田村大臣会見概要

(令和3年3月19日(金) 10:32 ~ 10:41 院内閣議室前)

広報室

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。まず私から1点報告です。春闘情勢についてですが、17日に自動車、電機など民間主要組合で春闘の回答が行われました。
 新型コロナウイルス感染症の影響等があり、先行きの不透明感がある中で、今回春闘等があったわけですが、ベアの回答を行っている企業もあるようでありますし、一方で定期昇給という形で維持する企業もあったということです。いろいろとばらつきはあるわけですが、現時点では賃金上昇のモメンタムは何とか失われずに進んでいると考えております。
 更に、テレワーク制度等の拡充ですとか、新型コロナウイルス等の感染症に係る有給制度を新設しているというところもあり、コロナ禍における新たな働き方改革を進めていただいている形であります。
 いずれにしても、中小企業も含めて真摯に労使で話し合いをしていただきながら、賃金上昇、働き方改革、こういう流れを是非とも進めていっていただければありがたいと考えています。私からは以上ですので、ご質問があればお願いします。

質疑

記者:
緊急事態宣言について伺います。感染の再拡大の懸念が残る中での解除となりましたが、厚労省として検討されているリバウンド対策について教えてください。
大臣:
まずリバウンドですが、心配されている変異株もございますので、変異株のパッケージも示しておりますが、一つは水際対策の強化であります。検疫も含めての強化が一つ。
 それから、やはりまずはしっかりとスクリーニングをしていくことが重要であり、全体の5%から10%ということで、今47都道府県全てでPCRのスクリーニングが始まっておりますが、これを、昨日も報告しましたが40%まで早急に引き上げていきたいと考えております。
 見つかれば当然そこはしっかりと積極的な疫学調査を進めると同時に、更にその広がり全体も検査をしていきながら、見極めていくことも重要であろうと思います。
 それから、国民の皆さま方にもしっかり啓発しなければなりませんし、変異株は海外だけでなく、日本でも変異する可能性があります。そういう意味では、ゲノム解析もしっかりやっていくということで、大学等にもご協力を要請しておりますし、民間の検査会社等にも協力を要請しながら、そういうしっかりとした面的な整備というものを進めてまいりたいと思います。
 それから、やはり高齢者施設等で定期的に検査をやっていただきたいということを、特に10都府県、緊急事態宣言を発出したところに関してはお願いをしております。4月以降も定期的にこれをやっていただきたいということで、新たにお願いをする。
 それからもう一つは、以前から申し上げておりますが、感染拡大がなければこれはこんなにありがたいことはありませんが、ただ我々としてはそういう事態も想定しなければなりませんので、この後感染拡大をした場合に備えて、しっかりと医療の提供体制、これは療養施設や自宅療養に対する健康観察、こういうことも含めてしっかり体制を整えていただきたい。
 5月いっぱいをメドにということでお願いしておりますが、5月までにも何が起こるか分かりませんから、それ以前も含めて緊急な対応も含めて各都道府県にはお願いさせていただきたいと思います。いずれにしても、緊急事態宣言が21日で解除ということが決定しましたが、今までのコロナとの戦いがこれで終わるわけではありません。解除後にまた新たな戦いが始まるわけですので、継続しながら我々この感染を何としても最小限の拡大で封じ込めながら、国民の皆さま方の生活を守ってまいりたいという思いで対応していきたいと思います。
記者:
アストラゼネカのワクチンについて伺います。一部の諸外国で接種を中断するということが相次いでおりますが、EMAが安全で効果的ということを述べました。これについて受け止めと日本での承認などに影響があるかお願いします。
大臣:
欧州医薬品庁、EMAが大丈夫だという評価をいただいたようですし、先ほどネットニュースで拝見しましたら、フランスの首相も接種を再開するという話をされたようですしご自身も打つという記事が出ていました。これは非常に朗報です。
 ただまだ我が国は承認したわけではなく、しっかりとPMDAで審査をしていただいている最中です。早急に結論を出して、承認をいただければ、しっかりと今の接種体制の中にこのアストラゼネカのワクチンも含めて対応していくということになると思いますから、その準備も含めて河野大臣とは綿密な連携を取っていきたいと思います。
記者:
変異株について伺います。フランスでPCRをすり抜けるといったことがありましたが、厚労省としては水際の強化など対策の方針があれば教えてください。
大臣:
フランスはすでに変異株の対象国になっておりますので、全員を対象に3日間の療養をいただいた上で、3日後に検査をしていただくという形になります。
 それも含めて、今海外から来られる方々に対して、4月1日くらいから、まだ詳しくは決定していませんが、GPS等のアプリを入れていただいて、ちゃんと2週間待機をいただいているか、療養いただいているかということの確認を、日々テレビ通話等を通じてしっかり確認していくということです。
 そういうことも含めながら、フランスのみならず、変異株対策、これは水際の対策ですがこれも含めて対応していきたいと思います。
記者:
アビガンについて伺います。この1年間の使用量が1万人分に止まる中、国は200万人分の備蓄を計画されているということで、この必要性についてどのようにお考えでしょうか。
大臣:
国内で供給ができる新型コロナウイルスに対する薬として期待をされ、今も審査が継続して行われているわけなので、やはりそういう意味では当初の計画に則ってこれを備蓄、確保していくということであろうと思います。
 これからまたPMDAで再度審査をしていくということですので、我々としてはそれに向かってしっかりと対応してまいりたいと考えております。     
記者:
直接厚労省の分野ではありませんが、無料通信アプリLINEの利用者の個人情報が中国の業務委託先から閲覧可能となっておりましたが、LINEを大臣も使っておられたか、使っておられた場合どのように使っておられたか、また今回の事態についての受け止めをお願いします。
大臣:
私LINEを使ったことがないので申し上げられません。使ったことがないというのは言い過ぎですかね、1回くらい使ったかもしれませんが、使い方がよく分からなかったので登録を削除しました。

(了)