加藤大臣会見概要
(令和5年4月7日(金)9:20~9:26 省内会見室)
広報室
会見の詳細
閣議等について
- 大臣:
- 冒頭は特にございません。
質疑
- 記者:
- 新型コロナの5類移行後の療養期間について、大臣は5日のアドバイザリーボードで移行までに考え方を示す必要があると言及されました。専門家からは、ウイルス量は経時的に減少するものの10日目でもウイルスを排出する例もあるといったデータが示されましたが、周囲への感染リスクがより高い発症後の療養期間についてはマスクなどのように個人や事業者の判断に委ねるのではなく、一定程度の日数は通勤や通学を控えるよう呼びかける必要があるとお考えでしょうか。また、いつ頃までに考え方を示されますか。大臣のご見解をお聞かせ下さい。
- 大臣:
- まず新型コロナへの対応でありますが、特段の事情が生じない限り5月8日から新型インフルエンザ等感染症から外し5類感染症に位置付けることとなります。この位置付け変更後の新型コロナ感染対策については、これまでも申し上げてきたように現在の「法律に基づき特に陽性者の皆様に対して行政が様々な要請・関与をしていく仕組み」から、国民の皆様の自主的な取組をベースにしたものに転換することとなります。したがって個人や事業者の判断に委ねることが基本となるので、政府としてはそうした判断に資する情報提供を行う、これがまず原則となります。そのため5類移行後の療養期間などについても、国民の皆様の判断に資するよう政府としての考え方を移行までにはお示しをしたいと考えております。5日のアドバイザリーボードでは専門家から新型コロナウイルスに感染した患者について、発症後感染力のあるウイルス量がどう推移していくのか、その全体について把握しそれを示した分析結果が新たに示されました。それによると具体的には発症日を0日目として3日程度は高いウイルス量となるが、4日目いわゆる3日間経過後から5日間経過後の6日目にかけて大きく減少しウイルスの検出限界に近づくことや、発症後7日には感染性ウイルス量の平均値が検出限界値を下回りそれ以降検出限界値を上回ることがなかったことなど、発症後経時的に感染性ウイルス量の減少が示唆されるといったことが示されたところでありますので、これを踏まえて専門家の間で議論が行われていくものと承知をしております。移行後の療養期間の考え方については、したがって引き続き検討しているところでありますが、5類への円滑な移行に向けて専門家からのご意見も踏まえ周知期間も当然必要でありますから、それを踏まえてお示しをさせていただきたいと考えております。
- 記者:
- 少子化対策について伺います。先日のテレビ番組で自民党の茂木幹事長が財源確保に関し、社会保険料から拠出する考えに言及し増税や国債については考えていないと明言しました。3月末に取りまとめられた少子化対策の試案の実現には数兆円単位の財源が必要になるとみられていますが、社会保険からの財源拠出への考えをお聞かせください。また関連して、本日こども未来戦略会議の初会合が開かれます。どのような議論をしていくのか、また厚労省として財源確保策や制度設計の提案を含めどのように関与されていくのかについてもお考えをお聞かせください。
- 大臣:
- まず先日たたき台が示されて、総理からはこのたたき台、試案をベースに必要な政策強化の内容、予算、財源について更に議論を進めるとされています。そのため全世代型社会保障構築本部の下に総理を議長とするこども未来戦略会議を設置し、6月の骨太の方針までに将来的なこども・子育て予算の倍増の大枠を示す旨発表したところであります。今日こども未来戦略会議の初会合が開かれる予定であります。必要な政策強化の内容や財源の在り方も含めて、この会議において具体的な検討が深められていくものと承知をしております。厚労省としてもいろいろな制度を所管する立場として、関係省庁とも連携しこの会議における議論を踏まえながら対応していきたいと考えております。
- 記者:
- 今後の少子化対策の財源をめぐる議論においては、子育て費用を社会全体で負担していこうという考え方に基づいて議論がされていくものと思いますが、大臣はこの考え方についてはどういうふうに評価されますでしょうか。あと子育て世代にも新たな負担がかかることも想定されますが、これについても大臣の見解をお聞かせください。
- 大臣:
- まず昨年12月の全世代型社会保障構築会議で取りまとめられた報告書では、子育て・若者世代の支援を急速かつ強力に整備することは未来への投資として最も緊急を要する取組であるということ、また子育て費用を社会全体で分かち合いこどもを生み育てたいと希望するすべての人が安心して子育てができる環境を整備することこそ何より求められ、指摘をされているところでございます。こうした考え方も踏まえながら先ほど申し上げたこども未来戦略会議において議論が進んでいくものと承知をしておりますので、厚労省としても同じことの繰り返しになりますが制度所管、こどもにかかる施策のうち厚労省の所管についてはしっかりとその議論を踏まえ検討していきたいと考えております。
(了)