2019年2月20日 第60回 厚生科学審議会 疾病対策部会 難病対策委員会・第35回 社会保障審議会 児童部会 小児慢性特定疾患児への支援の在り方に関する専門委員会【合同開催】 議事録

日時

平成31年2月20日(水)17:00~18:30

場所

厚生労働省 共用第8会議室(11階)

出席者

議題

配布資料

議事

 
○田中課長補佐 それでは、定刻となりましたので、ただいまから、第60回「厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会」と第35回「社会保障審議会児童部会小児慢性特定疾患児への支援の在り方に関する専門委員会」の合同委員会を開会いたします。
委員の皆様には、お忙しい中、お集まりをいただきまして、まことにありがとうございます。
初めに、難病対策委員会に関しまして、御報告させていただきます。
本委員会の委員に関しまして、任期満了に伴う変更等がございましたので、御連絡いたします。
長らく委員を務めていただいておりました福永秀敏先生、大澤眞木子先生の任期満了による御退任に伴い、新たに京都大学大学院医学研究科発達小児科学教授の滝田順子先生、明治学院大学法学部政治学科教授の西村万里子先生、鳥取大学医学部脳神経内科学教授の花島律子先生に委員に御就任をいただいております。
滝田委員と花島委員は、本日は御欠席となりますが、西村委員より一言御挨拶をお願いいたします。
○西村委員 明治学院大学の西村です。よろしくお願いいたします。
○田中課長補佐 ありがとうございました。
また、本田麻由美委員につきましては、御本人の申し出により難病対策委員会の委員から外れております。
本委員会の委員長につきましては、千葉委員が本委員会の親委員会に当たる厚生科学審議会の本委員に御就任いただき、それまでの同審議会の臨時委員を辞任されたことに伴い、本委員会の委員長についても辞任の扱いとなり、形式上は空席となっていたところです。
これに関し、厚生科学審議会疾病対策部会運営細則第3条において「委員長は、委員会委員の中から、部会長が指名する」とされており、また、疾病対策部会長も歴任されていた福永先生にかわり、千葉委員が部会長に選出されておりますので、あらかじめ千葉委員にお伺いしたところ、引き続き千葉委員のほうで委員長をお引き受けいただけるということでしたので、引き続き本委員会の委員長をお願いしたいと思います。
千葉先生に一言お願いをいたします。
○千葉委員長 ということでありまして、この委員会の委員長を当面引き続いてさせていただくということであります。頑張ってやらせていただきたいので、ぜひよろしくお願いいたします。
○田中課長補佐 それでは、本日の委員の出欠状況について確認させていただきます。
高橋委員、滝田委員、鶴田委員、西澤委員、花島委員、井田委員、岡委員、小国委員から欠席の御連絡をいただいております。また、五十嵐委員、石川委員は、ほかの用務のため少しおくれていらっしゃるということです。
本日の議事は「指定難病患者データベース及び小児慢性特定疾病児童等データベースの利活用の運用に関する事項について」となりますので、参考人として、指定難病患者データ及び小児慢性特定疾病児童等データの提供に関する有識者会議の座長でいらっしゃいます、医療情報システム開発センター理事長の山本隆一先生にお越しをいただいております。
カメラの撮影はここまでとさせていただきます。
それでは、以降の議事進行につきましては、千葉委員長にお願いをいたします。
○千葉委員長 初めに、御承知のように、厚生労働省が取り組んでおります会議のペーパーレス化に伴いまして、今回も、本委員会でもタブレットを使用して議事を進めてまいりたいと思いますので、お手元のタブレットの使用方法等について、まずは事務局より御説明をお願いします。
○田中課長補佐 今、事務局のほうからお配りしてございますが、タブレットの使用に関して、机上に資料を配付させていただいております。簡単ですが、私のほうから、使用方法について御説明をさせていただきます。
まず、My private filesというフォルダの中の資料一覧が現在、皆様のタブレット上に表示がされていると思います。この資料のタイトルをタップしていただきますと、本体資料が表示されます。
資料は、2本の指を広げたり狭めたりすることで、資料の拡大縮小が可能となっております。また、ページをめくる際には、画面に指を置き、上下に動かしていただければ1枚ずつページをめくることが可能となっております。
資料全体を閲覧したい場合には、机上配付の操作説明書の2の(2)に記してあるとおり、画面左下のマークをタップしていただき、「ファイル/印刷に注釈をつける」をタップしていただきますと、画面下部に全ページの画像が小さく表示されますので、こちらで指を左右に動かしていただき、閲覧したいページを選択すると、ページを超えて表示することが可能でございます。
お手元にタブレット操作説明書もお配りしておりますので、こちらもごらんいただきながら、使用方法に御不明な点や機器のふぐあい等がございましたら、御遠慮なく挙手をお願いいたします。会議の途中でも事務局が個別に、御説明に伺わせていただきます。
なお、タブレット、タッチペン、スタンドに関しては、会議終了後、回収いたしますので、持ち帰らず机の上に置いたままにしていただきますようお願い申し上げます。
事務局からの説明は以上になります。
○千葉委員長 それでは、資料の確認をお願いします。
○田中課長補佐 まず、机上に専門委員会の座席表を配付させていただいております。御確認をお願いいたします。
次に、タブレットのフォルダ内の資料一覧をごらんください。タブレット内の本体資料といたしまして、
資料0 議事次第
資料0 委員名簿
資料0 参考人名簿
というものが上3つの資料となっております。
続きまして、本体資料といたしまして、
資料1-1 「指定難病患者データ及び小児慢性特定疾病児童等データの提供に関するガイドライン」(案)の概要
資料1-2 「指定難病患者データ及び小児慢性特定疾病児童等データの提供に関するガイドライン」(案)
資料1-3 「指定難病患者データ及び小児慢性特定疾病児童等データの提供に関する審査会」開催要綱(案)
資料1-4 「指定難病患者データ及び小児慢性特定疾病児童等データの提供に関する審査会」運営規程(案)
資料2-1 指定難病患者データベース及び小児慢性特定疾病児童等データベースにおける同意の見直しについて
資料2-2 指定難病(小児慢性特定疾病)に係る医療費助成申請における臨床調査個人票(医療意見書)の研究等への利用についての同意書(案)
参考資料1-1 指定難病患者データ及び小児慢性特定疾病児童等データの提供に関する有識者会議構成員名簿
参考資料1-2 第5回指定難病患者データ及び小児慢性特定疾病児童等データの提供に関する有識者会議 議事要旨
を資料として準備させていただきました。
過不足もしくはタブレットが開けない等のふぐあいがございましたら、挙手をいただければと思います。
○千葉委員長 よろしいでしょうか。
それでは、本日は議事(1)「指定難病患者データベース及び小児慢性特定疾病児童等データベースの利活用の運用に関する事項」につきまして、まず、事務局から、これまでの合同委員会における議論の経緯を説明を説明いただくとともに、資料に沿って「指定難病患者データ及び小児慢性特定疾病児童等データの提供に関する有識者会議」でまとめていただいたガイドライン(案)等につきまして説明をいただいて、それをもとにして議論していきたいと思います。
議論につきましては、進行の都合上、事務局からの資料の説明が一通り終わった後にまとめて行いたいと思いますが、資料1-1から資料2-2までの各資料の説明の後に、短い質疑の時間は設けたいと思いますので、よろしくお願いします。
本日は、ガイドライン(案)等の取りまとめを目指して議論していきたいと思いますので、あわせてよろしくお願いします。
それでは、事務局から説明をお願いします。
○田中課長補佐 それでは、まず、これまでの合同委員会における議論の経緯について御説明させていただきます。
