後藤大臣会見概要

(令和3年11月2日(火)11:00 ~ 11:11 省内会見室)

広報室

会見の詳細

閣議等について


大臣:
それでは本日、冒頭1件発言がございます。本日の閣議で令和3年版自殺対策白書を閣議決定いたしました。自殺対策白書は自殺対策基本法に基づいて毎年国会に提出される法定白書でございます。
 今回の白書では、自殺の現状や、令和2年度の自殺対策の実施状況をとりまとめるとともに、新型コロナウイルス感染症の感染拡大下の自殺の状況について、著名人の自殺報道の影響や自殺の原因・動機などの観点から分析を行っております。
 白書の内容も踏まえ、引き続き、関係省庁と連携しながら、誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指して、取組を進めてまいります。私からは以上です。

手話付きの会見動画は(手話付き)【厚生労働省】厚生労働大臣記者会見(2021年11月2日)(厚生労働省 / MHLWchannel )からご覧ください。

質疑

記者:
東京都内の感染者数が昨日1日に9人と、昨年5月以来の水準となりました。全国でも100人未満のレベルまで減少しています。厚生労働省はこの激減の要因を何だと捉えていますでしょうか。
 大きな要因の一つにワクチン接種がありますが、国民全体では7割が2回接種を終えて、最も若い12~19歳でも7割が1回目を終えています。政府は「11月の早い時期」の接種完了を目指してきていますが、改めて、接種完了に向けた決意と、どのくらいの接種率が望ましいのか、数値目標があれば教えてください。
大臣:
今、ご指摘のように昨日11月1日の時点で、全国の新規感染者数は80人。東京都においては9人と減少傾向が続いております。直近10月26日のアドバイザリーボードにおいては、感染者数の減少について多くの市民や事業者の感染対策への協力、また、ワクチン接種率の向上、2回接種完了者が全国民の約7割まで達しておりまして、そういった要因があるだろうということで指摘をされております。
 ただし、多くの地域で夜間の滞留人口の増加が続いていること、一部の地域ではクラスターの発生などによる感染者数の減少速度の鈍化が見られること、気温の低下によりまして、屋内での活動が増えていること、年末に向けての社会経済活動の活発化が予想されることなどから、引き続き警戒が必要であると考えております。
 このため、クラスター対策としての積極的疫学調査の徹底により、感染拡大の芽をしっかりと可能な限り摘んでいくこと、ワクチン接種を今後も進めること、ワクチン接種をはじめとして国民の皆様にはマスクの正しい着用、手指衛生、ゼロ密や換気といった基本的な感染対策を徹底していただくこと等が引き続き重要でありお願いしたいと思っております。

 それから、第二の質問でございますが、ご指摘のとおり、新型コロナワクチンの2回接種を終えた方、全人口の72%を超えています。また、12~19歳の方も70.14%と、7割が1回接種を終えているという状況になってまいりました。
 他国に例を見ない速度で新型コロナワクチン接種が進んでいることについては本当に自治体や医療関係者など関係者の皆様のご協力、ご尽力によるものであると感謝をいたしております。
 政府としては希望する全ての国民の2回のワクチン接種が終えられるように、対象となる12歳以上の人口の約9割が2回接種できる量のワクチンを配送したところでございまして、自治体の取組を好事例に関する情報提供等も行っております。
 引き続き、自治体の状況をよく伺いながら必要なワクチンの供給等と自治体の取組の支援に努めてまいりたいと思います。
 数値目標というのは特に設定しておりません。ワクチンの接種については、その有効性・安全性をできる限り丁寧に国民に説明をし、発信する。そうした情報を踏まえまして、国民の皆様が自らの判断で接種をしていただくということが重要と考えているからでございます。
 2回接種の完了時期については、自治体の接種状況等や予約状況等をよく見ながら判断していくこととさせていただきたいと思います。
記者:
新型コロナの水際対策についてお伺いします。ビジネス客を対象に3日間の短縮、緩和をするというような報道が出ていますが、まず、その事実関係についてお伺いしたいのと、もう一点、なかなかまだ検討中なのでお答えいただけないということであれば、今の大臣のご認識として海外からの旅行客・ビジネス客を3日間だけの待機で済ませるということは、水際対策として3日間待機は意味があるのか、効果が見込めるものなのか、あるいは潜伏期間を考えると全く意味のないものなのか、このことについてどちらなのかご認識をお聞かせください。
大臣:
まず、ワクチン接種の進展が進むということを踏まえまして、経団連をはじめとする経済界などから水際対策の緩和について大変に強い要望があることを承知いたしております。
 政府としても国内外の感染状況や、ワクチン接種の進展などによる状況を見極めつつ段階的に見直しをしていくという立場をとっております。現在、感染は落ち着いておりますが、危機管理の要諦は「最悪の事態を想定すること」という認識に立っております。
 水際対策についても状況が悪化する場合には機動的に対処する必要はあると思いますが、引き続き、規制の緩和に向けてどのような方策が採れるか前向きに検討していきたいと考えております。
 日にちの問題については受け入れる前提の条件だとかいろいろな評価があると思いますので、今後、今言ったような立場で前向きな検討を進めていきたいと思います。
記者:
緩和に前向きという理解でよろしいでしょうか。
大臣:
今申し上げたとおりです。いつでも状況に応じて対応を見直すということも踏まえながら、前向きに考えていきたいという立場であります。
記者:
冒頭に触れられた自殺対策白書ですが、今回の白書では去年特に働く女性の自殺が多かったということで、厚労省としての対策や大臣から国民への呼びかけなどありましたらお願いします。
大臣:
厚生労働省では、自殺を考えている方に対して電話相談を準備するとか、女性や若い方達の利用が多いツールであるSNS相談等、相談体制の拡充に努めるほか、やむを得ず、職を失った方へのきめ細やかな就労支援だとか、生活資金でお悩みの方への支援を政策として行っております。
 今後とも誰も自殺に追い込まれないという社会の実現を目指していきたいと思いますが、本当にお悩みの皆様については周りの誰でも良いから一言相談できる、そういうように社会も受け止めたいと思いますし、お悩みの方には是非そうしていただきたいと思います。
記者:
一昨日の衆院選の結果の受け止めについて伺いたいのですが、与党で過半数を超えて自民党が勝利しましたが、その受け止めについてお願いします。
大臣:
選挙の結果については、国民の皆様の信任をいただいたという選挙結果だと考えております。いずれにしても、責任ある政策の実行を通じて、更に国民の信頼を得られるようしっかりと対応していきたいと思います。

(了)