田村大臣閣議後記者会見概要
H25.5.31(金)9:01 ~ 9:20 省内会見室
広報室
会見の詳細
閣議等について
- 大臣:
- おはようございます。それでは、本日冒頭、私の方から1点、御報告いたします。今日、閣議でも御報告をさせていただいたんですが、4月の完全失業率は、前月同水準ということで、4.1%でありますが、有効求人倍率がですね、0.03ポイント改善をいたしまして、0.89ポイントとなりました。現在の雇用情勢、一部に厳しさが見られるものの、緩やかに持ち直しておるということでございまして、上方修正をさせていただいたと。前月までは、緩やかに持ち直しているものの厳しさが残ると、表現が逆になったんですけれども、これは改善をしておるということでございますので、そのように御認識いただければありがたいと思います。なお、25年度の予算、これを通じてですね、雇用対策をしっかりと推し進めてまいるということでございます。以上でございます。何かございますれば、どうぞ。
質疑
- 記者:
- 今日、薬のインターネット販売の検討会が取りまとめ予定なんですが、推進派と、それに慎重な派が、なかなか溝が埋まらないという状態だと存じています。この問題、厚労省としてはどう取り組んでいかれるのでしょうか。
- 大臣:
- 今日会議をやっていただきますんで、ここで取りまとめに向けてですね、御努力をいただきたいとうふうに思っております。いずれにいたしましても、最終的にはその御判断といいますか、検討会のですね、結果を頂きながらですね、厚生労働大臣として責任のある対応を取らせていただきたい、このように思っております。
- 記者:
- なかなか溝が埋まらずに、まだ1類をどうするかとか、その具体的にどういった要件かということが、なかなか。
- 大臣:
- 詰まらないですね、今のところはね。ですが、今日1日ございますから、この1日しっかりと御議論いただいて、なんとか取りまとめていただきたいというふうに思っております。御期待いたしております。
- 記者:
- 先ほど、雇用の話がありましたが、大手企業の夏のボーナスが、平均で7.3%余りが上昇しましたけれども、ただこれは大手に限られたことでして、中小企業では、まだなかなか波及するかどうかということが、ちょっと見えてこないんですけれども、いわゆるアベノミクス効果の賃金ですとか、その労働への波及というのは、どう見てらっしゃるんでしょうか。
- 大臣:
- 7%を超えたということで、結構バブル期以来の追い風だという話をお聞きいたしております。中小はですね、データがなかなか無いもんですから、我々も把握しきれていないんですけれども、少なくとも大企業中心にですね、このような形で一時金ではありますけれども、伸びておるということは、大変ありがたいことでございます。アベノミクスが目指すところはですね、働く方々の賃金の上昇と、それと相まって、景気の拡大ということでございますから、デフレ克服というのも、実はそこに目的があって、やっていることでございますから、大企業においては少なくとも、そういう効果というものが今回は出たというふうに思っております。引き続きですね、このような形で所得が伸びていくようにですね、全力を内閣一丸となって続けてまいりたいというふうに思います。
- 記者:
- 官邸で、菅官房長官と甘利大臣と(田村)大臣の3人で残って、お話をされていたようなんですが、これは薬の関係のことでしょうか。
- 大臣:
- 残ってないんですけど、私ですね、帰りがけに、ちょっと甘利大臣と二人で、全般ですね、甘利大臣と関わるところは非常に多いもんでありますから、全般について意見交換を、それから、これからの日程観等々も含めてですね、意見交換を若干閣議後させていただいておりました。官房長官は入っておりません。いろんな話をさせていただいたと。
- 記者:
- それと、薬のインターネット販売なんですが、議論を聞いていると、もう報告書は両論併記にならざるを得ないと思うんですが、別途その後に専門家で検討するという方向になるんでしょうか。このままだと両論併記のものしか出てこないと思うんですが。
- 大臣:
- 結果はですね、今日終わらないとですね、何とも言えない。私がそうですなんて、ここで言ったら大変なことになっちゃうんで、まとめないつもりですかと怒られちゃいます。今日なんとかまとめていただけるようにですね、御努力をお願いをさせていただいております。すみません。
- 記者:
- 生活保護改正案、今日採決の見通しなんですけれども、野党や市民団体から批判が出ていた24条を修正することで与野党が合意しましたけれども、改めて御所見をお願いいたします。
- 大臣:
- 与野党でですね、おまとめをいただいたことは、我々は尊重をさせていただくのは当たり前でございます。内容は私、しっかりと見させていただいてるわけじゃありませんが、漏れ聞かさせていただくところによりますとですね、いうなれば、我々がそうやって運用しますよということを、そのまま修正の中に盛り込んでおられるというようなお話をお聞きしておりますので、そういう意味では、そういう内容であればですね、それは我々としては重く受け止めさせていただくということでございます。これは、まだ成立したわけじゃございませんから、私がこんなところで、あんまり先走ってものを言うとですね、お叱りをいただくわけでございますから、あれでございますけれども、いずれにいたしましても、我々自体、元からですね、今までと変わらないということを申し上げておりますので、その内容にそぐうものだというふうな話、漏れ伝わらせていただいておるんですけれども、それであれば、しっかりと、それを運用でもちゃんとやるように、法律の中に書いてありますから、書くというのであれば、徹底をするということでございます。