平成30年6月20日の合同委員会において取りまとめられた「指定難病患者のデータベースと小児慢性特定疾病児童等データベースの当面の在り方について」において、今後の進め方として「審査会の審査基準、運営方法、同意の撤回方法、経年データの提供方法等、指定難病患者データベース及び小児慢性特定疾病児童等データベースの利活用の運用に係る詳細については、臨床データの利活用、個人情報保護等の有識者で構成される検討会を立ち上げ、検討することとし、その結果を厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会及び社会保障審議会児童部会小児慢性特定疾患児への支援の在り方に関する専門委員会の合同委員会において報告することとする」となっております。これを受け、本日、この会を開催させていただいた次第でございます。
「また、データベースの利活用の本格運用に先立っては、模擬審査を実施し、審査会の審査基準、運営方法等に問題がないか検証を行うこととし、その結果を厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会及び社会保障審議会児童部会小児慢性特定疾患児への支援の在り方に関する専門委員会の合同委員会に報告し、必要に応じて審査基準等の見直しを行った上で、データベースの利活用の本格運用を開始することとする」とされていたところでございます。
これを受けまして、参考資料1-1にありますように、有識者会議を立ち上げ、全5回にわたって、審査会の審査基準に当たるガイドライン(案)、審査会の運営方法に関する事項及び同意書(案)について検討を行っていただきました。また、第5回有識者会議においては、模擬審査も行いましたので、その結果は参考資料1-2といたしまして、議事要旨を添付させていただいております。その結果についても本日、あわせて御報告をさせていただきます。
それでは、まず、ガイドライン(案)について御説明をさせていただきます。
資料1-1をごらんください。「指定難病患者データ及び小児慢性特定疾病児童等データの提供に関するガイドライン」(案)の概要となっております。
まず、このガイドライン(案)でございますが、「レセプト情報・特定健診等情報の提供に関するガイドライン」をもとに作成いたしました。その中で、難病・小慢の希少性・特殊性に鑑み、有識者会議での議論等を踏まえ、個別にガイドライン(案)を作成しております。
1枚おめくりいただきまして、有識者会議の議論における主なポイントと対応方針について簡単にまとめております。提供先の範囲、利用目的・利用方法・研究結果公表時の同意取得、中間生成物の保存については、難病・小慢の希少性・特殊性に鑑み、有識者会議での議論等を踏まえ、個別にガイドライン案に規定をしております。
まず、提供先の範囲でございますが、今までは厚生労働省が補助を行う研究事業を実施する者となっていたものに対して、厚生労働省、厚生労働省が補助を行う研究事業を実施する者、文部科学省が補助を行う研究事業を実施する者、都道府県、指定都市、中核市、上記以外で、厚生労働省が開催する有識者で構成される「指定難病患者データ及び小児慢性特定疾病児童等データの提供に関する審査会」において、指定難病及び小児慢性特定疾病の研究の推進のために必要であり、提供することが適切であると判断された者に対して、提供をさせていただくことといたしました。
また、利用目的・利用方法・研究結果公表時の同意の取得につきましては、まず、提供データにより研究を行う場合は「匿名化」したデータを提供することとし、研究結果公表時の同意取得は原則不要とする。ただし、10未満になる集計単位を公表する場合は、患者への再同意の取得が必要となる。臨床研究等の実施に関して患者に協力を求める場合は、患者の同意に基づいて「指定医が診断を行った医療機関」等の情報を提供し、情報提供の再同意取得の際、当該研究の結果の公表についてもあわせて同意を取得することとするといたしました。
3番目の中間生成物の保存につきましては、厚生労働省は、将来的に、研究成果について再検証等が必要となることを想定し、この間、申請者の申し出に基づき、最長10年間、提供した難病等患者データについて、適切に記録を保存する。申請者から当該データについて提供依頼申し出があった際には提供することとさせていただいております。
次のページは、提供先の範囲の見直しの議論を簡単にまとめさせていただいております。まず、現行の同意書では、「厚生労働省の研究事業等」として同意を得ている部分について、同じ国の行政機関である文部科学省が補助を行う研究事業を実施する者についても提供先に含めることとしてはどうか。また、政策の立案を行う都道府県、指定都市、中核市についても提供を認めることとしてはどうか。その他、有識者で構成される審査会において提供が適切であると判断された者についても認めることとしてはどうか。また、今後のさらなる提供先の拡大については、当面の提供情報の利活用の状況及び患者の御意見を踏まえつつ検討することとしてはどうかとさせていただいております。
2番の利用目的・利用方法・研究結果公表時の同意取得に係る整理につきましては、こちらの表にまとめておりますが、提供データにより研究を行う場合は、同意書に基づいてデータを取得、匿名化したデータを提供するということ。公表時の同意取得は原則不要。ただし、10未満になる集計単位を公表する場合は、患者への再同意の取得が必要とさせていただいております。提供に当たっての審査基準としては、提供先が適切か否か、研究内容が難病の研究の推進に資するものまたは政策の立案に資するものになっているかどうかを審査基準といたしました。
臨床研究等の実施に関して患者に協力を求める場合につきましては、主治医を介して患者様から同意を再取得するということ。再同意の取得に必要となる「指定医が診断を行った医療機関」等の情報を提供データとすること。情報提供の再同意取得の際、当該研究の結果の公表についてもあわせて同意を取得すること。提供に当たっての審査基準につきましては、提供データにより研究を行う場合に加えて、ほかの方法にて代替不可か否かを審査の基準としております。
中間生成物に関する対応方針については、先ほど御説明したとおりとなっております。
続きまして、資料1-2は実際のガイドライン(案)になっております。こちらの中で、黄色の網かけをして、下線部が引いてある部分がNDBのガイドラインと異なっている点になっております。今、お伝えをいたしました提供先等の変更などについて、簡単にページ数をお知らせさせていただきたいと思います。
まず、最初のほうから説明させていただきます。最初に5ページでございますが、NDBでは研究を外部委託することが認められておりますが、この難病のデータベースについては、基本的に外部委託することは認めない。審査会において認めた場合のみ可能とさせていただきました。
5ページの下段になりますが、倫理審査が必要な場合については、倫理審査の実施状況を確認することをガイドラインに明記しております。
続きまして、提供依頼申し出者の範囲というところで、6ページから7ページ目になっておりますが、提供に当たっては、有識者における審査会において厳正に審査した上で、その研究目的が難病の研究の推進または政策立案に資するものであり、個人情報の安全管理のための措置等が適切に行われていると判断されているものについて、提供を行うものとする。こういうことで、個人情報について、こちらで記載させていただいております。
それから、10ページになりますが、データの受け取りについてでございます。データの受け取りは、原則、提供窓口において直接受け取ることとする。ただし、直接受け取ることが難しく送付による提供を希望する場合は、申出書にその旨を記載し、申し出者の負担により、セキュリティーを確保できる郵送方法を確保することとさせていただきました。
また、11ページでございますが、申出書の審査及び申し出受付期間等ということで、厚生労働省は、申し出者の受け付けを常時行うこととし、審査会は、申出書に不備がないことが確認されてから、原則3カ月を超えない範囲で審査を行うこととする。なお、審査等の具体的なスケジュールについては、ホームページ等で事前に公表するものとするとさせていただきまして、各倫理審査を通す際に、どれぐらいでデータが提供できるのかという目安にしていただくということで記載させていただきました。
12ページですが、患者データの提供先の範囲は先ほどお話ししたとおりになっております。
少しページが飛びますが、26ページに、先ほどの中間生成物は最長10年間、厚生労働省が適切に保管することについて記載をしております。
それから、臨床研究等の実施に関して、患者に協力を求める場合は、研究への協力の同意とあわせて当該研究成果の公表に係る同意を取得することも、あわせて26ページの真ん中よりもちょっと下の部分に記載させていただいております。
