加藤大臣会見概要

H30.7.17(火)9:57 ~ 10:04 会見室

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。冒頭申し上げることはありません。

質疑

記者:
介護離職が年9.9万人と依然として高い水準にあることが総務省の2017年の調査で明らかになりました。政府は20年代初頭までの介護離職ゼロという目標を掲げていらっしゃいますが、深刻な状況が続いていることについてのご所見をお願いいたします。
大臣:
7月13日に公表された平成29年就業構造基本調査によると、「家族の介護・看護を理由とする離職・転職者数」は9.9万人と、平成24年の同調査に比べて約2千人の減少ということで、ほぼ横ばいということになっております。他方、介護をしながら働く人は約346万人と平成24年と比べると約55万人の増、そのうち雇用者でみると約300万人と平成24年比で約60万人増えているという実態もあります。いずれにしても、介護離職ゼロを目指して各自治体の第7期介護保険事業計画において、必要な介護の受け皿も踏まえた計画を策定していただいております。介護の受け皿整備を強力に進めていきたいと考えております。また、人材の確保、処遇の改善が大事であります。介護分野へのアクティブシニア等の参入を促すための「入門的研修」の普及、ICTや介護ロボットを活用した生産性向上の推進による業務負担の軽減や職場環境の改善による離職の防止、介護福祉士資格の取得を目指す留学生など外国人材の受入環境の整備等による多様な人材の活用などにも取り組んでいきたいと思います。処遇改善では、経済政策の中で打ち出させていただいているところであります。いずれにしても、働く方が離職をせずに仕事を続けることと介護の両立を図ることができるよう取り組んでいきたいと思いますし、育児介護休業法に基づく介護休業・介護休暇等の周知徹底など職場環境の整備にも引き続き取り組みたいと思っております。
記者:
参議院の自民党の国対幹部が野党側に対して、水道法改正案の成立断念を伝えたという一部報道がありました。国会のことではございますが、大臣のご所見がありましたらお願いいたします。
大臣:
水道法改正法案は、日本の人口減少が進む中で適正な資産管理、広域連携の推進等によって、水道の基盤強化を図っていくものであります。特に老朽化も進んでおります。災害対策の推進の必要性を考慮すれば1日も早い成立をお願いしているところであります。我々としては、残された会期は限られていますが、ギリギリまで成立に向けて努力をしていきたいと思います。
記者:
子どもの虐待の関連でお伺いします。厚生労働省が一時保護ガイドラインをまとめて各都道府県に通知したとの報道がありました。この事実関係と狙いについて教えてください。併せて政府として今月中下旬までに対策をまとめるというお話がありました。その時期についてメドがあればお願いいたします。
大臣:
まず前段の、一時保護との関係でありますが、平成28年児童福祉法等改正法の理念に規定されました家庭的養育を推進するため、現在都道府県において策定している社会的養育の体制整備の計画の見直しの検討が必要になっていますので、昨年10月から、社会保障審議会児童部会社会的養育専門委員会において、ご議論いただいたわけでございますが、今般、都道府県に示す計画の見直し策定要領等について7月6日付で都道府県に通知したところであります。並行して、一時保護についても、一時保護中の子どもの権利擁護を促進する必要があるとの指摘への対応から同じく検討を進めてきたわけであります。この中で、一時保護の体制整備や環境改善などについてもその必要性が記載されており、社会的養育の体制整備全体の中で進める必要があるということで、同じく7月6日に一時保護についても都道府県宛に通知を出させていただきました。先ほど申し上げた一時保護ガイドラインは、一時保護所の権利擁護を促進し、適切な保護を行うという観点から出されたものであります。この後申し上げますけれども、一連の虐待事案に対する体制強化は、その中でまたしっかりと取り組んでいきたいと思っております。そして、7月中下旬までに打ち出せるものを取りまとめていきたいと申し上げた件については、現在、鋭意、政府内で取りまとめに向けて作業を進めているところですので、具体的な取りまとめの日にちを今の段階で申し上げる状況にはありませんが、できるだけ早期に取りまとめはさせていただいて、それに則った対応を図っていきたい。もちろんそれぞれ取りまとめられて初めて対応が図られるものでないものもありますから、そういうものは逐次進めていただいているところでありますが、いずれにしてもできるだけ早期に取りまとめを図り、児童虐待防止対策の強化を図っていきたいと考えております。

(了)