加藤大臣会見概要

(令和4年11月18日(金)8:32~8:40 衆・分館16委員室前)

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
 冒頭発言はございません。

質疑

記者:
旧統一教会が協議に基づき、信者同士で養子縁組を行っているとされていることについて、加藤大臣は先日質問状を提示するよう事務方に指示したとのことですが、現在の進捗状況とどのような質問内容を想定しているのでしょうか。質問の締め切りと、いつまでに調査を終えたいか大臣の考えを聞かせてください。また、法令違反が確認された場合の対応もあわせて伺わせてください。
大臣:
養子縁組あっせん事業に当たる行為が旧統一教会の中で行われているか、事実関係の確認を行うための質問書については、できるだけ速やかに発出できるよう、旧統一教会の本部が所在する東京都との内容の調整等を今進めているところであります。
 質問書の内容については調整中でありますが、とりわけ養子縁組あっせん法が施行された平成30年度以降の実態について、適切に把握できるよう調整していきたいと考えています。回答期限については、先ほど申し上げたようにできる限り速やかにということで事実関係の確認を進める必要性がありますが、旧統一教会に責任ある回答を求めるため一定の期間を確保する必要性も勘案した上で適切に設定したいと考えています。調査の期限について、事実確認を行っている現時点で申し上げるのは困難であります。旧統一教会からの回答を踏まえて速やかに対応を検討したいと思います。法令違反があった場合の対応でありますが、一般論でお答えするしかありませんが、あっせん法第6条に規定する許可を受けずに養子縁組あっせん事業を行っていた具体的な事実関係が確認された場合には、許可を受けないで養子縁組あっせん事業を行ってはならない旨行政指導を行う、同法第44条の罰則の適用に関し必要な対応を行うといったことになると考えております。
記者:
ワクチン接種に関してお伺いいたします。本日タ方に経団連(日本経済団体連合会)に新型コロナワクチンの接種促進に向けた協力を依頼されますが、経団連に協力を求める狙いについて改めてお聞かせください。また、感染拡大の傾向にありますが、現状の接種率に対する大臣のご所見もお願いします。
大臣:
まず新型コロナの感染者数、昨日厚生労働省のアドバイザリーボードでも議論いただきましたが、全国的に増加が継続し北海道をはじめ大きく感染が拡大している地域も見られます。この傾向が続くといわゆる第8波となる可能性もあることを踏まえ、オミクロン株対応ワクチンの接種による効果が期待されているところであり、重症化リスクの高い高齢者の方などはもとより、若い皆さんにも是非年内の接種をご検討いただきたいと考えております。
 政府としてワクチンの接種促進に向け、働く方々への情報発信やワクチン接種を受けやすい環境づくりなどについて所管業界等への働きかけをお願いしているところでありますが、今回ご質問がありましたように、私自身、先日連合(日本労働組合総連合会)にも行かせていただきましたが、本日経団連にお伺いし十倉会長にもお会いし、ワクチンの接種促進に向けたご協力をお願いしたいと考えております。
 現在の接種率でありますが、11月17日時点のオミクロン株対応ワクチンの接種率は11.5%、オミクロン株対応ワクチンの接種実績は直近で、平日で約40万回、土曜日で約75万回となっており、11月に入って接種ペースが上がってきているという認識をしております。10月21日から、最終接種からの接種間隔を3か月以上と短縮したところであります。更に今後、この夏に従来型ワクチンの接種を受けた多くの高齢者をはじめとする方々も3か月以上の期間に入ってまいりますので、オミクロン株対応ワクチンの接種を受けていただけると考えています。
 厚労省としては引き続き、希望する全ての対象者が年内にワクチン接種を受けられるよう、自治体などとも連携しながら接種体制を確保していく、またオミクロン株対応ワクチンの有効性・安全性等について、SNSやリーフレットなど様々なコミュニケーションツールを使ってその周知啓発を図っていきたいと考えております。
記者:
本日この後、障害者総合支援法などの改正案が衆院厚生労働委員会で採決される見込みですが、家族が意思表示をしない場合にも市町村長の同意があれば医療保護入院が可能になることについては、障害者団体などから「不要な入院が増えるのでないか」との声も寄せられています。こうした懸念に対しどのように対応されるかお考えをお聞かせください。
大臣:
まず市町村長同意に関する今回の改正案は、同意により本人との関係が悪化するなど家族からの懸念の声も踏まえ、当事者・家族を含む検討会での議論を踏まえているわけであります。精神障害者の家族がどうしても同意・不同意の意思表示を行えない場合にも、患者が入院治療にアクセスできるようにするということであります。
 安易に市町村長同意の対象となることのないようにしていかなければなりません。施行に当たっては、病院から家族に対して十分な説明を行い家族の意思確認を行うなど、医療保護入院の適切な運用が図られるよう対応していきたいと考えています。
記者:
新型コロナのワクチンについて質問です。愛知県愛西市で新型コロナウイルスのワクチン接種後に容体が急変して亡くなられた女性について、愛知県医師会が17日に、アナフィラキシーが疑われ「その場でアドレナリンの筋肉注射をすべきで体制に問題があった」などとする検証結果を発表しました。接種体制についての問題を指摘された形ですが、厚労省としてこの結果に対する受け止めと、現時点での接種体制の見直しや新たな自治体への指示など、現時点で考えていることがあれば教えてください。
大臣:
まず、お亡くなりになった女性に哀悼の意を表するとともに、ご家族の皆さんに心からのお悔やみを申し上げます。個別の事例についてコメントは控えさせていただきますが、各接種会場において新型コロナワクチンの接種後にアナフィラキシー等が生じた場合に、適切に対応できる体制を整備することは大変重要であります。
 アナフィラキシーと疑われる事例は引き続き報告されていることから、令和4年11月10日付けで自治体宛てに事務連絡を発出し、改めて体制等を確認し医療機関に注意喚起するよう再周知を図ったところであります。
 また、医療事故調査制度の枠組みなどにおいて調査することも想定されるため、自治体と連携して必要な対応、情報収集等を行ってまいりたいと考えております。こうした取組を通じて、引き続き国民の皆さまに安心して新型コロナワクチン接種を受けていただけるよう、体制の整備に万全を期していきたいと考えております。

(了)