基本、網かけ等、何もないところはNDBのガイドラインをもとに作成されたものでございます。変更した点が網かけになっているので、御確認いただければと思います。
参考資料1-2に、先ほど申し上げましたように、有識者会議で行われた模擬審査の議事要旨について添付させていただいております。こちらを受けて、先ほどのガイドラインの後にくっついております様式について、一部変更をさせていただきました。様式の申出書の中に、提供依頼申し出者の所属、研究課題名を記載するところを設けております。
また、1枚おめくりいただきまして、所属機関等の倫理審査の承諾の有無を記載する欄を新たに設けております。それ以外は、外部委託を行わない場合のチェック項目について記載をしているのと、過去の研究実績について記載をする欄を設けております。データの受け取り方法についても、直接の受け取りと郵送による配付と、基本は受け取りは直接を原則とするということを記載しております。
それ以外の様式については、NDBの様式を参考にしながらデータの名称等を変更しているので、御確認ください。基本的には、こういった申出書を全てそろえた上で、審査会で判断をさせていただくということになっております。
以上、ガイドラインにかかわる部分について御説明をさせていただきました。
○千葉委員長 ありがとうございました。
資料1-1、1-2、参考資料1-2について御説明をいただいたわけですが、有識者会議の委員長をしていただいております山本先生にもきょうは御出席をいただいておりますので、先生、何か追加事項がございましたら、お願いしたいと思います。
○山本参考人 特段追加することはございませんけれども、NDBのガイドライン自体は数年かかってつくったものですが、これで約9年間運用していて、事故が起こっていない。ガイドライン違反もごくわずかで、実質的にはどの患者さんにも損害を与えていないというガイドラインで、そのガイドラインをベースに今回の難病及び小慢のデータベースの提供のガイドラインを構成させていただきました。
千葉先生、五十嵐先生には大変御教授をいただいて、ありがとうございます。
NDBより少し変わっているところが幾つかございますけれども、1つはこのデータベースが一応同意ベースに基づいているのだということに対する配慮と、何といってもやはり非常に患者数の少ない疾患を含んでいるので、個人の識別性に関してはより厳格に判断をするということ。あと、これは余り大きな問題ではありませんけれども、NDBのような大きなデータベースの場合、提供したデータを後の再検証のためにお預かりするということができないのですが、幸い難病及び小慢のデータベースは比較的件数が少ないので、それも含めて厚生労働省として責任を持って預かろうというような形で整理したものであります。
一応私からの発言は以上でございます。
○千葉委員長 ありがとうございます。
お話がありましたように、結構長い歴史のあるナショナルデータベースを基盤に、指定難病・小児慢性特定疾患の特徴をそこに加味して検討いただいたということで、先ほどの説明のように、黄色の部分が特にその箇所であるということです。
最初に申し上げたとおり、議論については全ての資料を一通り御説明いただいた後にまとめて行いたいと思いますが、御説明いただいた資料の内容等につきまして、今までの時点で何か補足して聞きたいとか、御質問等がありましたら、ここでお願いしたいと思うのですが、いかがでしょうか。
どうぞ。
○石川委員 今、山本先生のほうからお話があったのですけれども、ちょっと確認したいのですが、実際にNDBでは10以下のものについては棒線にしたりとか、標記しないということになっているのですが、10を切ったときに同意が必要だという原則になっていますね。そのときに、これは一応申請書みたいになっているので、細かな、どういう項目がデータとして残るのかがわからないのですけれども、医療機関コードだとか、それはどうなっているのかということが1つです。
それから、もしこれが2とか3とかいう数字の非常に小さいものになった場合、やはり少なくなると、合わせると個人が同定できるような項目については、その項目を除いてもらうというふうな公表をしてもらうということが大事なのではないかと思うのです。やはり再同意といっても、こちら側と患者さんの家族や患者さんとの知識の落差がすごくありますので、丁寧に説明しないとだめだと思うので、そこら辺のところをもしはずせないとしたら、医療機関コードはまず、どうかということと、同意のときはかなり注意するといって、ほかの項目で合わさって、医療機関コードと2~3の患者さんのコードで合わせると必ずわかってしまいますので、それがないようにする。幾つかの項目はそうやって削除してしまうほうがいいと思うのです。
○田中課長補佐 基本的に、10以下のものを公表する際には、審査会においてどのような項目を公表するのが妥当かということは検討していただくこととしたいと思っています。
また、医療機関コードについては、現在、臨床調査個人票には医療機関の電話番号がデータベースに入るような形になっておりまして、医療機関名が明確にはなっていないのですが、そういったものが重なると、御指摘をいただいたように、患者の同定につながるような情報については、審査会において適切かどうかを審査していただいた上で提供する、公表するということをしたい。
もう一点は、患者様に対しては、御指摘があったように丁寧な説明を心がけるということを研究者のほうに伝えるということで御了承をいただけないかと思っております。
○石川委員 電話番号は初めて聞いたのですけれども、それは非常にまずいですね。
○田中課長補佐 それを公表するということは、基本はないと思っていますが、今、データを臨床研究のほうに使う場合には、医療機関の名称を研究者のほうに提供するという2つのスキームを検討しているところです。そちらについては医療機関の電話番号なり名称なりを研究者にお知らせするということで公表するのですが、もう一つの方法の、いわゆる疫学のデータについては、医療機関の情報まで公表するかどうかは審査会において審査をしたいと思っています。
○石川委員 ちょっとよろしいですか。そうすると、研究者はその電話番号で、だって、匿名化したデータを提供するという話ですね。そうですけれども、研究者は、その電話番号でその医療機関に電話をして、このことについてちょっと説明をさらに聞いたりとか、そのようなことですか。
○田中課長補佐 資料1-2の3ページ目になるのですが、今回、提供データにより研究を行う場合と、臨床研究等の実施に関して患者に協力を求める場合の2つの研究の方法があるということで、今まで御議論をいただいてきたと思うのです。右側については医療機関を公表する。左側の提供データにより研究を行う場合は匿名化したデータということなので、そこについては匿名化したデータに当たるかどうかを審査会できちんと判断していただくということになっています。なので、電話番号とか医療機関の情報は、どちらかというと右側の臨床研究等の実施に関して患者に協力を求める場合に、研究者に提供をするデータということです。
○千葉委員長 一応そういうことなのですけれども、山本先生、細かいところは有識者会議でということではあるのですが、今の点につきまして。
○山本参考人 2点ありまして、あくまでも医療機関の情報を研究者に提供する場合は、これは臨床研究を改めて行う場合ですので、その時点でまたさまざまな手続が入ってくるだろうと思います。
もう一つは10未満、少数になった場合ですけれども、原則として公開はしないということが大原則であります。その上で、その数を出すことが、難病や小児慢性特定疾患の研究において非常に重要な公益性を持つ場合には、これはそれでも、当該患者さんに十分に説明をした上で同意を得ないと公表できないというルールになっていますので、NDBのような物すごく数が大きい場合は、もう10を切ってしまってもそんなに研究の価値は変わらないと思うのですけれども、難病・小慢のように、もともと件数が少ない場合は、患者さん御家族の医学への貢献の善意といいますか、そういったものを無駄にしないためにも、本当にそれが公益性があるものは公表できるような道をつくっていくべきだし、もちろん御本人あるいは御家族の同意を得てということで、ガイドラインをまとめております。
原則そんなに少数の例を出さなくても、全然研究の価値に変わりはないという場合は、当然10未満の場合はバーにしてもらうということになるだろうと思います。
