2020年2月26日 第57回厚生科学審議会疾病対策部会造血幹細胞移植委員会 議事録

健康局難病対策課移植医療対策推進室

日時

令和2年2月26日 (水) 15:00~17:00

場所

厚生労働省11階 共用第8会議室

議題

  1. (1)令和2年度からの造血幹細胞移植推進拠点病院事業について
  2. (2)全米骨髄バンクとの業務提携拡大(血縁者間の移植調整サポート)について(報告)
  3. (3)その他

議事

議事内容

○幕内室長補佐 定刻になりましたので、ただいまから第57回厚生科学審議会疾病対策部会造血幹細胞移植委員会を開催いたします。本日は、お忙しいところお集まりいただき、誠にありがとうございます。まず、委員会開催に当たり、大臣官房審議官奈尾基弘より御挨拶させていただきます。

 ○奈尾審議官 大臣官房審議官をしております奈尾です。委員の皆様方におかれましては、大変御多忙の中御参集いただきまして、誠にありがとうございます。また日頃より、移植医療対策の推進につきまして、格別の御指導、御支援を賜わっていることに、この場をお借りして感謝申し上げたいと思います。
さて、造血幹細胞移植医療体制整備事業見直しにつきましては、本委員会での議論に基づき公募を実施し、造血幹細胞移植医療体制整備事業選定・評価会議の御検討を経て、お蔭さまをもちまして、今般拠点病院の選定に至ったところです。本日は、この拠点病院体制整備事業を含む令和2年度からの事業に関して事務局より申し上げます。また、日本骨髄バンクにおける全米骨髄バンクとの業務提携拡大についても、併せて御報告申し上げたいと思います。
本日は限られた時間ですが、委員の皆様におかれましては、これまでの委員会の審議と同様、本日も忌憚のない御意見を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

 ○幕内室長補佐 審議官はこの後、公務により退席させていただきます。
本日の委員の皆様の出欠状況ですが、張替委員と野崎委員から欠席の御連絡を頂いております。また、本日は参考人といたしまして、公益財団法人日本骨髄バンク移植調整部長兼新規事業部長小川みどり様に御参加いただいております。
引き続き、資料の説明をいたします。本日の審議会におきましても、今まで同様タブレットを使用して議事を進行させていただきます。タブレットは、議事次第を画面に表示した状態で配布しております。画面左上に、マイプライベートファイルがありますので、そちらをタップしていただくとフォルダの中の資料一覧が表示されます。タブレットに保存されている議事次第にお戻りください。議事(1)では資料1及び参考資料、議事(2)では資料2を使用いたします。全ての資料はタブレットに保存されておりますが、不足等がありましたら事務局までお伝えいただければと思います。
これより、議事進行を小澤委員長にお願いいたします。報道のカメラ等は御退席をお願いいたします。よろしくお願いいたします。

 ○小澤委員長 それでは、議事に入ります。本日は議事が2つあります。まず議題(1)「令和2年度からの造血幹細胞移植推進拠点病院事業について」、事務局より説明いただきたいと考えております。それでは、よろしくお願いいたします。

