加藤大臣会見概要(新型コロナウイルス感染症について)

(令和2年2月22日(土) 19:28 ~ 20:32 省内会見室)

【広報室】

会見の詳細

冒頭発言について

大臣:
今日は4点ご報告があります。まず、クルーズ船に乗船して業務を行っていた厚生労働省職員の取扱い、2つ目として下船者にPCR検査を行った日を精査した結果について、3点目として下船後に帰国された方からの陽性者の発生について、新型コロナウイルスに対する治療薬候補の投与についてであります。まずクルーズ船に乗船して業務を行っていた厚生労働省の職員の取扱いであります。クルーズ船、ダイヤモンド・プリンセス号の船内で事務業務に従事した厚生労働省職員等が新型コロナウイルスに感染したことが確認されたことから、クルーズ船に乗船して業務に従事する職員の感染予防策が適切に講じられているのか、これらの者がその後船外で業務に従事する中で感染を拡大するおそれはないのか、そうした様々なご心配を国民の皆様、あるいは様々な方々におかけをしています。このため、クルーズ船に乗船して業務を行っている厚生労働省職員の取扱いについて、改めて整理をさせていただきました。厚生労働省に勤務する職員のうち、乗船して業務に従事した者、この業務はダイヤモンドプリンセスにおける業務でありますが、乗船して業務に従事した者、現在乗船して業務に従事している者及び今後乗船して業務に従事する者については、感染予防技術に習熟しており乗船時の業務を行う際にも感染予防を十分に行っていた職員、まさに医療関係者と実際現在検疫に当たっている職員を除き、全員に対してPCR検査を実施をいたします。対象となるのは、現時点では41名であります。なお、現在乗船して業務に従事している者及び今後乗船して業務に従事する者に対するPCR検査は、下船時に実施することとします。現時点で41名と申し上げましたが、現時点で確認している中ではありますけれども、既に下船した職員はそのうちの25名、残りの16名は引き続き乗船をして活動に当たっているということであります。また、これらPCR検査を実施する職員は、下船後2週間は症状の有無にかかわらず、自宅等での勤務、テレワーク等で対応いただくこととしております。それから下船者にPCR検査を行った日を精査した結果でありますが、クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号の乗客については、2月5日感染拡大防止策を講じ、個室での滞在等をお願いしてきたところでありますが、陽性者と同室の者、これは濃厚接触者と私ども申し上げておりますが、それを除く方々について、PCR検査を実施し、その結果陰性の方は、14日間の健康観察期間が終了するまさに2月19日から、14日間の健康状態を改めて確認し、問題がない方は順次、下船していただいたところであります。これらについて改めて個々に精査したところ、2月19日と20日に下船された方のうち、23名の方が感染拡大防止策がとられた2月5日より前に検体の採取を行っていたということ、すなわち感染拡大防止策以降にPCR検査を実施していなかったことが判明しました。これらの方々には昨日より連絡をさせていただき、改めてPCR検査を受けていただくようお願いをしております。再度の検査で大変御負担をおかけすることになったことに対して、あらためてお詫び申し上げたいと思います。また、私どものオペレーションのミスによりこうした事態を招いてしまったことを、深く反省するとともに今後のこうしたオペレーションに当たってはダブルチェックを徹底するなど、こうしたミスが二度と起きないように徹底をしていきたいと思っております。そして23名の方については既に連絡を取っているところでありますけれども、クルーズ船を下船された他の方々と同様に感染拡大防止のために取っていただくべき行動を改めてお願い、周知徹底させていただくとともに、咳や発熱などの症状が出た場合には下船者専用のホットライン、あるいは地域の相談支援センターにご連絡いただくよう重ねてお願いしているところであります。3点目でありますが、クルーズ船の乗客・乗員については諸外国において、自国の乗客・乗員をチャーター便で帰国していただくオペレーションが、逐次進められております。こうした中、既に帰国をされた後にPCRを行った結果、現時点で私どもに情報が入っておりますのは、米国からは18名、イスラエルからは1名、オーストラリアからは6名について、陽性の結果が出ているという情報が入り、その旨が公表されていると承知しております。これらの国々は、今回日本において下船対象となる者以外にも、例えばPCR検査の結果が未確定の方などをチャーター便に搭乗されて、帰国をされたものであります。米国については、米国が発表している18名の陽性者の詳細について、現在、米国に対して確認を行っております。なお、日本を出発する直前に日本の検査で陽性が判明した者が14名その中におられること、これは米国には既に通知をしているところであります。そのことも踏まえて米国側の判断でその方もご一緒に帰国されたものと承知しています。イスラエルで陽性となったお一人は、日本でのPCR検査の結果は陰性であった方ではありますが、この方は陽性者の濃厚接触者という方であります。またオーストラリアで陽性となった6名について、1名は日本を出発する時点でのPCR検査の結果が未確定で、その後これは日本の検査で陽性であることが判明された方、2名はPCR検査の結果は陰性であった方ですが、陽性者の濃厚接触者でという方でありました。残り3名は陽性者の濃厚接触者でもなく、日本でのPCR検査の結果も陰性であった方でありますが、うち1名は先ほど感染拡大防止策がとられる2月5日以降に検体の検査をしていなかったという方であります。機内での乗客の管理等様々な要因が考えられることから、オーストラリアの衛生当局と連携しながら情報の収集と分析に努めていきたいと考えております。