○千葉委員長 どうぞ。
○田中課長補佐 事務局から1点修正させていただきたいのですが、左側の提供データにより研究を行う場合には、電話番号とか医療機関がわかるようなものは提供しないということです。右側の場合に、そういったものを活用して臨床研究のスタートを切るというようなものになっています。
○千葉委員長 そうですね。改めてお願いするときにということが問題になるわけで、ただし、ここはある程度明らかにしないとと言ったら変ですけれども、実際にお願いできないわけですから、そこは本当に患者さん御家族の善意といいますか、そういうところに基づいてというのは、どうしても入ってくるのかなと私は個人的には思います。ただし、いずれにしましても、非常に注意しながらやらなければいけないということは御指摘のとおりでありまして、そこのところは有識者会議のほうでしっかりと練っていただくということが重要ではないかと思いますが、よろしいですか。
まだ問題はあると思いますが、継続審議というところで、非常に注意をしてということでお願いしたいと思いますが、ほかはいかがでしょうか。
どうぞ。
○小幡委員 このように難病・小慢という非常に少数の場合があるという難しさを踏まえながらも、しかし、研究を進めるためにはデータの提供は必要だと思いますので、ここでも随所に出ていますが、審査会等の役割ですね。非常に難しいところは審査会で個別に判断ということで進めていくという姿勢で私もよろしいと思うのですけれども、1点、倫理審査委員会というものが大体研究にはあって、そこでデータについてもどのように提供されるかとか、そこの審査がかぶってくると思うのですが、そういう倫理審査会があり、ここの審査会は難病・小慢という特質を踏まえた上で、ダブルでその点についてのデータのチェックをする。そういう理解でよろしいでしょうか。
○田中課長補佐 そのとおりだと思います。倫理審査会で審査をいただくのは、研究のデザインであるとか、個人情報であるとか、そういったことだと思うのですが、本審査会においては、難病や小慢の研究の推進に資するものなのかといった観点から御議論をいただくということがあります。
○小幡委員 ただ、倫理審査委員会もかなり情報のところはやっているのが実情なので、ですから、もちろんダブルでやるということは悪いことではないと思うので、こちらもさらにチェックをする。そんな感じかなと私は理解したのです。
○田中課長補佐 そのような認識です。
○千葉委員長 そこの役割分担につきましては、山本先生、ちょっと議論があったと思いますが。
○山本参考人 基本的には、倫理審査委員会の判断に委ねるところが多いのだと思いますけれども、やはりデータベース独特の事情がございますし、患者さんに対してどのように同意をとっているかとかいう部分は法律に基づいた部分がありますので、それに矛盾した判断が出ていないということは確認させていただかないと、なかなか運用が難しいのだろうと思います。基本的には、そういう確認の作業だと思います。
○千葉委員長 よろしいでしょうか。
○石川委員 今の倫理審査会と有識者会議の一番大きな点は、有識者会議はかなり第三者的に見て、個人の医療情報の保護だとか、そういったことについて第三者的にきちんとジャッジしていただくということが大事だと私は思っているのですね。
倫理審査委員会も、研究のデザインとかは一生懸命検討しますと、往々にして、その方の個人情報の保護だとか、そういったことからちょっと離れていくこともあるので、第三者的にそれを見るところということで、有識者会議がきちんと機能するべきだというふうに思いますので、そういうところは確認したいと思います。
○田中課長補佐 ありがとうございます。
○千葉委員長 おっしゃるとおりですね。ですから、そういう意味で、二重にということと同時に役割分担ということだと思います。よろしくお願いいたします。
ほかはよろしいでしょうか。
そうしたら、時間もありますので、続いて審査会の運営方法(案)について、事務局より御説明をお願いします。
○田中課長補佐 今、御指摘がございました、審査会について、資料1-3といたしまして、開催要綱の案をお示しさせていただいております。
この審査会の目的でございますが、有識者会議において作成された指定難病患者データ及び小児慢性特定疾病児童等データの提供に関するガイドラインに基づき、指定難病患者データベース及び小児慢性特定疾病児童等データベースの利活用の運用に際し、専門的な観点から審査を行うことを目的として、新たに指定難病患者データ及び小児慢性特定疾病児童等データの提供に関する審査会(以下「審査会」)を開催することとするということにさせていただいております。
実施事項については、ガイドラインに基づく以下の事項に係る審査、データ提供の可否、提供されたデータを用いた研究における結果の公表の可否、そのほかデータベースの利活用の審査に付随する事項の実施としております。
構成員につきましては、厚生労働省健康局長が参集を求める有識者により構成をする。審査会の過半数は、有識者会議の構成員により構成する。審査会長は、有識者会議の座長とする。審査会の構成員の任期は2年とする。審査会は、必要に応じて、補充的に、構成員以外の専門家からの意見陳述、関係資料または意見書の提出を求めることができるとしております。
そのほか、事務については難病対策課で処理をするということ。審査会は、研究計画内容及び個人情報の保護等の観点から原則非公開とする。ただし、特段の事情により公開が必要な場合については、審査会長の判断により、会議、議事録及び資料を公開することができる。この要綱に定めるもののほか、審査会の開催に際し必要な事項は、審査会長が厚生労働省健康局長と協議の上、これを定めるものとするというふうにさせていただきました。
続きまして、運営規程(案)についても資料1-4としてお示しさせていただいております。
所管事務については先ほどの要綱に定めるもののほか、審査会の運営に関し必要な事項を定めることを目的とします。
定足数は、構成員の総数の2分の1以上の出席がなければ、会議を開き、取りまとめを行うことができない。また、議事の取りまとめにつきましては、審査会に関する議事は座長を含めた出席した構成員の賛否の数及び意見の概要をもって取りまとめることとし、継続した議論の結論については、原則座長の取りまとめるところによる。本会議に関する議事については、座長を除く出席した構成員の過半数をもって取りまとめ、可否同数のときは、座長の取りまとめるところによる。緊急そのほかやむを得ない事情のある場合は、座長の認めるところにより、文書その他の方法により、審査会の議事を行うことができる。議題の内容から合理的に判断して、審査会を参集して開催する必要がないと座長が認める場合も同様とするとさせていただきました。
また、構成員の留意事項でございますが、第4条に、構成員は、原則として、みずからまたはみずからと同じ機関に所属する者(構成員が大学に所属する場合は、学部、研究学科または研究室等が同一の者)が行う指定難病患者データ及び小児慢性特定疾病児童等データの提供依頼の申し出に係る検討に参加することができない。ただし、座長が必要と認めた場合はこの限りではないとしております。先ほど第三者的に評価をするということについては、この第4条でCOIについて明記をさせていただきました。
前項ただし書きの場合において、みずからまたはみずからと同じ機関に所属する者が行う指定難病患者データ及び小児慢性特定疾病児童等データの提供依頼申し出に対する可否の検討に参加するときは、当該構成員は、前条に規定する取りまとめに参加できない。
構成員は、任期中及び任期終了後において、構成員として知り得た情報をみずから利用し、またはほかに漏らしてはならない。ただし、既に公表されている情報についてはこの限りではないとしております。
欠席構成員の意見提出については、出席できない場合は、あらかじめ意見書を提出することができるとしております。
それから、議事録の原則非公開及び議事要旨の公開について、審査会の議事は、次の事項を含め、議事録に記載するものとする。会議の日時及び場所、出席した構成員の氏名、議事になった事項。議事の内容について、提供依頼申し出者独自の研究方法に係る事項や個人が特定される可能性が高い事項など、公開することが望ましくない事項が含まれる場合、議事を非公開とすることができる。その場合、議事録及び資料等についても原則非公開とする。本会議の議事を公開とした場合、議事録及び資料等は原則公開とする。ただし、座長は、個人情報保護の観点から特別な配慮が必要と認める場合等にあっては議事録及び資料等の全部または一部を非公開とすることができる。第2項または前項に規定する場合において、議事録の全部または一部を非公開としたときは、座長は非公開とした部分について、必要に応じて議事要旨を作成し、これを公開するとしております。