 ○幕内室長補佐 よろしくお願いいたします。それでは、資料1をお開きください。令和2年度からの造血幹細胞移植推進拠点病院事業についてです。今までの令和元年度までの事業実施体制について、改めて説明させていただきます。
3ページです。令和元年度までの造血幹細胞移植医療体制整備事業につきましては、事業の目的として、血液疾患患者さん全体の生存率の向上のために、移植を必要としている患者さんに対して、適切な時期に適切な種類の移植を提供できる体制を構築することや、どこの地域にいても誰でもより安全に移植医療が受けられるような体制にすること、また、長期生存が得られるようになった際には、移植後より良い長期フォローアップ体制を構築するということで、移植後は合併症が非常に長い間続きますので、このような長期フォローアップ体制を構築するようなことが重要という、これら3つの目的に基づいて事業を展開していただいたところです。それぞれの事業におきましては、3ページ目の下半分にあるとおりですが、人材育成事業、コーディネート支援事業、地域連携事業として、いわゆる必要な医師や看護師等の人材の育成や、骨髄バンクさんと協力したコーディネート期間短縮に資するような取組であったり、また地域、病院と連携して適切な医療が適切な時期に受けられるような体制の整備をしてきたところです。
今の実施体制につきましては、次の4ページ目を御覧ください。今のところ、全国を8ブロックに分けて、関東だけ2施設ですが、9施設を拠点病院として選定し、事業を行っていただいたところです。
以前の第52回及び第53回の審議会におきまして、この造血幹細胞移植医療体制整備事業につきましては、委員の先生方からいろいろな御意見を頂いたところです。それに基づき、第53回の委員会におきましては5ページ目にお示しするような形の課題があると御指摘いただいているところです。先ほど御説明した人材育成やコーディネート支援、地域連携それぞれの課題に加えて、長期生存患者の増加に伴い、適切なフォローアップ体制を構築することが重要であり、社会復帰支援も含めた生活の質の向上のための取組みを課題として重点的に行うべきという御意見を頂いているところです。
また、6ページ目ですが、第52回の委員会におきましても、こちらにお示しするような形で体制を構築することについて御了解いただいたところです。
7ページ目です。これらの内容に基づいて、第53回の審議会のところで御議論いただいた内容を書かせていただいております。一番上のポツですが、人材育成事業、コーディネート支援事業、地域連携事業の3事業は引き続き行っていくところですが、地域によってはどの事業が重要である、どの事業がまだ不十分であるということがバラバラですので、その地域に即した形で、どの事業を重点的に行っていくのかを具体的に記載した計画書を公募の際に提出してもらいました。
2つ目ですが、今までの体制では拠点病院が原則、単独でブロック内を管轄する形でしたが、それではどうしても目が届きにくいところもありましたので、今回の事業からは、拠点病院は地域拠点病院として協力していただけるような地域の病院を指名して、その指名に基づいて、しっかりした、地域全体をグリップできるような体制を構築することを明示的にしてもらったところです。
ブロック割りにつきましても、現在は厚生局の区分に基づきまして8つのブロックに分けておりました。それを、各病院が各自、患者さんであったり医師、医療従事者等のつながりに基づいて、適切な形でブロックを検討してもらっているところです。
このように、委員の皆様から頂いた御意見内容に基づき、事務局で昨年公募を行ったところです。選定・評価会議を開催し、そちらで審議していただいた結果を踏まえ、今からお示しする内容ですが、新しく拠点病院を再選定したところです。
8ページ目以降が、令和2年度からの事業実施体制についてです。9ページ目を御覧ください。拠点病院の事業は引き続き、人材育成やコーディネート支援、地域連携を柱にするところですが、特に地域連携の中でもフォローアップ体制の構築、充実について重点的に事業を行っていただきたい趣旨で公募を行ったところです。
10ページ目に公募の経過を書かせていただいております。御意見を頂いたのが第52回と第53回の審議会でして、平成30年8月と9月です。その後、平成31年1月から令和元年6月末まで公募を実施したところです。その後、選定・評価会議を開催し、実際に提出された計画書等をもとに、拠点病院を選定するかということや、どのようなブロック割りが適切かを検討していただいたところです。
そして、本日第57回の審議会という形で御報告致します。拠点病院につきまして、選定・評価会議の審議等も踏まえ、我々で選定した所を11ページ目に書いております。令和2年度からの体制としては、全国を9ブロックに分けて12施設を選定する形とさせていただきました。
主な変更点をお示しします。まず、関東甲信越ブロックにつきましては、現在拠点病院を2つの体制でやっているところを3つの体制にする形で考えております。また、静岡県東部につきましても、関東甲信越ブロックでしっかり見ていく形で選定したところです。東海、北陸ブロックにつきましても、御覧いただいたとおりで、東海の県と、北陸3県を分けました。北陸につきましては、金沢大学病院が新規に入っています。また、九州、沖縄ブロックにつきましても、現在は九州大学病院さんが九州と沖縄両方を見ているところですが、人のつながりや患者さんの行き来等も考えたところ、九州と沖縄を分けるべきだという意見が得られましたので、このような形で琉球大学病院を沖縄ブロックとして独立してもらっているところです。このような形で、全国を9ブロックとし、12施設を選定いたしました。
続きまして、12ページ目を御覧ください。今後の拠点病院選定後の事業取組の報告・評価の流れのスライドです。今回、拠点病院につきましては、先ほど申し上げたとおりですが、事業実施計画書という形で、人材育成、コーディネート支援、地域連携と、それぞれどのような形で事業を進めていくのがよいか、今不足しているのが何であり、これから特に5年間でどのような体制を作っていくのかということを、しっかり事業計画として出してもらったところです。
今後、翌年の事業計画や、その年にあった事業をどのように行ったかについての報告をもらおうと考えているところでして、それが12ページ目のスライドの1の部分です。2の部分ですが、我々はそれら提出いただいたものを選定・評価会議に付議させていただき、3ですが、選定・評価会議でそれらの計画書に基づいた進捗状況等の評価や予算の配分をご検討頂きたいと考えており、その結果につきましては、こちらの審議会でもまた改めて報告させていただき、今後の大きな課題の解決に向けた方向性を御示唆いただければと考えているところです。
また、このような選定・評価会議や審議会で頂いた御意見につきましては、13ページ目を御覧ください。造血幹細胞移植推進拠点病院の連絡会議として、日本造血細胞移植学会さま等に協力いただき、適切な形で事業を進めることができるように修正や課題についての解決策を考えていく場として、拠点病院の集まりを設けていきたいと考えているところです。このような形で、令和2年度からの体制につきましては、今年度までやっている体制と比べて、より実行性が高くなるような形で課題に対してしっかり対応できるよう、考えているところです。
最後に、14ページ目以降ですが、参考として、各施設における事業実施計画書等につきまして、その内容を抜粋した形でまとめております。1つの例を申し上げますと、15ページ目を御覧ください。例えば各ブロックにおきましては、このような形で、北海道ブロックであれば人材育成事業、コーディネート支援事業、地域連携事業、それぞれ現在の課題を挙げてもらっております。人材育成であれば全般的に全道的にどの職種も不足しているということで、対策として移植の認定医を5年間で10名育成し、地域等に配置することや、認定のコーディネーターさんを5年で5名以上育成して配置する等の課題と、それへの対策を計画書の中で定めてきてもらっているところです。
ほかの事業につきましても同じような形で、現在の課題やそれらへの対策を拠点病院においてもまとめてもらっているところでして、これらを参考にしながら、今後これらの拠点病院がしっかりと事業を進めているかということを、我々としてもグリップしていきたいと考えているところです。
他のブロックにつきまして、ここでは割愛させていただきます。我々からの御報告は以上です。これら、拠点病院の体制につきまして、御意見、御示唆等いただけたらと思いますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。