- 記者:
- 国会でも質問があったんですけれども、この24条が入った経緯なんですけれども、法制局長官はですね、申請手続の法文化がなければ誤りだというような強いことは言っていないというふうにおっしゃっていましたけれども、大臣も聞かれていたかと思いますけれども、これが入ったのはやはり大臣の御意向が強かったということですか。
- 大臣:
- 全然そういうわけではありません。立法技術上ですね、あの時、法制局長官もおっしゃっておられましたが、要はですね、一方で調査権限というものをしっかりと明記しているわけですね。調査権限というものを明記するということは、入口で調査をするためのですね、基本的な資料というものがなければ、これは調査できないわけでありますよね。ですから、そういうことも含めてですね、まずはそのところを、バランスを考えれば、入口のところで資料というものをですね、提出をいただくということを明記した方が、より良いのではないかと、あの時に確か長官はおっしゃられました。より良いのではないかということを聞いてですね、うちの役所の事務方がですね、より良い方向を盛り込んだということでございます。ですから、無かったら駄目なのかという質問に対して、法制局長官は、いや無くても、別に法制上問題があるというわけではないけれども、より良いものだということで、厚生労働省に対してはそういう助言をしたと。厚生労働省はその助言を頂いて、厚生労働省としてより良いものならば、より良い方向性を書くべきであろうということで書いたということのようでございます。
- 記者:
- 公的年金の積立金の関係なんですけど、運用益が2012年度、過去最高の10兆円規模になるとの報道がありましたけれども、これについて。
- 大臣:
- まだ、私聞いてないんですよ、本当にそういう数字が出ているかどうか。本当にそういう数字が出ていれば、これは年金財政にとってはですね、非常に喜ばしいことでございますから。かといって、短期、1年だけ見てですね、喜ぶようなものでもなくって、これは長期的に見てですね、4.1%っていう目標が実は名目賃金上昇率との兼ね合いがありますから、単純な話ではないんですけれども、ちゃんと財政上均衡が取れる以上の、要は運用利回りを稼ぐというのが必要な話でございますので。嬉しいのは嬉しいですよ、本当にそういう数字が出てくれば。安心したと言った方がいいのかわかりませんが。だけれども、それで一喜一憂するものではございませんので、これからもですね、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の方にはですね、しっかりと必要な運用利回りを稼いでいただけるようにお願いをいたしたいということでございます。
- 記者:
- 禁煙デーということでちょっとお尋ねをしたいんですけれども、たばこの関係ですね。民主党政権時代に、昨年、がん対策の一環で、喫煙率の目標というのを閣議決定されているわけですけれども、自民党政権としてですね、自民党内でそういうことに反対する方も結構いらっしゃったわけですけれども、自民党政権の厚生労働大臣としてですね、そういう喫煙率も含めたたばこ対策についてどのようにお考えになっているかということをお尋ねしたいのが1点とですね、あと今年のテーマ、広告の禁止ということがテーマになっているわけですけれども、基本的にたばこ事業法で広告の禁止であるとか警告表示であるとか、そういうものが財務省の所管になっているわけですけれども、厚労省でもうちょっとかんだほうがいいんじゃないかというような意見もあったりしますけれども、それについてのお考えをお願いします。
- 大臣:
- 喫煙率は、健康日本21に目標って作ったんですよね。確か。だからそれは我々ももちろん健康日本21は遵守しておりますんで、そのまま我々も目標としてもっておりますから、それは何ら政権交代したからといって変えるようなものではございません。それと自民党もですね、ちょっとずつ努力をしておりまして、党内で分煙をするということで、一応各部会、たばこ吸っちゃいけないっていうふうに石破幹事長になられてすぐ、そういうお達し出して、こういう機械を置いてですね、外で狭いところでたばこ吸っておられる方おられますけれども、そういう形にしたんだというふうに私は認識いたしております。ちょっと今、現状はどういう状況か、あまり最近党本部にも行っておりませんので、事実確認はできておりませんけれども。それから広告に関してはですね、これはもうちょっと厚生労働省がかんだほうがいいというお話もございますが、対応しておられるところがございますので、今いろいろたばこの中に健康の表示を入れていただいておるわけでございますから、ああいうものをしっかりとお守りをいただく中においてですね、ちゃんとした情報をユーザーというか吸う方々にお伝えをしていただくと。つまり、たばこというものに対してどのような害のおそれがあるかということをお伝えをしていただくということを続けていただきたいというふうに我々は思っております。