運営規程については、以上になります。こちらの開催要綱と運営規程をもって審査会を立ち上げさせていただきたいと思っております。
○千葉委員長 審査会の開催要綱と運営規程について御説明をいただきましたが、この点につきましても、山本先生、何か補足はございますでしょうか。
○山本参考人 特段追加はございません。
○千葉委員長 そうしますと、この開催要綱、運営規程につきまして、何か御質問等がございましたらお受けしたいと思いますが、どうぞ。
○羽鳥委員 この審査会は、ミニマムでは何人で開けるのでしょうか?親委員会があって、この委員会があって、審査会は孫委員会ですね。そうすると、半分の半分で、そのうちの過半数ということは、数名の賛成があれば全部可になってしまうようなこともあり得ると思うのですけれども、最低何人以上で構成するとかいうことは決まっているのですか。
○田中課長補佐 有識者会議の構成員、メンバーは参考資料1-1としておりますが、こちらは10名の先生方に参加をさせていただいておりまして、過半数で5名以上、5名の方にはお入りいただき、さらに、その過半数がということなので、10名ぐらいを考えておりますが、大体10名で有識者会議の先生。
○羽鳥委員 10名で半分いれば可能ですね。そのうちの半分が賛成すれば通るということは、だから、3名ですね。3名の賛成があれば通ってしまうということ。
○田中課長補佐 3名。
○羽鳥委員 要するに、階層をどんどん深くし過ぎてしまって、屋上屋をつくっているような感じがするのですけれども、大丈夫ですか。
○千葉委員長 出席の中のということになると、確かに人数は、絶対数としては少なくなる可能性がありますが。
○山本参考人 よろしいですか。この開催要綱をつくるときに考えたことは、今のガイドラインをつくるための有識者会議は10名で構成しているのですけれども、その全ての方々が個別の審査にかかわるというのは、若干負荷の強い仕事ですので、少し負荷が強過ぎるという委員の方もいらっしゃいますので、この審査委員会にはもともとの有識者会議のメンバーが過半数になるというふうに決めています。したがって、プラス、例えば6名入るとすると、4名追加して10名という感じで、この開催要綱をつくったのですけれども、確かにきちんと人数は決めていないのですが、基本的には有識者会議とほぼ同じ人数で進むというふうに考えております。
○千葉委員長 よろしいですか。
どうぞ。
○本間委員 事務局に伺いたいのですが、議事録の公開ですね。何ページかな。最後のもので、第6条の部分なのですけれども、これは中身を一部または全部非公開にした場合、その審査をやったこと自体が非公開になったりするわけですか。それとも、後で、例えば難病対策委員会、小慢委員会に、ことしはこういうものをずらっと審査しましたという一覧表が出るなり、そういった形の、中身はともかくとして、タイトルですね。それだけでも公表はするのでしょうか、しないのでしょうか。その辺はどうなっているのですか。
○田中課長補佐 基本、審議会の議事は次の事項を含め議事録に記載するものとするとある、会議の日時及び場所、出席した構成員の氏名、議事になった事項については公表をさせていただくつもりです。内容については非公開というふうにさせていただきたいということです。
○本間委員 わかりました。
○千葉委員長 よろしいですか。だから、項目については公開となる。そういうことですね。
○田中課長補佐 あと、前回の取りまとめの際に、審査会で議論された項目などについては親会に報告をするということもあわせて、たしかあり方の中で御意見をいただいているところなので、実際にホームページ等で公表するのとは別に、こちらの会議においても何件どういう内容のものが審査されたのかみたいなことについては公表させていただく。
○千葉委員長 今の点についてはよろしいですか。
どうぞ。
○坂上委員 関連する質問なのですが、前のガイドラインのところにもあったと思うのですが、研究者目線で審査等のスケジュールなどをホームページで公開するというここと、先ほどの患者目線から研究の状況がわかるということは、同じことを指しているのでしょうか。また、そのホームページというのはどのホームページのことなのでしょうか。というのも、患者さんとしてはチェックしたいところなので、どのホームページで紹介されるのかを知りたいと思います。
○田中課長補佐 提供に関するホームページ、研究者向けというか、そういったものについては、厚生労働省のホームページの中に記載させていただきたいと思っています。今回、どういう審査が開催されたかということは、今、既にいろいろな審議会の資料等が入っている中に、この審査会についても記載をする欄を設けたいと思います。
○坂上委員 そこには研究のテーマ等も含めて審議のテーマだけ、内容は別としても、テーマは記されるということなのですね。または採択されたか、していないかとかも含めて。
○田中課長補佐 そのとおりです。
○千葉委員長 よろしいでしょうか。
どうぞ。
○福島委員 難病のこども支援全国ネットワークの福島です。
審査会の構成員についてなのですけれども、有識者により構成されると書いてあります。最近、倫理審査委員会などにも一般の立場の委員を置くケースが多いと思うのですが、そのようなことはお考えでいらっしゃいますでしょうか。
○田中課長補佐 現時点では、この審査会の構成員についてはまだ何も決まっておりませんで、過半数が有識者会議のメンバーということのみなので、現在、お答えすることが難しいです。
○千葉委員長 よろしいですか。ほかにございませんでしょうか。よろしいですか。
そうしたら、次がございますので、次に行かせていただきたいと思います。続いて、同意書(案)について、御説明をお願いします。
○田中課長補佐 それでは、資料2-1をお開きください。同意書の見直しについては、6月の合同委員会でも御意見をいただいた点でございます。1枚おめくりいただきまして、現状、難病データベース及び小慢データベースの登録に関する同意書について、こちらの表にございますが、利用範囲・提供先、任意性の担保、臨床研究時の再同意の取得、経年データ、研究結果の公表、同意の撤回に関する記載がかなりばらついているという状況でございます。
この両データベースが患者の理解のもとに難病の研究の推進等に十分資するものとなるよう、これらの項目についてすり合わせをしたところでございます。その際、こちらの臨床研究時の再同意取得及び経年データについては、難病データベースまたは小慢データベースの一方でしか現状同意を得ていないことから、今回の同意の見直し後から、こういったことの研究は進めていくということといたしました。
同意書について、現状はこの表のとおりでございます。難病と小慢のデータベースの利用範囲・提供先、それぞれ表になっておりますが、難病は厚生労働省の研究事業等の基礎資料、それから、小慢のほうは児童等の健全育成に資する調査及び研究を推進するための基礎資料ということになっておりますが、見直しの後は指定難病もしくは小慢に関する研究の推進及び政策の立案のための基礎資料として使用するというふうに統一いたします。
任意性の担保について、難病データベースについては記載がございませんが、小慢については「同意については任意であり、同意されない場合についても医療費助成の可否に影響を及ぼすものではございません」という記載がございまして、こちらは見直しの後の同意書には、小慢の記載を反映させたいと考えております。
また、臨床研究時の再同意の取得については、難病のデータベースでは記載がございますが、小慢には記載がなく、先ほど申し上げたとおり、「臨床調査研究分野の研究で行われる臨床研究等の実施に関して協力を求める場合は、改めてそれぞれの研究者から主治医を介して説明が行われ、皆様の同意を得ることとしております」というふうに、難病の現状を反映させていただいております。
経年データについては、難病には記載がなく、小慢には記載がございます。このため「研究では、受給者番号等によって過去のデータと紐付けを行い、患者さんの経過を把握することがあります」ということを見直しの後の同意書では記載させていただいております。