4番目最後になりますけれども、新型コロナウイルスに対する治療薬候補の投与についてであります。新型インフルエンザの治療薬であるアビガンは、専ら備蓄用となっており、国内には流通しておりません。このアビガンはウイルスを増殖させる酵素を阻害する、こういう仕組みがあり、これが新型コロナウイルスにも適用できる可能性があるのではないかとされております。このため、2月21日に国立国際医療研究センターを中心とする研究班を立ち上げ、研究観察の一環として、すでに2つの医療機関で新型コロナウイルス感染症の患者に対する投与の具体的な準備に入り、そのうち1つの医療機関では本日投与が開始されたと聞いております。なお、観察研究とは、医療機関内の倫理委員会等の手続きを経て、患者の同意を得た上で、本来の適応とは異なる投与等を行い、その治療結果を集積し、分析する一連の研究のことを言います。当然安全性には十分留意する必要がありますが、観察研究に参加する医療機関を順次拡大をしていける環境を作っていきたいと考えています。また、エボラ出血熱の治療薬候補であるレムデシビルについても、先に申し上げた国立国際医療研究センターを中心とする研究班の中で、今月中にも観察研究の一環として新型コロナウイルス感染症の患者に対する投与を始めていくとともに、3月には、薬事承認も見据え、医師主導治験として展開していくことが予定されているところであります。最後に改めて申し上げさせていただきますが、新型コロナウイルスの感染の拡大を防ぐためには、今、本当に重要な時期であります。これまでも国民の皆さんに申し上げてまいりましたけれども、風邪のような症状がある場合は、学校や仕事を休み、外出を控えるとともに、手洗いや咳エチケットの徹底など、感染拡大防止につながる行動へのご協力をお願いしたいと思います。また厚生労働省としても国民の皆さんの命と健康を守るという自覚をしっかり持ち国内の感染状況の推移をしっかりと見つめ、見極め医学的化学的な評価に基づき機動的かつ柔軟に感染症対策を講じていきたいと思っております。私からは以上です。

質疑

記者:
何点かお尋ねをします。職員に対する、乗船して従事していた方々に対する検査についてですけれども、これまで乗船した41人、既に下船した方は25人ということだったんですけれども、検査対象になる職員は、この中には橋本副大臣であるとか自見政務官なども入るのでしょうか。それとも職員の方のみでしょうか。
大臣:
職員であります。
記者:
副大臣政務官の検査を行う予定はありますか。
大臣:
お二人については、現在引き続きですね、船内における活動にあたっていただいております。従ってそれが終わった段階で、PCR検査を行っていただく予定です。
記者:
この41人に関してですけれども、いつ頃、既に下船している方もいらっしゃいますけれども、いつ頃検査採取を行う予定ですか。
大臣:
もう早急に体制を整えてやります。
記者:
もう一両日中に。
大臣:
そうですね。体制の問題がありますけれども、そういうスケジュール感でやりたいです。
記者:
既に下船された方で、省内に出勤されていた実績がある方はいらっしゃるんでしょうか。
大臣:
基本的に対策本部等で仕事をしていたという風に承知しております。ただ基本的に、これまでの基本的な考え方は、濃厚接触者について健康観察をし、そして発症や発熱や、そうした症状が出てくればPCR検査をして、それが基本的な考え方となります。それから和光の例についても、これもまさにPCR検査はある意味では、職員の皆さん方が職場復帰するにあたっての、一つのプロセスとして、希望する方に対して実施がなされるというふうに承知しております。
記者:
既に25人下船されている中に、症状の出ている方は現時点ではいらっしゃいますか。
大臣:
おりません。
記者:
5日より前に検体を採取しておられる方、乗客の方がおられたという件に関してですけれども、こちらの検査は今お願いしているというお話がありましたけれども、いつ頃どのようなかたちで検査を行う予定ですか。
大臣:
もう既に3名については検査が終わり、その方は全員陰性でした。それから、残り23名になりますけど、既に受検をするよということで、具体的な日にちが決まっている方、あるいは今その日にちの調整にあたっている方が17名います。で、3名の方については、今受検についてお願いしているということであります。ということは、連絡は取れているんですけれども、そういう段階であります。
記者:
いずれも日本人、日本国籍の方ですか。
大臣:
全員日本の方です。
記者:
なぜ、5日より前に検体での検査しか行われず、5日以降の検査が行われなかったのか、について改めて。
大臣:
若干、経過説明させていただきたいと思いますが、クルーズ船が2月3日の夜に入港いたしました。でその段階で、発熱や呼吸器症状のある方、その方の濃厚接触者の方、また、これ元々香港で下船された方が、感染していたということがわかったということが、元々のスタートとなりましたので、その香港で下船した陽性患者と濃厚接触者を対象として、2月5日までの間に検体採取を行って、PCR検査を行いました。2月7日までにその結果を公表し、273名中61名が陽性ということを公表させていただきました。そして2月10日から、いよいよ下船におけるオペレーションがスタートするということで、対象者全てにPCR検査を行うということで逐次検査を行ってまいりました。そのような経過の中で、先ほど273名のうち、検査結果が陽性であった者やその濃厚接触者等、約90人。あるいはチャーター機で先ほど申し上げた、外国に帰国された方が、12名。従って、148名について、本来、全員148名を含めて、更に対象になるかたちで、PCR検査を行うことになりました。実際の現場でもですね、各部屋ごとに行って、PCR検査を回るということで、2回程度、1回行って居なかったところをもう一度回る等、色んな確認作業されたことは承知しておりますけれども、結果的にですね、23名の方が、漏れていたということになります。そこは先ほど申し上げた通りです。ごめんなさい。全員日本人と申し上げたんですが、日本国籍の方が19名で、外国国籍の方が4名。いずれにしても、日本国に住所を持っておられます。
