細川大臣閣議後記者会見概要

H23.05.13(金) 9:01 ~ 9:10 ぶら下がり

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
今、閣議、閣僚懇が終わりましたけれども、特に厚生労働関係ではご報告することはございません。 私の方から、昨日社会保障改革に関する集中検討会議がありまして厚生労働省案を提起いたしました。主なポイントは現役世代の就労支援、そして子育て支援の強化、そして重層的なセーフティネットの構築による貧困格差問題への対応ということでご報告いたしました。これは、あくまでもこれからの集中検討会議で議論をするたたき台ということで提案をいたしましたので、今後の集中検討会議で各論を詰めて具体的な問題について議論をいただくということになっております。 もうひとつは、この間大阪の方に女川の方でトラックの運転手の募集で実は働く場所は福島の第一原発の方での作業だったと、こういう事例がございまして、これは、私としましては大変な法規違反だと、職業安定法、あるいは労働基準法違反ということで、これにつきまして東京電力、あるいは全国の企業関係者、あるいは人材関係の業者などに対してそういうことがないようにという通知もいたしまして、決して騙したような形で労働者の方を原発の作業場で働かせるようなことが無いようにという措置を取らしていただきました。

質疑

記者:
社会保障制度改革の厚労省案ですが、年金についてはほとんど具体的な記述がないように見えるくらい記述が短かったのですが、理由はどうしてなのでしょうか。
大臣:
年金につきましては民主党のマニフェストにも含めました将来的な大きな年金の改革の方向性と、今現実に行われている年金制度の改革案、これの方向を出しました。これから年金の具体的な個別の議論ということで進めてまいります。年金についてはいろいろな議論がありますので、これからの集中検討会議で議論をしていきます。党の方からも出していただくというようなことで、これから具体的な問題を進めていくということになります。
記者:
出来れば厚労省案のような形でもうちょっと具体的なものを出して、国民にいろいろな考え方を提示した上で議論に臨んだ方が世論を喚起することになっていいと思うのですが。
大臣:
昨日は年金の具体的な検討には入らない予定でありましたので、年金の具体的な検討のときにはもう少し詳しい形での厚生労働省案を出すということになると思います。
記者:
食肉の安全の問題ですが、食品を扱う自治体の担当者などの協議会が2002年から厚労省の方に生食の肉の扱いについて法制化をして欲しいというような要望書を出していたというのが昨日わかったのですが、これについて大臣はどのように受け止めますか。
大臣:
私も報道でそのことを知りましたので、事務方に確認をしました。そうしましたらそういう事実があったということでありまして、私としては、これに対応しきれていなかったということで大変遺憾なことだと思います。こういうことをしっかりと対応していたならば今回の事件というのも未然に防げたのではないかと、こういう率直な気持ちでございます。したがって、今回の事件を契機にきちんと法律的にも対応できるように進めていきたいと思っております。
記者:
年金制度に関してですが、厚生労働省案の中で、新しい年金制度についての具体的な数字、例えば最低保障年金が支給される年収水準とかそれにかかる費用とか、そこまで厚生労働省として出すというお考えだという理解でよろしいでしょうか。
大臣:
年金の問題についてはこれから具体的に議論がされていって、ある程度固まった時でないと数字が出せないというところもありますので、ある程度案が固まるというときには新しい年金制度についてどれくらいお金がかかるかという試算は厚生労働省の方から出したいと思っています。
記者:
固まるというのは今の社会保障と税の一体改革の中でのスケジュール感なのか、それともそれ以降の与野党協議の中でのことなのでしょうか。
大臣:
これは集中検討会議の中で財政的な面についても固まっていくということになると思います。
記者:
集中検討会議の中でそういう数字もいずれ出てくるのでしょうか。
大臣:
厚生労働省としてはいろいろな試算を出していきたいと思っております。
記者:
昨日、日本医師会の原中会長が来年予定をされている診療報酬と介護の同時改定を震災の影響で見送ってほしいというような要望を近く大臣のところへ持っていくということを会見で表明されたのですが、今の段階で来年の同時改定を見送るべきだという考えについてはどのようにお考えでしょうか。
大臣:
医師会の皆さんがどのようにお考えになっているか今の段階では直接聞いていないのでわかりませんが、いろいろ議論があれば検討もしなくてはいけないと思いますが、今そういうことで今度の同時改定について先延ばしとか、そういうことは今の段階では考えておりません。

(了)