研究結果の公表について、難病のデータベースには記載がないのですが、小慢では、「研究の成果は公表しますが、その際個人が特定されることはありません」という明記がございますので、同意書のほうには小慢の記載を反映させていただいております。
同意の撤回については、両方のデータベースともに記載がないので「登録された情報を研究機関等に提供することについて、同意を撤回することができます」という形で、見直し後の同意書では、それぞれの表現を統一させていただいております。
その次、資料2-2をごらんいただきたいのですが、こちらが実際の同意書(案)になっております。
こちらの同意書は指定難病・小児慢性特定疾病のどちらも同じ同意書とさせていただきたいということがまずはございまして、研究利用に関する御説明といたしまして、指定難病の患者に対する良質かつ適切な医療支援の実施を目指し、当該疾病の程度が一定以上である者等に対し、申請に基づき、医療に要する費用を支給しています。この制度の申請時に提出していただく「臨床調査個人票」(「医療意見書」)は、難病の患者に対する医療等の総合的な推進を図るための基本的な方針(小児慢性特定疾病その他の疾病にかかっていることにより長期にわたり療養を必要とする児童等の健全な育成に係る施策の推進を図るための基本的な方針)に基づき、この事業の対象となるか否かの審査に用いられると同時に、同意をいただいた方の「臨床調査個人票」(「医療意見書」)の記載内容をデータベースに登録し、指定難病(小児慢性特定疾病)に関する研究の推進及び施策の立案のための基礎資料としております。
本紙をお読みいただき、データベースに患者さんの「臨床調査個人票」(「医療意見書」)の記載内容を登録すること並びに登録情報を指定難病(小児慢性特定疾病)に関する研究及び施策の立案のための基礎資料として利用することに同意いただける場合は、上記に御署名していただき、臨床調査個人票(医療意見書)とともに申請先の都道府県、指定都市(または中核市)へ提出してください。
なお、同意については任意であり、同意されない場合についても医療費助成の可否に影響を及ぼすものではございません。
個人情報保護について、臨床調査個人票(医療意見書)を研究に利用するに当たっては、審査会において審査の上、以下の提供先に対して、提供することとしておりますが、患者さんを特定できないようにするため、患者さんの氏名や住所等の情報は提供されません。臨床調査研究分野の研究で行われる臨床研究等の実施に関して協力を求める場合は、改めて、それぞれの研究者から主治医を介して説明が行われ、皆様の同意を得ることとしております。
研究の成果は公表しますが、その際個人が特定されることはありません。
おめくりいただきまして、また、データベースは、個人情報保護に十分に配慮して構築していますということになっています。
提供先については、厚生労働省、厚生労働省が補助を行う研究事業を実施する者、文部科学省が補助を行う研究事業を実施する者、都道府県、指定都市、中核市、上記以外で、厚生労働省が主催する有識者で構成される審査会において、指定難病及び小児慢性特定疾病の研究の推進のために必要であり、提供することが適切であると判断された者について記載をしております。
同意の撤回等について、こちらは新しく記載されている内容でございますが、この研究への参加について同意をいただいた後も、登録された情報を研究機関等へ提供することについて、同意を撤回することができます。同意撤回後は、データベースに登録されている患者さんのデータが、指定難病(小児慢性特定疾病)に関する研究及び政策の立案のため研究機関や政府機関に提供されることはありません。ただし、既にデータを提供している場合や提供したデータを用いた研究の成果を既に公開している場合には、それらの情報は削除できませんので、あらかじめ御了承ください。
また、患者さんが同意を撤回した後、登録されているデータを用いることで患者さん本人が利益を得られることが見込まれるような医学的進歩があった場合に、データベースに登録されている同意撤回前のデータの利用について、改めて患者さんに同意をいただく場合があります。そのような場合に備え、患者さんが同意を撤回した後も、一度登録したデータはデータベースに保存され続けます。なお、一度登録したデータをデータベースから削除することもできますが、その場合、上記のような医学的進歩があった際に、データを利用することができず、患者さんが利益を得ることが難しくなる可能性があります。その点を御理解いただいた上、一度登録したデータをデータベースから削除することを希望する場合は、厚生労働省ホームページにて詳細を確認し、必要な手続を行ってください。
データベースに登録される項目です。データベースに登録される項目は臨床調査個人票(医療意見書)に記載された項目となります。臨床調査個人票については、以下のURLを御参照ください。患者さんを特定できないようにするため、患者さんの氏名や住所といった個人情報は提供されません。
その他といたしまして、研究では、受給者番号等によって過去のデータとひもづけを行い、患者さんの経過(どのような治療を受けて、その後の症状がどうなったかなど)を把握することがあります。
同意書に署名した方が代理人の場合は、原則として当該代理人の方の署名をお願いいたします。ただし、同意書提出時に未成年だった患者の方が、成人後、当該同意について撤回する場合においてはこの限りではありませんとさせていただいております。
かなり同意書の内容が細かくなっているのですが、6月の委員会で御指摘いただいた点を踏まえ、有識者会議で、このような形で取りまとめをしていただいたところでございます。
説明については、以上になります。
○千葉委員長 御説明のように、資料2-2のように、指定難病と小児慢性特定疾病の同意書を同じものとしたというところで、資料2-1の2ページ目を御説明いただいたわけですが、一番上の利用範囲・提供先につきましては、両方あわせて新たにこのようにつくったということと、2番目、3番目、4番目、5番目については記載のあるものをほぼそのまま持ってきたということと、同意の最後の撤回のところについてはこのように両方記載がありませんでしたので、改めてここに設けた。
まとめるとそんなところになろうかと思いますが、この点につきましても山本先生、何か御意見はございませんか。
○山本参考人 特段の追加はございません。
○千葉委員長 それでは、同意書の部分につきまして、御質問等をいただければと思いますが、どうぞ。
○賀藤委員 成育の賀藤ですが、確認なのですけれども、新規だけではなくて今後継続の申請をし直す場合も、これは全部同意書をとるということですか。
○田中課長補佐 基本的に現状もそうなっておりますので、このような同意書を申請をしていただく際にとるということです。
○賀藤委員 そのとり方は、各施設に任せる。ごめんなさい。細かくて長いので、これを一般の外来で全部医者が説明することは、まず現実的に不可能。申しわけないのですけれども、ですので、誰かに読んでもらうか、誰かがこれを説明するかということをしないと、診察室でやるなどといったら、それだけで私たちの病院の日常業務は全部破綻してしまうので、それは各施設に任せるということでよろしいのでしょうか。でないと、これは各病院から物すごくいろいろなことが来るだろうと思います。
○田中課長補佐 御意見ありがとうございます。
基本的に、現時点では、同意書については、各自治体でこの同意書について記載をお願いして、保健所などでやっていただいています。
○賀藤委員 各自治体に任せる。
○田中課長補佐 任せるというか、そこの窓口で同意書について、もともと更新の場合などは必要な書類が送付されて、その送付された資料に記載をした上で、保健所等に持っていっていただいているのですが、その際に、この同意書がもしない場合には、窓口でこの同意書について説明をいただき、患者様に御記載をいただいております。
そのままの体制で、この同意書で運用を開始したいと思っておりますので、現状で医療機関において、この同意書について、例えば患者様が、この意味がよくわからないというような形で何かお持ちになった場合には説明をしていただく可能性はあるかと思いますが、基本的には各申請書を提出する自治体の窓口で必要に応じて説明をするということになっております。医療機関ではないです。