- 記者:
- 労働安全衛生法の改正についてはそのままなんでしょうか。
- 大臣:
- これはですね、ちょっとその後いろいろと状況も変わってきておりますので、これは出したいんです。出したいんですが、今ちょっと中身をですね、精査して、あのまま出せないような状況で世の中変わって来ておりますんで、そこも踏まえてですね、新しく出し直させていただきたいということで、今鋭意準備させていただいておる状況でございます。
- 記者:
- 薬のネット販売の関係で、当初5月末を目途にということでずっとお話しされてたかと思うんですけれども、今日の議論を受けてですね、厚労省としての考えを大体いつぐらいまでにまとめるとかそういった目標とかっていうのはありますか。
- 大臣:
- なるべく早くとしか言いようがないんですが、なるべく早くから一刻も早くというような表現に変えさせていただきたいというふうに思います。
- 記者:
- 幼児教育無償化の件で1点お伺いしたいんですが、自民党が来年度からの実施を求めたのを受けて、下村大臣が3大臣間、森大臣、下村大臣、田村大臣との間で調整が進んでいますと、あと1回で調整できますというお話があったんですが、現状どのような状況でしょうか。
- 大臣:
- 下村大臣どこまでお話されましたか。あんまりその、どこまでまとまっているのかまとまっていないのか分からない話をどこまで私がしていいのか、認識が一緒なのかもちょっとなかなか難しい話なんですが、少なくとも認識が共有されているところはですね、幼児教育無償化に向かっていきなり全ての幼児教育無償化というものは、財源確保の問題もあって難しいと。しかしながら、やはり幼児教育無償化ということを実感をしていただけるような、そういうような前に向かっての方向性というものは、やはりこれは示していかなきゃいけないということでございますので、そういう意味では、まだ完全に詰まっているわけではありませんが、だけれども幼児教育無償化の道筋を着実に歩み出したというような、そういうような形で取りまとめようというような方向性で意見は一致いたしております。
- 記者:
- 取りまとめの時期がいつ頃というそういった目途は付いているんでしょうか。
- 大臣:
- 下村大臣は何と言ってましたか。
- 記者:
- あと1回で調整できると。
- 大臣:
- 下村大臣がそこまで自信をお持ちならば、あと1回で何とかなる可能性が高いんじゃないでしょうか。
- 記者:
- それは財源の目処も併せてという。
- 大臣:
- そこはですね、なかなか。幼児教育の無償化の中でまとまるんでしょうね、ある程度、その3大臣間の間で。財政状況はそのあとやっぱり財務省でありますとか、関係省庁との御議論になると思いますから、とりあえず下村大臣がおっしゃったのは、3大臣間の協議の中でまとまるという話なんだろうと私は認識いたしております。
- 記者:
- その財源の目処が1番の焦点だと思っているんですけれど、それがない限り、どこを対象にするっていうことがまとまりますか。
- 大臣:
- だから3大臣間でこういうような方向で、こんなことまでここで言うのがいいのかどうか分かりませんが、財源規模だとかいろんなことをですね、勘案しながらたぶんまとめるんだと思います。その上で、それを財政当局と話をするわけであって、例えばいきなり5兆円なんていうのを打ち出したらですよ、もう始めからふっとんじゃうの分かってますから、そんなのはまとまらないわけでありまして、こちらとしてはこれぐらいならば何とかというようなところをまとめつつ、3大臣間で一応方向性を出してですね、財政当局とのいうなれば調整をするという話になるんではないのかなと。これも私が取りまとめておるものではなくて、これは森大臣が中心で取りまとめておりますので、私にお聞きいただくよりかは森大臣にお聞きいただいた方がたぶん正確なお話は承れるのではないのかなというふうに思います。
- 記者:
- 今、たばこの話が出たんですけれども、ちょっとたばこの話に戻らさせて質問したいんですけれども、たばこの受動喫煙を無くしていこうという思いだと思うんですけれども、厚労省の方で公官庁の方では全面禁煙が望ましいということを、確か通達を出されてるんですけど、ちょっとまだ、いろいろな問題もあり、旗振り役の厚労省でもまだ1か所2階の喫煙所が残っているような状況なんですけれども、今後どれくらいのスピードで全面禁煙にしたいのかというお考えがもしあればと、今のこのまだ全面禁煙になっていない状況というのをどうお考えなのかを教えてください。
- 大臣:
- 大変難しい御質問で。昨年2か所あったのを1か所という形には狭めてきてはいるわけであります。(たばこを)吸われる方のお気持ちというのもあるんだろうとは思いますが、少なくとも我が省はですね、なるべくたばこは吸わないようにということを推奨をしてきておる、これは健康のためにでありますけれども、そういう省でございますから、そういう意味ではこの残り1か所、これを将来は無くす方向で意見調査してまいりたいと思いますが、その時期に関していつだということをここでまた明言することはできませんので、大変残念でございます。引き続きですね、いろんな利害調整ではありませんけれども、調整をしながらですね、受動喫煙はなるべく避けなきゃいけないので、そういうことをさらに避けていくということは進めてまいりたいというふうに思います。
(了)