後藤大臣会見概要

(令和4年3月11日(火)8:21~8:30 院内大臣室前)

広報室

会見の詳細

閣議等について


大臣:
最初こちらから1点、申し上げます。東日本大震災の発生から、本日3月11日で11年が経過いたします。
 改めて、震災でお亡くなりになられた皆様方のご冥福をお祈り申し上げますとともに、ご遺族の皆様方にも哀悼の意を表したいと思います。
 被災地の方々の絶え間ないご努力によりまして、復興は着実に前進しています。引き続き、被災された方々が安心して暮らすことのできる生活環境の実現に向けて、私自身も復興大臣であるという強い意識を持って、被災者の方々の心のケア、被災地における医療・介護提供体制の整備、被災求職者に対するきめ細かな就労支援の実施などに、被災者に寄り添ってしっかり取り組んでまいりたいと思います。以上であります。

手話付きの会見動画は(手話付き)【厚生労働省】厚生労働大臣記者会見(2022年3月11日)(厚生労働省 / MHLWchannel )からご覧ください。

質疑

記者:
先日のアドバイザリーボードで、重症者や死者数についてもピークを越えたとの見方が示されました。一方で、感染研などは感染力が強いBA2系統が4月には7~8割を占めるとの試算を出しています。
 東京などのまん延防止等重点措置は21日に期限を迎えますが、年度末を控えて今後の感染状況、また警戒すべき点なども含め、考えをお聞かせください。
大臣:
全国の新規感染者数について、直近の1週間では10万人あたり315人と減少が継続しております。年代別の新規感染者数は全ての年代で減少が継続している状況にあります。
 また、まん延防止等重点措置が適用されている18 都道府県のうち15都道府県においては、今週先週比が1以下となっております。新規感染者数は減少が継続しているわけです。
 他方、今月6日の期限をもって重点地域の適用解除された13県のうち、4県で今週先週比が1以上となっているということでありまして、引き続き、専門家の意見もよく伺いながら、高い警戒感をもって感染状況を注視しつつ、必要な対策をとって行く必要があると思っています。

 これから年度末や新年度を迎えますと、多くの方が集まる行事が行われるとともに、就職や進学を機会に移動が多くなる季節となります。
 これまでこうした機会をきっかけに感染が拡大してきたという過去の実態がありますが、国民の皆様におかれては、感染リスクの高い行動を控えていただいて、改めてマスクの着用、手洗い、3密の回避や換気などの、基本的な感染防止対策を徹底していただくようお願いしたいと思っております。
記者:
旧優生保護法の一時金についてお伺いします。大臣は国が大阪高裁判決について、上告後の先日の閣議後会見で、一時金を円滑に確実に支給することで責任を果たしていかれると発言されていました。
 その一時金について、被害者側からは長年、金額について「被害に見合っていない」「低い」などといった声が上げられているのですが、そちらを受けたお考えと、今後引き上げの検討などがあるか、お聞かせください。
大臣:
まず旧優生保護法については、この法律に基づき、あるいはこの法律の存在を背景として、多くの方が特定の疾病や障害を理由に生殖を不能にする手術等を受けることを強いられ、心身に多大な苦痛を受けてこられたことについて、厚生労働省としても真摯に反省し、心から深くお詫び申し上げる次第です。
 今ご指摘のあった一時金支給法については、平成31年に、超党派の議連において法律案が取りまとめられ、国会において、全会一致で定められたものです。
 この法律では、当時の手術に関する記録の多くが残っていない中にあって、幅広い対象者に一時金を支給することとしているものと承知をいたしております。
 厚生労働省としては、引き続き、立法府の総意により制定していただいたこの法律に基づきまして、一時金を円滑かつ確実に支給してまいりたいと考えております。
記者:
先日のアドバイザリーボードでは、濃厚接触者の調査について、専門家からは見直しの提言もされましたが、今後厚労省としてはどのように考え方をまとめて、いつ頃を目途にまとめていくのか、大臣のお考えがあればお願いします。
大臣:
3月9日のアドバイザリーボードにおいては、有識者から濃厚接触者の特定に関する見解が報告されまして、議論が行われました。
 濃厚接触者を特定し、自宅待機等を求めていくというのは、公衆衛生の観点から感染拡大防止を目的として行われています。
 オミクロン株はご承知のとおり、潜伏期間や世代時間が短いことから、こうした感染拡大防止効果は限定的なものになっている、そういうことになっているというご指摘がありまして、(一方、)高齢者施設の場合とか、閉じた環境で場が限定されており、接触者の確認が迅速に行えるような場合には効果が期待されるというような指摘がされています。

 濃厚接触者の待機等のあり方については、濃厚接触者を待機させることによる感染拡大防止効果と濃厚接触者が働けないこと、動けないことによる社会経済活動への影響の両面から検討する必要があると、これまでも考えてきました。
 今回、こうしたオミクロン株のもとでの濃厚接触者や積極的疫学調査の位置づけというものを考え直すことによって、現時点で具体的にいつまでにどういうということのお示しはなかなか難しいですが、引き続き新たな科学的知見を踏まえながら、濃厚接触者の取り扱いの仕方について、必要な改善を行っていきたいと考えています。    
記者:
全国知事会が先週、ワクチンの4回目接種について、政府の考え方を早期に示し、必要なワクチンを確保するよう求める提言を出しました。一部報道では、政府は4回目接種を今年の夏から開始すると報じられていますが、現在の検討状況や今後の見通しについてお聞かせ下さい。
大臣:
新型コロナワクチンの4回目接種を考えるに当たっては、科学的知見だとか、今諸外国もどういう対応するか検討している状況でありますから、そうしたことを注視しながら我が国としての決定をしていきたいと考えています。
 今の段階ではともかく、3回目のワクチン接種を希望する方が、1日でも早く接種が受けられるように全力で取り組んでいきたいと考えております。
 4回目のワクチンの検討を進めていくに当たっては、もちろんワクチンの確保、その他は厚生労働省の責任としてしっかり取り組んでいくということだと思っています。

(了)