記者:
こういった23名の方が漏れてしまった原因というのは、何か既にわかっていることがありますでしょうか。
大臣:
やはりこれ方針、先ほど申し上げた方針はですね、みんな共有しているところではあります。従ってそれに則って、活動していた訳ですけれども、最終的には先ほど申し上げたダブルチェックをせずにですね、1か所のやったことをベースに進めていってしまった、ということにあります。そこは深く反省して、それは国民の皆さまの健康に繋がる話でありますから、こうしたミスは本来許されない。従って、ダブルチェックをしっかりやって、二度とこういうことがないようにしていかなければならないなと。
記者:
23名の方に対しては、自宅待機をお願いしているということなんでしょうか。
大臣:
そういうことであります。基本的に自宅にいて、場合によっては、自宅に検体を採取に行く方と、なかには来ていただく方もいらっしゃいますが、その場合は自家用車で、公共交通機関を使わずに、ということで調整しております。
  すいません。さっきそれぞれ住所があると申し上げましたけど、3名はホテルに滞在されているということですけれども、そのホテルは我々もちろん承知しております。
記者:
あと、最後にあったアビガンの件ですけれども、こちらはどの医療機関、一つの医療機関で本日投与を開始されたということでしたけれども、所在地がどこなのかということと、投与を開始された患者の人数等もわかれば教えてください。
大臣:
どこでというと、また色んなことが出て参りますので、名前は控えたいというふうに思います。数についても逐次医師の判断で対象者は選定していきますので、今の段階で何人というように申し上げる状況にございません。
記者:
今後広く患者さんに利用されていくタイミングはいつ頃をメドに考えておられるんでしょうか。
大臣:
一つはですね、先ほど申し上げた観察研究という、この仕組みの中で、今2つの医療機関と申し上げましたが、更に手を挙げられるところが、医療機関の中での審査手続きが終われば、可能になります。勿論、患者本人の同意が必要になるのが当たり前であります。そこに対して私どもが、備蓄をしているこのアビガンを提供するというかたちで逐次広がっていく。従って、様々な医療費は、中にはそれで対応をし、アビガンの部分については現物で供与するということで、これを進めていきたいと思います。従ってこれから私のところも自分のところもというところで、患者を抱えられているところがこれが必要になるとのことであれば、病院内の手続きをしっかり踏んだ上で、私どもの持っているアビガンを供与していきたいというふうに思います。
記者:
昨夜から今日にかけて熊本でも感染者が相次いで見つかりまして、九州でも感染の広がりがみえています。先程、冒頭であの感染拡大に向けて重要な時期であるというようなことで再度繰り返し言われたところですが、先日発表されたイベントのあの中止要請とか実施しないとかいうお話しになっておりますが、その考えですみません。熊本の場合、雪祭りに行かれたり、マラソン大会に行かれたりというようなそこは感染源とは断定できませんけれども、そういうような報道をされた方が感染者になっているわけなんですども、今のイベントの開催についてのお考えについても今も変わらないのかというところをお話ください。
大臣:
基本的に変わっておりませんが、あの時もですね、感染の広がり、会場の状況などを踏まえと書かせていただきました。従ってそれぞれの地域で感染の広がりがどうなっているか、そういったことよく見ていただいてですね、やはり地元で感染が出て来ている事例があれば、それを踏まえて開催の必要性をしっかり検討していただきたいと。
記者:
今のは自治体の方にとか、あのイベントの主催者に対して。
大臣:
今のは全て主催者に対してであります。もちろん自治体が主催者になる場合もあるでしょうし、民間の方や様々な団体が主催者になる場合もあるでしょうし。
記者:
アビガンを投与した患者さんはあの医師のご判断だと思うんですけども、重症の患者さんに対してっていう認識でよろしいでしょうか。
大臣:
いやこれは、それぞれの判断だと思います。重症の患者を対象に、患者さんが対象になるのは同じだと思いますがそれぞれ医師の判断だと思います。
記者:
特定のその無症状とか重症化とかというのも医師の判断っていう。
大臣:
少なくとも重症や軽症の方については当然医師の判断だと思いますし、無症、陽性者というこれは患者として対応していくってことになるだろうと思います。ただそこは医師の判断になります。
記者:
アビガンに絡むところでちょっとお伺いをしたかったですけど、もう一つ、レムデシビル恐らくエボラの薬と認識していますが、WHOの方で臨床試験を進めるといったものの一つかと思いますが、WHOでもう一つですねエイズウイルス治療薬のカドレラに関しても名前が上がっていますが、これ関して日本でどのようにしていくのかという方針は決まっていないでしょうか。
大臣:
今それについて具体的な動きがありますので、今日は排除しているわけではありません。具体的な動きがあることを紹介させていただいたということです。
記者:
今後の検討対象ではあるという。
大臣:
これはですから、それぞれの研究者の方ですね、その可能性というのでしょうかご判断されて。今聞いていただいたように観察研究の対象になり得るので、そうしたことで医師の方が院内での手続きをされていけば、当然そういったことを行いうるということでございます。ただ、今具体的な動きを私どもは承知していないので今日はご紹介していないということです。