 ○小澤委員長 それでは、ただいま事務局から説明のあった内容について、御意見、御質問を受けます。20~30分を予定しておりますが、いかがでしょうか。11ページにあるように、今回は全国9ブロック12施設を選定したということです。関東甲信越ブロックが3施設に増えて、そのほかは北陸ブロックが出来たり、あるいは、中国と四国が合体したようなブロックになったり、規模は小さいのですが、沖縄ブロックが新たに出来ました。

 ○梅田委員 感想と意見を述べさせていただきます。新しく全国9ブロックとして12施設を選定したということで、参考資料も全部見させていただきました。この全国9ブロックとも、人材不足と体制整備が不十分であるということを課題で全施設が挙げておられます。これらについては、連絡会議等、体制作りをする会議が新しく出来ましたので、そういう所で十分にもんでいただいて、できるだけそういう課題を改善していただく方向に持っていっていただきたいと思います。それを補佐して意見を述べるのが、この我々の会議の位置付けと思いますので、十分にフォローの体制でいかれればと思います。
それから、資料1の9ページの地域連携事業の所の一番下の所に、「移植後患者の就労相談窓口の設置」があります。私の立場からすると、窓口を作って魂を入れるというわけではないのですが、患者支援の体制に魂を入れるということで、せっかく設置した所を実のあるものにしていただければと思います。感想と意見です。

 ○小澤委員長 13ページに拠点病院連絡会議を開催とあります。これはどこが中心になっていて、活動する際の財源はどのようになっているのでしょうか。

 ○幕内室長補佐 拠点病院の連絡会議については、令和元年度までの体制であったものに準じた形で、日本造血細胞移植学会さまとも協力しながら引き続きやっていければと考えております。

 ○小澤委員長 現在、その連絡会議はどこが中心になってやっているのでしょうか。

 ○幕内室長補佐 現在は、今回の見直しに伴い休止していますが、我々が学会と協力して呼び掛けを行っておりました。

 ○小澤委員長 会議なども厚労省でサポートしていくということでしょうか。

 ○幕内室長補佐 会議においては、この時期は日本造血細胞移植学会の総会等も行われており、そういう皆様が集まる場で会議をすることも過去にはあったと聞いております。他方、こちらに来ていただいて行うということも十分選択肢に入るものだと考えており、そのときの状況等を鑑みて、詳細については引き続き検討してまいりたいと思っております。

 ○小澤委員長 ほかに何かございますか。

 ○坂巻委員長代理 今度の新しい体制は、均等に予算を配分するのではなくて、目的の事業に合わせて予算を配分するということだったと思います。今、このように上がってきた目的に対しての予算は十分確保できているのでしょうか。

 ○幕内室長補佐 現時点では、まだ令和2年度の予算は成立しておりませんので、明示的なことは申し上げることができませんが、我々からは必要な予算を要求しております。

 ○小澤委員長 ほかに何かございますか。

 ○野村委員 先ほどの、予算ではないほうの関連の意見です。地域推進拠点病院連絡会議が充実していくことを願いますし、事業ごとに予算が付くとか、拠点病院に更に地域の拠点病院が連携を取っていくということで、個々の体制の充実は、今まで以上に図れるのだろうということはすごく期待しているところで、今回はフォローアップについてすごく力が入っているということで、お願いというか希望という感じなのですが、医療体制や患者手帳の配布を充実させていくのはもちろんなのですが、移植される方ではなくて移植された後の方たちがどんどん増えていく中で、特に小児は大変な思いをした所にもう一回行きたくないとか、自分の体の不調があってもその治療をされた所に行ったら申し訳ないのではないかという思いで、幾つもの症状ごとに町医者に掛かって、結局それを見越した治療になかなか結び付かなかったりということを、地元で聞いたりしております。
特に、ブロックごとの体制が充実していくほど、治った方が全国のどこかに羽ばたいて活躍していくときに、医療に掛かるということをもう少し、もちろん体の調子が悪い人が受診しなければ医療はどうしようもないという御意見もあるかと思うのですが、骨髄バンクでドナー登録をしてくださった方のフォローと同じような感覚で、メールアドレスを必ずゲットして定期的に状態を尋ねるメールを送れるなら送るとか、調子が悪くなったときには遠慮なく相談してほしいみたいなことなどで、患者たちが不安にならないような途切れのない医療体制という形での情報提供を、この拠点病院の体制充実とともにしていただけたらうれしく思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 ○小澤委員長 ほかに何かございますか。

