中野委員から様々な感染症のお話がありました。加えて、今、地球温暖化が進んできていて、例えばデングの流行国はどんどん北上してきていて、台湾は流行国になっている状況がございます。これから先、恐らく日本でもそういったことが起こってくるのは時間の問題だろうと思っています。来ることが分かっている有事ですけれども、もちろん重点感染症に入っておりますのでそれなりに対応がなされておりますけれども、スピード感が足りないのではないかと思っています。
 もう一つ、有事に際して絶対に考えておかなければいけないのは、医療職の働き方改革の話です。4月からは医療従事者も対象となります。、現在地域医療構想をどうしようか、あるいは医療機関をどう統廃合しようかとか、そのような話になっています。どう医療DXを進めようかという話も出てきております。これがまだどれも道半ばの状態ですので、この状態でパンデミックが起きたら、診療する人間がいなくなるということ、医療機関が空かないということが起こり得ます。働き方改革は法制化されていますので、その中でどういった対応をしていくかを考えなければいけないということを御指摘しておきたいと思います。
 第4点、最後の点としては、社会的な弱者に対する配慮です。実際には、例えばコロナでいうならばワクチンが行き渡らずに亡くなった、治療できないで亡くなったということが目の前にあるわけですけれども、その後に来るのは、経済弱者に対して来るいろいろな問題点だと思っています。私自身は感染症を専門にする臨床医でもありますので、性感染症の診療にもあたっています。今、性感染症がひどい状況になっているのは皆様方御存じのとおりです。その背景には、社会的弱者の問題、経済的な問題が隠れている確かです。経済行動あるいは人々の健康をむしばむ原因の中には、犯罪につながる部分もあり、なかなか具体的なことは申し上げにくいですけれども、そういったことをきちんと配慮した上で、どのような弱者に対する対策を取るのかという議論は、この中で是非していただきたいと思っています。
 以上の4点でございます。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 それでは、事務局から白井委員の御意見を読み上げていただけますか。
○竹下パンデミック対策推進室長 それでは、私から白井委員の御意見を代読させていただきます。
 新型インフルエンザ等対策政府行動計画改定に際して、総論では新たな視点として対策の拡充が検討されている新たな項目を拝見すると、保健医療に関することが多く、厚生労働省の所管となる事項と深くつながっていると思います。それ自体は、保健医療の優先度が高いことが認識されたとして異論ありません。
 さらに、各論を具体化するに当たって、新型コロナウイルス感染症対応の経験から感染症法や地域保健法の改正が先行し、自治体では予防計画、保健所では健康危機対処計画が策定されつつあることと政府行動計画は深く関連していると察しますが、今後のパンデミックは過去の経験と異なることを想定すべきであり、内閣府として、厚生労働省だけでなく、人材育成や地方との連携であれば総務省、DX推進であればデジタル庁、国際連携であれば外務省といった、各関係省庁との横連携を十分に進めていただきたいと願います。「感染症」だからといって厚生労働省や保健所の業務過多にならないよう、パンデミックは国民全体の健康危機であり、特に国民生活、経済活動のため社会活動機能の維持をバランスよく対応できるよう、地域においてこの行動計画をもって、自治体内で有事に全庁的な体制が速やかに可能となるような根拠となるよう、引き続きの御検討をよろしくお願い申し上げます。
 以上です。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 では、私も最後に意見を簡単に述べさせていただきます。
 皆さん、本当に様々な御意見をいただいて、ありがとうございました。
 今、この行動計画の改定は対策推進会議で議論されていて、私も感染症研究所の所長という立場でその議論には参加をさせていただいています。ですから、年明けからまた各論の議論を本格化するということですので、そこでも皆さんの意見、私としてもしっかりと念頭に置いて議論に参加をしていきたいと思っています。
 その上で、感染症対策に重要なのは、様々御意見があったとおり、感染症の情報をしっかりと収集をして分析をする、いわゆるリスク評価を行うと。そのリスク評価、言わばエビデンスとよく言っていますけれども、エビデンスに基づいた対策、政策を策定して、それを実行していくことが重要になるので、新たに設置をされる、感染研と医療センターが統合されて新機構になりますが、その新機構における情報収集・分析、リスク評価、そして、統括庁、感染症対策部における政策の策定と実行が重要になってくると思いますので、かなりこの意見書にも書かれていますけれども、さらにそこのところをしっかりと計画を立てていくことが重要だと思います。
