長妻大臣記者会見概要財務大臣との折衝後
H21.12.23(水) 16:39 ~ 17:15 省内会見室
広報室
会見の詳細
質疑
- 記者:
- 今日の財務省との協議の結果をお聞かせください。
- 大臣:
- お待たせいたしまして、資料を作成しておりまして皆様に配布をいたしましたが、本日財務省におきまして、大臣折衝ということで一定の結論が出ましたので御報告を申し上げたいと思います。資料もお配りをしておりますが、診療報酬につきましてはネットでプラス0.19パーセントということとなりまして、かねてより医療を再生するためにはネットでプラスが必要だということを申し上げておりました。実に10年ぶりのプラス改定となりました。その一方でいろいろ御指摘をいただいておりました開業医と、勤務医との格差、あるいは診療科による格差も縮小に努めて行くということも取り組んで参る所存です。十円単位で医療費を決定している中医協があります。精力的に改定方針とともに、最終的な詰めを行っていただくべく御努力をいただけるものだと考えているところです。 そして、協会けんぽですが、これについては来年の7月以降協会けんぽの国庫補助率を13%から、本則の16.4%に引き上げるということです。そして、健保連、共済等々になんとか御理解をいただいて、負担方法を変更するお願いをして行きたいということも考えているところです。 そして、子ども手当ですが、地方負担ということですが、これについても本日、現行の児童手当で御負担いただいている地方自治体の負担、事業主の皆様の御負担金額を超えない範囲で、子ども手当を来年度御負担いただきたいと。その時には、児童手当というスキームの中での御負担で、子ども手当を基本的には支給いたしますが、児童手当を支給すると見なして、子ども手当をお約束どおり支給していくという形となりました。そして、事項要求ですが、これについては母子加算が12月に復活しましたが、交渉を続けて参りまして母子加算についても継続をするということになりました。あと、父子家庭に支給すべきではないかと考えておりました児童扶養手当ですがこれについても実行するということです。事務手続等々もありまして、来年の8月分から支給させていただくということで、実際に支給をする日にち、期日というのは来年の12月にお支払いということですが、8月分から、9、10、11と4ヶ月ごとの支給ということで、12月に支給させていただくことになりました。 そして、肝炎の皆様方の治療薬、B型肝炎の方々のアナログ製剤などの治療薬、C型肝炎の皆様方のインターフェロン治療につきましては、その治療の経費を軽減していくということについて、これも御了解をいただきましたので、早速予算の中に盛り込まれたということで、我々としては取り組んで行きたいと考えております。そして、障害者の皆様方に対する自己負担を軽減するということですが、これについては、福祉サービスに係るサービス利用料に関して、低所得者の皆様方には自己負担ゼロということになりました。この部分については福祉について応能負担に出来たのではないかと考えておりますが、これも第一歩ですので、今後とも障害者の方の御意見も聞く会議も設置されましたので、御意見を聞いてより良い制度を作っていくということです。いろいろな観点で交渉して参りましたが、懸案の点については一定の決着、結論を出ましたので今日御報告を申し上げます。私からは以上です。
- 記者:
- これまで、財務省とは診療報酬について方向性が並行線だったと思いますが、プラス改定となったのには、決めてとなる働きかけがあればお聞かせください。
- 大臣:
- これは本当に長い間いろいろな各方面の御協力もいただいて、何とか御理解をいただくべく長浜副大臣、足立政務官、そして、山井政務官が精力的に交渉をしていただいたところです。基本的には医療崩壊の現場から切実な声をお伺いし、あるいは患者さんからもお伺いし、特に救急医療、産科、小児科、外科、地域医療の建て直しという観点の声が直接各方面の方にも届いているわけですので、そういう意味で御了解、御理解をいただけたのではないかと考えております。
- 記者:
- 事項要求が、ほぼすべて通ったということですが、これについての率直な感想をお聞かせください。
- 大臣:
- 事項要求につきましても非常に一つ一つ大変重要な、多くの皆様がご心配をして、本当に切実な思いで待っておられるわけですので、そういう意味ではなんとか一定の御理解をいただけるということとなりました。あくまで一歩ですが、今後とも皆様の期待に応えられるように、取り組んで行く一歩が踏み出せたと考えております。
- 記者:
- 診療報酬についてですが、10年ぶりのネットでのプラスということですが、国民、医療関係者が、今後どう医療体制が変わっていくかを知りたいと思いますが、それについてはいかがでしょうか。