 ○平川委員 今のことに関連してです。前回の会議でも申し上げましたが、地域連携の中では、地域のかかりつけ医と地域拠点病院等との連携も、今の御指摘からは非常に大事だと思います。長期サバイバーの方への連絡も含めて、今度は地域の医療との連携も、地域連携事業の中で是非とも重視していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 ○小澤委員長 ほかに何かございますか。

 ○齋木委員 先ほどから話題になっている地域連携事業について、今回、私はこの審議項目は初めてだったので、もう解決していることであれば、また改めて御説明を頂くことになってしまうかもしれませんが、今回のブロック分けされている中で、関東甲信越ブロックの中には、更に3つの地域に分かれた形での運営、運行という状況になっていて、3つの地域がそれぞれ出している事業計画の資料を拝見しました。その中で、例えば私の居住地である新潟県の場合は、新潟県の大きな拠点病院が別の地域の中に入っているのです。例えば、新潟大学医歯学総合病院は、拠点病院が都立駒込病院の中の地域拠点病院になっていますし、同じく新潟県にある県立がんセンター新潟病院は、虎の門病院が拠点病院になったグループの中に入っていて、新潟県の中でも病院が別々のグループに入っています。
それぞれのグループの計画を見たときに、患者目線、患者家族目線で見たときに、地域支援センターとしての機能を考えて、例えば、患者さんは、治療を受けた病院や拠点病院によって、その後の支援の中身が変わってしまうのかというような単純な疑問、それから、患者が同じ新潟県民であっても、どの病院で受けたかによって、移植後のいろいろな相談窓口などの流れ、サービス、情報提供の場が変わってしまうのかどうかというところがクエスチョンだったのです。あるいは、その3つが更に共同して、関東甲信越ブロックとして1つの支援センターを共同で持って情報が提供されるのかどうか、その辺りが資料からは読み取れなかったので御説明いただければ有り難いかと思います。

 ○小澤委員長 資料には、仮ですが、この3つをまとめた連携会議が設置されると書いてあります。新潟県の病院が分かれてしまったことに関して、岡本委員から何かございますか。

 ○岡本委員 今、小澤委員長からお話がありましたように、関東甲信越はとても広い領域でして、ブロックを3つに分けるという合理性がなかなかないけども、やはり新たな役割分担、予算を付ける等の視点よりこの様にまとめました。しかし、関東には移植グループがあり、それを基盤としてネットワークを作っておりますので、そういう会議体と連携して移植推進拠点病院、地域推進拠点病院の連携をしっかりやっていくという点は、全く問題がないのではないかと考えております。
しかし、御指摘がありました新潟については、2つの病院が連携を取ってくれる様に、今後の5年間のプロジェクトで、そういう方向に持っていっていただきたいと思っております。東京では、どこからどこまでの地域が自分の病院にくる患者のテリトリーという感覚が全くないのですが、地域に行くとそのようになってしまい、新潟県に2つしかない病院の連携はよくないことも理解しています。是非、5年間の移植推進拠点病院事業を通して改善し患者のためになるシステムにしていきたいと思っております。患者の側からも声を挙げていただいて、協力していただくのが一番よろしいかと思います。御指摘の方向に持っていくことについては全く異論はありません。

 ○小澤委員長 それぞれの地域拠点病院が、3つの拠点病院のどれに入るかということに関しては、各地域拠点病院の規模も考慮したのでしょうか。

 ○岡本委員 ある程度、つながり等で作ったところはあります。繰り返しますが、内容に関しては、3つのエリアが全く違うことをやるというわけではなく、基本的には同じ形で事業を進めます。しかも、その代表者たちが集まる会議では3ブロックがまとまってまいりますので、何か違うことが行われることは基本的にはないと思います。

 ○小澤委員長 よろしいでしょうか。ほかに何かございますか。

 ○鎌田委員 今まで出てきたお話と重なる部分もあるのですが、意見とお願いがあります。前の体制のときから引き続き注視しているHCTCとLTFUは、移植医療において重要な役割を果たしていると思いますし、これからますますその役割が大きくなっていくと思います。実際の在り方は、施設ごとにばらつきがあると思うのですが、それを何でも画一的にすることばかりがいいわけではないと思いますし、柔軟性も必要だと思います。しかし、一方で、絶対にここは押えておくべきというポイントがあると思いますし、そこは是非、共有していただきたいと思います。
そういう点でも、今度の新たな仕組みの中で、地域連携や拠点病院同士の連携が図られることになっているので、それによってより充実していくことを期待しています。そうしていく上で、実際にHCTCやLTFUを担われる方、先生方、ドナー、患者、それぞれの立場からの意見が十分に反映されるような仕組みで運営していっていただけたらと思います。