 さらに、国のところはそうなのですけれども、地方での現場での対策をどうするかというのは、地方でのネットワークは非常に重要になりますので、自治体、地衛研、そして、保健所、病院、大学といったところのネットワーク、機能強化が重要になってくると思います。
 さらに、今日は意見としてあまり出なかったようですけれども、研究開発も非常に重要で、今回コロナのときになかなか進められなかった臨床研究であったり、ワクチン治療薬・診断薬の研究開発をふだんから実施をして、さらに有事のときには臨床研究もしっかり、あるいは研究開発に関してもしっかりと進められるような体制をつくっていくことが重要だと考えています。また、今般、感染症対策、特にパンデミックにおいては、医学的な研究だけではなくて、社会経済学であったり、あるいはエアロゾル対策、空気感染対策といったところでは工学系の研究といった、学際的な研究体制を構築しておくことが何より重要だと思いますので、そこもしっかり進めていただけるような計画にしていくべきだと思います。
 最後に、先ほどリスク評価と政策の策定・実行と言ったのですけれども、戸部先生が御指摘されたところは非常に重要だと私も思っていて、特に流行の初期であったり、それから、変異株が切り替わって大きく性質が変わる、あるいは社会的な情勢で対策の緩和をしていく状況、そういったエビデンスが必ずしも十分にないところでどのように判断をして実行していくか。そこは科学的なエビデンスだけではなくて、様々判断の材料があるのですけれども、そこでどうしてこの政策、対策が必要なのかをしっかりと国民に周知しながら、その対策を実行していく体制が必要だと思いますので、そこも併せて議論においては各論のところでは述べていきたいと考えております。
 これが私の意見になります。
 それでは、多くは御意見だったと思いますが、質問もありましたので、事務局からレスポンスいただけるところはお願いできますか。
○荒木感染症対策課長 事務局でございます。
 本当に各般にわたる非常に貴重な御意見をいただき、ありがとうございます。
 1点だけ、モデリングについて各委員からいただきまして、こちらについても新型インフルエンザ推進会議でもかなり議論が当初からされています。例えば資料3-2の計画のポイントのところにおきましても、3ページの「有事のシナリオの再整理」ということで、これはほかの委員の先生方の御意見もいただきましたけれども、過去の経験を前提としない幅広い感染症危機を想定したシナリオにすべきではないかというところもございますので、行動計画の総論部分でそこをしっかりと書き込んで、病原体の特性や感染状況等に応じたリスク評価ができるようなモデリングをしていく方向になるのではないかと思っております。
 全般として、最後に脇田先生からもまとめていただきましたけれども、例えばリスクコミュニケーション、情報の収集から、そして、それをどう提供していくかということについての重要性、あるいは人材育成、あるいはこれは小中学校教育も含めたリテラシーの課題もあるということなので、この新型インフルエンザ等対策政府行動計画をつくるというプロセスの中で、感染症対策全般をどうしていくべきなのか、平常時からどうするべきなのかということの議論もしっかりと踏まえた上で反映していきたいと思っておりますので、年明け以降、小委員会あるいは部会の先生方からも貴重な御意見をいただきながら進めたいと思っております。
 以上でございます。
○脇田部会長 ありがとうございました。
 本当に委員の皆様からは幅広い御意見をいただいて、特に新たな感染症対策ということだけではなくて、日本の感染症対策、平時からどのようにするべきなのかといった視点が非常に重要だということだと思いました。ありがとうございました。
 それでは、この政府の行動計画については、年明け以降、各論の議論が本格化していくということですので、皆様の御意見も十分にそこで反映をしていただきまして、今後の感染症部会でも説明をしていただきたいと思います。引き続き見直しに向けた検討を進めていただければと考えております。
 それでは、次の議題に入りたいと思います。
 (4)の「匿名感染症関連情報の第三者提供に関する省令事項について」であります。
 こちら、御説明をお願いいたします。
○横田感染症情報管理室長 事務局でございます。
 4番の議題の資料を説明させていただきます。資料4をお手元に御用意いただければと思います。
 次のスライドをお願いします。こちらでございますけれども、法改正により新たに匿名感染症関連情報の第三者提供の制度が創設され来年4月の施行に向けて現在準備を進めているところでございます。これまで感染症部会でも、こちらは9月の資料の抜粋になりますけれども、有識者会議の提言を御説明させていただき、前回の部会では、その下の「提言をうけて、今後の進め方」の部分でございますけれども、政令について提出をさせていただきましたけれども、今回、その下の省令案につきまして内容がまとまりましたので、御説明をさせていただきたいと思います。