- 大臣:
- お手元の配布資料で、一覧表が付いていると思いますが、10年ぶりにプラスになったということでして、ある意味ではこれまで医療崩壊が起きた原因は様々ございますが、その大きな一つがお医者さんの数を減らす、あるいは診療報酬を下げるということも大きな要因であったのではないかと考えております。ネットでプラスになったということと、単純にすべて平均してプラスにするわけではありません。中医協のメンバーも入れ替えて発想を変えて、先ほど申し上げましたように救急医療、救急を受け入れる病院、あるいは小児科、産科、外科というような大変な状況になっている現場、何よりも患者さん、それを利用する国民の皆さん、あるいは親族の方々にとってさらに充実した医療を進める、一つのきっかけになるのではないかということで、配分の見直しとセットでネットプラスを活かして行きたいということです。今後、厚生労働行政の中で問われていく論点だと思いますので、我々もしっかりと今後とも医療行政をとっていきたいと考えております。
- 記者:
- 今回の0.19%ですが、一方で日本医師会は大幅な引き上げを求めております。民主党内でも議連が3%近くの引き上げを求めておりますが、少し「小幅な引き上げ」という声も出てくると思いますがこの点についてはいかがお考えでしょうか。
- 大臣:
- 先ほどの繰り返しになりますが、まず10年ぶりのネットプラスということと、プラスの幅についてはすべてを平均的に上げるという意味ではありません。メリハリを付けて、配分を見直して診療報酬改定を医療再生に結びつけて行く取り組みを考えております。そういう意味でこれから、この数字をどう実行して行くかについても、関係各方面に丁寧に説明をして行きたい、御理解を得るべく取り組んで行きたいと思います。中医協での配分で完結した姿が出るわけですので、それについても是非御覧いただいて、御指導いただきたいと思います。
- 記者:
- 今回、大臣自らが折衝されたりですとか、政治主導の場面が目立ったと思いますが、自公政権の時とはかなり様変わりした感じを受けるのですが、振り返っての感想と、苦労した点、良かった点がありましたらお聞かせください。
- 大臣:
- 今日も大臣折衝ということで、最終的な局面ですがこれまでは副大臣というのは同席していなかったと、大臣の隣には官房長が座っていたということを聞きまして「なるほど」という感じがしました。また、大臣折衝の大臣が読み上げる原稿も「シナリオがこれまでは出来てました」ということも聞きまして、実質的に今回は政治家、当然官僚の皆様のデータや、事務的な協力なしには我々は仕事が出来ないわけですが、政務三役が主導して折衝をして行くと。官僚同士で折衝して、政治家が折衝する時にはあとは笑顔で握手の儀式であるということではない、長く政治家同士にとっては辛い局面でしたが、そういう折衝をして行くということは国民の皆様から見ても具体的にどういうことが問題になって、何を政治家同士が折衝しているのかというのが見えやすいということも、一つ結果的にあったのではないかと考えております。必ずしも水面下で官僚同士がシナリオをきちんと作って、儀式で折衝するのではない折衝が出来たのではないかということですが、いろいろ試行錯誤の段階ですので、我々としてもより国民の皆様の期待に応えられるような、そういう予算編成をして、今後とも御理解をいただきたいと。予算編成で終わりではありませんので、その予算を活かしていくのも政治家の進化が問われるわけですので、これからも気を引き締めて取り組み続けるということです。
- 記者:
- 点数を付けると何点くらいになりますか。
- 大臣:
- 点数は国民の皆様方に御評価をいただくものだと思っております。いずれにしましても限られた財源の中で税収も予想外に落ち込み、国債の発行も野放図にするわけにはいかない、長期金利の動向も気になるという非常に多くの制約のある中で、これらの観点について一定の御理解をいただけたと思いますが、国民の皆様方にこれからも説明をして期待に応えて行くという実感をいただくような行政、政治を続けて行きたいと思います。
- 記者:
- ネットの0.19%にともなって、医療費はどの位増えているのかということと、それに伴い窓口負担や、保険料の増額は総額でいくら位になるのでしょうか。
- 大臣:
- これにつきましては、本体部分で5千7百億円程度増加すると考えております。保険料の本人負担も詳細な計算はまた別途お渡ししますが、年間数百円。平均的な中小企業のサラリーマンで増加すると。患者さんの負担は平均的な外来患者実績で、3割負担の場合ですが、外来1ヶ月で10円前後という負担です。また、正確な数字があれば足立政務官からお話します。
- 足立政務官:
- 今の点ですが、医療費としては全体で5千7百億円です。それで、保険料の本人負担は大臣が申し上げましたが、中小企業の平均的サラリーマン、年収約370万前後の場合に、年間で保険料が本人負担で285円程度。月々ですと20数円ということです。それから、外来一月当たりの患者負担は7.8円。しかし、これは再診料も病院と、診療所を合わせるという中医協の合意もありましたし、再診料が下がるという。それから入院の方に手厚くということですので、入院というのは御案内のようにある一定程度医療費が高くなると、高額療養費制度で頭打ちになります。ですから、それを考えると外来の部分の個人負担というのはさらに低いのではなかろうかと思います。しかし、平均すると約7.8円です。
- 記者:
- 歯医者さんについて、かなりついているようですが、例年の動向ですと、医科、歯科の割合は一緒ですが。これはどういった理由ですか。
- 大臣:
- これも医科と、歯科について、技術料がどれだけ占めるかという比率ですが、医科は84%程度が技術料です。歯科は93%程度が技術料です。あとは医科、歯科ともに薬剤費等々ということで、所与の金額になるわけです。それで同じ比率をこれまで上げて来た部分もありますが、そうすると所与の部分を除くと技術料の部分の値上げ幅が医科の方が増えて行くというようなことがこれまでも御指摘いただいているところです。その部分でそれを平準化していくということで、今回歯科の部分、技術料が93%を占める部分にこういう点数にしたということです。
- 記者:
- 歯科医師連盟が、民主党よりになって来ているということも影響しているのでしょうか。
- 大臣:
- そういうことは影響しておりません。
- 記者:
- これまで財務大臣との折衝が難航するなかで、今日の午前中に官房長官などを交えて話された時に、どういったやり取りがあったのか、その場で実際に数字が示されて決まったのでしょうか。そのやり取りをお聞かせください。
- 大臣:
- 今日午前中に官邸で私と平野官房長官、藤井財務大臣と会談して、テーマは診療報酬でした。お互い財務大臣、厚生労働大臣が意見を述べて、官房長官も一定の調整の話があり、そこでいろいろな意見をすべて出し合う場になりました。その後、おそらく財務省もいろいろお考えになったと思いますが、最終的にこの数字ということで今日結論が出たという経緯です。
- 記者:
- 0.19%という数字が、官房長官から示されたという理解でよろしいでしょうか。
- 大臣:
- この数字に近い数字が示されたわけですが、その後いろいろな調整の中で、この0.19%という形になったと理解しております。
- 記者:
- 別の事項要求についてですが、肝炎については概算要求で所得に応じて、2万円、1万円、所得の低い方についてはゼロで要求されたと思いますが、その点についはどのような決着になったのかということと、母子加算も継続すると発表がありましたが、12月の支給の時に財務省と懸案になっていた、高校支援費の件はどうなったのかお聞かせください。
- 大臣:
- 生活保護については、従来と同じ形で継続するとういうことですので、その支援費というのは今と同じ形です。肝炎対策については、インターフェロン治療の限度額というのを原則1万円に引き下げると。所得が多い方は2万円。そして、インターフェロン以外の治療、拡散アナログ製剤ですが、これも今回医療費助成の対象に追加するということです。
- 記者:
- ゼロの方はいらっしゃらないと。
- 大臣:
- そうです、ゼロの方はいらっしゃらないということです。
- 記者:
- 診療報酬に戻るのですが、先ほど官邸でのお話で官房長官から話があったということですが、それは総理のお考えとして示されたということでしょうか。総理からの指示というのは官房長官を通じてあったと聞いているのですが、総理からはどういったお話があったのでしょうか。
- 大臣:
- 私も午前中に官房長官と、藤井大臣と、私でお会いしまして、その時は総理の話は出なかった思います。これは官房長官が調整するという趣旨であったわけですので、その中でいろいろな議論の中で、0.19%という数字が結論付けられたということです。
- 記者:
- それと、民主党はマニフェストだったか、インデックスで医療費は上げると、その一方で保険料や、窓口負担は増えないようにするということを掲げていたわけですが、今回先ほど保険料ですとか、窓口負担の説明がありましたがそこはどういうふうにお考えでしょうか。
- 大臣:
- これにつきましては、診療報酬と併せて申し上げました協会けんぽの保険料上昇を抑えるということも今回の結論でした。後期高齢者医療制度の保険料上昇も抑えるという施策も第二次補正で入っているところです。診療報酬で申し上げれば確かにおっしゃられるように、診療報酬本体の上がり度合いによっては、保険料負担が過度になる、自己負担が過度になるということも想定されます。そういう意味でいろいろな制約、あるいは本体の財源の制約、しかし、医療現場を立て直す必要もあり、0.19%ということで足立政務官からも上昇度合いの話を申し上げましたが、こういう方でギリギリの御理解を国民の皆様方に、医療再生という観点からいただきたいということです。今後も説明を続けて行きたいと考えております。
- 記者:
- 診療報酬の関連ですが、今回改定率のところで、医科の中を入院、外来を分けて示してあると思いますが、この辺の狙いについて、今後の中医協へ配分をどう出して行くかという点をお聞かせください。
- 大臣:
- 今までは医科、歯科、調剤という分類でお出ししておりました。これはある意味ではより政治の意思をお示しするために、入院と、外来というのを敢えて設けさせていただいて、医科の中でもやはり、入院、救急、急性期医療、地域医療の立て直し、勤務医の皆様方の待遇等も含めた形を、示させていただいたということです。
- 記者:
- 子ども手当の地方負担についてですが、自治体は反発、中には支給事務のボイコットを言っているところもありますが、それについての大臣のお考えをお聞かせください。
- 大臣:
- これも来年度について、現行の範囲内を超えないという負担になりましたので、早速、明日以降、私自身も地方自治体の皆様方の御理解をいただくべく、御説明、御理解に努力をして行こうと考えておりあます。
- 記者:
- 子ども手当の件ですが、児童手当を入れるということを提示したのは、大臣からなのでしょうか。
- 大臣:
- これは、私どもからというか、いろいろな交渉の中でこういう発想がありまして、来年度というのは子ども手当の支給が半額ということで、ある意味では初年度の暫定的な措置ということで、こういう形態を考えております。地方の事務については基本的には子ども手当というか、一本の事務になります。国民の皆様から見ても何か手続が二重になるとかそういうことではありませんので、基本的には子ども手当という形でお約束した金額を受け取っていだくということです。地方自治体の御理解をいただくという、一つの考え方の中でこういう考え方が出て来たと思います。
- 記者:
- 現行を超えない範囲での負担ということですが、これは額のことですが、それとも制度の枠組は今のままでということでしょうか。
- 大臣:
- 私が理解しているのは、基本的には額のことだと考えております。
- 記者:
- 額は地方は5千8百億円、事業主は大体1千7百億円ですが、それをということでしょうか。
- 大臣:
- そうです。
- 記者:
- 確認ですが、児童手当法は廃止しないで、子ども手当法も作るということでしょうか。
- 大臣:
- 基本的にはそういうことです。
- 記者:
- 薬価制度ですが、来年度からの新しい加算を導入するにあったって、後発品のある先発品の引き下げですとか、加算率について折衝の中で考え方が違って議論されていたと思いますが、最終的にそこについて変更があったのかどうかということと、結論に至った経緯をお聞かせください。
- 大臣:
- 今回、皆様にお配りした資料にも書いてありますが、別途後発品の置き換え効果の精算を行うと書いてありますが、これについて基本的にジェネリック医薬品を使っていただくということを促進して行くということで、それが仮に目標に届かない場合はその半分に見合う額については、先発品について下げていただくという考え方をいれさせていただきました。これも財政当局に御理解いただいたということです。
- 記者:
- 子ども手当も、事項要求も一気に決まったわけですが、これまで事項要求については「厚生労働省内で財源を捻出しないと駄目だ」といういうことでしたが、子ども手当の地方分が浮いたことが、事項要求に回るという考え方でいいのでしょうか。
- 大臣:
- これはそういうわけでもないと思います。基本的に、全体の枠の中で前から言っていることですが、事項要求も、子ども手当も、診療報酬も、協会けんぽ等々についてもやっております。ある意味では財政当局とずっといろいろな説明をしながら、今日決定したと理解しております。
- 山井政務官:
- 補足ですが、コンクリートから人へということで、政権交代が起こり、事項要求の一つの方向性が出たということで、私は大きな社会保障、厚生労働行政の転換が今日明らかになったと思っております。一つは10年ぶりの診療報酬のネットプラス。そして母子加算に関しては過去5年間かかって廃止されたものが、政権交代がなかった時には決して復活させることが出来なかったことが復活することにありました。 また、児童扶養手当を父子家庭に支給することに関しても、今までなぜ母子家庭にはあって、父子家庭にはないということで、多くの地方自治体からも過去何年にも渡って要望があり、実現出来なかったものが今日実現出来る目処がつきました。 肝炎についても原則自己負担1割で、インターフェロン治療が受けられるような法案を民主党が提出したのは、2年3ヶ月前のことでした。しかし、どうしてもそれが実行することが出来ませんでした。政権交代が実現することによって、来年の4月からそれを実行出来る目処が付きました。 そして、言うまでもなく、障害者自立支援法によって、4年前から応益負担というものが導入されて多くの障害者の方々が本当に苦しんでおられました。まだまだ今回の事項要求の獲得というのは、まだ応益負担から応能負担に向かっての第一歩だと思いますが、過去数年に及ぶ障害者の方々の「応益負担はおかしい、応能負担にして欲しい」という一つの方向性が示されたと思っております。
- 記者:
- 診療報酬についてですが、厚生労働省は当初6千3百億円というそのいろいろな数字を積み上げて行った結果そうなったと思いますが、今回額が下がってしまいますが、当初想定していた医療再生のシミュレーションの形にどういった影響が出るとお考えでしょうか。
- 大臣:
- これについてもいろいろな選択肢の中でそうことも申し上げたわけですが、これについて基本的に同じレベルで行くと、5千7百億円という数字になったわけです。これについては先ほども申し上げましたが、この中の配分の見直しをギリギリまで努力をして、配分を見直して行くということで、なんとか当初想定していた施策が打てるのではないかと考えております。
- 記者:
- 事項要求について、これまで財務省側、厚生労働省側に意見の隔たりがあったと思いますが、今日の診療報酬と併せて決着が付いたということは、今日の午前中の平野官房長官が出た会合の中で、これもある程度方向性が付いたという理解でよろしいでしょうか。
- 大臣:
- これは今日の官房長官との会談の議題ではありませんでした。基本的にはこれまで幾度となく副大臣折衝を初め、いろいろな折衝を続けていて、我々もギリギリの案を示し、ギリギリの財源の交渉をして参りましたが、なかなか最終的な結論が出ないという段階がずっと続いていたわけです。今日ある意味で非常に大きな税制の決着だと思いますが、全体の構造の中で正式に結論が出たということです。
- 記者:
- 診療報酬で先ほど足立政務官からお話がありましたが、再診料については診療所も引き下げるという方向と理解していいのでしょうか。
- 大臣:
- これについては、中医協で再診料について合わせて行くと、格差をなくして行くという御議論が出ておりますので、そういう議論の中で決定されるのではないかと思います。先ほども申し上げましたように、勤務医と開業医の格差、あるいは診療科の格差を見直して行くということも必要だと我々は考え、それを実行していくと私は思っておりますので、そういう中で中医協を含めたところで結論が出るのではないかと考えております。
- 記者:
- 子ども手当で23年度以降は改めて検討するみたいですが、改めて検討する時は児童手当の廃止が前提なのでしょうか。それとも未来永劫、児童手当も残るのでしょうか。
- 大臣:
- 23年度について、お配りした資料にありますが、前の経済対策でも決定したところですが、幼保一元化の法案を提出するということを我々は申し上げております。その時にこれは12月8日の閣議決定ですが、その際に検討の場を設置するということも当時の文書でうたわれておりますので、幼保一元化を含む新たな次世代育成支援対策の検討を進めるという中で、来年度についての保育所についてもどういう形でそれを考えるのか等々、大きな枠組の中で再度議論を進めて行くということです。
- 記者:
- 診療報酬ですが、新型インフル等医療費が来年度増加することが予想されますが、今回の0.19%で国費でどのくらい見込んでいらっしゃるのかと、合理化も含めた内訳を教えてください。
- 大臣:
- 今回のネットプラス0.19%ですが、国費についてはネットで浮上する分だけについて160億円という形です。
- 記者:
- 本体具体的にプラス1.55%ですが国費はいくら入っているのでしょうか。
- 大臣:
- 本体が1.55%で、国費は大体4分の1です。また、必要があれば詳細なそれぞれの内訳に占める国費の資料はお出しします。
- 記者:
- 後発医薬品の使用促進の話がありましたが、これはこの中に入っていないということでよろしいでしょうか。
- 大臣:
- それは入っていません。
- 記者:
- 事項要求ですが、額を教えていただけますでしょうか。
- 大臣:
- ほぼ、確定はしておりますが、まだ具体的な数字については閣議決定で若干動く可能性もありますので、まだ確定的な数字はお出し出来るではありません。しかし大きく動くというわけではありませんので、基本的には今申し上げた数字ということです。
(了)