 ○小澤委員長 そのほかに何かございますか。

 ○山口委員 今回の改定のメインのポイントと言うか、長期フォローアップが重要な項目になっているのは正しくそのとおりだと思います。ただ、追加で1点お願いしたいことがあります。例えば、先天性の免疫疾患の方は、別の治療や遺伝子治療をやられていて、その後に造血幹細胞移植をやられたりすることがあり、両方とも長期フォローアップが欠かせないことになります。そういうことを考えると、その辺りの連携も考えていただけると有り難いと思います。

 ○小澤委員長 そのほかに何かございますか。

 ○岡本委員 先ほど、平川委員から後方支援についてコメントしていただきました。非常に重要なことと思います。例えば移植後に、移植患者をとても困らせているドライアイの問題があります。眼科医には前眼を診る方はそれほど多くないのです。特に、移植の後のドライアイをよく御理解いただけないことが結構あるようです。
そういうことに関して、移植医のアクセスだけでは十分にカバーできないところに関して、是非この病院の連携事業の中で、より良くその領域の中で助けていただける方、病院等を募ることができるかという情報をしっかり集めて、より良い連携体制を作ることが必要です。結構、構想としては壮大なものだと思います。移植をやっている病院との連携の中だけで地域連携をするということではなくて、もっと広い意味で、本当に後方連携、合併症等を予防して治療する体制を作るということが重要だと思います。平川委員の御指示を頂きながら、その辺りを是非検討していきたいと思います。

 ○小澤委員長 ほかに何かございますか。

 ○齋木委員 今、患者の移植後に関するいろいろな支援のお話、つながりの方向がありました。私どもがボランティアをしていると、地域の方からいろいろな相談を受けることがあります。経済的なことから移植後のアフターフォローの話など、でも、私たちの中では情報に限界が出てしまいます。今回の地域連携の情報は、まず患者自身が自分で探して見付けたりということも、機能的にはできるような組織になっているのでしょうか。ボランティアに相談に来る方を通して広く広げていってよろしいのであれば、そういう窓口の紹介や情報の紹介もできるのかと思ったのでお尋ねいたしました。

 ○小澤委員長 これからは病院だけでは難しい活動が増えていくと思いますが、いかがでしょうか。

 ○幕内室長補佐 御指摘の点については、既に拠点病院にお願いしております。地域連携支援センターを設けて、患者からの直接の相談等にも対応できるような体制をしっかり作っていただくということ、現行の拠点病院事業にもそういうものはあるのですが、今後もそれを引き続き進めていっていただきたいと考えています。

 ○小澤委員長 地域連携支援センターについて、もう少し詳しく説明してください。

 ○幕内室長補佐 先ほど御指摘いただいたように、患者や、地域の移植を行っていない開業医から、移植を行っている医療機関等に連絡を取ることは難しいと聞いており、また、先ほどの最初のほうの質問にもあったとおりですが、ブロックが変わるような引っ越しをした患者さんなどは、拠点病院であっても隣のブロックのことはなかなか分かりにくいので、紹介先を探すことに困っていると聞いています。そのため、患者や地域の先生方、ほかのブロックの先生方等との連携を進めていくためのものとして、情報のやり取りをすることを一つの目的として、現在、各拠点病院に地域連携支援センターを設置してもらっております。地域連携支援センターの役割としては、拠点病院と拠点病院の外側にある部分の患者さんやほかの医療機関等との連携を取っていくためのものと御理解ください。

 ○小澤委員長 例えば、一番下に書いてある就労相談窓口まで広げていくとなると、拠点病院だけではなかなか難しいものになってくるかと思いますが、その辺りに対しては、拠点病院の活動をサポートするような仕組みはあるのでしょうか。

 ○幕内室長補佐 就労相談については、既にやっていただいている拠点病院もあると聞いておりまして、病院によってどれくらいのレベル感でできているのかということは、少しずつ違ってくるという前提で理解しているところです。
それを踏まえて、拠点病院や拠点病院が委託する先である地域拠点病院等での就労支援の窓口の設置においては、どういうことが問題になっているのかという把握も踏まえて、どういう形で開設し発展させていくのがその地域において妥当かということを、ブロックごと、拠点病院ごとに考えていただきながら、適切に設置等していただけるようにと考えているところで、実施要綱上にも定めているところです。

 ○小澤委員長 ほかに何かございますか。

 ○岡本委員 むしろ大切なのは、幕内室長補佐がおっしゃったように、例えば就労では現状でどういう問題があるかということ、それについてどのように連携すればいいのかということをしっかり把握してもらうことも非常に重要なミッションだということを、拠点病院は認識していただく必要があると思います。
単に、頂いた予算でこういう行事や事業をしたということに加えて今後の連携を考える為に、現状を把握することをプロポーズしたということもしっかりとした業績として、再確認していただければと思いました。

 ○小澤委員長 ほかに何かございますか。

 ○坂巻委員長代理 移植の場合は特に若い患者が多いということで、就労支援はとても大切なことだと思います。ただ、一朝一夕に理想的な就労支援体制が出来るとは思えないのですが、これは目標として掲げて問題としながら、できる所からやって、うまくいった成功体験を広げていき充実させていく必要があり、こういう課題を挙げておくということ自体が重要なのではないかと思っております。

