田村大臣会見概要

(令和3年6月18日(金)10:48 ~ 11:02 省内会見室)

広報室

会見の詳細

閣議等について


大臣:
おはようございます。今日私から1点ご報告です。昨日、既に雇用調整助成金の8月の取扱いについて、プレスリリースをいたしておりますが、具体的には、今般、沖縄県が緊急事態宣言延長ということもございますし、まん延防止等重点措置これを継続するところ、また、新たに緊急事態措置を解除後、まん延防止等重点措置に移行する、そういうような地域もございますので、8月でありますが、5月~7月の対応と同じ対応という形で、延長させていただきます。特例という形をこの期間続けるという形になります。
 なお、9月以降どうするかという話ですが、これまた7月中に改めて対応を決定させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。私からは以上です。何か質問ございましたらお願いします。

手話付きの会見動画は(手話付き)【厚生労働省】厚生労働大臣記者会見(2021年6月18日)(厚生労働省 / MHLWchannel )からご覧ください。

質疑

記者:
今日にも尾身分科会長らから五輪開催のリスクに関する考え方を公表する予定ですが、政府としてはどのように受け止めるお考えでしょうか。
大臣:
まだ具体的にいただいていないので、今コメントをしようがないわけでありますが、もしいただくようなことがあれば参考にさせていただいて、必要があれば対応するという形になると思います。
記者:
もう1点なんですけれども、週明け21日から職域接種が始まります。接種券がなくても打てる仕組みですが、そういった混乱への懸念についてどうお考えでしょうか。
大臣:
混乱と言いますか、接種券自体(をお持ちで)ない方も対応させていただきますが、そういう方々も対応ができるような組織(企業等)に職域の接種をしていただくということであります。そういう方々の記録を残していただいて、接種券が発出された後は接種券による記録の登録をするという形になりますので、全体として混乱が生じないような形で対応いただけると我々としては思っております。
記者:
子宮頸がんワクチンについてお伺いします。国が積極的な勧奨を控えてから丸8年が経過しています。当時厚労省が都道府県に出した通知では「国民に適切な情報提供ができるまでの間、積極的な勧奨を控える」としています。今現在国民への情報提供は進んでいるのか、勧奨再開に向けての現在の厚労省の動きについてご説明をお願いします。
大臣:
令和元年の8月に公表した調査の結果によりますと、情報が十分に行き届いていないというようなことが明らかになったということも踏まえて、今般、令和2年10月に、より詳しいリーフレット・パンフレットを作った上で、自治体から(接種対象者の方に)送付をお願いしたいということをしているわけでございまして、今順次、各自治体がより詳しいものをそれぞれ接種対象者の方々にお送りをさせていただいていると。
 それまでは一般的ないろいろな広報だったわけでありますけれども、対象者の方々にそういう情報を個別にお送りいただきたいということをお願いして、今順次やっていただいておりますので、そういう中において十分に情報が行きわたっていけばと思っております。
 なお、積極勧奨をどうするのだというご質問もあったように思いますが、それはそういうことも踏まえながら審議会の方でご議論いただいて最終的にはどうするかご判断いただくことになろうと思います。
記者:
まだ十分に情報が行き届いていないということでしょうか。
大臣:
そういうアンケートが令和元年の8月に調査結果が出て、それを踏まえた上で昨年の秋に各自治体にそういうような情報をしっかり伝わるように個々に対象者の方にお送りいただきたいということをお願いして、まだ全部終わっておりませんので、今それを各自治体で進めていただいている最中だと認識しております。
 そういうような結果も踏まえながら最終的には審議会の方でご判断いただく、こういう形になってくると思います。
記者:
昨日大臣が分科会終了後の会見で、緊急事態宣言について五輪開催期間中でも、そういう条件が必要になれば出すという考えをおっしゃっていたと思うのですけれども、以前大臣は閣議後の会見で「五輪を開催する前提として感染者をなるべく抑えることが前提」とおっしゃっていたと思うのですが、宣言を出すとなると前提を守れないように思うのですけれども、いかがでしょうか。
大臣:
昨日オリンピックの開催中というよりかは、「いついかなる時でも、そのような感染が拡大する、つまり国民の皆様方の健康・命を守るためには緊急事態宣言も含めて対応する」という言い方をしたわけなのですけれども、実際これは西村さんも言っていますし、総理もそういうお考えなのだろうと思いますが、緊急事態宣言も含めて対応としては感染が拡大しないように、もっというと病床が逼迫すると一番困るわけですよね。
 病床が逼迫して国民の皆様方の医療、それから生命、こういうものに影響が大きく出ないように、緊急事態宣言も含めてでありますけれども、そういうものをしっかりと出して対応していくということでございます。
