田村大臣閣議後記者会見概要
H25.6.14(金)9:40 ~ 9:50 省内会見室
広報室
会見の詳細
閣議等について
- 大臣:
- おはようございます。今日冒頭私からはございませんので、何かございますればお受けいたします。
質疑
- 記者:
- 2点お伺いします。1点目なんですけども、本日成長戦略と骨太の方針が閣議決定されました。これの受け止めとですね、その中では最低賃金の引上げということも盛り込まれたわけで、厚労省として、大臣としてどのように取り組むお考えでしょうか。
- 大臣:
- まず成長戦略全体でありますけれども、「ジャパン・イズ・バック」という形でございまして、そういう意味からいたしますとですね、やはり日本の国、今足元のいろんな指標はですね、実はいい数字が並んできておりまして、徐々にではありますけれども、実体経済に向けてもですね、いい方向といいますか、そういうのが見えてきておるわけでありまして、さらにこの成長戦略におきましてですね、これを確かなものにしていくということが必要であろうというふうに思っておりまして、そのような意味では各般、厚生労働省もいくつか加わっておるわけでありますけれども、しっかりと進めさせていただきたいというふうに思ってます。最賃の方に関しましては、これ、実際問題、成長戦略の中にですね、位置付けられたわけでありまして、私も審議会に出させていただいてですね、最賃引上げのお願いをさせていただきたいと、このように思っております。
- 記者:
- もう1点なんですけど、生活保護の法案に関してですね、今国会に提出しましたがまだ成立の見通しが立ってないわけなんですが、改めてこの法案の意義ですね、この国会で通す必要性について大臣の御所見をお伺いしたいというふうに思います。
- 大臣:
- これはやはりですね、一つは生活保護の制度の中に今おられる方々に対しましても、しっかりと自立がお出来になられる方に関しましては、きめ細やかな対応をさせていただきながらですね、生活保護から立ち上がっていただくといいますか、脱却をいただいてですね、その上で自立をしていただくということ、そのような道筋といいますか、いろんな制度というものが盛り込まれておるわけでありますし、一方で、生活保護制度っていうのは最後のセーフティネットでありますから、やっぱりある意味、国民の信頼というものが無ければですね、成り立っていかないわけでございますが、いろいろと不正受給等々のこともですね、報道されたりなんかしたわけでございまして、不正受給対策でありますとか、それから医療扶助等々のですね、適正化みたいな話の中で、ジェネリック(後発医薬品)の推進でありますとかですね、そのようなものを含めてですね、これ盛り込まさせていただいているのと、併せて、困窮者自立支援法でありますけれども、こちらの方は生活保護制度を利用される前の段階でですね、なんとか自立に向けての準備でありますとか、実際問題そのための訓練、こういうものを受けていただきながらですね、就労につなげていただいて自立いただくという意味で、2段階の構えといいますか、非常に大切な法律だというふうに思っておりますのでですね、まだ参議院の審議これからでございますけれども、しっかりと御議論をいただいてですね、成立に向けて是非とも各党御協力をいただければありがたいというふうに思っています。
- 記者:
- 生活保護って不正受給の話もありましたけども、高齢者が生活保護に陥って、その生活保護費全体が今膨らんでいる状況なんですが、財政再建を進める上ではそういった費用の方を圧縮していかなければいけないんですけど、ジェネリックとかも進めてますけどもなかなかそれで削減努力も限界があるんじゃないかという指摘もあるんですが、圧縮に向けたその道筋ですね、どのように。
- 大臣:
- まずジェネリックに関しましてはですね、これ生活保護、医療扶助のみならず、全体の医療費の中においてですね、ジェネリックの位置付けというのは我が省としてはしっかり置いてですね、ロードマップを作って新しい計画に向かって進もうとしておるわけでございまして、これは医療扶助のみならず全体としてジェネリックの推進というのはこれからも進めてまいりたいというふうに思っております。併せて、医療扶助に関しましてもジェネリックというものを原則という形でございますから、これを別途お願いをさせていただく、丁寧に御説明をさせていただく中において御利用いただくということが一つだと思います。それからもちろん高齢化という意味ではですね、全体として高齢者が増えてくるわけでございまして、それに併せてどうしても低年金、無年金の方々含めてですね、生活保護を利用される方、制度を利用される方は増えてくるわけでありますが、一方でですね、それ以外の現役世代の方々が大幅にここ数年来増えてきておるということが生活保護財政が非常にですね、膨らんできた大きな原因でもありますから、そういう意味からいたしますと、そういう方々に関しては、いろんな事情はありますそれは。