 ○小澤委員長 ほかに何かございますか。

 ○野村委員 病院の方だけではできない部分の情報もあり、福祉に結び付けるいろいろな制度のことは、知っている病院では受け入れられるが、ほかの地域ではたまたまその知識が結び付かないことがたくさんあると思います。こういうものは、いろいろな団体、NPOの関係、全国大会などでみんなのノウハウを共有し合うようなところがあります。この制度でこういう支援が受けられたとか、ある方がこういう就職口でこういう工夫をして就職がうまくいっているというようなことを全国で共有して、それをマスコミを使ってみんなに知らせるという形とか、若しくは共有できる情報にセンターの方たちがアクセスできる、その地域でその方法が成功したのならこちらでもやってみようみたいなことができるような情報共有の場や発信の場を、是非設けてもらえたらと思います。

 ○小澤委員長 連絡会議があるというお話は先ほども出ましたが、ニュースレターのようなものはあるのでしょうか。

 ○幕内室長補佐 それについては今後、拠点病院とも相談しながら、必要に応じて考えていくところかと思っております。

 ○小澤委員長 患者会との連携は、どの程度になっているのでしょうか。

 ○幕内室長補佐 現在の体制でのお話になりますが、各拠点病院と関係性の強い患者会の方々とが連携し講演等を行う、というようなことは行っていると聞いております。

 ○小澤委員長 神田委員から、何か御意見ございますか。

 ○神田委員 就労支援については、以前にも、この会議で何度か話題になっていたと思います。既に、がん患者という意味での就労支援はかなり仕組みが出来ていて、全国調査などでも実体が把握されていると思います。がん患者の支援と造血幹細胞移植患者の支援の体制が独立して存在する必要性はないと思いますので、情報を共有しながら、うまく連携してやっていくのが良いのではないかと思います。

 ○小澤委員長 そのほかに、何か御意見はございますか。よろしいでしょうか。それでは、令和2年度からの造血幹細胞移植推進拠点病院事業については、本委員会で了承することにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(異議なし)

 ○小澤委員長 それでは、事務局におかれましては、本事業の開始に向けて必要な準備を進めてください。よろしくお願いします。
次は、議題(2)「全米骨髄バンクとの業務提携拡大(血縁者間の移植調整サポート)について」、小川参考人から、御報告をお願いいたします。

 ○小川参考人 骨髄バンクの小川です。資料2を御覧ください。全米骨髄バンクとの業務提携拡大(血縁者間の移植調整サポート)について、御報告申し上げます。
2ページを御覧ください。日本の国内患者に対する米国在住の血縁ドナーの移植調整サポートについてです。概要をお伝えします。1点目、造血幹細胞移植推進法第15条に関連する業務として、日本骨髄バンクにおいては、全米骨髄バンク(NMDP)との間で、非血縁者間骨髄移植の調整や、これがいつもどおりの非血縁者間骨髄移植ですが、それだけではなく血縁者間移植の調整(血縁サポート)も実施しています。
2点目、血縁サポートは、平成30年10月より米国在住の患者が移植に用いるために必要な、日本在住の血縁ドナーの骨髄等の採取に関する支援に限って開始しており、これについては本委員会で報告済みでして、平成30年度は、この件に関しては1件の支援を行いました。
3点目、今般、日本骨髄バンクでは、血縁サポートを、日本在住の患者が移植に用いるために必要な米国在住の血縁ドナーの骨髄等の採取に関する支援についても行うことと決定したため、御報告申し上げます。
3ページ目を御覧ください。日米間でのコーディネートに関する役割分担についてです。本日御報告していますのは、この図のとおりで、右側の米国に住んでいる血縁のドナーさんが日本に住んでいる患者さんに骨髄等を提供する際に、骨髄バンクが介在するといったものになります。そして、こういうことについての連絡は、まず日本の移植施設から骨髄バンクに対して相談又は連絡が入ってきます。
コーディネートの流れです。日本骨髄バンクから移植施設に対して、流れの説明、料金表等を送付します。日本骨髄バンクのシステム上に患者登録をします。このシステム上というのは、非血縁の骨髄移植で使っているシステムと同じものに患者登録をします。この理由ですが、患者IDで双方のやり取りをするためにIDを振らなくてはいけないといったこと、また、SRLで患者のHL検査を実施するためにやはりIDが必要になってくるということ、また、疾患名の確認や患者さん負担金の請求先、連絡先を確認するために諸々の書類を提出していただいた上で、きちんとシステム上に登録するといったことが必要になってきます。そして、NMDPにおいてドナーの採血、問診の実施を行います。日本の検査機関、これはSRLですが、そこで当該検査を実施し、移植施設に結果を通知します。移植施設の判断の結果、当該ドナーから移植を実施する判断となれば、NMDPの調整に基づき米国内の施設で術前健診を実施した上で、骨髄等の採取を実施します。最後は、NMDPあるいは移植施設の担当者が骨髄等を搬送し、日本国内で移植を実施します。こういった流れは、全て国際間における非血縁者間移植の調整に準じた流れでコーディネートを実施する予定です。
4ページ目を御覧ください。これが料金表になっているのですが、本日御報告しているものについては、オレンジ色になっている部分の所です。この料金は、NMDPから提示された料金をそのまま患者さんに請求するといった内容になっています。このような流れで血縁サポートを実施するということについて、御報告申し上げます。以上です。