 なお、これはアドバイザリーボードでもいろいろとご評価の中でいただいておったのですが、今般の東京の緊急事態宣言に関しては感染が大きく伸びていく手前といいますか、その時期に発出した影響もあって病床が極端に逼迫するようなことにはならなかったというようなご意見も会議の中でもいただいておりまして、そういう意味ではやはりなるべく早くといいますか、予兆が出てきたときに病床が逼迫しないような形でやはりいろいろな対応をしていくことが大事であるというようなご意見もいただいております。
 そういう意味も含めてこれは緊急事態宣言なのか、他の対応なのか、今予断を持って申し上げるわけにはいきませんが、強い措置も含めてそういう病床等が逼迫して国民の皆様方の健康に被害が出ないような形の中で対応を早めにしていくということが重要であろうと思っております。     
記者:
予兆というのは、ステージ4に差しかかったとき、直ちにということでしょうか。具体的にありますか。
大臣:
これは専門家の方々にいろいろなご意見をいただかなければならないので、我々が勝手に申し上げるわけにはいかないのですけれども、B.1.617、この変異株が大変心配されていますよね。
 そういうものが例えばどういう形で入れ替わっていくか、ということも一つの指標になると思います。それからもちろん感染者の伸び方、人流の伸び方、人の動き、特に夜間の滞留人口と相関性が高いというようなご意見もいただいておりますので、夜間の繁華街の滞留人口、こういうものの伸び方をも見ながら、あとは病床ですよね。
 重症者の方の数でありますとか、今病床がどういう状況であるのかということをやはり総合的にご判断いただくということになると思いますが、そういう中において予兆を見いだしてなるべく早い対応を、ということになってくるのだろうと思います。
記者:
ちょっと関連してなのですけれども、まん延防止等重点措置について特に東京はリバウンドの兆しも見えてきているという中で、今後お酒の提供などの規制が緩和されることによってより感染が拡大されることも懸念されると思うのですが、今後その感染が医療の逼迫を抑えていくために、今回のまん延防止等重点措置をどのように位置づけて、またどのような効果を期待されているかお考えをお聞かせください。
大臣:
まん延防止等重点措置がこの春、いくつもの自治体で発出されたわけです。このときに非常に効いた自治体もありました。それから、大きく減少をさせることはできませんでしたが、伸びを止めた、つまりそれ以上感染者を大きく増やさなくした、というような効果は各地域で、東京もそのような状況でありますし、大阪も伸びてきたものがまん延防止等重点措置で角度が緩やかになっていって、(実効再生産数が)1に近づいていったということがあります。
 その後緊急事態宣言をする中において、がくんと0.7だとか0.6だとかいう落ち方をしていくわけです。ですからまん延防止等重点措置も全く効果がないわけではなくて、地域によっては、また、発出時期によって、発出すればそれまでの伸びよりかは抑えられるということを考えると、やはり今回緊急事態措置を解除した上で、まん延防止等重点措置を発令するといいますか、移行していくというのは、我々としては感染者を伸ばしていかない、今どちらかというと東京なんか下げ止まりになりつつあるのですよね。
 それを上に上げていかないというような効果を期待いたしております。できれば1、1だと要するに先週と比べて伸びないという話なのですが、1にとどまらず、再度いろいろな形でお願いをする。
 それから報道等でもありますけれども、本来はお酒を出してはいけないにも関わらず、お出しになられている店舗もあるとお聞きしておりますが、今回そういう中において一定のルールの下でお酒を出すということになれば、そのルールに従っていただきながら、あまり夜遅くまでお酒を出していただかないだとか、いろいろなことを期待させていただいて、お酒を飲むこと自体が感染者を増やすわけではないのですけれども、お酒を飲むことによってリスクが高い行為に繋がると。
 これは夜が遅くなればなるほど、昨日も分科会でご意見が出ましたけれども、例えばマスクの着用率が下がってくるというような数字もあるわけでありますので、そういうことがないようにリスクが高い行動を控えていただき、なんとか数字が下がっていければというようなことを期待させていただいております。
記者:
昨日総理の会見でオリンピックについて観客を入れた上で開催する趣旨の発言がありましたが、これについて大臣としては感染リスクの点からどのようにお考えでしょうか。
大臣:
オリンピックのみならず他のスポーツイベントも一定ルールの中で今も入っておられるわけです。そういうものと見てリスクがどうか、ということをやはり勘案をする必要があると思います。
 そういう意味からして我々としては今までスタジアム等で一定のルールで観戦客の方々が入っておられますけれども、そこでクラスターが発生したという事案はないということも踏まえながらしっかりと分析をしていく中で、そのような総理からのご発言があったのだと理解しております。
 まだオリンピックに関してはどのような観戦客の入れ方をするのか発表はないと思いますけれども。それもやがて最終的には決定を、組織委員会がされていくのだと思います。
 いずれにいたしましても一般的なルールがありますので、一般的なルールを超えて入れられることはないと思いますから、その範囲内の中でどうするのかということを最終的にはご判断されるのだと思います。

(了)