加藤大臣会見概要

(令和元年12月20日(金)11:48 ~ 11:55 省内会見室)

【広報室】

会見の詳細

閣議等について

大臣:
おはようございます。まず冒頭、令和2年度予算案についてです。本日の閣議で、令和2年度予算案が決定されました。令和2年度予算案においては、人生100年時代を見据えた、全世代型社会保障の構築に取り組むため、必要な予算を確保したところであります。予算額としては、厚生労働省予算として、一般会計で約33.0兆円、前年度に比べて3.2%増の予算になっており、過去最大の規模であります。具体的には、本年10月の消費税率引上げによる財源も活用し、地域医療構想・医療従事者働き方改革の推進、予防・健康づくりや保育の受け皿整備といった社会保障の充実等に取り組むとともに、就職氷河期世代への支援等を行うこととしています。今後、通常国会で予算の審議が行われるわけでありますけれども、これらの予算を効果的に活用して、国民の生活を将来にわたりしっかりと支えていけるように、取り組んでいきたいと思っております。私の方からは以上です。

質疑

記者:
全世代型社会保障検討会議についてお尋ねします。医療や年金、働き方などの制度改革をまとめた中間報告が昨日に取りまとめられましたが、大臣のご感想をお聞かせください。また来夏に向けては最終報告を取りまとめる議論がスタートすると思うのですけれどもどういった議論をしていきたいかお考えをお聞かせください。よろしくお願いします。
大臣:
まず昨日取りまとめられた中間とりまとめにおいては年金、労働、医療、予防、介護といった幅広いテーマについて取りまとめをいただきました。厚労省としてはまずは来年の通常国会に年金と労働の関係法案を提出すべく今後関係する審議会の審議を経るなど作業を進めていきたいと思っております。また医療保険制度の給付と負担の見直しについても、これまでも懸案事項でありましたけれども、今回お示しいただいた方向性に沿って、来年夏の最終報告までに成案を得るべく年明けから社会保障審議会等において、高齢者の生活などに与える影響なども丁寧に見極めつつ、本格的な議論を始めていきたいと考えております。また今後と言いましょうか、最終的なとりまとめについては基本的には西村大臣がこれからどういうふうに進めていくのかということを決めていくということだと思いますけれども、特に先ほど申し上げた医療に関する給付と負担の関係については、私どもの方においてもさらに議論を進めるとともに、今回の全世代型検討会議においてもそうした議論を進めていかれるのだろうと思いますので、そこはよく連携を取りながら対応していきたいと思います。
記者:
全世代型社会保障の中間報告で少子化対策が入ってなかったと思うのですが、これに対する大臣のご所見と最終とりまとめに向けてどのような対応をするかということをお聞かせください。
大臣:
少子化対策というものが具体的には入っておりませんけれども、ただ今回は幅広い世代を踏まえた議論ということで、特に若い世代をはじめ働く世代の保険料負担増をどう抑制するかという観点を含めて議論がなされていたと思います。少子化対策については、もう既に幼児保育の無償化あるいは待機児童の解消にも取り組んだところでありますし、先ほど申し上げた令和2年度予算では放課後児童クラブの受け皿整備をさらに進めていくとか、児童虐待防止対策、社会的養育の迅速かつ強力な推進などを予定しておりまして、我々としてはそうした少子化対策をしっかりと進めることで、子供を産み、育てやすい国にしていくという方向で引き続き取り組んでいきたいと思います。今後においてこの問題をどう取り扱うかは、まさに西村大臣のところでご検討されるだろうと思います。
記者:
ハンセン病関連についてお伺いしたいのですが、来年度予算、今回初めてご家族への補償金の基金の創設に179億円ついてますけれども、それについて来年度どのように展開していきたいかということについてと、あともう一つ、差別偏見をなくすための施策に10億円、これまでよりも増額されて計上されていると思います。この2点について来年度どのように開始、展開していきたいかということをお願いします。
大臣:
ハンセン病のご家族に対する補償については、既に申請を受けて適宜今支給についての作業に入っていて、できるだけ早期に支給をしていきたいと思いますし、引き続き来年度においても申請を受けたら早急に対応していきたいと思います。ただ申請の場合、はっきり分かっている方と分かってない方、分かっていない方の審査も行っていくということになりますから、その辺も含めて迅速な処理に努力をしていきたいと思います。それから10億円については、これはまさに今うちの橋本副大臣をはじめ、法務省と文科省の政務も含めて家族の皆様方等と具体的なやり取りをさせていただいております。差別の解消等に向けてどう取り組むか、家族関係の回復をどうやっていくのか、そうした議論を踏まえながら対応していきたいと思います。
 

(了)