 ○小澤委員長 ありがとうございました。ただいま、小川参考人から報告がありました内容について、何か御意見、御質問はいかがでしょうか。

 ○梅田委員 資料の4ページで、ちょっと教えていただきたいのですが、左側のオレンジの所が血縁の方の費用が入っていて、右側のほうの灰色の所が非血縁ということでデータが載っています。コーディネートの費用については、血縁の所がないというのはよく分かるのですが、そのほかに採取手数料や骨髄採取料、それと末梢血の採取等々、非血縁のほうが高くなっています。どういうことで、これだけの差が出ているのですか。

 ○小川参考人 血縁の方が100万円以上安いのですが、NMDPに問い合せたところ、ドナー登録に関わる費用又ドナー登録者の管理、メンテナンスに関する費用が掛からないため、そのために血縁では安くしているということです。

 ○梅田委員 分かりました。そういうところですか。

 ○小澤委員長 そのほかに何かありますか。

 ○野村委員 質問ですが、私が知識がなくて申し訳ないのですが、値段表があるということは、非血縁の支援はもうされているということなのでしょうか。若しくは、ほかの諸外国との支援はどうなのか、教えていただければ。

 ○小川参考人 まず、NMDPとの間で、非血への支援は行っています。もともと行っていました。それから諸外国については、全世界のバンクから依頼があれば、日本のドナーさんからの提供も行っています。

 ○野村委員 この米国在住の血縁のドナーへの支援ということだけが、今までされていなかった、最後まで残っていたということでしょうか。

 ○小川参考人 そこから言うと逆で、非血縁に関しては全世界に対してずっと行ってきて、今も行っているのですが、血縁サポートについては米国のみが始めたもので、それを日本のバンクにも追加したということになります。

 ○小澤委員長 非血縁の場合には、日米間ではどのくらい実績があるのですか。件数で。

 ○小川参考人 最近は、もう本当に少なくて年に1回ぐらいです。最初の頃はこちらでも足りなかったので、とても多かったのですが、最近では1例、2例といった感じです。

 ○山口委員 2点ほどあります。1つは、米国だけが対象になったということですが、そうすると例えば、今後広げていく可能性があるのか。日本だとブラジルから来られている方というのは、要するに特殊な条件で認められているので、そういう方が向こうの家族の移植を受けたいというときに、今後そういうことも対応する可能性があるのか、それはブラジル籍との対応になるのでしょうか。

 ○小川参考人 現時点では、アメリカ以外には検討はしていません。と言いますのも、アメリカのほうから強い要望があったということがあって、検討を始めて取り入れたということになっています。

 ○岡本委員 最初の話は、米軍が日本の基地を持っていて、そこの方がドナーになることが結構あったということから始まりました。今回は、逆方向に向いた連携といえます。米国がこういったことを始めた大きな理由としては、ミスマッチの移植がどんどんできるようになって非血縁の移植の件数が頭打ちになってきた、という背景があると思います。アメリカとしてはバンクの存続をかけて、どんどんビジネスとして広げていきたいという所から話が出てきているのかもしれません。日本としては、人命救済の一環として、広げるというよりも、NPDP連携しているので協力しますというスタンスで良いと思います。

 ○山口委員 多分、米国は末梢血幹細胞移植が主だと思うのですが、そうすると採取のほうは日本の移植医としては、その選択はむしろ採取のほうは米国に任せるという形になるのでしょうか。

 ○小川参考人 採取自体、それからドナーのコーディネートも含めて、全てNMDPに任せるということになります。

 ○小澤委員長 よろしいでしょうか。どうもありがとうございました。
最後になりますが、議題(3)「その他」になります。委員の先生方から御発言等がありましたら、よろしくお願いします。