記者:
その代わりに東京都の方のことをお伺いしたいことがありまして、昨日、東京都の資料などで既に感染症病床がフル稼働の状態で厳しくなっていると。下船者の健康観察に関しても東京都の方で担うのはキャパシティ的に難しいのではないかという声も出ているようなんですけれども、今後ですね国内対策をどのように進めて行くのかというのを改めてお伺いしたいんですけど、既にやられている対策から上積みが必要なのか、検討しているものの含めてある程度お伺いできればと思いますのでお願いします。
大臣:
まず広い意味で申し上げると、専門家会議からも今回の新型コロナウイルスの特性を踏まえた基本的対処方針を準備すべしというのが先般ありました。それに向けて我々は中で作業をさせていただいています。それから今の医療機関、特に入院施設の関係では元々感染症の専用の病床というのは全部で病床数で言えば全国1,800超えるものがあります。ただそれだけでは、これから足りなくなっていくことも有り得るわけですから感染症専門の医療機関において、感染症専門の病床以外の活用あるいは感染症の専門機関以外でも受け入れ、それも可能だとうことは申し上げておりますけれども、さらに具体的にどれくらい確保できるのかなどについて今問合せをし、確保していただいた場合には支援金を補助金を出すというスキームもあります。それから元々特定の感染症の病床についても普段違う方が入っているというこは有り得るわけでありますから、そこをしっかり感染症予防に確保してほしいということも通知をし、その実数の把握も進めているところであります。そういう中で診療数、診療できる、入院できるキャパシティをしっかり確保していきたいと思います。それから今回のチャーター便やダイヤモンドプリンセスの関係で東京都或いは神奈川県はじめ、そういったところにも本当にご協力いただいて、受け入れをいただいておりますけれども、やはりこれから国内で発生すること考えて当然それに対応する能力を持っていることは当然のことであって、ダイヤモンドプリンセスの中において陽性になった方については、ほかの地域、広域的にですね、ご協力をお願いしながら受け入れを、搬送等していくところであります。
記者:
確認させていただきたいんですけどアビガンの件なんですがプロセスの話を教えてください。大臣が倫理委員会を経てそのあと治験を行うとおっしゃったと思うんですが、どういうプロセス今回短縮されて今日から始めたということなのか、きちんともう一度確認しても良いでしょうか。
大臣:
すみません治験という言葉そのときはどう使ったか正確ではなかったかも知れませんが、観察研究は医師の判断の中でこれまでの使っていない未承認であるわけですが、或いは本来承認されているが適用されていないアビガンでいえば、本来はインフルエンザのための薬でありますから、それを新型コロナウイルスに使うかどうか、適用外でありますが、そうした場合についてはそれぞれの医療機関における審査委員会、倫理審査委員会を兼ねている場合もありますが、薬剤何とか委員会とか別の名前を付いている場合もありますし、いずれにしてもその承認を経て、そして本人の同意を得て実証するというスキームになっています。治験はまた別に治験のスキームがあります。
記者:
今回は倫理委員会の部分は終えられて始まっているという。
大臣:
倫理委員会という名前かどうか分かりませんが、それぞれの医療機関の中の委員会の審議を経て準備に入っているところであります。
記者:
今後の増産についてはどのようにお考えでしょうか。
大臣:
これは企業のことでありますから、企業がどうお考えになるのかでありますけれども、私どもとしても効果がどうなるのかというのを見ていかなくてはなりませんけど、当然一定の効果があるということになれば、またそういった体制をお願いしていくもあるのだと思います。今の段階ではスタートしたばかりですし具体的なことを申し上げる状況にはありません。
記者:
外国のチャーターで帰国した件なんですけれども、今数字あげていただいたんで混乱している部分あるんですけれども、オーストラリアで帰った方で陰性でかつ5日以降にPCRした人で一人は濃厚接触者ということですけど、それ以外の2人は今回の日本での下船オペレーションにのっかっている人と同じ条件だと思うんですけれども。
大臣:
そのとおりです。
記者:
その方が陽性だということは、日本でもこのオペレーションによって下船した人からも陽性の患者がでる可能性があるということなんでしょうか。
大臣:
ですから、そこについては、今どういう形で一緒に行かれたのかを含めてですね、いろいろ情報をとって分析していかなければならないと思っています。今あるのは、私ども名前を聞かせていただいたという状況だけなので、それ以外は情報をもっておりませんから、その辺も鋭意確認しながら対応していきたいと思いますし、それからどこで検体採取して、非常に検体採取の時期が近い場合はですね、わずかな例えば一日か二日の違いの中でそういった違いが出てくるのだとすれば、どこで出てくるのかもということも含めて情報交換していかなければならないということです。
記者:
あと一点、もし今回の下船オペレーションに正しくのった人から陽性者が出た場合というのは改めて対応を変えるのでしょうか。
大臣:
これまでもご説明しましたように、感染研におけるチャーター便での分析結果、それからWHOにおける14日間という観察期間、それから、これもデータでお示しさせていただいていたと思いますけれども、2月5日以降ですね、感染防止策が効いているという、これを我々は踏まえながら、同時に14日間もクルーズ船の中にいていただかなければならないという状況、これを総合的に判断して下船という判断をさせていただいたわけですけれども、専門家会合からもですね、念のために不要不急の外出は避けていただく、それから基本的にはマスクをつけていただくこと、毎日検温し呼吸器等の状況を確認すること、そして何かがあれば、受診の目安ではなくて、ちょっと発熱があれば直ちに専用のコールセンターか地元の帰国者・接触者相談支援センターに連絡をして欲しい。加えて、私どものほうから、あるいは地元の保健所の方から、定期的にご連絡をするということを申し上げておりますので、その皆さん方にも、まず、家に、あるいはそれぞれのホテルに戻られた時くらいに一度、それから一週間くらいたったところ、もう一回くらいたったところくらいのところを基本にしながらですね、しっかりフォローアップしていきたい。そういう体制をひいているということです。したがってもし万が一出れば、その段階で今申し上げた形で私どもあるいは地元で対応していただいて、必要な場合にはPCRをまわしていただいて、陽性であれば陽性の場合の対応、まあ入院ということになりますけれども、とっていただく、そういう体制は一応ひかせていただいているということです。
記者:
23人の方5日以降検査を行われていなかったという件なんですけれども、ミスにどのような経緯でいつ頃気づかれたか教えてください。
大臣:
2月20日の方々の下船が終わった後だという風に承知しています。具体的な時間はあれですが、そこで改めて一個一個精査をしました。その結果今申し上げたことがわかったということです。
記者:
精査したというのは、20日に下船した方のPCR検査結果、いつ頃検査したかということを精査したという意味ですか。
大臣:
そうではなくて、19日20日でおりられた方、あるいは今回の下船でおりられた方について、しっかり全員が、少なくとも2月5日の感染拡大防止策がとられて以降にPCRをしている、これは下船の条件だったわけですけれど、それを達していない方がいるのではないかという疑念が出てきて、それは本来全員やっているはずである、それは間違っていたわけですけれども、そこで一人一人紐付けしながらチェックをした結果、さっき申し上げた、今回の下船の対象者について23人の方が漏れていたのがわかったものですから、早速次の日21日にそれぞれの皆さん方にご連絡をし、先ほど申し上げたような対応をとっていると、今そういう状況です。
記者:
もう一点、職員の方への検査の件なんですけれども、検疫官や医師、医療関係にあたった職員を除いての検査の件ですが、昨日北海道の千歳空港でも検疫官の方が感染されたことがわかりましたけれども、検疫業務、クルーズ船も含めて、検疫業務に携わる人の感染防御策、これまで国の職員、内閣府職員含めて4人くらい感染が確認されていると思うのですが、そのたびに再発防止策、専門家と協議して検討するとおしゃってこられましたけれども、具体策なかなか見えてこなかったのですが、それまで防御策は十分だったのかということと、あらためて再発防止策どのように考えられてらっしゃるか。
大臣:
北海道のその方はそこで勤務されていたということが条件でありまして、どこで感染されたかということまでは私どもつかんでおりません。この検疫事務も、例えば空港等の検疫の事務は、皆さんご承知のとおり、まさに普通の格好をして対応しています。ただ今回は、こういうところで、特に検疫の方々みんなPCR検査の検体採取、とっていただくとか、様々なそういった業務に対応いただいてますから、そういった方々はそういった形の防御策を講じながら入っていただいた、ということであります。検疫をする方、医師の方、あるいは医療関係者は当然なんですけれども。
記者:
改めて、防御策というのは、何か今後新たにされるということはお考えでしょうか。
大臣:
やはり、まず、医師等に対してあるいはそういうリスクの高い仕事をすることに対しては、ゴーグルをつけたりマスクをしていただいたり、あるいは特に特別なマスクをしていただいたり、保護服というんでしょうか、それをつけたりという基準があります。それについてそれをしっかりやっていだたく、それから特にエラーが起きると言われているのは着脱、着るときはみんなあれだが、脱ぐ時、そういった手順の確認とかですね、そういったことをしっかりやっていく必要があります。
記者:
もう一点、今日北海道で8人の感染が確認されてこの方々かなり広範囲で地方の方でも全く経路が見えてこないような感染が出ているんですけれども、市中感染のおそれについて、北海道知事も札幌市長も言及されてましたが、その可能性について、今大臣どのようにお考えかお聞かせください。
大臣:
市中感染という概念がちょっとよくわからないんですけれども、もちろん市内でいくつか複数以上発生すれば、それは市内で感染が複数発生していると思いますけれども、その場合にも繋がりが出てきているかどうかということだと思います。今の話についてはまた後で事務当局からも私どもわかっているところは説明させていただきたいと思いますが、まずは北海道、あるいは、これ札幌でなかったと思いますけれども、その地域の保健所中心に、積極的な疫学調査をしていただいて、その方々のそれぞれの方々の行動を追っていただいて、ダブるところがあるのか、ないのか、そうするとそれによって一つのかたまりとして考えて良いか、いくつかの散発的におきているのか、こういった分析をしっかりしていただいく。先日の専門家会議でですね、今回のいろんな事例をみていると、クラスター的に発生している事例がいくつかある、やはりそれを一つ一つきちんと封じ込めていくというのが大変大事だと、そういう指摘をいただいてますので、まず、そういうものなのか、散発的なものなのか、これは必要があれば私どもからも専門家を派遣しながら分析をしていきたいと思います。そしてそれに応じて対策をとっていかなきゃいけないと思います。
記者:
現時点で北海道への専門家の派遣というのは検討しておりますでしょうか。
大臣:
今日起きた話なので、そこまでのやりとり、それから北海道からもそういった具体的な話はありませんけれども、もう少し中での調査が進む、あるいは進むことが難しければ、人を少し増強していかなければいけませんので、その辺も含めて道とも連携をとりながら対応させていただきたいと思います。
記者:
2点ほどご質問差し上げます。1点目は日本災害医学会がコロナに対応した医師や看護師らが、職場内外で不当な扱いを受けているという抗議声明を出しました。ばい菌扱いのいじめや現場対応したときに謝罪を求められる等が相次いだりということです。学会声明に政府として、賛同の意を示して、差別問題はあってはならないことを警鐘を促すときではないでしょうか。以上、1点です。2点目、大臣は検査が1日3000件以上が可能だと発表されましたが、21日新たな検査は90人で、21日までの総数は、1522人となっています。検査が進まない背景として、上昌広医師は、スイスの製薬会社ロシュが開発した遺伝子検査キッドで喉の粘膜を採れば簡単に実施できるものが既に実用化されています。しかし日本政府は何故か頑なに導入していません。理由は厚労省が検査方法を独自開発するために予算をつけ、公共事業にしたからですとのコメントをされています。事実なら、人命より公共事業を優先されたことになり、大臣の見解を伺いたいと思います。以上二点、宜しくお願いいたします。
大臣:
日本災害医学会の具体的な声明は承知をしておりませんが、まさにですね、それぞれ皆さん方が、ダイアモンドプリンセス号の中におられる方の命を守ろう、こういう思いでですね、ある意味自分の仕事をおいて、参加していただいている。またそういう人たちを支援していただいている。私たちはそういうことには大変感謝をしております。従ってそういう状況にある、新聞等にはそういう話も見たことがありますが、そこはしっかり皆さんにそれぞれご理解いただきながら、同時にその皆さんがそれだけプロテクション、先ほど申し上げたような防御策をしながらやっているのかを含めて、しっかり理解を求めていきたいと思っています。
   それからその、2点目の話は、かなり個別の話でありますから、ただ私ども、これをあるやり方について、固執したりしているようなことはありません。今もPCR検査はいくつかのやり方が現存しておりますし、それに対して支援できるものにつきましては、支援しております。その方が何を根拠に言っておられるのかわかりませんけれども、ちょっと詳細は後で事務方から説明させていただきます。私どものスタンスは、感染研とか検疫所か公的な施設だけではなくて、民間の検査所、あるいはそれぞれの大学の医学部のみならず、医療機関においてもこうした検査ができる体制を作っていきたいと、それだけの試薬も用意して、いつでも提供できる用意をさせていただいております。それだけは申し上げておきます。
記者:
細かい話になってしまうんですけれども、2月5日以前にデータを取っていた方を下船したという件で、先ほど大臣がその条件に達していない疑念が出てきたのでということだったんですが、具体的にその疑念がでてきた経緯を教えていただいても良いでしょうか。
大臣:
この間に、もう一回いくつずつ検体を検査をしていたのかという数値がでてきたんですね。これはマクロ数値。その中に、4日5日6日といったところに記載があった数字がありました。これは明らかにおかしいということで、2月いつの検査、あるいは検査結果確定日ごとに数字が出てたんです。それを見たときにですね、明らかに2月5日とか、6日に出てきた数字というのが、少なくとも2月4日に検体をとっていたものなんですね。従って、それはマクロの数字なので、詳しく見ないといけない、ちょっとおかしいということで、一回全部精査してほしいということで、やりました。そうしたら先ほど言った結果が見えてきたということです。
記者:
それって下船作業するときに、もう一回確認して出すとは思うんですけれども、何でそれが起きてしまったのでしょうか。
大臣:
それはマクロの数字をまとめたものなので、下船のときには一つ一つ突き合わせをしながらやっていたというふうに思います。そこに若干の思い込みがあったのは事実だと思いますので、そこは我々は反省しなければいけませんし、家に帰られた方にまたPCR検査をお願いしなければならないことは、大変お詫びを申し上げなければいけないと思います。
記者:
実際下船される方も自分は受けてないという自覚とか、そういった申し出はなかったんでしょうか。
大臣:
それは聞いてません。逆にその方々も、下船して良いですよと言われたら、そういう条件だって、下船できるんだということで下りられたんで、むしろ全ての責任は私の方にあります。
記者:
東京の老人保健施設の職員の方が陽性が確認されました。重症化しやすい老人保健施設なんですども何か通知を含めて対応しているのか教えてください。
大臣:
これまでも高齢者施設に対しては通知を出させていただいて、具体的な中身は持っていないんですけれど、出させていただいているところです。早速東京都の方でも対応されていると思いますが、私どもの担当部局老健局になりますけれども、そこもよく連携を取りながらですね施設内での感染拡大を防止すると、それに向けてしっかり連携を取っていきたいです。
記者:
5日より前に検体を採取された23人の方なんですが実際に検体を採取した日、例えば4日が何人、3日が何人とか内訳はわかっているのでしょうか。
大臣:
すみません、今手元に資料がありませんが、あとで事務方のレクのときに具体的な数字をお示ししたいと思います。
記者:
それに重ねてなんですが下船前に医師による健康チェックを受けた上で下船されていると思うんですが、今日まで23人の方の症状は何も出ていないという理解でよろしいのでしょうか。
大臣:
23人の方からそういう話は聞いていないです。
記者:
先程この方々の検査漏れについて最終的に国民の健康に関わることでということでお詫びされていらっしゃいましたが、その23人の方は公共交通機関で横浜からお帰りになられていらっしゃるのですけども。