 次のスライドをお願いします。こちらが省令で規定する必要がある内容の一覧表ということになってございまして、具体的な内容が次のスライドになりますので、次のスライドをお願いします。対応案ということで、以下の内容について、省令で規定することとしたいということでございまして、個別の内容でございますけれども、まず1として「感染症関連情報の範囲」ということで、まず、対象となる感染症関連情報の範囲についての規定ということでございます。(1)から(4)に列挙してございますけれども、1番目として、発生届、2番目として、積極的疫学調査の結果、3番目として、今回法改正で新たに規定されました退院届、4番目として、その他、感染症法に基づく事務を行うことによって保有することになった情報で厚生労働大臣が必要と認めるものということの4点を規定させていただければと考えております。ただし、下の※で書いてありますけれども、来年4月の施行時点では、有識者会議の提言を踏まえまして、発生届に関するCOVID-19の情報をまずは提供対象とすることになっていますので、実際上は3番や4番は今のところ該当がない状況で、積極的疫学調査の情報も有識者会議の提言で現時点では提供しないことになっていますので、具体的には発生届が主な対象になるのかとスタート時点では考えているところでございます。
 次の2の「識別できないようにする本人の範囲」というところでございますが、こちらにつきましては、まず、患者本人に加えまして、準ずる者といたしまして、患者等が未成年の場合の保護者等を想定しているということと、そのほか、診察した医師でありますとか、そのほかの感染症関連情報によって識別される特定の個人を規定させていただければと考えております。
 3の「匿名化の加工基準」のところでございますけれども、こちらは個人情報保護法の施行規則で匿名加工情報の加工基準が定められておりますので、そちらと同等の内容を設定させていただければと考えております。
 次、お願いします。4で「相当の公益性を有すると認められる業務」のところでございますけれども、こちらは既に有識者会議の提言におきまして「NDB等における相当の公益性を有する業務を参考にする」とされていることを踏まえまして、以下の(1)から(5)に列記されているような規定を内容として規定させていただければと考えておりまして、こちらの内容は基本的にはNDBと同様の内容という形になっております。
 それから、5の「連結対象となる情報」のデータベースのところでございますけれども、こちらは有識者会議の提言で実際にユースケースがあるとされましたデータベースで、具体的には3点ありますけれども、NDBとDPCDBと介護DBの3つを対象とすることを考えております。有識者会議の提言では、このほか、予防接種DBも連結先候補として挙げられていたところでございますけれども、こちらにつきましては、データベースが検討中ということでまだできていない状況でございますので、今後こちらのデータベースが稼働した段階で追加を検討させていただければと考えております。
 最後、6、細かいところですけれども「申請・提供の手続き等、民間事業者等の範囲、安全管理措置の内容、事務の委託者」につきましては、連結先であるNDB等、他の公的データベースと同様の内容を規定させていただくということで考えているところでございます。
 資料の説明は以上でございます。
○脇田部会長 来年の4月から施行・運用開始ということですから、それに向けての諸政令・省令案ということですね。ありがとうございました。
 それでは、委員の皆様から御意見、御指摘、御質問等があればお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
 前回のときは費用の減免措置のところで少し意見が出たところだったと思います。今回の内容に関してはどうですかね。大体皆様了解ということでよろしいでしょうか。特に御意見はないようですね。
 ありがとうございました。
 特に委員の皆様からは御意見がないようですので、今の御説明にあったとおりの取組を進めていただいて、来年4月の施行・運用の開始というところに準備を進めていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、準備しました議題は以上となりますので、議事は事務局にお返ししたいと思います。よろしくお願いします。
○竹下パンデミック対策推進室長 脇田部会長、ありがとうございました。
 本日の委員の皆様の御意見を踏まえ、各議題に関する事項を進めさせていただきたいと思います。
 この後、事務局で、記者ブリーフィングとして議事の概要を説明させていただく予定としております。
 また、次回については、事務局より改めて御連絡させていただきます。
 それでは、本日の感染症部会はこれにて終了とさせていただきます。お忙しい中御出席いただき、ありがとうございました。
○脇田部会長 委員の皆様、本当に今日も活発な御意見をありがとうございました。