後藤大臣会見概要

(令和3年12月10日(金)9:38 ~ 9:47 院内大臣室前)

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
冒頭、私から特にありません。

質疑

記者:
ワクチンの3回目接種について伺います。先日ファイザー社がオミクロン株に高い予防効果を持つとの調査結果を公表しました。スピード感も重視されていると思いますが、どういう優先順位を置きながら自治体にいつ頃どのような形で通知など出す予定でしょうか。検討状況を教えて下さい。
大臣:
3回目接種の話ですね。新型コロナワクチンの3回目の接種につきましては、2回目の接種から8か月以上ということを原則としておりましたが、感染防止に万全を期す観点から、既存のワクチンのオミクロン株への効果等を一定程度見極めた上で、優先度に応じて追加承認される見込みのモデルナワクチンを活用しまして、8か月を待たずにできる限り前倒しをするというのが政府の方針で、ご指摘の通りであります。
 オミクロン株に対するワクチンの効果や、オミクロン株の特徴については、今専門家や製薬企業が検証を進めているところでありますが、これらに加えまして、日本の感染状況、全国自治体の準備状況、ワクチンの供給量を踏まえた上で、前倒しの範囲や方法をお示ししたいと考えております。いずれにしても、専門家の意見も伺いながら、また自治体とも連携をして早急に対応することとしたいと思っております。
 なお追加接種では、ファイザー社とモデルナ社のワクチンを用いることとしておりますが、2社のワクチンを合わせて1億7千万回の供給を受ける契約を締結済みでありまして、総量として必要なワクチンは確保できる見込みでございます。
 また、モデルナ社のワクチンをファイザー社のワクチンを接種した方にも接種するということで活用することによりまして、優先度に応じて一定程度の国民に前倒しが可能だということでございます。
 ただし、念のため申し上げておきますとワクチンは順次輸入されるものなので、現状で全国民を対象に接種間隔の前倒しを行うことは困難であることは国民のご理解をいただきたいと思っております。
記者:
もう一問、本日感染症法などの改正案に関する報道がありまして、都道府県等と医療機関との間で病床確保などの協定締結の仕組みを法定化するといった内容になっているのですが、この改正案についての現在の検討状況があれば教えて下さい。
大臣:
法的措置等については、自民党でも議論を始めているようでもありますし、厚生労働省としてもこの夏の様々な反省点に基づきまして、真に必要な制度は何であるのかということを今検討中でございます。
 病床や医療人材の確保、自宅療養者への対応、水際対策、ワクチンの確保や接種体制、国と地方との連携、役割分担などの各分野において、十分に与党とも連携を深めながら、今後検討を進めていきたいと思っております。
記者:
診療報酬の関係になるのですが、自民党などからは不妊治療ですとか、あと介護士の処遇改善などについて、本体とは別で財源を確保すべきだという話も出ているのですが、このあたりどのように臨まれるお考えでしょうか。
大臣:
先日公表しました医療経営実態調査において、令和2年度の医療機関の経営については、新型コロナや補助金の影響が大きいということも明らかになっております。
 今与党の方からは、令和4年度の診療報酬改定においては、不妊治療の保険適用や、経済対策に盛り込まれた看護職員の賃上げ、いわゆる処遇改善の部分の費用とは別に、診療報酬の大幅なプラス改定が不可欠であるという強いご意見をいただいております。
 こうしたことや物価賃金の動向、それから医療機関の経営状況や保険料などの国民負担に対する影響、そういうことを踏まえて、必要なプラス改定を行えるように予算編成過程でしっかりと検討してまいりたいと考えております。
記者:
日本でも徐々に増えつつあるオミクロン株ですが、改めて水際対策の現状をどのように考えていらっしゃいますか。
大臣:
水際対策そのものについては今検疫による10日、6日、3日、これをオミクロン株の指定国としてしっかりと水際で対策をとるということで懸命に取り組んでいるところでございます。
 特に検疫の施設の確保については今最大限努力をしておりまして、先週の土曜日から2,260室を追加的に確保しまして、現在9,610室を運用しているところでございます。今日、まだ最終調整が必要でありますが、本日1万室を超える対応が可能になる見込みであります。
 現在、検疫待機施設を確保するために、一つは都道府県が確保している陽性者用の宿泊療養施設を、検疫用の陰性者のための検疫待機施設に一時借り受けすること、それから、各省の協力を得てそれぞれの省が所管をしている研修機関の宿泊施設等を使用すること、それから民間の宿泊施設を追加的に確保する努力をすること、そうしたことに取り組んでいるところです。
 引き続き待機者の増加に備えて、地方自治体とも連携して必要な待機措置の確保に取り組んでいきたいと思っています。
記者:
高齢者の医療費の窓口負担について伺います。今朝の報道で、75歳で年収が200万以上ある高齢者の医療費の窓口負担を来年の10月から引き上げる方針ということで報道が出ていたのですが、事実関係についてお願いします。
大臣:
後期高齢者の窓口負担の見直しについては、法律上令和4年度後半の政令で定める日から施行されることとされております。この施行日については、令和4年度の予算編成過程で決定していくということになっています。
記者:
まだ来年の10月とは決定していないということでしょうか。
大臣:
令和4年度予算編成過程で決定していくということであります。

(了)