 ○梅田委員 最近、対面について私の所にいろいろ要望がありましたので、対面について資料を整理してみました。皆さんと対面についての考えを共有して、今後の検討の糧にしていただければと思います。
まず、対面についてですが、お互いの個人情報が相手に伝わると金銭の授受につながったり、病気が再発したときに直接再提供を依頼するおそれがある等々の理由があって認められていないということです。また、骨髄バンクは設立時から、あっせん機関として患者、ドナー双方の匿名性を確保し、いかなる場合も患者とドナーの個人情報を保護することを基本姿勢として貫いていると。こういうことで、今まで難しいということで私も理解しています。
ところが1999年に、大分前の話ですが、当時患者さんから多くの諸外国の骨髄バンクでは対面が認められていることから、一目でも会ってドナーさんに感謝の気持ちを伝えたいという強い希望があったということです。そこで、日本骨髄バンク、当時の骨髄移植推進財団では、1999年12月に対面を調査研究として実施するということで、当時の財団の理事会と評議会の両方で、厳しい条件を付けた上で実施するということを、賛成多数で承認したという記録が残っています。
2001年10月に、移植患者さんとその御家族を対象に実施した骨髄バンク10周年アンケートがありまして、そこでの結果では「条件によっては」と後に付いているのですが、対面を認めてよいという意見が半数を占めたということです。
これを受けて、2003年9月、厳しい条件というのは何かということなのですが、移植後4年を経過したもの、それから患者さんとドナーさんの双方が希望したもの、住所や連絡先などは教えないこと、コーディネーターなど第三者の者が立ち会うこと、対面後に直接連絡を取らないことなどこれらを条件に、試行的に対面を実施するということが、決められて、試行的に対面を実施するということになりました。
2003年9月に、早稲田大学で移植5,000例記念大会という全国大会を財団が開いて、そこでもその話題が出たのですが、当時の本委員会、この造血幹細胞移植委員会で、諸外国の対面事例の調査、分析が欲しい等々の意見がありました。継続審議になっているというところで、実は止まっています。
第41回の委員会、2013年、大分たちましたが、10年後ですね。このときには私も委員になっていましたので、私が対面について話題として社会的関心が高まったり、ドナーのモチベーションも上がると思われるので、一定の条件下でテスト的にやってみたらどうでしょうかと意見を出しました。この一定の条件というのは、先ほどのたくさん並べた条件のようなものを意識したものです。この会議では、例えば「アメリカでドナーと患者さんの接触が始まったが、必ずしも世界的には広がっているわけではない」ということ、「助けた側と助けてもらった側という絶対的な位置的立場があって、患者さんへ無言のプレッシャーになるのではないか、そういうところに配慮も必要ではないか」等々の意見がありました。その会議では意見交換だけでした。
そういうことで対面については議論が止まっていたのですが、2013年からまた7年経ったので、ある部署からこの対面について、もう1回議論してほしいという要望が私にありまして、今日、問題点を整理した上で、また意見を述べることになりました。
それで、話題になっていた諸外国では対面がどうだったのかということを私のほうでいろいろ調べてみました。そうしますと、実は今、アメリカやドイツ、インド、台湾、香港、マレーシア、シンガポール、オーストラリア、イラン等々は、いろいろ条件はあるのですが、一応対面が可能になっているという情報を得ています。これはある機関を通じてNMDPに確認したので、個人的なところでの確認です。
昔、議論した先ほどのいろいろな条件、厳しい条件を付けて、ドナーさんと患者さん双方が望んだ場合、誰でも会うというわけではなくて、双方が望んだ場合には、まずこういうテスト的な対面を認めてもいいのではないのかなということです。いきなりここでまた議論ということも難しいので、提案です。当時の骨髄移植推進財団では対面に関する検討を重ねますということで、2003年で止まった形になっています。その後の検討結果がどうなったのか財団に確認したのですが余り進んでいないと伺っています。当時からも17年もたっているわけなので、もう1回、財団の理事会、評議委員会で対面についてまずもんでいただいて、そこでの意見を踏まえて、この委員会でまた意見交換したらどうだろうかと思います。今日はこれまでの対面の意見をまとめて申し上げたということと、それから財団で御検討をこれから頂ければなという意見です。以上です。

 ○小澤委員長 ありがとうございました。今日はこの問題、テーマ、非常に今後重要で、難しいテーマですが、それを議論する予定ではありませんが、もし何か感想なり御意見があれば、御発言いただければと思います。トライアルは結局やっていないわけですね。

 ○梅田委員 やっていないです。

 ○小澤委員長 何か御発言はありますか。よろしいですか。また、少し話が進んだら。

 ○岡本委員 よく覚えていませんが、前回か前々回ぐらいにこの話になったことがありました。そのときは多分、私がそれは多分ボランティアの精神とちょっと違うのではないですかみたいなことを発言して、そうですねと収まったように思います。バンクに確認するかどうかは別問題として、何で今それをまた検討しなくてはいけないのでしょうかという、理由を明確にする必要があると思います。もうこの問題は海外のバンクの会議に行ったら一言も出てこないし、この15年間で話し合われたこともないです。恐らく、それは各国のあれを尊重するというスタンスになっていると思います。もともとそれはドネーションということにアゲインストなことであって、そういうルールでやっているわけですから、それに対して強い理由づけが必要です。それをあえてまた議論ということ自体が、私はよく分かりません。何回もまた出てきているというこの状況も、全くよく分かりません。そういう状況であってドナーが増えていないかというと、そうではなくて、ドナーは確かに増えています。これを議論することよりも、私は日本骨髄バンクはもっとほかのしっかりしたことを議論することに注力したほうがいいと思いました。

 ○小澤委員長 ありがとうございました。何か御発言ありませんか。特に、今日の議論のテーマではありませんが、ほかに何かその他として、御発言はありませんか。それでは、本日の議題は以上となりますが、そのほか事務局からありますか。

 ○幕内室長補佐 本日は活発な御議論を頂きまして、誠にありがとうございました。次回以降の開催については、別途調整させていただければと思いますので、何とぞよろしくお願いいたします。

 ○小澤委員長 それでは、本日の会議を終了いたします。どうもありがとうございました。

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