武見大臣会見概要(ポリテクセンター埼玉視察後)
(令和5年10月12日(木)15:23~15:32 ポリテクセンター埼玉視察後)
広報室
会見の詳細
発言要旨
- 大臣:
- 視察しているところをご覧になられたのであれば、私が視察してきた経緯はご覧になった通りです。労働行政が実際にどのように現実に社会で実装されているのかということを自分の目でも耳でも確かめたかったので、こちらに伺いました。改めて、技術革新が非常に激しい今の時代状況の中で、それに即した技術を、このポリテクセンターの中でも必死になって取り込んで、そして地元の企業の皆様と協力しながら、そうした技術を新たに取り入れて研修に活かしていくという、そういう1つの好循環があるように思いました。これを更に政策的にもご支援申し上げ、そして我が国の中で、生産労働人口が減少していく時代状況にこれから入るわけなので、1人でも多くの方々がより意義のある人生を営めるようにその選択肢を広げるということが、このポリテクセンターの1つの重要な使命であり、それをこのような技術研修を通じて行われているという実態を、ある程度自分で見ることができたことは、大変有意義であったと思います。「三位一体の労働市場改革」は、極めて適切で、その中でも、こうした新しい時代に即した市場の移動をより有利にする、そしてそれによって労働者の皆様方もよりよい職場環境の中で仕事ができ、また事業主の皆様にとってもそれによって企業の活力が更に増進していく。これを徹底的に政策的に支援し、それによって社会のダイナミズムが将来どうなるだろうかという不安を持っている我が国の中で、1つでもダイナミズムをしっかり再構築していくきっかけが作れればよいという感想を持ちました。
質疑
- 記者:
- 意見交換の中でもありましたが、リ・スキリングという観点で、月内に策定される経済対策の中に、どのようにリ・スキリングに関して盛り込まれるのか、また厚労省としてその分野をどのように進めるかを改めて教えてください。
- 大臣:
- 1つの一番大きな課題になっておりますので、今、省内でも最後の詰めを、各省庁と連携しながらやっていると私は理解しています。これがしっかりと定まるまでは、その内容を申し上げることはまだできないと思いますが、極めて重要な役割を担ってきている、だから私が今日ここにいるのだと思ってください。
- 記者:
- リ・スキリングに関しては、日本ですと個人が主体となったリ・スキリングが今メインだと思いますが、専門家からは、企業が主体となったリ・スキリング、企業による人への投資も進めていくべきだという声があります。これに対して厚労省として今後どのように、企業によるリ・スキリング、インセンティブを与えていくのか、お考えをお願いします。
- 大臣:
- 今日の座談会の中でも伺いましたが、やはり企業の中でのリ・スキリングに、こうしたポリテクセンターを通じて、国がまたどのようなかたちでサポートできるのかということは、重要なポリテクセンターの機能の1つであることが、今日よく分かりました。ただそれをやろうとするためには、やはり技術革新というものを機敏に察知して、そしてそれぞれの企業の事業主の皆様方がそれをしっかり取り入れようとする努力の中で、自分たちの社員をどのように研修する必要性があるか、そしてそのニーズにこのポリテクセンターが応えられるかどうかが鍵です。したがってそこには常にお互いの努力と、そして常日頃の緊密な協力関係というものが必要になってくるということを今日は感じました。
- 記者:
- 先ほど経済対策についての質問がありましたが、まだ決定前なので細かなことは、ということでしたが、この経済対策に、リ・スキリングの支援強化に向けた取組を、何らか厚労省として、大臣として、盛り込みたいという考えはあるという認識でよろしいでしょうか。
- 大臣:
- 実際に経済対策について、新しい資本主義実現会議で私が総理から直接伺ったことは、在職中の非正規雇用労働者に対するリ・スキリング支援ということが特に強調されて伺われましたので、それなどはまさに総合的経済対策の中の1つに入ってくるものなのだろうと思います。
- 記者:
- 意見交換会の中で、前職が契約社員で、転職して正社員になられたというお話しがあったかと思いますが、所得を向上するという面で、今そのお話しの受け止めと、今後、非正規や契約社員の方を正社員になっていただく政策について、どのように取り組まれるかお考えがあればお願いします。
- 大臣:
- 非正規で、ご自身の将来に多少不安を感じておられるという方が、やはり自分の動機、新しい技術を身につけて、そして新しい職場でそれを活かしたいと思われた時に、その技術を習得する場が一体どこにあるかということになります。それが企業研修の中で果たして可能であるのかといえば、それだけで可能だとはとても思えません。その不足分、特にそういう機会に恵まれない方々、非正規の方々に対してこうしたポリテクセンターのようなところを通じて新しい技術を身につけて、更にポリテクセンターの中では指導される方々ご自身が、平素から地元の企業などとも色々な連携をとっており、そうした連携が1つのチャンネルとなり、研修生が雇用される新しい仕組みに繋がっているということを、今日よく理解しまして、それを地域社会の中でもどんどん作り上げていく必要性があるということを、改めて認識しました。
(了)