○賀藤委員 ないわけですね。そうすると、申しわけない。小児の場合は小児慢性特定疾病の申請をするか、あとは各市町村がやっている、いわゆる医療費助成をするかで大抵選択を迫られるわけです。そうすると、現状は、小児慢性特定疾病を申請するほうが手間がかかって、所得のこともありますので、それで手間がかかるので、多くの市町村は小児慢性ではないほうを勧めてしまっているところが多い。そうなると、また手間がふえてくるので、窓口の人たちの手間ばかりがふえて、結局子供を別の方向に逆に誘導してしまうのではないかということがすごく危惧されて、これが大切で必要なことは十分承知なのですけれども、いかに窓口の手間というか、それを軽くする方向をちょっと考えてあげないと、何歳か未満は余計小児慢性特定疾病を申請する人が少なくなってしまうのではないか。それがちょっと危惧されたものですから、質問しました。
○田中課長補佐 御意見をありがとうございます。
○千葉委員長 今のことにつきましてですか。
○竹内委員 別のポイントなのですが、これを本当に同意書として使うかどうかといった課題があります。同意書として必須なのは、同意説明者を記載しなければならない点です。現状では、そのところが欠けているので、今、誰がこの同意書をとるかという問題にかかわってきます。また、同意説明者を記入したうえで、さらにどこに実際に連絡したらいいか、などそれを書き込まないと、同意書としては多分、成立しないです。
○千葉委員長 今の書式はどうなっていましたか。
○賀藤委員 きちんと誰が説明したかと、普通は第三者として同席した人も書いて、第三者と同席した人、あとは説明した人、患者さん本人と三者の名前が入るはずだと思います。
○千葉委員長 今の患者さんに対してこれをもう一回再同意をとるという形になるということですね。特にその際の手間というところの議論だと思います。
○田中課長補佐 同意説明者については、現状の同意書にも記載がなかったので、ちょっと事務局としてはそういう並びをとってしまったところはあるのですが、実際に同意説明者の記載がないと同意書として効果がないのかどうかは、確認をさせていただきたいと思うのです。
○竹内委員 厚生労働省からそのように指導されています。
○山本参考人 臨床研究の場合は明らかにそうなのですけれども、これは臨床研究の同意書ではなくて、データベースへ情報を格納する、あるいは研究者にデータを提供するという同意書で、これまでの難病・小児慢性疾患の同意書を修正したので、これまでのものと特に変わったわけではなくて、内容がふえているだけなのですね。
したがって、説明者等は入っていませんけれども、いわゆる臨床研究の同意書とは違いますので、問い合わせ先はURLとして厚労省を入れてありますし、私、個人的には、将来的には厚生労働省にURLではなくて窓口をつくるべきだと思うのですが、今のところは難しいということですので、まずはこれでスタートして、それで患者さんの反応等を見ながら、それなりの体制をつくらなくてはいけないということになればまた考えないといけないと思っています。これまでの同意書の不足分を修正したという点で、現在の同意書をつくっております。
○竹内委員 多分、疫学的な研究として、本来ならオプトアウトで済むところを、一応同意をとるというようなスタンスという印象ですね。そのあたりを明確にしておかないと、同意書というと同意書がひとり歩きしてしまって、その認識を再確認する必要があるかなと思いました。
○千葉委員長 通常の臨床研究を行うための同意書とは若干違いますね。例えばナショナルデータベースにつきましても、そんなことはしていないわけだと思うので、ですから、新たに研究をする場合には、これはもちろんきちんと同意書をとるということになっているので、その段階とこの段階はちょっと違うということはありますね。
ただし、そこも含めてしっかり検討、そこの差といいますか、そこをはっきり。
○竹内委員 そこをまずは明確にしておくことが、この研究が疫学的な研究であって、ここからさらに踏み込んだ二次調査の臨床研究とは違うというスタンスを明確にしておく。そのときの同意書の位置づけも、それに合わせて明確にしておく必要があるのかなと思いました。
○千葉委員長 どうぞ。
○矢内委員 極めて実務的なことでお聞きしたいのですけれども、この新たな同意書の使用に関して、具体的なスケジュールが決まっているのであれば教えてください。
○田中課長補佐 この同意書は先ほどお話ししたとおり、自治体で患者様に送付する資料等の中に、臨床調査個人票の後ろについていくようなものなので、変更が認められた場合には、自治体と調整をした上で、変更についてはいつごろ可能かということを相談させていただきたいと思っています。
○矢内委員 東京都ですが、具体的に申し上げますと、同意書については現在、申請書に書き込む形で同意をいただいているところです。この様式については、東京都の場合には規則に定められておりますので、様式を変更する場合には規則改正が必要になって、それには一定の時間が必要だということになります。
また、申請書を送付する場合に、送付の作業については既に来年度の半年分については委託契約を結んでおりますので、今から新たな同意書を封入するということは不可能であるということ。それから、新たな申請書を作成するにしても、来年度に使用する申請書については既に印刷の委託を行っておりますので、今から変更することが無理だということで、この新しい同意の使用については、十分自治体と御協議をいただいて、余裕のある日程で開始していただくようにお願いいたします。
先ほど自治体の窓口で同意書について書いていただくということになりますと、東京都の場合には、特別区の保健所については、業務の委託についての協定を結んでおりますので、区との協議が新たに必要になってまいります。そうなりますと、それにもかなりの時間がかかり、新たな予算積算等も必要になってまいりますので、そういったことについても御配慮をいただければと思います。
極めて実務的な面からのお願いでございますので、よろしくお願いいたします。
○田中課長補佐 御意見ありがとうございました。
自治体とは十分協議の上、開始させていただきたいと思います。同意説明者については、竹内委員から御意見がございましたが、先ほどの臨床研究との違いということを文章の中に少し盛り込むということで検討させていただきたいと思います。
○千葉委員長 今のことは実務的な面での御意見だったと思いますが、ほかに何か、どうぞ。
○駒村委員 文章表現でいいですか。
○千葉委員長 結構です。
○駒村委員 1カ所文章の揺らぎというか、同じ趣旨なのかどうかなのですけれども、撤回のところで、「患者さんが同意を撤回した後、登録されているデータを用いることで患者さん本人が」と書いてある部分と、後のところで「患者さんが利益を」と書いてある。
同じ趣旨ならば同じ表現にしたほうがよくて、前のほうは「本人が」と限定されることがすごく強いイメージがあります。ここが入っていないのは、何か趣旨が違うのかどうかがちょっと気になった。あとはこれも既に現場では当然のことなのかもしれませんけれども、代理人の※のところで、サインのところで「成年被後見人等」の「等」とはどういうことを指しているのか。ちょっとこれを教えてもらえますか。済みません。これはもう皆さん共通の認識があるのだと思いますけれども。
○田中課長補佐 御意見ありがとうございました。
同意の撤回のところの「患者さん本人が」と「患者さんが利益を」というところについては同義でございますので、表現については修正をさせていただきます。基本は「患者さんが」という表現に変更させていただきたいと思います。同意書の「等」については、個別に委任があった場合を指しているということでございます。
○駒村委員 「患者が未成年又は」ということで、代理のサインを求めたということを広くということですね。わかりました。
○千葉委員長 よろしいですか。
ほかに、どうぞ。
○西村委員 1つ教えていただきたいのですけれども、この医療費助成の申請で、同意しない場合にも差しさわりはないということなのですが、具体的には、この同意書に同意をしないという形で、申請者は助成の申請が別にできるということですか。
○田中課長補佐 さようでございます。
○西村委員 大丈夫なのですね。わかりました。
○千葉委員長 どうぞ。これは一応6時半までですので、それぞれ個別に御意見、大きく3つに分けて御説明をいただいて、今は3つ目の議論になっているわけですけれども、そのまま全体に突入したいと思いますので、ただし、今、挙手いただいている方については、したがいまして、この同意書の件でも結構ですし、ほかでも結構ですので、どうぞ。