大臣:
個々いろいろな方がいらっしゃると思いますけれども、何かしらの公共交通機関を使われたのではないかと思います。ただ、そこはこの方のみならず、全員にマスクを必ず着用して、ですねそういったことを協力いただきたいということは、これまでもお願いしてきたところであります。
記者:
公共交通機関に例えば具体的に飛行機に乗った方がいただとか新幹線に乗ったとか他がいただとか把握されているものはありますか。
大臣:
今具体的に把握はしておりません。というのはその方々、今の段階で陽性と決まっているわけではありませんので、もし陽性ということになれば、早期に我々も把握して公表していかなければいけないと思います。
記者:
その点で具体的に23人の方から感染が広がるというリスク具体にどれくらいなのか分かりかねているのですが、そこのご見解いかがでしょうか。
大臣:
すみません、そのリスクを具体的に申し上げるものを持っていません。ただひとつの基準ということで、この基準をクリアしていればと決めたわけですからそうでない形で下船をしたということは我々のミスであり、あってはならないことだと思っています。
記者:
先ほども同様の質問があったのですがより詳しくという意味で、5日前の検体等摂取が入ってしまったというこのミスなんですけれども、改めて原因について、先ほど部屋をまわる際の話もされていたんですけれども、もう一度改めて原因はどうしてなのかという、厚労省としての今の見解をもう一度教えてください。
大臣:
さきほど申し上げたように、それぞれの部屋をまわりながら検体をしていく、基本的には全てを対象としていく、最終的には全部をやるということになっていますから、そういうことで、一巡二巡回っていく中で、場合によっては外にある時間出られて、散歩というか、運動する、これは一定のルールでできるということになっていたわけですから、そういった不在があった。またもう一回まわって、一個一個つぶして、それを同じ人間がやっていたのかお互い変わりながらやっていたのか存じ上げませんが、ミスのないように現場では努力をしていたとは承知をしているんですが、結果的には漏れていたという事実であります。
記者:
原因についてはその一点という風にお考えですか。それとも他の作業でもそうしたミスがある可能性があるのかないのか。
大臣:
従って、そこで、それともう一つ、当然私どものところではコンピュータの中で突き合わせ作業をしております。したがって突き合わせ作業をしている中で、PCR検査をしていたということだけで結びつけてしまったということが言えるんだろうと思います。要するに全部をやっているので、丸がついているということであれば、時期を確認せず当該期間にやったんだということで対応してしまったんだということ、これも大きな事です。
記者:
みてあげられたと思うんですが、現場で実際に検体をとるときの作業、それを集計するときの突き合わせの作業、この二つの場所でミスが起きたということでお考えということですか。
大臣:
それぞれが重なったということです。ですから本当はそこでももう一回一個一個チェックをしていく。こっちもそこで全部やったということではなくて、もう一回日にちも含めてきちんとチェックをしていく、そういうことをしていればですね、これはなかったということです。
記者:
今おっしゃった原因の部分は現段階での見立てなのか、それとも今後しっかりと調査をしていって、そこを明らかにしていくのか、いかがでしょうか。
大臣:
そこもまさにどこでミスが起きたのか、そこは見立てと言うよりもいま聞いた中で、そこに原因があったと考えておりますけれども、さらにほかになかったのか、あるいはどうすれば防げたのか、そこはしっかり検証していきたいと思います。
記者:
最後に確認ですが、そうするともう既に厚労省としては聴き取り調査などは終えられた上で、今の原因についてはおっしゃっている、そういうことでいいですか。
大臣:
調査といっても、検証としての調査として十分かどうかはちょっと別にして、まずなんでこうなったのか、当然私も把握する必要がありますから、その把握する範囲において、何人かから聞いた範囲での話ということです。ただ、もう少し、今いろいろな作業が起きておりますけれども、もう少し細かくそれぞれを聞かなければいけない部分はあるんだろうと思います。
記者:
アビガンについてお伺いするんですけれども、国内で投与したということですが、海外での事例ですね。海外で投与して効果があったという事例、何か把握しているものがあったら教えてください。
記者:
ちょっと伝聞になるんで。日本の中でこういう成果があったということは承知していませんが、海外では、効果があったという話は聞いたことありますが、ではどこで何例とか、どうだったか、というのはバックデータは持っていません。なんかわかります。直接話していただいて。
事務方:
中国で効果があったという報道はありますが、データ分析はありません。
大臣:
よろしいですか。
記者:
あともう一点ですが、アビガンについては今日から投与がはじまったということで、一応確認ですが、まだ効果は確認されていないと、そういうことでよろしいでしょうか。
大臣:
さすがに今日からですから、そうすぐに出てくるものではないと思いますが、まあしかしそんなに長くかかるものではないだろうと思います。一定の収集をしながらですね、逐次、その効果、もちろん対照群がどうなっているかということはありますけれども、収集して、できるだけ早く医療現場の方に反映していきたいと思います。
記者:
同じくアビガンについてお伺いしたいんですけれども、まず備蓄量をお伺いできますか。
大臣:
私どもの国家備蓄として、これは症状によって使用量が違うと聞いておりますが、新型インフルエンザを対象とした使用方法であれば200万人分ということであります。
記者:
それから今回の適用の判断についてなのですけれども、現時点でアビガンというのは危険な副作用がふっせきされているものもありますし、実際に適用する際も元気な方は勿論ですけでども、新型インフルエンザの中でも他のインフルエンザでは効かなかったということが条件となっていて、かなり厳しい条件が設置されていますけれども、そういった中でも、今回その投与を判断された理由について、まあどのように確認できるかというところ教えてください。
大臣:
まさに先ほど最初に申し上げましたように、そういったこともあるので、アビガンは一般医療機関の中には今流通していないということでありますけれども、今回は医師の判断で、同意をみながら医師がその方にいろいろ指導をしながら、対応するという、そういうやり方でありますから、その中でこの危険性とか、これのもっているメリットとかデメリットとかをよく説明をしたり、あるいは一定のそうした対象群を外して観察研究をと思います。
記者:
ひょっとしたら関連するかもしれないのですが、レムデシビル医師主導治験として始められると、アビガンは監察研究始まるということで、それぞれがどういった理由でその形式になったのか教えて下さい。
大臣:
正確に言うとアビガンは観察研究で今進めております。いわゆる治験については、具体的な話がないということですけれども、それからレムデシビルは観察研究も既に2月中にはスタートする、そして3月治験を行っていく、これは私どもがやるわけではなくて主体者がいますから、主体になる方がそういう意向を持って取り組んでいるところであります。
記者:
まず医師主導治験として取り上げられるということでありますけれども、やっぱり承認まで持っていくためには、企業が主体的に治験に取り組む必要があると思うのですが、そのお話というのは進んでらっしゃるのでしょうか。
大臣:
今回の医師主導治験においても、米国との国際共同治験として行われると聞いておりますけれども、当然提供する、作っている会社側の支援がなければ進まないということで会社も一緒になって進めておられると聞いております。
記者:
それは今製造している会社と理解してよろしいでしょうか。
大臣:
それはもちろん製造している会社でなければ提供できませんから。
記者:
皆さんが出された質問とちょっと重なる部分があるかもしれないんですけれども、2つ追加で質問させていただきます。一つ目がクルーズ船で作業を行った厚労省職員がウイルス検査をせずに職場復帰したと言われましたが、厚労省内部でも船内に入った職員らに検査を行うことが一度は検討されたのに、陽性者が多く出た場合の業務への影響を懸念したために見送られたと報じております。見解をいただければと思います。2点目がクルーズ船下船の際の検査が対応検査しか行われませんでしたが、PCR検査で陰性が確認されずに下船させたことは問題だとは考えませんでしょうか。見解をよろしくお願いします。
大臣:
その1点目の報道というのはどういうことだったのかはちょっと承知をしておりません。ただ今申し上げたようなことはありません。私どもは必要なことはしっかりやっていくということであります。それから2点目の趣旨がちょっと今一つとらえられてないのですけれども、ただそこは本来感染拡大の防止策がとられてから14日間がスタートするわけですから、その間にPCR検査をする、そしてそれが陰性であり、そしてその期間体調の変化がない、そして出るときにもう一回確認をする、これは下船に当たっての基準ということで決めていたわけでありますけれども、今回残念ながらといいますか、我々のミスで23名の方がその基準ということをクリアせずに、逆に言えばその間私どもPCR検査をしていなかったということですけれども、下船をすることになったということであります。
記者:
冒頭で質問が出ていたと思うのですけれども、23人の方で既に検査をされたのは3人とおっしゃられましたよね。
大臣:
はい。
記者:
その方が陰性だったと。
大臣:
陰性でした。
記者:
残りの20人については先ほどおっしゃったような日付でスケジュールが進んでいる。
大臣:
日付はさっき言ってないと思います。先ほど申し上げたのは、全部で23名で3人が検査済みです。それから20名のうち17名については日取りが決まっていて、もうやるということか、あるいは今いつやりますかという調整をおこなっているということです。残りの3名については連絡は取っているのですけれども、引き続き受検をしていただくようお願いをしている、こういう状況であります。
記者:
オーストラリアの件なのですけれども、今機内の状況とか確認中ということですけれども、もし下船の条件とかが正しく条件が合致する場合の人が陽性だと確認された場合というのは日本国内でもそういう人が出る可能性がでることになるのでしょうか。それは可能性が高まっているということでいいのかが一つと、下船された方が千人近くいますけれども、今下船された方で陽性であったということがあるのか、ないのかを教えて下さい。
大臣:
そこはこれから確認していかなければなりませんけれども、ただそこは最初に申し上げた専門家会合からも念のためということで色々な対応、先ほど説明させていただいた対応をとっているわけであります。ある意味では自宅において保護観察を擬似的な形ではありますけれども、していただいているというのが今の状況だと思っております。今私どものところにおいて陽性になったということは今の段階では聞いておりません。
記者:
確認で恐縮なのですけれども、エボラ薬の使用の件なのですけれども、これは2月中に観察研究を始めて、3月にも治験を始める、3月にも承認を目指して治験を始めるとおっしゃいましたけれども、3月にやるのは治験を始めるということで、承認はまたまたその先という理解でいいですか。
大臣:
そうです。要するに薬事承認を見据えた医師主導治験を3月にもスタートしていく、こういう意味であります。
 

(了)