田村大臣会見概要
(令和3年4月16日(金)8:26 ~ 8:34 衆16委員室前)
広報室
会見の詳細
閣議等について
- 大臣:
- おはようございます。冒頭、私からは1件ご報告です。COCOAでありますが、いろいろ不具合が昨年の9月からあったということに関し、不具合の経緯等について調査・検討チームで検討してまいりました。
調査によって明らかになった事実関係でありますとか、それを踏まえた再発防止等について、外部のITの専門家の意見を聞いた上で報告書として取りまとめましたので、本日公表させていただきます。
再発防止策のうち、IT室との連携など既に取組が始まっているものもありますが、本報告書の内容を関係省庁にも共有しながら着実に対応していきたいと考えております。
本日、関係職員への処分、これも行いました。なお、今回問題になった不具合は、既に2月のバージョンアップ、これによって解消をしておりますけれども、その他の課題についてもIT室と連携いたしまして、随時、改善を図っている最中でございます。
多くの国民の皆様方にCOCOAのご利用をいただいていますが、我々も努力をしてまいりたいと思いますので、更に多くの方々にご活用をいただければありがたいと思っております。私からは以上です。
手話付きの会見動画は(手話付き)【厚生労働省】厚生労働大臣記者会見(2021年4月16日)(厚生労働省 / MHLWchannel )からご覧ください。
質疑
- 記者:
- COCOAの検証を行って報告書を出されたということですが、大臣としての受け止めをお願いします。
- 大臣:
- やはり、いろいろとご検討いただいた中にもございますが、一連のアプリ開発・運用にあたって、厚生労働省において、知識とか経験が非常に乏しかったということ、また、人員体制も不十分であったというようなことがございまして、発注者としてこのプロジェクトを適切に管理できていなかったというところ、これは非常に反省しなければいけないと思います。
委託事業者の間の役割分担、これも不明確な部分があったわけでありますし、外部からの指摘の重要性を判断・検討する業務フローが明確でなかったという点もあるわけであります。
いずれにいたしましても、今はもうIT室と連携しながらいろいろ対応をさせていただいているわけであり、しっかりと専門知識を持った方々にお力を貸していただきながら、これからしっかり運用してまいりたいと思っております。 - 記者:
- 現在の感染状況について大阪や東京でも増加傾向が続いていますが、いよいよ緊急事態宣言を出す状況ではないでしょうか。
- 大臣:
- それは専門家の方々の議論を踏まえた上で、検討していくということだと思います。尾身先生もよく厚生労働委員会でおっしゃっておられますが、緊急事態宣言を出すか出さないか以前に、何をやるかが非常に重要です。
これから更に強い対応をしていく中において、必要があれば、つまりまん延防止等重点措置でできないというようなことがあれば、それは緊急事態宣言というものも検討しなければならないということをおっしゃっておられますから、そういうことを踏まえて、専門家の方々からいろいろなこれからもご意見をいただけるものだと思います。それを踏まえた上で、内閣として最終的に判断をしていくことになるだろうと思います。 - 記者:
- 大臣、2週間前、全国で拡大傾向が見えた時も躊躇なくするということをおっしゃっておられたと思いますが、今はまだその状況ではないということでしょうか。
- 大臣:
- これも専門家の皆様方から、この間のアドバイザリーボードでもご評価をいただいたのですが、全国で結構な差があると。拡がっている部分もあれば、拡がっていない部分もあって、そこはよく全国の状況を見なければならない、把握しなければならない、そういうご評価をいただいているわけでありまして、そういう専門家の方々のご意見についても我々としてはしっかり参考にさせていただきたいと思っております。
- 記者:
- 何をやるかなのですが、大阪では大規模商業施設の休業や大きなイベントの中止など、最初の緊急事態宣言に近いような措置が必要だという声も出ていますが、大臣、そこまでやるという必要性は検討していますでしょうか。
- 大臣:
- よく大阪のご意見を聴かせていただくということであります。一義的には西村大臣のもとで、今、聴いていただいていますから、そういうご意見等を我々もしっかりといただく中において、どうしていくかということを内閣で判断していくという形になると思いますし、どの法律の根拠によってやるのかということだと思います。
特措法第24条第9項を使ってやるのか、他の方法なのかということも含めて、いろいろと大阪と検討を西村大臣の下でされているのではないかと思います。 - 記者:
- COCOAの件ですが、大臣ご自身は、この一連の根本的な原因はどこにあるとお考えでしょうか。
- 大臣:
- いつも申し上げておりますが、そもそもこのオープンソースといいますか、皆である意味ボランティアで作ってきた中において、商業ベースじゃない中で開発してきたアプリであります。
そういうオープンソースの下に、特に個人情報を日本の場合は非常に重要視いたしましたので、GPSという形ではなく、端末同士のBluetoothを使った接触というような非常に複雑なやり方をやっているわけです。
つまり、個人情報に配慮したということかと。そういう意味からすると、非常に専門的な知識を持って対応していかなければならなかったと思います。
常にそれぞれ民間の皆さん、つまりアプリの開発者だけじゃなく、いろいろな知識を持たれている方々と、対話もしていかなければならないということで、そういうGitHubのような中でのご意見もいただきながらやっていかなければならなかったということでありますから、GitHub上の指摘に、どこが対応するのかという点も実は今回の問題の中にはあるのですが、そういう基本的な知識でありますとか、リテラシーでありますとか、そういうものに欠如しているということは確かで、だからこそ今回IT室にいろいろお力をいただかなければならないということになったわけであります。
その点は我々も反省をして、専門知識を持った方々と協力しながら、同時に、我が省も今まで以上に知識を蓄積していかなければならないと思いますから、そういうことも対応させていただいて、なるべく国民の皆様方にご迷惑をおかけしないようにしたいと。
ただ、このアプリは常に改良しなければならない、つまり端末同士がどんどん変わっていきますから、当然、そういう中において、基本ソフト的なものも変わっていくので、そういう意味では常にいろいろな不具合は生じますから、それに即応していくという体制が必要なので、そういうことができるような形での体制を組んでいくということで、IT室としっかり連携していきたいと思います。
(了)