○福島委員 難病ネットワークの福島です。
資料2-2の同意書の冒頭の文言についてなのですけれども、指定難病と小慢のものが統合されたということなのですが、現行の小慢の同意書には児童の健全育成という言葉が入っていて、これは児童福祉法に基づく制度としてとても大事なキーワードだと思います。それが今回の同意書には抜けているのがちょっと心配というか気がかりなのですけれども、いかがでしょうか。
○田中課長補佐 済みません。御指摘のところは、冒頭には入っていないのですが、「臨床調査個人票(医療意見書)の研究利用に関するご説明」というところに、基本方針の中で小児慢性特定疾病その他の疾病にかかっていることで長期に療養を必要とする児童等の健全な育成に係る施策の推進のための基本方針に基づきということで、小慢の場合には難病の部分が外れて小慢単独で文章になりますので、こちらの中で基本方針は明確にさせていただいております。冒頭については、今回、同意書を同じものにするということで、それぞれの法律の理念みたいなことについては、こちらの利用研究に関する御説明の中に入れさせていただいております。
○千葉委員長 冒頭のほうは抜けてしまっていますが、説明のところの5行目ですね。ここに入れてもらっているというお話ですが、よろしいですか。
やはりこの際、できるだけ統一の書式にしたほうがいいとは思いますので、ただ、御指摘の点については大事なところですけれども、一応こういう形で入れてもらっているということだと思います。
ほかにいかがでしょうか。
どうぞ。
○森委員 JPAの森です。
小慢と難病のほうで統一されたというところで、より丁寧な同意書になっているかと思います。新しく同意書が変わるときであるとか、また、新規に申請をされる方は初めて見るわけですので、やはり丁寧な説明が、問い合わせ等があったときとか、申請窓口などでなされるように、ぜひ指導なり説明なりを都道府県のほうにお願いしたいと思います。
それと、難病にとっては新たに撤回という形が入りましたけれども、撤回した後も、難病の医学的な進歩等があっても、大きなニュースに取り上げられるということは余りないかと思われますし、それらがホームページに掲載されたとしても、患者さんや御家族のところに速やかに情報が届くとも限りませんので、やはり今、書かれているように、一定程度保管していただきまして、患者さんへの利益がある場合には、やはり新たな情報として個々の患者さんにもお届けできるような情報という形のルートは確保していただくのがよいと思います。
そして、撤回の手続について、ホームページを確認して手続を行ってくださいということですけれども、どのような掲載がされるのかを確認してみないとわかりませんが、ホームページを見ても理解がしにくい場合には、やはり相談窓口としてしっかりと、電話等で受けていただけるような、非常に大事なことだと思いますので、そういう体制をとっていただけるようにお願いしたいと思います。
以上です。
○田中課長補佐 ありがとうございました。
内容については、またこちらのほうで確認、案を作成した上で、皆様に御確認いただきたいと思います。
○千葉委員長 ありがとうございます。
大事なことですね。重要であるということの趣旨説明と、せっかく出てきたデータについて、できるだけ多くの人、特に難病患者さん、御家族が共有できる。そういうことの御要望だったと思いますが、どうぞ。
○本間委員 全体的なことでもいいですか。せっかく発足するので、このデータベースの充実に向けて、事務局に2点お願いがあります。
1点は、難病のデータベースと小慢のデータベースと、これの統合をできるだけ早期にお願いしたい。データベースが別々というのは、わずかな違いと目的で制度が別になってしまったわけですけれども、我々患者は生まれてから生涯ずっと一人の人間として大きくなっていくわけですね。だから、人間がかわるわけではないので、経年変化の把握という意味からも、少なくとも両方の医療費助成を受けているような患者さんなどは、すべからくデータベースを統合したほうが、より状況は把握しやすいのではないかと思われます。これは中期的な課題になるかと思います。
もう一点は、やはりデータベースの充実に向けて、軽症者の扱いですね。この間のお話ですと、旧56疾患を中心に新基準になったら医療費助成の対象からもれる人がふえているみたいなのです。しかし、データベースとしては軽症者もやはり入るべきであって、そのほうがより状況が把握しやすいわけです。ですから、医療費助成に向けても、今後の重症度分類の見直しを通じて、ぜひデータベースにたくさんの方が登録される方向で御検討いただきたいのです。ただ、これはデータベースそのものよりも、難病対策委員会のほうの今後の見直しの中で議論すべきテーマだと思いますので、そのときにまた課題を提起させてもらいたいと考えております。
以上です。
○千葉委員長 よろしいですか。
○田中課長補佐 御意見ありがとうございました。
今、いただいた御意見については、前回6月の取りまとめの際にも中長期的な課題として御意見をいただいた内容かと思います。今回の御意見も踏まえて速やかに検討したいと考えます。
○千葉委員長 このようにデータベースのことについて議論してるわけですから、肝心のデータベースがしっかりしていないといけないというところで、せっかくこういう同意書を統一させたのだから、データも小児から成人へと統一できる方向でという御意見と、前からずっとあります軽傷者がこのデータベースから外れてしまうという懸念。この2つについてはしっかりと今後も検討していただくということでしょうね。よろしいでしょうか。
ほかに御意見等々、どうぞ。
○春名委員 経年データのところなのですけれども、受給者番号などでひもづけをして提供するというのは、提供する前にひもづけをして、まとめたものを提供するという形になるわけですね。ひもづけする前のデータを研究者に提供して、研究者がひもづけをするということではないのかなと思うのですけれども、そこら辺はどうでしょうか。
○田中課長補佐 基本的にデータは研究者のほうでひもづけを行っていただく予定です。
○千葉委員長 現時点ではそうせざるを得ないかなと思いますが、よろしいですか。
ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。
それでは、いろいろ意見をいただきましたけれども、今回の御意見につきましては、大幅に修正とか、そういったものはなかったように思いますので、基本的にはきょうお示しいただきました資料1から2-2までのガイドライン等については、本委員会としては了承するという形でよろしいかなと思いますが、それでよろしいでしょうか。
あと、細かいところにつきましては、いろいろ御指摘をいただきましたので、この点については文言も含めて厚労省のほうで御検討いただきたいと思います。お話にありましたように、1つはデータベースそのものの充実化が大きな課題としてありますし、もう一つ御指摘をいただきました、この同意書等々を記載していただいたりすることによって、この制度に患者さんが入らないといいますか、外れていくというような、そういうことがあってはいけませんので、その点につきましても、御意見がありましたが、ぜひとも御配慮をいただけたらと。委員長の立場からも、そのようにお願いしたいと思います。
それでは、ありがとうございます。
事務局におかれては、きょうの御意見を踏まえて最終的にフィックスしていただきたい。準備もありましょうし、先ほど東京都の矢内委員のほうからも御意見がありましたけれども、具体的な運用につきましては、そこら辺が非常に重要だと思いますので、そこもしっかり押さえていただいて、お願いしたいと思います。ありがとうございました。
あと、事務局のほうから何かございましたら、お願いしたいと思います。
○田中課長補佐 委員の皆様、ありがとうございました。
次回の委員会の日程につきましては、決定次第御案内を申し上げます。
この後、引き続き、第36回「社会保障審議会児童部会小児慢性特定疾患児への支援の在り方に関する専門委員会」を開催させていただく予定としておりますので、委員の先生におかれましては、引き続きの御参加をお願いいたします。
事務局からは、以上になります。
○千葉委員長 ありがとうございました。
あと、やはり細かい点につきましては、有識者会議と審査会、ここの役割が非常に重要になろうかと思いますので、また山本先生のほうもぜひよろしくお願いしたいと思います。ありがとうございました。