疾病等々でですね、悪化させて働けなくなられた方々もおられますから、無理して働けっていうわけじゃございませんので、それぞれの方に応じて、疾病のある方はそれを治していただくということが前提でありますし、また勤労意欲等々をしっかりと持っていただくためのいろんな社会訓練、生活訓練などというものもあるわけでございますから、そういうものをしっかり御利用いただく中においてですね、現役世代の方々に関してはきめ細かなメニューといいますかね、対応の下にですね、自立に向かってしっかりと頑張っていただきたいということの中においてですね、生活保護全体の費用というものも適正化をしていきたい、このように思っております。
- 記者:
- 先ほど最低賃金の話がありましたけれども、これから三者構成で議論していくという中で、大臣の方から引き上げ等方向感を出すとですね、これからまた経済界から反発も出てくるかと思うんです。そこはどういうふうに、こう動かして行きたいと思っていますか。
- 大臣:
- 今までも前例がございますので、例えば平成19年のですね、柳澤大臣の時もですね、底上げに関する議論にも配慮したということで、お願いのような形をとらせていただいておりますので、これ、こういう形で閣議決定させていただいておるわけでありますから、政府を挙げてこの最低賃金を引き上げていくということに御協力をお願いをさせていただくわけでございますので、担当大臣といたしまして、審議会の方でお願いを私の方からさせていただくということになろうというふうに思います。
- 記者:
- 関連してなんですが、これから引上げ幅というのがですね、やっぱりこう焦点になってくると思うんです。でも、これも一応三者構成で決まるということなんですが、首相も国会で第1次(安倍内閣)で14円上げましたと、具体的な金額も挙げてアピール、PRされている中で、大臣として、この引上げ幅ですね、何かお考えというのはございますでしょうか。
- 大臣:
- 何もここまでは何も具体的には。引上げ幅を具体的に申し上げるというのもですね、未だかつてあまりそんなことはないわけでありまして、ただ引き上げていただくということでお願いをさせていただきたいと、そちらの方向で御協力をいただきたいということでお願いをさせていただくという話になろうと思います。
- 記者:
- 子どもの貧困対策法なんですけれども、来週中にも成立する見通しになっておりますけれども、これですね、成立後大綱の策定などもありますけれども、子どもの貧困対策のために政府として取るべき具体的な施策について、大臣として、現時点でお考えがあったらお願いいたします。
- 大臣:
- これはかなり幅広い話になってくると思いますので、これからいろんな詰めをさせていただかなきゃならんというふうに思います。それこそ細かい対応まで含めますとですね、お子さんが貧困というのはそれぞれの形態で違うわけで、議論の中にも出ておりましたけれども、よく貧困率、相対的貧困率という議論がありましたが、相対的貧困率だけでは語れない子どもの貧困、つまり、フローの所得がある御家庭でもですね、それを十分にお子さんに使っていただけないという中において、実態として子どもの貧困というものが生じているということもあるわけでありまして、そういう意味ではまず実態の把握をしなきゃなりませんから、かなり各地方自治体とも協力をさせていただきながら進めて行かなきゃなりません。そういう中において、どのような実態の下でどのような対処策、対応策があるのかということを検討させていただきながら進めてまいるというふうな形になってくると思います。
- 記者:
- 一部報道で村木局長を次官にする方針を固めたというのがあるんですけれども、それについては。
- 大臣:
- まだそんなことを固めてもおりませんし、そもそも今、我が省の次官は海外に行っておりまして、そんなことを話し合うような、そういう機会もないわけでございまして、全く何も決めていないということでございます。
- 記者:
- 関連して、次官人事なんですけども、この通常国会が終わったタイミングか、若しくはその前後とかで発令する可能性もあると思うんですけども、タイミングとしては次官の交代に関しては、時期は適切であるというふうに今のところ考えておるでしょうか。それとも、現在の次官を続投させる方針なんでしょうか。
- 大臣:
- これもまだこれからですね。参議院選挙も近づいてきておりますし、どうあるべきなのかということも含めてこれからの議論になってくるというふうに思います。
(了)