小宮山大臣閣議後記者会見概要
H24.7.24(火) 8:57 ~ 9:03 省内会見室
広報室
会見の詳細
閣議等について
- 大臣:
- では冒頭、私の方から今日は1点。 東電の福島第一原発で、鉛の板で線量計を覆わせて作業させていたという事案につきまして、労働者の被ばく管理の根本を揺るがす問題だと認識しています。事実であるとすれば極めて遺憾なことで、所管の労働基準監督署と労働局で詳細な事実関係を引き続き調査中ですが、法令違反が認められれば、厳正に対処します。今日お伝えしたいのは、線量管理が適切に行われていない事案が発生していないかどうかを確認するために、遡って実態調査を行うということを決めました。詳細は、この後事務方が説明いたします。さらに、今後このようなことが再発しないように、効果的な対策についても検討するように指示をしました。厚生労働省としては、労働者の被ばく管理がしっかり行われるよう、今後とも指導を徹底していきたいと考えています。 以上です。
質疑
- 記者:
- 鉛の板で線量計を覆っていた件ですが、大臣としてはこの背景というか、まだ調査中ですが、こういったことが起きてくるということは、現場でどういうふうな心理状態、あるいは管理の徹底がない部分があるとか、どういうふうに捉えていらっしゃいますか。
- 大臣:
- 調査中ですので、あまり私の方から予断をもって申し上げられませんが、やはり、線量が積み上がると仕事ができなくなるということが背景にあるというふうに思っています。ですが、これは労働者の健康を守るために、こういうこと(被ばく線量の上限)をきちんと決めているわけですので、法令違反ということがあってはならないわけですから、そこのところは厳正に対処したいと思っています。ですから、どれくらい広がりがあることか分からないので、やはり労働者の健康管理ということで重大な問題だということで、いくつかの前提を置いた上で、必要なものについてはしっかりと調査をしていくという方針を決めたということです。
- 記者:
- カネミ油症についてお伺いします。一部報道で、政府と民主党が患者一人あたり20万円から30万円程度の支援金というものを支払う形で救済に入るのではないかということが伝えられています。議員立法ではなくて、こういう支援金といった制度で救済ということを検討中でよろしいのでしょうか。
- 大臣:
- カネミ油症の患者さんに対しては、どう救済するかということ、これは与党民主党と自民党も含めて超党派で色々な考え方がありますので、これまでも相当長い期間に渡って、厚生労働省とも色々協議をする形でどんな対応ができるかを検討してきています。一部報道がありましたが、何かがまとまったとか決まったとかいう話ではなく、今まだ途中経過です。
- 記者:
- 何か決めるめどといいますか、例えば概算要求までにとか何か。
- 大臣:
- 予算措置でやるとすれば、概算要求も絡んではくると思いますが、ここは立法が必要なのかどうかとか、その(予算)措置だけでやるのかとか、そういうことも含めてまだ今超党派の皆さんの議員連盟と、調整というか協議をしている最中ですので、まだ決まってはいません。
- 記者:
- 最低賃金についてお伺いします。今日の夕方から目安に関する小委員会が開かれます。もちろん審議中のことですので大臣がおっしゃるのは、というのはあるかもしれませんが、生活保護と最低賃金の額について法律で明記されていますし、国民の関心も高いということがあります。大臣としては、そのバランス、整合性についてはどう見ていらっしゃるか、改めてお願いします。
- 大臣:
- 今日まとまる方向性については、今は私から言うわけにはいきませんが、生活保護と最低賃金、それから年金の最低保障の部分との兼ね合いということは、これまで再三、制度が違うからという説明をしてきていますが、そういうことでは国民の皆様の生活保護に対する信頼とか、全体の納得が得られないと思いますので、御承知のように5月に研究会を立ち上げて、そうしたことを含めて検討いただいているところです。生活保護の基準についても全国的なデータを基にしての基準の見直しが今年の末には行われます。いろいろ外部的な状況はありますが、最低賃金については、最低賃金としての立場からどうするかということが今日(午後からの第4回目安に関する小委員会で)答申が出るということで。生活保護との差については、2年の間に解消するということでこれまでも取り組んでいますが、(生活保護より最低賃金の方が低いという都道府県が昨年は)3か所だったものが、今回8か所増えて11か所になったということ、それから差の額が大きいところもあるので、なかなかこれだけ厳しい経済状況の中で差を詰めるのは厳しいという話も経営側からあるのは承知していますが、ここは、法律で定められていることでもありますので、決まっていることですから、なるべく、その範囲内の2年の間に解消する方向でやって欲しいと私は思っていますが、今日午後(からの第4回目安に関する小委員会で)結論が出ます。
(了)